Googleの目覚時計アプリがSpotifyをサポート――来週から好みの曲で起こしてくれる

普通のユーザーがAndroid版のGoogleの目覚まし時計アプリに特に注意を払っているようには思えない。簡単な設定をするだけで毎朝きちんと起こしてくれるのはありがたいが、感心な早起き人間は別として、そもそもあまりうれしくないアプリだ。デフォールトのアラーム音だけでなく、わざわざ選んだ他のサウンドも毎朝繰り返し聞いているうちにストレスが溜まってくる。

しかし朗報だ。Googleは今日(米国時間7/31)、時計アプリをアップデートし、Spotifyから好みの楽曲、ないしプレイリストをアラーム音として選べるようにした。

この機能は5.0 Lollipop以降のAndroidを搭載したスマートフォンすべてで利用できる。Spotifyの有料のプレミアム・アカウントは必要なく、無料アカウントでよい。新機能は全世界のユーザーに今週中に順次公開される。まだ手元のAndroidがアップデートされていないとしても、万事順調に運べば、来週の月曜の朝はお気に入りのメタルロックバンドの大音量の曲で目を覚ますことができるはずだ。

しかしGoogleが自社のアプリにSpotifyを使うのを不思議に思った読者もいるだろう。Google自身も音楽サービスを持っていたはずでは?  Google Play Musicも健在だし、YouTube Musicもある。実際、われわれもGoogleがここで商売仇のサービスをサポートしたことにいささか驚いている。もっともGoogleの音楽サービスに対する戦略はメッセージ・サービスに対するのと同程度の一貫性しかないともいえる(誰かAlloを覚えているだろうか?)

画像:stockvisual / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

WhatsAppで最大4人のグループ音声通話とビデオ通話が可能に

WhatsAppが、とても要求の多かった新機能を追加し、ユーザーがグループでの音声およびビデオ通話を行うことを可能にした。

Facebookによって所有されている同社が、音声通話を導入してから3年以上が経過した(音声通話の1年後にはビデオ会話機能を追加している)。現在WhatsAppは、毎月15億人を超えるユーザーを抱えていて、毎日そのサービスを通じて20億分の通話が行われていると言う。

今週から通話参加者は、スクリーン上の右上にある「参加者を追加」を意味するボタンを押すことで、他の友人たちを通話に追加することができるようになった。参加の最大数は4人であり、素晴らしいことにWhatsAppは通話がエンドツーエンドで暗号化されていると述べている。

それは簡単なことではない。自らをセキュアなメッセージアプリだと呼ぶTelegramでも、グループメッセージは暗号化されていない、ましてグループ通話はなおさらだ。

暗号化の面では、WhatsAppはWhisperSystemsと長年協力を行い、プラットフォーム上の全てのメッセージや通話を、盗聴から守ってきた。とは言え、WhatAppの共同創業者であるBrian Actonが彼の資産のうちの5000万ドルこの資産は2014年にFacebookによって買収されたときに手に入ったものだ)をWhisperSystemsに関係するSignal Foundationに寄付したことで、事情は少々複雑になった。

Actonは昨年Facebookを退職した。今年彼は、人びとにソーシャルネットワークを辞めるように呼びかけたが、それはデータとプライバシーの問題によるものだった。一方彼の仲間であるWhatsApp共同創業者のJan Koumも、今年の5月の時点で彼の後を追うように辞職した

Acton同様に、Koumもケンブリッジ・アナリティッティカのようなスキャンダルに悩まされていたようだが、彼の公式の辞職理由は「テクノロジーを離れて楽しみたい。例えば珍しい空冷ポルシェを集めたり、車の整備をしたり、究極のフリスピーでプレイしたりね」ということだ。それぞれが自分の道を…。

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(翻訳:sako)

写真: Chris Ratcliffe/Bloomberg、Getty Images (画像編集済)

メイジー・ウィリアムズのDaisyはクリエーター向けSNS――ゲーム・オブ・スローンの人気女優インタビュー

メイジー・ウィリアムズは テレビシリーズ、ゲーム・オブ・スローンズのレギュラー、アリア・スターク役で非常によく知られていてるイギリス出身の若い女優だ。ウィリアムズは今年初め、Daisieというソーシャル・ネットワークを開発中であり、8月1日にスタートさせる予定だと発表した。ウィリアムズと共同ファウンダーのDom SantryはTechCrunchのニューヨーク・オフィスに立ち寄り、このSNSについてのビデオインタビューを受けた。

