Googleマップ、店舗を「フォロー」する新機能でFacebookページに対抗

Google Mapsは次々と新機能を追加して、このアプリを単なる場所を探してそこへ誘導する以上のものにしようとしている。最近だけをみても、グループ旅行プラニング音楽のコントロールと通勤情報到着予定時刻(ETA)の共有おすすめのパーソナル化などなど様々な機能を提供してきた。今度はユーザーがお気に入りの店——レストラン、バー、商店など——をフォローする新しい方法を提供し、店の最新情報がすぐ手に入るようにする。

もしあなたがこれを、Google Maps流のFacebookページなのではないかと思ったなら、それは正しい。

同社の説明によると、新たに追加された “follow” ボタンを押して店舗をフォローすると、その店のイベント、特典その他の最新情報が、Google Mapsの”For You” タブで見られるようになる。

イベント、特典や写真満載の記事で来店を促す? そう、それはまさしく実店舗の客をターゲットにしたFacebookページのライバルだ。

Googleによると、店舗はGoogle Mapsプラットフォームを使って、開店前から潜在顧客を呼び込むことができる。

Google My Businessページでで店舗プロフィールを作り開店日などを登録すると、開店の最大3ヶ月前からユーザーのモバイルウェブやアプリ内での検索対象になる。

このプロフィールには、店舗名のすぐ下に開店日がオレンジ色で表示され、ユーザーは 自分のリストに保存することができる。その他住所、電話番号、ウェブサイト、写真などの一般的な店舗情報も見られる。

新しい「フォロー」機能は、すでにGoogle Mapsにある1億5000万箇所以上の施設とそれらを探す数百万人のユーザーが利用できるようになる。

この機能は、今週Googleが正式発表する前から、すでに出回っているところを発見されていた。今後数週間をかけてまずAndroidで公開される。

“For You” タブは現在限られた地域で利用可能で、近々他の国々にも行き渡る予定だとGoogleは言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、画像検索にLensを適用し、画像の公告活用を推進

Googleのアナウンスによれば、AIを活用したLens技術を画像検索で利用できるようにしたそうだ。検索したイメージ写っている物の情報を入手して、買い物の際に役立てることができるようになるとのこと。たとえば格好良いリビングルームの写真には、おそらく素敵なソファも写っていることだろう。そのソファに関する情報(購入できる場所など)を教えてくれるようになるのだ。

Pinterestを使っている人には、Google検索がPinterest風の機能ももつようになったのだといえばわかりやすいかもしれない。

Google Lensが生成した写真上の「dot」や、あるいは気になるものを手動で囲んで指定したエリアをタップすれば、Google検索が、指定したアイテムの関連情報を検索してくれるようになている。類似の画像、特定アイテムのウェブページ、ないし指定アイテムが写っている映像などを検索してくれるようになる

利用範囲はショッピングにとどまらない。写真に写ったランドマークや動物、あるいは旅行予定地についての詳細情報を得たりするのにも役立つはずだ。

さまざまな活用シーンが考えられるとは言っても、もちろんGoogleの主目的はグッズについての情報を提供することだろう。Googleの公告主のページへ閲覧者を誘導できる可能性も増えるわけだ。Pinterestの成功にあやかろうと考えているのだろう。

Pinterestは先月、月間アクティブユーザーが25%増加した旨をアナウンスしている。上場に向けて加速中ともいえる状況だ。Pinterestの利用者は、ファッションや家庭用品、旅行プランなどの情報を得て、Pinterestから商品やサービスを購入をする頻度を高めているらしい。公告主のプロダクトに、興味をもってもらえる仕組みも強化しているところだ。たとえば今年になってからは、公告製品のプロモーションビデオなども流すようになっている。

さらにPinterestは、1週間前に製品購入を便利にするための機能を増強した旨をアナウンスしている。テスト段階において、Pinterestからの製品ホームページへのアクセスが40%も増加したのだそうだ。

FacebookおよびInstagramは、次々にクライアントを販売店のサイトに送り込みつつある。またAmazonも広告ビジネスへの参入度合いを深めつつある。Googleもまた、公告主サイトへのクリックスルーレートを高めるなどの企業努力が期待される時期となっているわけだ。

画像検索でのLens活用は、まずアメリカにおける英語を利用するモバイルユーザー向けに公開したとのこと。他の国および言語へのサポートも広げていく予定であるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

Mozillaは寄付の全額をTor Projectへのマッチングファンドに、Firefoxへの内蔵も開発中

Firefoxの生みの親であるMozillaが、その長年の盟友Tor Projectに再び目を向け、寄付の全額をTorの資金として提供することになった。オンラインのプライバシーを強化するオープンソースのプロジェクトTorは、今年も年末恒例の資金集め活動を開始したばかりだ。

TorはMozillaのサポートを今日(米国時間10/24)発表し、両者のパートナーシップがさらに続くことになった。昨年Torが調達した40万ドルあまりには、Mozillaの貢献も含まれている。これはテクノロジー系のスタートアップなら小額のシードラウンドにすぎない額だが、しかし2015年に政府の補助金への依存をやめて、資金源をクラウドファンディングに切り替えたTorにとっては、重要な収入源だ。

その2015年には、Torは330万ドルという記録的な額の寄付を受領した。それは2014年の250万ドルを上回り、今だにTorの年収の最高額だが、しかしその86%は国の補助金だった。それは、これまでで最高の額だが、Torの研究部長で社長のRoger Dingledineは当時、もっと頑張ってその比率を減らすべきだ、と認めていた。

Torは2016年以降の決算報告をまだ出していないが、昨年はプロダクトの面では大きな飛躍があった。Torは今でも、NSAの内部告発者Edward Snowdenが使ったことが、いちばんよく知られている。大きな飛躍というのは、今年の9月にAndroid用のモバイルブラウザーをローンチしたことと、同じ月にTor Browser 8.0をリリースしたことだ。後者は、これまででいちばん使いやすいTorのブラウザーで、Firefoxの2017 Quantumがベースだ。TorをFirefoxに内蔵するために、Firefoxとの密接な協働が続いた。Mozillaの元CEO Brendan Eichが作ったブラウザーBraveは、すでにTorを内蔵している

Torはブラウザーと、盗聴や監視のおそれを最小化するTorネットワーク本体のほかにも、いろんなプロジェクトを抱えている。Tor自身のデータによると、Torの推定ユーザー総数はおよそ200万人だ。

Tor Foundationで資金調達を担当しているSarah Stevensonはこう語る: “Tor Projectには大胆なミッションがある。ネットワークに対する侵入や制限に抗して世界中のインターネットユーザーのプライバシーと自由を守ることだ。でもそれは、一人ではできない”。

“エジプトやベネズエラなどの国には表現の自由に対する制約があり、オープンなWebへの自由なアクセスができない。また企業サイドでは、GoogleやAmazonなどが人びとのデータを濫用し、監視経済を肥大させている。反対意見を封じ込めるために、インターネットアクセスを全面的に禁じている国すらある”。

というわけで、Tor Projectの果敢なミッションに賛同される方は、同団体にここで寄付できる。

参考記事

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

App AnnieからGoogle Play Storeに10年目の成績表――Facebookとゲームがダントツの強み

Android MarketとしたスタートしたGoogle Playは先ごろ10年目の誕生日を迎えた。App Annieが最近リリースしたレポートによれば、Google Playのダウンロード数はiOSのApp Storeの2倍、2017年の世界のアプリ・ダウンロードで70%のシェアを占めたという。このレポートはAndroidのユーザー行動とGoogle Playの市場の特質についても調査している。

ただしダウンロード数で圧倒的なシェアを誇るわりに、世界市場でのGoogle Playの売上シェアは34%だ。これに対して2017年のiOS App Storeのシェアは66%と2倍近い。しかもこの数字はここしばらく安定している。

こうした統計は双方のアプリ市場に関する一般的な評価を裏付けるものといっていいだろう。つまりAndroidは新興国市場に対する低価格モデルを含めたデバイスの供給チャンネルの多様さに助けられてダウンロード数では圧倒的だ。しかしAppleのエコシステムのほうが売上ははるかに大きい

またApp Annieによれば、APAC(アジア太平洋圏)がGoogle Playの消費者向け売上の大半を占めている。また世界の市場でも日本が最大だった。アプリおよびアプリ内課金の売上は251億ドルでチャートのトップを占めている。2位に続いたのは193億ドルのアメリカ、3位が112億ドルの韓国だった。

App Annieによれば、日本におけるGoogle Playの成功はキャリヤ課金によるところが大きいという。キャリヤ課金がGoogle Playにおける消費者の支出を促す傾向は韓国、台湾、タイ、シンガポールでも認められた。

では消費者はどんなジャンルに金を使っているのか? 言うまでもなくゲームだ。

レポートによれば、ゲームがダウンロード数で占める比率41%だが、売上では88%だった。

ゲーム以外のジャンルでもアプリ内課金は成長している。

2017年のゲーム以外のアプリの売上は270億ドルに達した。1位のLINE以外、トップ5アプリのうち4つはサブスクリプション・モデルだ。2位はTinderで以下、Pandora、Netflix、HBO NOWが続いた。

App AnnieはGoogle Playの利用状態も調査し、Androidユーザーは大量のアプリをインストールする傾向があることを発見している。アメリカと日本では60種類以上のアプリがインストールされており、毎月30以上のアプリを利用している。利用アプリの数では首位がオーストラリア、2位がアメリカで、以下韓国、日本、イギリスと続く。トップ3カ国のユーザーは100以上のアプリをダウンロードし、40前後のアプリが利用されている。

下のリストはダウンロード数と売上それぞれのトップアプリを示したものだ。当然ながらFacebook関連アプリがダウンロードのリストの上位を独占している。また売上ではパズル&ドラゴンズ、モンスターストライクなどのゲームやアプリ内課金を持つプロダクトが強い。

レポートによれば、Google Playは2008年のスタート以来、1000万近いアプリをリリースしている。もちろんそのすべてが現在でも登録されているわけではない。現在、Google Play上にあるアプリは280万種類だという。

 

App Annieのレポート全文はこちら

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滑川海彦@Facebook Google+

YouTubeが今やってるベータは新機能ではなくアプリの安定性をテストする

Googleはときどき、Google Play上のさまざまなAndroidアプリのベータバージョンで、新しい機能を実験する。でも、最近見つかったYouTubeのベータは残念ながら、このビデオ共有サービスに近く加わる何かのテストではない。Googleによるとそれはむしろ、将来ではなく現時点のYouTubeの安定性をテストしているだけだ。

同社は先週秘かに、YouTubeのベータプログラムをGoogle Playで開始した。それはすぐに、Android Policeの連中に見つかった。

最初それは、YouTubeの今後の新しい機能をそのベータで試しているのだ、と思われていた。そのベータに関するGoogle自身のドキュメンテーションも、そう言っていた:

それだけでなく、そのドキュメンテーションはテスターたちに、そのアプリで見た新しい機能に関しては、それが正式にローンチするまでは情報を共有しないよう促していた。

新しいものなら何でも、人より先に試してみたくなる私たちアーリーアダプターにとってそれは、とってもそそる話だよね。

でも、詳しい話を聞こうと思ってGoogleに問い合わせると、同社はそのドキュメンテーションをアップデートして、“実験的機能”という言葉を削除した。今それは、テスターはYouTubeアプリの安定化を助ける、とだけ言っている:

確かにYouTubeも、頻繁にベータをやっている。唯一の変化は、先週からもっと多くの人がそれらにアクセスできるようになったことだ。

今やっているYouTubeアプリの安定性テストも、誰もが参加して、いつでも脱(ぬ)けることができる。ただし現時点ではまだ。新しい機能のベータの予定はない。しかし今後は、新しい機能のベータも、このように一般参加でやるようになるかもしれない。そして、誰よりも早くそのことを知りたかったら、今やってるベータに参加した方がよいかもしれない。

でもYouTubeはこれまで長年、新しい機能のテストはサーバー側でやってきた。しかしそれも今年から変わり、それらのテストも一般公開されるようになった。実験に参加したい人はYouTubeのCreator Insiderチャネルに@TeamYouTubeのハンドルでアクセスするとよい。

数か月前にiPhone上のExploreタブのテストを発表したときも、そうだった。また最近の発表では、ビデオに広告を入れる新しいやり方をテストするらしい。それは、一回の広告挿入で複数の広告を出すことにより、“広告による中断”の回数を減らす、という試みだ。

YouTubeのベータプログラムのメンバーがその実験にオプトインになるのか、ならないのか、それはまだ分からない。そのときベータのターゲットとして選ばれるか否かで、それは決まるのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Playで買ったSD映画多数が無料で4Kになる

Google Playで映画を買うとき、少し倹約して標準画質にしていたユーザーに朗報だ。

4K版が存在する場合、Googleはユーザーが持つ標準画質の映画を4K画質に無料でアップグレードすると発表した。新たに4K版がリリースされた場合はもちろん、購入時にすで4K版があった場合でもGoogleは4Kにしてくれる。

念のため注意しておくが、今後は安い標準画質を買って4K版を手に入れるということはできない。Googleによれば無料アップグレードが適用されるのは10月23日より前に購入した映画に限る」という。

一方、4K版コンテンツの価格も大きく引き下げられている。今やGoogle Playの4Kコンテンツのほとんどは20ドル以下だ。従来は30ドル以下だった(4K価格の引き下げが始まったのにわれわれが気づいたのはほぼ41年前、昨年の9月)。

ただし、すべての映画に4K版が用意されているわけではない点に注意する必要がある。実際、4K版がある映画のほうが少ない。もちろん4Kタイトルのリストは着実に拡大しているが、古典や名作を含めた全コンテンツからみると一部にすぎない。幸運にも購入した映画に4K版があってアップグレードが適用される場合、Playアプリを開くと上のスクリーンショットのような通知がポップアップするはずだ。

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滑川海彦@Facebook Google+

Googleの作成アクションによりGmailの中でいろんなSaaSアプリケーションを利用できる

最近Googleは、メールを送るときの省エネ省時間化に励んでいる。たとえばスマートレスポンス機能は、定型的な返事なら既製品で間に合わせようとする。先行入力(type ahead)機能は人間が文字をタイプする前にコンピューターが先回りしてその文字を入力する(意外と正確だ)。そして今日から一般公開で立ち上げたのが、作成アクション(compose actions)*と呼ばれる省時間機能だ。〔*: ‘作成’は、メールの‘作成’(compose)の意味。〕

それはG Suiteに導入される一種のコネクターで、メールの作成をしながらその中でほかのSaaS(Box, Dropbox, Egnyte, Atlassian Jiraなどなど)にリンクできる。ソフトウェア企業はよく、ほかのアプリケーションに切り替えなくても、自分のアプリケーションで仕事を続けながら、その中でほかのアプリケーションも使えることを強調するが、それと同じことを作成アクションはねらっている。

GmailとChatのプロダクトマネージャーAakash Sahneyが、ブログにこう書いている: “作成アクションにより、Gmailの中でメールを作成しながら、添付ファイルや参考データをどこかのクラウド上から加えたり、お気に入りのサードパーティアプリでこれから作るコンテンツで、メールを楽しくすることなどが容易にできるようになる”。

サービスへの接続はG Suiteの中でGmail Add-onツールを使って行なう。Gmailのワークフローの中にサードパーティ製のツールを簡単に統合できるために、GoogleはGmail Add-onを作った。目的のツールをアドオンとして認可したら、それがメールの作成ウィンドウにオプションとして現れる。それをクリックすればGmailから出ずにそのツールを使える。G Suiteのアドミンが、それらのアプリ/アプリケーションを、限定することもできる。

たとえば、BoxやDropbox、Egnyteなどのファイルやフォルダーを取り入れたいときは、そのアプリを認可してから、メールの作成ウィンドウに表示される作成アクションをクリックしてサービスにアクセスし、ファイルを利用する(下図)。

Gif画像提供: Google

Atlassianを統合すると、プロジェクトのファイルを直接、メールに挿入できる(下図)。

Gif画像提供: Google

それほどすごい機能ではないかもしれないが、これによって節約されるキータイプの量や操作の回数は、一日の作業量としては相当なものだ。目的のサービスとコンテンツを別ウィンドウで開くのではなく、メールの中で目的のコンテンツそのものをメールにコピペできたりするのだ。作成アクションをクリックしてGmailから直接、そのサービスにアクセスして。