Daisieは映像作家、ミュージシャン、ビジュアル・アーティスト、ライターなどクリエーティブな人々が作品を公開し、共同作業ができるようにすることを目的としている。Daisieはすでに最初の100人のクリエーターを選定して実験をスタートさせている。

ウィリアムズとSantryはまずアプリそのものの仕組を簡単に説明した。一見したところではDaisieは他のSNSと大きな違いはないように見える。しかし最初の大きな違いはフォロワー数をカウントしないことだ。ウィリアムズ(自身フォロワーの数にはことかかない)の説明によると、「フォロワーのカウントが公表されると競争が起きてしまう。誰がいちばんたくさんフォロワーを獲得したかという一種の人気コンテストになりやすい」ためにこの機能を省いたのだという。

また多くの場合、フォローは一方通行の関係だが、 Daisieでは「連鎖(chain)」を作ることを目的としている。連鎖というのはつまり、フォロワーが一方的に相手のプロフィールを眺めるのではなく、アップされたコンテンツを見てなんらかの協力をするような緊密な関係だ。

連鎖は知り合いや(ことによったら知り合いではないかもしれないが、ともあれ)自分の活動に関係ある分野の人々と緊密な協力関係を作るのが目的だいう。ウィリアムズはDaiseへの投稿として『ハロー! 30秒のミュージックビデオを作ったから見てね。歌っているのは私ですが、作曲家、ミュージシャンの能力より作詞のほうが上だという気がしてます。あなたの歌は大好きです。あなたが作曲して私が歌詞を書けばすばらしい作品ができるのではないでしょうか?』という例を挙げた。

ウィリアムズはDaisieのプロフィールがクリエーターのコミュニティーにおける履歴書や作品のポートフォリオのような役割を果たすようになり、また理想的には、自分自身で条件を決められるような新たな仕事のチャンスが生まれるようになることを期待している。

「私たちはクリエーターに本来のパワーも取り戻す手助けをしたい。市場から他人のアイディアを受け取って処理するだけの注文仕事ではなく、自らの創造力が活かせるようなプラットフォームが作れればいいと考えている」とウィリアムズは語った。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ブラウザーメーカーのOperaがNASDAQで取引開始

Operaが上場企業になった。ノルウェー拠点の同社は1株当り12ドルでIPOを実施した。取引は1株当り14.34ドル、19.5%高で始まった。同社はこのIPOで1.15億ドルを調達した。

Opera Ltd.は、今月米国で上場申請した。現在同社はNASDAQでティッカーシンボルOPRAで取引されている。

読者がこの記事を読むために使っているのは、パソコンかAndroidならGoogle Chrome、iPhoneならSafariであいる可能性が高い。Operaの市場シェアはライバルと比べるとごくわずかだ。しかし、それでも売上が立つほどこの市場は巨大なのである。

F-1書類の中で同社は、2017年の売上が1.289億ドル、純利益が610万ドルだったと報告している。

Operaを巡る会社の歴史は少々複雑だ。数年前、Operaの株主らは中国企業のコンソーシアムにブラウザー事業を 売却した。アドテック事業はOtelloという別会社を作って運営している。

今回上場したOpera Ltd.には、いくつかの製品がある—— デスクトップ・ブラウザー、複数のモバイル・ブラウザーおよび、スタンドアロンのOpera Newsアプリ。全体では、毎月1.82億人がOpera製品を少なくとも1つ使っている。

Operaにとって主要な課題は、売上の大部分が2つの検索エンジン契約——GoogleおよびYandex——から成っていることだ。この2社はOpera製品のデフォルト検索エンジンになることに対して費用を支払っている。Yandexはロシアでのデフォルト、Googleはそれ以外の国々のデフォルトになっている。

同社は広告およびライセンシング契約によっても収益をあげている。Operaを初めてインストールすると、ブラウザーにはeBayやBooking.comなど、デフォルトで様々なサイトが登録されている。これらの企業はOperaに料金を支払っている。

Operaは今後、できるだけ多くのユーザーを集めてIT巨人らに対して意味のある存在であり続ける必要がある。Operaのビジネスモデルは、ユーザー基盤と直接相関している。Operaを使う人が増えれば、会社がGoogleやYandexや広告パートナーから手に入れる金額が増える。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonのウィッシュリスト(ほしい物リスト)を友だち家族など参加型&会話型にできる