作成アクションは、7月にGoogle CloudのNextカンファレンスで発表された。G Suiteのユーザーは、それを今日(米国時間10/18)から利用できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、Android App Bundleをアップデート――Instant App同時公開がサポートされた

Googleは今日(米国時間10/18)、Androidアプリのデベロッパー向けに重要なアップデートを発表した。 ひとつはアプリのサイズを減少させるもので、もう一つはInstant Appを簡単につくれるようにするものだ。Instant Appはデバイスにインストールせずに動かすことができる軽量なアプリで、ユーザーが簡単に試してみることができるためメリットが大きい。

Android App Bundleはアプリをモジュラー化して開発し、各デバイスに必要なイメージを配信する方法でしばらく前から公開されている。Googleによれば、App Bundleを利用して開発されたアプリは数千にも上り、ファイルのサイズは平均35%も節約できたという。今日のアップデートで、GoogleはApp Bundleがデバイス上にすでにインストールされている非圧縮のネーティブ・ライブラリを利用する方法に改良を加えた。.これによりインストールする際のダウンロードのトラフィックは平均8%減少し、デバイス上で占めるサイズも16%小さくなるという。

サイズについていえば、現在App Bundleから生成されたAPKの最大ファイルサイズは100MBだが、Googleによれば近くデベロッパーが500MBまでのAPKをアップできるようにするという。

またApp Bundleは新たにAndroid Studio 3.2(安定版)とUnity 2018.3 ベータでもサポートされた。

ダウンロード失敗の大きな原因がデバイスに空き容量が不足していることなのでファイルサイズが小さくなるのはアプリの公開にメリットがある。ただGoogleが今回公開したもう一つのアップデートのほうがデベロッパー、ユーザー双方に影響が大きいかもしれない。GoogleのInstant Appはデベロッパーが小さいアプリを公開できる機能だ。これはアプリのトライアル版や、ユーザーがアプリをウェブ検索で見つけ、すぐに試してみたい場合などに効果的だ。Instant Appはフルサイズのアプリをダウンロードしてインストールするという面倒な(往々にして時間がかかる)プロセスを必要としない。

GoogleはデベロッパーがApp BundleでInstant Appを開発できるようにした。つまりデベロッパーはフルサイズのアプリとInstant Appの双方を開発、公開する必要がなくなった。その代わりに、App Bundleでアプリを開発し、Instant Appを含めるオプションを選択して単一のアプリとしてGoogle Playで公開すればよい。アプリをアップデートする際もいちいち2つのアプリをメンテナンスする必要がなくなった。

デベロッパーはInstant Appを使ってゲームなどの有料タイトルを開発した際、その一部をInstant Appにして登録前のユーザーにトライアルを許すというキャンペーンが実行できるようになった。

Androidデベロッパー向けの他のアップデートにはクラッシュ・レポートの改良が含まれる。これは実際にアプリを利用しているユーザーからのクラッシュ情報ととFirebaseテストラボからの結果が総合して報告される。またアプリのサブスクリプション課金の手続きなどもアップデートされた。詳細はこちらから確認できる。

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滑川海彦@Facebook Google+

Googleマップが電気自動車オーナー向けに充電ステーション情報を強化

火曜日(米国時間10/16)Google Mapsは、充電ステーションに関する情報をユーザーに提供するEV Charging機能をアプリに追加したと発表した。Google Mapsは数年前から充電ステーションを掲載している。しかし今回Googleは、提携ネットワークを利用してさらに多くのステーションを表示し、利用可能な充電ポート数や充電速度などステーション自身の情報も提供する。

ユーザーは”ev charging”あるいは”EV charging stations”などのキーワードを入力して近くの対応するステーションを探すことができる。

EV充電検索機能はAndroidおよびiOSでは火曜日から、デスクトップでは数週間いないに公開される。

現在Google Mapsは世界各地で充電ステーションに対応しており、TeslaとChargePointは全世界でサポートされている。米国では、さらにSemaConnect、EVgo、およびBlinkも対象になる。ChargeMasterとPod Pointは英国のGoogle Mapsに含まれており、ChargeFoxのステーションはオーストラリアとニュージーランドで表示される。

Google Mapsは,充電ステーションが設置されている商業施設、利用可能なポートのタイプ、充電速度、ポートの数などの情報を表示する。さらにユーザーは、写真、評価、レビュー、質問などドライバーから寄せられたステーションに関する情報も見ることができる。

この種の情報を提供サードパーティーはPlugShareを始めほかにもあり、これまで多くの電気自動車オーナーにとって必携の情報源だった。最近InnogyはPlugShareの親会社であるRecargoを買収した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

創業10年でついに陽の光が当たってきたプライバシー保護型検索エンジンDuckDuckGo

プライバシーを重視する検索エンジンDuckDuckGo(DDG)に、このところ勢いがついてきた。同社の今日(米国時間10/11)の発表によれば、一日の検索数が2000万に達してからわずか1年弱後に、それが3000万に達した。前年同期比で50%の増加だ。〔下図に引用されているツイートによれば、1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達している。ツイートの下に、推移のグラフのリンクがある。〕

一日の検索数1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達した。その成長カーブは、忍耐と信念の歴史でもある。〔2008年9月創業〕

しかしその信念は報われた。ユーザー数は伸び続けており、その成長カーブは、優れた航空機の、きれいな離陸の航跡のようだ。

一日に3000万の検索数は、Googleの30億強に比べると大海の一滴だ(Googleの数字は2015年のもの)。

ファウンダーのGabriel Weinbergはこう言う: “一貫して年率50%ぐらいで伸びていたから、マクロのレベルではそれほど意外でもない。数字がどんどん大きくなっただけだ。でも今年は、さらにはずみがついたようだ。とくに最近2か月の動きを見るとね”。

“世界中で伸びているんだけど、ここ数か月はアメリカがとくに大きい”。

DDGの検索エンジンはGoogleと違ってプライバシーを重視し、広告のターゲティングのためにユーザーを追跡したり、その特徴〔好みなど〕を調べたりしない。

その代わりDDGは、各回の検索で入力される検索キーワードに基づいて広告を表示する。Googleがやってるような、ユーザーをつけ回していろんなデータを集め、それらを高度なアドテックビジネスに注ぎ込むことはしない。

DDGによると、同社のユーザー追跡をしないビジネスモデルでも、2014年以降は黒字だ。アフィリエイトの売上もある。

アクティブユーザー数は公表されていないが、今年初めのサードパーティによる推計では、ユーザーベース2500万、となっている。

今年はメインの検索のほかに、トラッカー・ブロッカー(tracker blocker)というツールも立ち上げて、ユーザーのネット上の行動や活動を企業にスパイされないようにした。

資金面では最近、VCから1000万ドルを調達したが、外部からの投資はこれがやっと二度目だ。

同社によると、その資金は、プライバシー重視のビジネスモデルの一層の拡張に充てられ、また検索結果ではローカル市場をもっと取り上げていきたい。それにより、ローカル企業のマーケティングのグローバル展開を助けることにも、つながるだろう。

ヨーロッパのGeneral Data Protection Regulation(GDPR)のようなプライバシー規制も、きっとDDGの追い風になるだろう。

アメリカでも国レベルのプライバシー規制の法制化が検討されているから、企業による人びとの情報の扱いに一定のルールとコントロールが設けられるだろう。

そしてどんなに厳しいルールができても、元々ユーザーのトラッキングをしないDDGにとっては、それらが有利に働くに違いない。

画像クレジット: Stewart Bremner/Moment

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleのスマートディスプレイとスマートフォンのAssistantが多機能化

今週の初めに行われた例年のハードウェアイベントでGoogleは、同社の新しいスマートフォンPixel 3とスマートディスプレイHome Hubに搭載されるGoogle Assistantの新しい機能をいくつか発表した。でもしかし、Assistantに関してはそれがすべてではなかった。今日(米国時間10/11)はさらに新しい機能がいくつか発表され、また、Pixel 3用として発表された機能の、どれとどれがほかのスマートフォンにも載るか、が説明された。

お家(うち)にすでにLenovo Smart DisplayやJBL Link Viewがある方にとって嬉しいのは、Live Albumsと、ドアベルNest Helloのサポート、そしてすべてのスマートホームデバイスをコントロールするHome Viewが近く提供されることだ。またこのスマートディスプレイで最大の不満だったスピーカーグループのサポートの欠如も、解消する。LenovoとJBL の製品も、これでやっと、まともになるだろう。

また、すでに発表されていた、かかってきた電話を選り分ける…迷惑なセールスの電話か?…機能Call Screenと、レストランに予約の電話をかけてくれるDuplexが、年内にPixelに導入される。

その日のビジュアルなスナップショット機能も、AndroidスマートフォンのAssistantにやってくる。これは、重要なリマインダーや、最近のメモ、イベントの通知など、今日忘れてはいけないことをまとめて見せてくれる。Assistantを起動したら画面をスワイプするだけで、それが表示される。

Assistantをロック画面から使えるようになるので、スマートフォンをアンロックしなくてもその日のカレンダーを見たりできる。そのほかのGoogle Homeデバイスと同様、声でユーザーを識別するのだ。

また“Filters”機能では子どもたちに使わせたくないアプリをフィルターし、“downtime”機能でデバイスを使えない時間帯を設定できる。そしてもうすぐ、PixelのDigital Wellbeing機能をAssistantから…つまり音声で…使えるようになる (“Hey Google, 10時には電源切ってね”)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple App Store、Q3売上がGoogle Playを93%上回る

AppleのApp StoreとGoogle Playの売上はこれまでも常に開きがあった。しかし2018年第3四半期、それが大きく広がった——おそらくこれまでで最大だ。Sensor Towerの最新レポートによると、同四半期にApple StoreはGoogle Playより93%多い売上を記録した。これは少なくとも2014年以降では最大の差だ(Sensor TowerがGoogle Playのデータを追跡し始めたのが2014年だった)。

同社によると、2018年Q3に生み出されたモバイルアプリ売上182億ドルのうち、約66%がAppleのApp Storeによるものだった。同社の四半期売上は120億ドルで前年同期の97億ドルから23.3%増えた。

一方同四半期のGoogle Playの売上は62億ドルで、一年前の51億ドルから21.5%伸ばした。

Sensor Towerの両ストアを合わせたトップセールスアプリのランキングを見ると、依然として定期購読が売上増に貢献している。Netflixは非ゲームアプリのトップセールスを3期連続で達成し、両プラットフォーム合わせて推定2.437億ドルを稼いだ。TinderとTencent Videoがそれぞれ2位と3位を守った。

モバイルゲームの利用も売上成長を後押ししており、同四半期の売上は前年比14.9%の138億ドルだった。これは同期の両プラットフォーム全アプリ売上の76%を占め、85億ドルがApp Storeから53億ドルがGoogle Playによる。

しかしながら、アプリのダウンロード数では、Google Playが依然リードしている。これは新興国市場で低価格Android端末が急速に普及したことが理由だとレポートは書いている。両ストア合わせたアプリのインストール数は271億件で2017年Q3の244億件から10.9%アップだった。

最多ダウンロード数アプリのランキングもQ3に大きく動いた。Bytedanceのショートビデオアプリ、TikTokがMusical.lyを吸収したためだ。統合の結果TikTokは、対前期比15%増、対前年比440%増で世界第4位のアプリとなった。

これで同アプリはQ3のアプリダウンロード数でInstagram(第5位)とSnapchat(第10位)の両方を上回り、Bytedanceはソーシャルアプリ市場でより重要なプレーヤーになるための地盤を築いた。

Sensor Towerのレポート全文はここで読むことができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google CloudがCloud NAT、Firewall Rules Loggingなどネットワーキング機能を充実

今日(米国時間10/10)は、ロンドンでNextイベントを開催しているGoogle Cloudからのニュースで、忙しい日だった。このイベントで同社は、いくつかの新しいネットワーキング機能をローンチした。それらの中でも今日の主役はCloud NAT、これによりデベロッパーは、一般的に公開されるIPアドレスがなくて、企業の仮想プライベートクラウドの中にあるアプリケーションからのみアクセスできる、クラウドベースのサービスを容易に構築できる。

Googleも言うように、このようなセットアップは前から可能だったが、しかし容易ではなかった。でも、よくあるユースケースなのでGoogleは、Cloud NATにより、ネットワークアドレス翻訳(network address translation, NAT)のすべてを取り扱う完全に管理されたサービスを提供することになった。そしてCloud NATのゲートウェイの背後にあるプライベートなインスタンスへのアクセスを、デベロッパーに提供する。

Cloud NATはGoogle Compute Engineの仮想マシンと、Google Kubernetes Engineのコンテナをサポートし、デベロッパーが手作業でIPを指定できるマニュアルモードと、IPが自動的に割り当てられるオートマチックモードの両方を提供する。

今日は新たに、Firewall Rules Loggingがベータでリリースされた。アドミンはこの機能を利用してファイヤーウォールのルールの効果を監査し確認できる。たとえば、ファイヤーウォールがブロックする接続の試みが何度も繰り返されるときには、それらを分析して、誰かが良からぬことをしようとしているのか、それともファイヤーウォールの構成ミスかを判断できる。データの遅れは5秒程度なので、ほとんどリアルタイムに近い点検が可能だ。また、これをほかのサービス、Stackdriver Logging, Cloud Pub/Sub, BigQueryなどと統合してアラートやデータ分析もできる。

さらに今日の発表の中には、HTTPSロードバランサー用に証明を提供するマネージドTLSがある。これは、ロードバランサーを使っているときのTLS証明の管理に伴う煩雑さを解消することが目的で、これによりエンドユーザーのブラウザーがデベロッパーのアプリケーションに安全に接続できるようになる。この機能も、現在はベータだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Waymo、自動運転車のテスト走行1000万マイルを達成

Alphabet傘下の自動運転車会社、 Waymoは、公道での自動運転車のテストを長年続けている。わずかなマイル数から始まった走行距離はここ数年で爆発的に延びた。。

そして今、商用配車サービスの準備を進める同社は新たな節目を迎えた。

水曜日(米国時間10/10)にWaymoは同社の自動運転車が米国内の公道を1000万マイル(1600万キロ)走ったことを発表した。ちなみに同社は7月に800万マイルを達成したばかりで、2017年11月にはわずか400万マイルだった。つまり、Waymoのペースは急上昇している。

この無人自動車の走行距離は25都市で累積されたもので、中でもGoogleのホームタウンであるカリフォルニア州マウンテンビューとアリゾナ州フェニックス周辺地域では、都市周辺の利用者を運ぶ乗車プログラムを早期に実施した。400人以上の早期利用者がWaymoアプリを使って同社の Chrysler Pacifica Hybrid自動運転ミニバンに乗車した。

同社の公道テストの実績を可能にしたのは、シミュレーションへの投資だとWaymo CEO John KrafcikMediumへの投稿に書いている。同社のバーチャル世界での走行距離は今月末で70億マイルに達する。.

「シミュレーションの中で、われわれは路上で遭遇するあらゆる事象を再現し、『ファジング』によってさらに厳しい状況を作り出した」とKrafcikは書いた。「新しいスキルをテストし、既存のスキルを洗練し、極めて稀な状況への対応を練習することで、われわれのソフトウェアの確認、検証を常に行うことができる。こうした公道テストとシミュレーションの組み合わせによってわれわれは飛躍的に多くのことを学ぶことができる。

もちろん、重要なのはマイルを蓄積することだけではない。

CruiseやWaymoのように大量の自動運転車を保有する企業は、複雑な都市環境を安全に走り、かつ、路上を走る数百万人の人間に溶け込むことのできる自動運転車を開発することを要求されている。それは常にスムーズにいくとは限らず、注意深い自動運転車の後ろに車列が滞ることもあり、時には人間のテストドライバーが手動で車を操作する必要もある。

「現在われわれの車は慎重さと丁寧さを何よりも優先している。それが最も安全だからだ」とKrafcikは書いた。路上の誰にとっても困難な行動に習熟することで、この慎重さと強引さのバランスを保つように努力している。たとえば、速く走っている車線に合流するためには、他者がブレーキを踏まずに済む程度に大胆に、かつ乗客が快適に感じられるくらいスムーズに行動する必要がある。

今のところWaymoの車は、たとえ所要時間が数分増えるとしても、より慎重になり安全な道を選ぶように設計されている。

次の1000万マイルは、配車サービスを構築し、利便性、効率性を高めることに集中するつもりだとKrafcikは言った。たとえば現在同社は、経路や乗車、降車地点の改善に務めいてる。

Waymoの技術者たちは、自社製の新しいセンサーシステムを使って大雨大雪など困難な気象条件下での運転を可能にするために高度な人工知能も応用している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのChromecastはニューバージョンで高速Wi-Fiをサポート

GoogleのChromecastデバイスの次世代機が今日(米国時間10/9)ローンチしたが、もはや意外感はない。すでに先月、Best Buyで買った人がいたのだから。この新しいストリーミングドングルは、前のバージョンからの大きなアップデートはなくて、形も前と同じくケーブルの生えた円形、お値段35ドルだが、予想どおり高速なWi-Fi、5GHzの802.11acをサポートする。また、スピーカーのグループへのストリーミングが、新たにサポートされた。

同社は今回のハードウェアイベントではChromecastにフォーカスしないことに決めて、アップデート機をGoogle Storeで発売し、発表をブログ記事で行った。

ニューバージョンであることは、円の中央にGoogleのロゴがあることで分かる。前の2015年モデル(初めての円形モデル)は、Chromeのロゴがあった。ロゴが変わった意味は、Googleによると、Chromecastの内部が変わったことと、テレビに挿入しやすくなったことを表しているのだそうである。

この第三世代のChromecastは、最大解像度1080pとコマ数60fpsをサポートし、前と同じくテレビのHDMIポートに挿入する。micro-USBの電源コネクターも前と同じだ。テレビのリモコンはやはり使えない。コントロールはスマホからする。〔読者コメントで、ポーズボタンと再開ボタンのあるリモコンなら、それらは使える、とある。スマホだけでなく、Androidタブレットでもアプリからコントロールできる。〕

Chromecastの同伴アプリGoogle Homeで、ChromecastとGoogle Homeデバイス、そしてGoogle Assistantのスピーカーをセットアップおよびコントロールできる。これらも今日アップデートが発表され、スマートホームのコントロールが強化された。

Chromecastには、前と同じく、通常バージョンのほかに69ドルの4K対応Chromecast Ultraがある。

しかし今回はそれら以外にも、40ドルで4K対応のRoku Premiere、また50ドルでFire TV Stick 4Kが提供される。Chromecastの今回のアップデートが割と地味なのは、製品にもっと競争力をつけてから、でっかい発表をする、という魂胆かもしれない。

色は、チョークホワイトとチャコールグレーの2種、長さ51.8mm、幅13.8mmだ。サイズは、前の51.9 x 51.9 x 13.49mmとほとんど同じだ。

ハードウェアのスピードは15%アップした、とGoogleは言っている

今日の発表には間に合わなかったが、スピーカーグループに対応するChromecastも年内に出る。

このChromecastも、Googleが今日発表したほかのものと同様、当日まで内緒にはできなかった。先月Best Buyで買った人が(もう一人)いただけでなく、今朝はイギリスのお店が29ポンド99ペンスで売っていた、という。

今日からChromecastをGoogle Storeで買えるのは、オーストラリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、イギリス、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウエー、シンガポール、スウェーデン、そしてアメリカだ。そのほかの国は、2019年から。

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Google Home Hub vs. Amazon Echo Show 2 vs. Facebook Portal、それぞれの特長

カウンタートップを争う戦いが始まった。Google、Amazon、Facebookの3社がみな今月、スマートディスプレイの新製品を発表した。いずれも、IoT化される未来の家庭の中心に座ることをねらい、家族のコミュニケーションを担おうとしている。

149ドルのGoogle Home Hubは、安くてプライバシーが保てるスマートホームコントローラーだ。

229ドルのAmazon Echo Show 2は、Alexaを視覚化する。

そして199ドルのFacebook Portalと349ドルのPortal+は、Smart Lensによる自動的なズームイン/アウトでチャットの話者を画面中央に捉える。

消費者の最大の検討項目は、プライバシーの安全、ビデオチャット機能、今後のスマートホーム構想との相性、そしてお値段だ。

  • プライバシーが気になる人にとっては、GoogleのHome Hubが唯一、カメラがなくて149ドルとめちゃ安い。
  • プライバシーが気にならない人なら、FacebookのPortal+が画面がきれいでビデオチャットもできる。
  • チャット大好き人間なら、Amazon Echo Show 2がAlexaによるメッセージングとビデオチャットを提供している。電話もかけられるし、Skypeもできる。

ブランドを選り好みしないなら、Lenovo Smart Displayはどうだろう。そのスタイリッシュなハードウェアは、10インチ1080pバージョンが249ドル、8インチ720pバージョンが199ドルだ。

そしてオーディオファン向けには、199ドルのJBL Link Viewがある。

これら二つはGoogleの技術を利用し、本家Googleの製品よりも早く発売された。でも私見では、今後の製品改良のピッチは、本家の方が積極的ではないだろうか。それはAmazonやFacebookの、今後のサードパーティ製品についても言える。

下の表は、Google、Amazon、Facebookの計4製品(Facebookが2製品)の特長を詳細に比較している:

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Google+を振り返る

ついにGoogle+が終わる。本日(米国時間10月8日)Googleは、利用者と開発者の不足、低い利用率と定着率を理由に、そのコンシューマー向けソーシャルネットワークを段階的に終了していくことを発表した。おっと、データ漏洩もその理由の1つだ。ソーシャルネットワークのパフォーマンスの悪さも明らかにした。Google+のユーザーの90%が一度に5秒以下のアクセスしか行っていないのだ。あらら。

しかし、ずっとそうだったわけではない。かつてのGoogle+は、Facebookによるソーシャルネットワーキング支配を打ち砕くための真剣な挑戦としてみなされていて、初期の頃は大歓迎されていたのだ。

2011年

6月:発表

Googleが新しいソーシャルネットワーキングのアイデアを発表したのは、2011年6月のことだった。とは言え、それはソーシャルに対する初の進出ではなかった。Googleは、ソーシャルネットワーキングサービスを何らかの形で提供しようと数々の試みを行っていた。例えばOrkutは2004年に開始され、2014年秋に閉鎖された。2008年にはGoogle Friend Connect(2012年に閉鎖)、 2010年にはGoogle Buzz(翌年には閉鎖)といった具合だ。

しかしGoogle+は同社が試みた最も重要な試みだったのだ、その当時彼らは「私たちは、オンライン共有は壊れていると思っています」と高らかに宣言を行っていた。

最高機密プロジェクトは、その公開に先立ち、数々のリークのターゲットとなった。このことで人びとは生まれようとしているプロジェクトに関心を抱くことになった。

Vic GundotraとBradley Horowitzに率いられたGoogleのソーシャルへの処方箋は、ユーザー自身に連絡先のグループ(”Circle”と呼ばれた)を作ることを許し、そのことでソーシャル共有に対して、より多くのコントロールが可能になるようにすることだった。つまり、家族や親しい友人と共有するのに適したものがある一方、同僚、同級生、または同様の関心(例えば、自転車や料理など)を共有する人たちと分かち合うことの方が、より意味のあることもある。

しかし、グループをユーザー自身が作ることは面倒な作業になりがちであるため、実際にそれを行うことは難しい。しかしGoogleは、その代わりに、連絡先の整理が簡単に感じる(場合によっては楽しくさえ感じる)巧妙なユーザーインターフェースをデザインした。幾つかの議論もあった。それはまた、当時のFacebookが提供していた連絡先整理システムよりも優れていた。

そして次には、皆がそれぞれのCircleを、小さなプロフィールアイコンをドラッグ&ドロップすることでセットアップして、その新しくできたマイクロネットワークに対して、投稿したり写真をアップロードしたりすることができた。

もう1つの重要な機能である”Sparks”は、ユーザーの特定の関心事に関連するニュースやコンテンツを見つけ出すのに役立った。このようにすることで、Googleは、Facebookのように、ユーザーが「いいね!」をするためのトピックページを用意することなく、人びとが気に入って追跡したいものを理解することができた。しかもそれはまた、新しいタイプの検索への道を開いた。青いリンクのリストを返すだけでなく、Google+の検索は、対象のトピックに関連するユーザーのプロフィールや、マッチングするページ、その他のコンテンツを返した。

Google+はHangoutsも導入した。これはCircleのひとつの中で、一度に最大10人のビデオチャットを行うことができる手段だ。

当時、その実装はまるで魔法であるかのように説明されていた。 これは、ソフトウェアが話す人に焦点を当てるやりかたや、全員がチャット内でコンテンツを共有できる方法などの、いくつかの革新的な機能によるものである。

初期の成長は有望に見えた

2週間のうちに、Googleは成功を手にしたように見えた、なにしろネットワークの利用者は1000万人に達したのだ。開始後わずか1ヶ月後には、その人数は2500万人に成長した。2011年10月までには、その数は4000万人に達した。そして年末までには9000万人。Googleがサインアップ人数だけを追跡していたとしても、それはFacebookに対する大いなる脅威のように見えていた。

しかし、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグは、Google+に関する最初のコメントの中で、Facebookのいかなる競合他社も、価値を持つためにはソーシャルグラフを構築しなければならないことを、賢く指摘した。当時7億5000万人のユーザーを抱えていたFacebookは、既にこれを行っていた。Google+のサインアップ人数は増えていたものの、ユーザーたちが時間経過とともに、アクティブなままでいてくれるかどうかは、依然不透明なままだった。

また初期の段階から、Google+が非友人を取り込んでいることがいずれ問題になる兆候は見られていた。ネットワークが不必要な通知によってスパムだらけになってしまったために、開始して数カ月後にはブロックメカニズムを導入しなければならなかった。その後何年も、スパムを制御できないことが大きな問題になっていた

2017年後半になってもまだ、人びとはスパムがGoogle+を使えないものにしていると訴えていたのだ。

7月:ブランドと実名ポリシーに対する反発

Facebookと競争するために、Google+もまた「実名」のポリシーを強制した。これは、ペンネームやニックネームを使いたいと思っていた多くのユーザーたちを怒らせた。特にGoogleが規約違反を盾にそうした人のアカウントを削除し始めたときに、怒りはますます激しくなった。これは単にソーシャルネットワークへのアクセスを失う以上に大きな問題だったのだ。なにしろGoogleアカウントを失うということは、Gmail、ドキュメント、カレンダー、その他のGoogleサービスへのアクセスが失われることを意味していたからだ。

同社はまた、ブランドのページの取り扱いをしくじった、全てのビジネスプロフィールを、不用意なやりかたで禁止したのである。後にGoogle自身が、それがある意味誤った対応だったことを認めている

実際には、これらの問題は何年にもわたって修正されないままだった。エリック・シュミットは、もし本名を使用したくない場合には、別のソーシャルネットワークを見つけることを提案していたと言われている。人を見下したような物言いだ。

8月:ソーシャル検索

Google+は8月にGoogle検索に登場した。同社は、ユーザーがサインインしているときに表示される「ソーシャル検索」の結果にGoogle+への投稿が表示されるようになると発表した。Googleははこの新しい機能を「検索プラスあなたの世界」と呼んだ。しかしその「あなたの世界」の切り口は極めて限られていた。なぜなら友人やフォロワーたちとFacebookやTwitterの上で共有している投稿を見ることはできなかったからだ。

2012年

1月:Google+アカウント作成の強制

言うことを聞かないならば、強制するまでだ!Googleは、Gmailにサインアップするためには、ユーザーにGoogle+アカウント取得を要求するようになった。 それはユーザーフレンドリーな変更ではなく、あとに続く強制的な統合の始まりとなった。

3月:批判が集まる

TechCrunchのDevin ColdeweyはGoogleはソーシャルの長期的な運用に失敗したと主張し、Google+の試みはあまりにも野心的過ぎたと述べた。全てのネットワークが本当にその”+1″ボタンで始まるべきだった ―― そのクリックによってやがて検索対象とできるユーザーに結びついた大量のデータが生成される(ディフォルトはプライベートだが別の場所へとシェア可能)。

6月:イベントスパムが蔓延する

Google+ではスパムが問題のままである。このときは、Google+とカレンダーのようなミッションクリティカルな製品との「賢い」統合のおかげで、イベントスパムが登場した。

ユーザーたちは他の人たちがこちらを「招待」でき、それが自動的にカレンダーの上に現れるようになったからといって喜んではいなかった。しかも参加することを決めていないイベントに対してもそれが行われたのだ。このことはGoogle+を使うことが大きな間違いのような気分にさせた。

11月:Hangoutsが進化する

Google+の立ち上げの翌年、Hangoutの周辺では既に沢山のアクティビティが行われていた。それは興味深いことに、元のGoogle+を出て長生きすることになった製品のうち、最も大きなものの1つになった。

ビデオは正しく取り組むことが難しい分野だった ―― それがSkypeのようなビジネスがまだ繁栄している理由なのだ。そしてHangoutsは友だちや家族がGoogle+の中で使うようにデザインされていたが、Googleは既に企業たちが、このテクノロジーをミーティングに利用していることや、NBAのようなブランドが、ファンとの交流をするために使っていることを知っていた

12月:Google+がコミュニティを追加

Google+の中で、ユーザーの関心へ焦点を当てる流れは、コミュニティの立ち上げでこの年も進化を続けた。これはサイト上に人びとがトピックベースのフォーラムを作り出す手段だ。成長が減速していたために、消費者の関心をより多く引きつけられることを期待して、この動きは行われた。

2013年

それは目的地ではない。それは「ソーシャルレイヤー」だ!

Google+は「Facebookキラー」としての役割を果たしていなかった。 エンゲージメントは低く、使われ方はまちまちで、主流の利用者たちではなく、テクノロジーのアーリーアダプターだけによって使われているだけのように見えた。そこで新しい計画は、Google+をFacebookのような目的地のウェブサイトではなくGoogleのプロダクトを支えるソーシャルレイヤーにするという方向に賭けるものになった。

Googleは既に、開始直後からGoogle+をGmailと連絡先に統合していた。2013年6月には、Gmailからブランドのページに移動する方法を提供した

その後、Google Talk(別名Gchat)とGoogle+ Messengerを、Hangoutsに統合することを決めた。

そしてBlogger向けのGoogle+コメントシステムを開始した。

そしてサードパーティサイトのGoogleログインを、Google+ログインに置き換えた

いずれも少々やりすぎだった。

9月:Google+がYouTubeに侵入する

それから、最も議論を呼んでいるものだが、YouTubeのコメントを引き継いだのだ 。YouTubeにコメントしたい場合には、Google+アカウントが必要になったのだ。

言い換えるなら、もしGmailの2億人以上のユーザーがGoogle+を盛り上げることができるなら、YouTubeの何百万ものコメントにも同じことを期待できるとGoogleは考えたのだ。

少なくとも、ユーザーは幸せではなかった

これは、人びとがどれほどGoogle+を愛していなかったを示す顕著な指標となった。YouTuberたちは完全に怒っていた。1人の少女が、こうした動きに合わせて冒涜的な曲を書いているほどだ。その歌詞と言えば… 「あなたは私たちのサイトを台無しにして、それを『統合』(integration)と言うのね/私たちの欲求不満をぶちまけるためにこの曲を書いてるの/クソッタレ、Googleプラーーース!」

GoogleはまたGoogle+のことを、5億人のユーザーを抱える「アイデンティティレイヤー」としても語り始めた。

2014年

4月:Google+の父、Vic GundotraがGoogleを去る

Google+はその創始者を失った。2014年4月、Google+の父であるVic Gundotraが退社することが発表された。GoogleのCEOであるラリー・ペイジはその時に、Google+ソーシャルネットワークにはまだ投資の余地があると語ったが、これはGoogleのアプローチに変化が訪れつつある兆候だった。

元TechCrunchの編集者であるAlexia Bonatsos(néeTsotsis)と編集者Matthew Panzarinoは当時、Google+はもはやプロダクトではなくプラットフォームになるのだと聞いて、Google+は「生ける屍」であると書いている(記事の原題が”Google+ Is Walking Dead”だった)。

過去の強制的な統合は、GmailやYouTubeのように後退して、チームは再編された。

7月:Hangoutsが自由に

おそらく最も注目すべき変更の1つは、Hangoutsが自由になったことだ。Hangoutsはとても魅力的なプロダクトだった…Google+に縛り付けておくにはあまりにも重要なものだったのだ。2014年7月、HangoutsはGoogle+アカウントなしで動作し始め、ビジネスに展開されて、それ自身のSLAを発行するようになった。

7月:Google+が「実名」ルールを破棄し、謝罪した

Gundotraが辞めた後、Google+が変化していることを示すまた別の兆候は、ユーザーの怒りを招いた3年後に訪れた、「実名」ポリシーの放棄だった。

Googleは、2012年1月に旧姓やニックネームの登録を許すルールを開始することで、実名ポリシーの緩和を始めていたが、それでも依然として、選択された名前と一緒に実名も表示していた。それは人びとが望んでいたものとは違っていた。

ようやくGoogleは実名に関わる決定に対して正直に謝罪し、この変更がユーザーに戻ってきてもらう役に立つことを期待した。しかしの期待は叶わなかった。遅すぎたのだ。

2015年

5月:Googleフォトが自由に

Hangoutsに続いてGoogleは、Google+の写真共有機能も、独自のスタンドアロンプロダクトに値すると考えた。

Google I/O 2015でGoogleは、Google Photosの改訂を発表した。この新製品は、もともとGoogle+の中で生まれたAIや機械学習機能を利用していた。このことには、ユーザーが人物、場所、物事の写真を検索できるようになるだけでなく、Google +の自動写真改善機能(”auto awesome”)のアップデートも含まれており、これによってGoogle PhotosのAssistantはより強力なものとなった。

Google+ Photosが2015年8月に終了した後のその年の後半、Google Photosは月間アクティブユーザーの数が1億人へと拡大した

7月:YouTubeからGoogle+が取り除かれた

2015年7月、GoogleはGoogle+とのYouTubeの統合を逆行させた。こうしてYouTubeのコメントはGoogle+の上にではなく、YouTube上に留まることになった。

人びとはこれに満足したが、Google+に戻りたくなるほど満足したわけではなかった。

11月:全く新しいGoogle+が公開された

Google+は2015年11月に大きく改訂された

Googleのフォトストリーミング担当でプロダクトディレクターでもある副社長のBradley Horowitzは、Google自身のデータが示した有効なものの周りにGoogle+を再デザインするチームを構成した。その有効なものとはコミュニティとコレクションである。基本的に新しいGoogle+は、ユーザーとその関心に重点を置いていた。トピックの周りに人びとのネットワークを作ることはできるが、必ずしも個人的なつながりではない。

Googleでは、About.meのようなサイトの代替品として、“About Me”ページも展開した

新しいサイトには色とりどりのペイントが施されていたが、牽引力は回復しなかった。

2016年

1月:AndroidゲーミングサービスからGoogle+を取り除いた

Googleは、Google Playゲームサービスを利用するためにソーシャルネットワークにアカウントを設定するという要件を廃止することで、Google+をまた別のコア製品から切り離した。

8月:PlayストアからGoogle+を取り除いた

引き離しはさらに続いた。Google Play Storeがユーザーがレビューを書くためにGoogle+アカウントを要求することを止めたのだ

Horowitzはその当時、Googleはユーザーたちから「Google+のプロフィールを、利用する全てのGoogleプロダクトのアイデンティティにすることには意味がない」と言われ、その声に応えていくことになったと説明した。

8月:Hangouts on AirがYouTube Liveに移動

ソーシャルネットワークの最後の独自機能であったHangouts on Air(Hangoutを広く配信する手段)が2016年にYouTube Liveに移動した

2017年

Google+はかなり静かになった。サイトはまだそこにあったが、Communityはスパム一杯だった。Communityのモデレーターたちは、とても対応が間に合わないと訴えた。この問題に対するGoogleの不注意な態度は、Google+の大規模な実験が終了する可能性があることを示す兆候そのものだった。

1月:古いデザインを段階的に廃止

Google+は2015年後半に最初にプレビューされた、新しいデザインへの変更を強制した

2017年1月には、古い外観に戻すことができなくなった。またサイトが「死んでいる」という巷の風評に対抗するために、Google+の上で人気のあるグループを選び出すのにも時間がかかるようになった。(まあ実際には死んでいたのだが)。

8月:Google+が+1ボタンの共有数の表示をやめた

2012年春に開始された、どこにでもある”+1″ボタンは、改訂されていた。それはもうシェアの数を表示することはない 。Googleはこれを、ボタンの読み込みをより迅速に行うためだと言った。しかし本当の理由は、シェア数を目立たせる価値がなくなっていたせいなのだ(とはいえその後 “+1” ボタンのデザインも変わり、シェア数表示も復活しているようだ)。

2018年

2018年10月:Google+が自身のCambridge Analytica問題に出会う

Googleが3月に発見するまで、セキュリティバグにより、サードパーティの開発者がGoogle+のユーザープロフィールデータに2015年からアクセス可能な状態になっていた。だが同社はそれをユーザーに知らせないことにした。合計で49万6951人のユーザーの、フルネーム、電子メールアドレス、生年月日、性別、プロフィール写真、住んでいる場所、職業、および関係の状態が漏洩する可能性があった。Googleは、データが悪用されたという証拠はないが、このコンシューマーのためのGoogle+サイトは、利用者の少なさを考えて、閉鎖することを決定したと言う。

Cambridge Analyticaのようなデータの不正使用によるスキャンダルは、FacebookTwitter評判を傷つけたが、Google+には同じような悪影響は見られない。結局のところ、Googleはもはや、Google+をソーシャルネットワークであると主張していなかったのだ。そして、それ自体のデータが示すように、残っていたネットワークの大部分が放棄されていた。

しかし、同社には依然として多くのユーザープロフィールデータが蓄積されており、リスクにさらされていたのだ。これによって、議会による質問を受けたり、規制に関する政策立案者の議論の場に呼び出されるという意味で、Googleがより活動的な他のソーシャルネットワークと同じような命運に晒される可能性もある。

となると後知恵に過ぎないが、Googleにとっては、Google+を何年も前に閉鎖しておいた方が良かったということになるのだろう。

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(翻訳:sako)

GoogleのPixel Slate(ハイブリッド・タブレット)ハンズオン

Googleが今日(米国時間10/9)披露したハードウェア新製品の中には。Pixel Slateがある。それは、同社がChrome OSの新たなる進化と呼ぶタブレットで、AppleのiPadやMicrosoftのSurfaceの対抗製品のようでもある。〔slateは、昔の文房具としての石板。〕

プレゼンテーションの後で実際に触(さわ)ってみる機会があったけど、記者たちで混みあった部屋の中ではスピーカーの音がよく聞こえないし、それに、付属品のGoogle Penには新しさは感じられない。でも、主なセールスポイントを試すことはできた、と思う。

最初に気づいたのは、スクリーンだ。Googleは、仕事にも娯楽にも使える、と売り込んでいたし、コンテンツのクリエイターを主な顧客にしたいらしい。12.3インチ、203ppiのスクリーンは、それ用にぴったりかもしれない。YouTubeのビデオも、メールの作成画面も、シャープで鮮やかだ。

薄さと軽さも、強調されていた。公式仕様では1.6ポンド(730グラム)で、確かに軽い。持ち運びしやすいだけでなく、スクリーンの傾斜角度を自由に調節できる。ただし実際の使い心地は、Netflixを数時間見るとかしないと、分からないかもしれない。

オプションでキーボードもある。キーのタッチ感はとても良いが、ぼくが感心したのは、Googleのプレゼンターが強調した静かさだ。本誌TechCrunchの熱心な読者は、同僚の過去の記事を通じて、ぼくの打鍵音が超うるさいことをご存知だろう。だからこのキーボードを、ぜひ試したかった。

本当に、静かだ。ぼくの好みとしては、もうちょっと音があってほしいが、すぐ隣で仕事をしている人はぜひこいつをぼくに使わせたいだろう。しかも、音がなくても、打鍵感はとても良い。音は聞こえないが、かりっとした打鍵感を指はしっかりと感じる。

この記事で使った写真はたまたますべて、キーボードをつけたデスクトップ・モードだが、タブレット・モードへ/からの切り替えはスムーズだ。デスクトップ・モードは、その名のとおり、マウスやキーボード指向のインタフェイスだと思うが(二つのアプリケーションを画面分割で同時に使える)、タブレット・モードはタッチ主体だ(画面上のキーボードももちろん使える)。

二つのモードの切り替えは、オプションのキーボードの取り付け/取り外しだけで自動的に行われる。でも両者の違いがはっきりするのは、キーボードの有無よりもむしろ、マウスやトラックパッドを使う/使わないの差だろう。

そのほか、カメラはフロント(前面)とリア(背面)にあり、Google Assistantがあり、指紋読み取りもある。お値段は599ドルからで、キーボードは199ドル、Penは99ドルだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Pixel 3、これが注目の新機能だ

Googleは火曜日(米国時間10/9)の大ハードウェアイベントでGoogle Home HubやGoogle Pixel Slateなどいくつもの新製品を発表した。しかし新しいスマートフォン、Pixel 3が本物のスターだった。

Pixel 3には2つのサイズがあり、価格は799ドルから。カラーは3種類で12.2メガピクセルの背面カメラとデュアル前面カメラを搭載している。中は新しいアプリと機能でいっぱいだ。今日から予約受付を開始して発売は10月18日から。

Pixel 3の新機能、改訂機能の目玉をいくつか紹介する。

コールスクリーン

コールスクリーンは、かかってきた電話をあなたの代わってGoogle Assistantが取ってくれる機能だ。ユーザーはコールスクリーンボタンをタップするだけで、あとは端末が電話に答えて誰が何の用事でかけてきたかを聞いてくれる。

会話の内容はテキスト化されてリアルタイムで表示されるので、ユーザーは電話に出るかテキストで返信するかを選ぶことができる。

コールスクリーンはPixel 3では発売と同時に、他のPixel端末では11月から利用できる。

Google call screen

セキュリティー

Pixel 3には、GoogleがTitan Mと呼んでいる新しいセキュリティーチップが搭載されている。このカスタムチップは、端末のパスワードとオペレーティングシステムの安全性を高めるために使用される。

スピーカー

前面に向けられたスピーカーは従来のPixel機よりも40%大きく豊かな音になった。

YouTube Music

Pixel 3には、YouTube Musicのストリーミングアプリが搭載され、6ヶ月間の無料購読がついてくる。

Googleレンズ

Googleレンズは、AI機能内蔵カメラだ。画像をキャプチャーし、AIアルゴリズムが認識する。「スタイル検索」は画像に写った商品を識別して、ネットでその商品を見つけるのに役立つ。

Googleレンズは、ランドマークや植物、動物なども識別し、イベントをカレンダーに追加する。カメラをテイクアウトメニューに向ければ、電話番号をハイライトする。

Google Lens

グループセルフィーカメラ

Pixel 3にはデュアル前面カメラがあり、ワイドな自撮り撮影ができる。
電源ボタンをダブルタップしてカメラを立ち上げ、手首を2回フリックすれば自撮りモードになる。あとは、ズームアウトしてグループセルフィーを撮るだけだ。

トップショット

この撮影機能は、HDRで複数の画像を撮影し、最高の1枚をリコメンドする。
たとえば、子供がバースデーケーキのローソクの火を吹き消すところを取ろうとしたことがあるだろう。これまでなら、写し損ないは写し損ないだった。トップショットは、シャッターを切る前後の瞬間をキャプチャーして自動的に最高の1枚を推薦する。

もしほかに気に入ったものがあれば、それも選ぶことができる。

Google Pixel 3 Top Shot

プレイグラウンド

プレイグラウンドは、写真やビデオにリアクション・キャラクター(犬や踊るステレオなど)やキャプション、動くスタンプなどを追加できる機能だ。文字同志あるいはユーザーと反応し合うPlaymojiを使って写真に「命を吹き込む」こともできる。

オプションにはMarvel Cinematic UniverseのIron Manなどのキャラクターもある。Googleはドナルド・グローヴァーとのコラボレーションでプレイグラウンドにチャイルディッシュ・ガンビーノも連れてくる計画だ。

Google Playground Childish Gambino

フォトブースモード

そう、これもカメラ機能だ。この機能は被写体が面白い顔をしたり笑ったりすると自動的にシャッターを切る。。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google Pixel 3、Pixel 3 XLハンズオン・レビュー

 

「もう知ってるって? 明日、自分の目で確かめよう!」とGoogleはツイートしていた。けっきょく、われわれの推測は正しかった。今日(米国時間10/9)のハードウェア・イベントでGoogleが発表するアイテムについてはPixel 3その他、ほぼすべて知っていた。 実際情報は広く流れていたので発表そのものはほぼ予想どおりだった。

昨年のこのイベントでPixel 2が発表されたときの驚きとは違って、Pixel 3の印象は着実なアップデートというものだ。Googleは長い間、将来を決めるのはソフトウェアだと主張してきた。Googleのようにソフトウェアの革新によって成立した企業であればそういう考え方となるのは理解できる。

Pixel 3はハードウェアだが、やはりソフトウェア重視の姿勢が見て取れる。 今日のイベントでもGoogleはハードウェアについてはあまり多くの時間を割かず、AIや機械学習の成果がどのように活かされているかの紹介に力を入れていた。

Googleはあっという間にPixelシリーズでハイエンド・スマートフォンのメーカーとしての地位を確立したが、Pixelというプロダクトの本当の目的は、Android OSの上でどんなことができるかを世界に知らせるためのショーケースとしての役割だということは念頭に置いておくべきだろう。

ともあれPixel 3の外観はPixel 2のデザインを引きついでいる。何の気なしに見たのでは区別は難しいくらいだ。Googleのデバイスはハードウェアのデザインとして最高に美しいというものではない。デザインの最高峰ということになれば、どちらが上かは人それぞれ好みによるだろうが、AppleかSamsungが候補だろう。

今回発表されたPixel XLはXLという名前にふさわしく巨大だ。サイズは6.3インチだが、なるほどそれだけあるだろうという印象だ。こういう大型スマートフォンはスリムなポケットには向かないし、片手で操作しようとするならかなり大きな手が必要だろう。われわれが報じたとおり、XLのディスプレイにはかなり大きな切り欠きが上部にある。

このディスプレイのノッチは最新のAndroidによってサポートされるようになったものだが、フロント・カメラが2台になったことと大きな関連がある。これにより従来よりはるかにワイドなセルフィーが撮れるようになった。イベントでもGoogleはセルフィー機能のグレードアップにかなり時間を使っていた。逆にリアのメインカメラは。、最近のトレンドに逆行するように、単一だ。

カメラに導入された各種の新機能はほとんどすべてGoogleの人工知能、機械学習の成果によるものだ。これによりPixel 3はiPhone XSと同クラスの能力を備える。新製品のプレゼンの最後はカメラの新機能の紹介が続いたが、なかでも超低照度対応とズームはぜひ詳しくテストしてみたいと思った。これについては近々お伝えできるだろう。

昨年HTCがアクティブ・エッジ機能を備えたスマートフォンを発表して以来、私はエッジを握るとことでアシスタントを起動するのに慣れてしまったことを認めざるをえない。これはSamsungの専用ボタンよりずっと優れている。Googleアシスタントにはすでに人気があるが、時間とともにGoogleがこれをますます高機能にしていくことは間違いない。

で、価格だ。新製品の記事ではあまり大きく書かれないが、価格の重要性は強調しきれない。

しばらく前は1000ドルのスマートフォンといえば、いかにフラグシップモデルであろうと異常に高いという印象だった しかしAppleとSamsungがこの常識を変えてしまったのはよく知られているとおりだ。ところがGoogleはあらゆるチャンスをとらえてこの両社のプロダクトの魅力を下げようと努力してきた。

Pixel 3が799ドル、Pixel 3 XLが899ドルという価格は絶対的には安いとは言えない。しかしフラグシップモデルなら1000ドルだというトレンドからすれば非常にお得な価格だと感じられる。

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滑川海彦@Facebook Google+