Amazonのウィッシュリスト(Wish List, ほしい物リスト)に、一部のユーザーが前から望んでいたコラボレーション機能がつくようだ。アメリカのamazon.comでは、一部のユーザーがすでに、そのモバイルアプリやWebサイトのウィッシュリストに“invite others”(ほかの人を招待する)オプションがある。これは自分のウィッシュリストのURLをメールやテキストメッセージやソーシャルアプリなどで共有できる機能だ。そのURLをクリックすると、元々のオーナーと同じように、ウィッシュリストにアイテムを加えたり取り去ったりできる。〔amazon.co.jpでは、自分のウィッシュリストの「友達」タブから共有ができる。〕

かなりマイナーな機能ではあるけれども、希望者は多かった。親は子どものウィッシュリストを共同管理したいし、また友だちやカップル、パーティーの幹事などは、リスト上にチームを作ってギフトのアイデアなどを共有〜分担したい。たとえば「△△ちゃんの誕生日プレゼント、あなたは何にする?」のように。

ただし現状では、Amazonがこの機能をテスト中なのか、それとも本格展開の初期の段階なのか、よく分からない。

Amazonはウィッシュリストの共有機能そのものについては何も語らなかったが、今は“少数の顧客”でテストしている、と言った。

またMacRumorsの記事によると、コラボレーション型ウィッシュリストのテストに参加している人たちですら知らない機能がある、という。たとえば一部の人のウィッシュリストページには「会話」アイコンがあって、リスト上のアイテムについて議論できる。もうひとつの楕円形のアイコンでは、リストの作者がそのリストのメンバーを管理できる。

今のところ、この機能が見つかるのはデスクトップのamazon.comと、iOSのモバイルWebサイトだ。Androidには、ない。Amazonは、モバイル機能を最初iOSでローンチすることが多い。最近の部品を見つけ機能も、そうだった。

画像クレジット: MacRumors

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

インターネット全体をソーシャルネットワークにするData Transfer Project、大きな実りを期待したい

Data Transfer Project(データ移送プロジェクト, DTP)は、ユーザーが複数のアプリケーション間でコンテンツやコンタクトなどを容易に移動できるようにするための、大手テクノロジー企業たちによる共同プロジェクトだ。Facebook, Google, Twitter, そしてMicrosoftが始めたこのプロジェクトは今日(米国時間7/20)、あらゆるオンラインサービスが参加できるオープンソースの、データポータビリティプラットホームの計画を発表した。今、自分の情報のダウンロードならどのサイトでもできるが、それをアップロードしてどこかよそで使うことは容易にできない(Facebookのプロフィールをどっかでそのまま使える、など)。嫌いになったソーシャルネットワークから撤退する(よそへ移る)とか、データを別のところへバックアップする、自分のデジタルアイデンティティを新しいアプリでもすぐ使える、といったことは、簡単にはできない。そういうポータビリティのためのDTPのツールはまだないが、今日はその仕様のようなものが開示された。

データポータビリティの業界標準ができると、企業はデータをロックインしてユーザーを閉じ込めることができなくなり、むしろユーティリティで競争しなくてはならなくなる。今のソーシャルネットワークの最大の問題、すなわち複数のアプリにまたがって友だちを作る/見つけることができないことが、DTPで解消するだろう。これまでFacebookが長年退蔵していたユーザーのソーシャルデータや友だちのコンタクトなどが、公共財〜一般共有物になるのだ。今Facebookに、具体的にどうやってユーザー情報のDTP化をやるつもりか、問い合わせている。

音楽ストリーミングサービスのプレイリストや、フィットネスアプリのヘルスデータ、大量の写真やビデオ、などなどが、DTPの下(もと)では完全なポータビリティを持つから、スタートアップにとっては福音だ。既存大手が、標準性を欠くデータでユーザーを囲い込む、という現状がなくなる。生まれたてのスタートアップですら、それらDTP標準の(多量の!)データをいきなり利用できる。スクラッチからデータを構築していく苦労から、おさらばだ。ソーシャルネットワーキングのスタートアップも、位置情報や個人化アバター、決済システムなどを利用しやすくなる。DTP化で完全なポータビリティを持ったデータ(プロフィール、友だち、ライブの写真、等々)を、どこのソーシャルネットワークでもそのまま使えるようになる。というか、Facebookなどがソーシャルネットワークであるのではなくて、そこらのソーシャルなネットワークのすべてを合わせたものが、真の社会サイズの、ソーシャルネットワークになる。共通/標準データをもとに。

というわけでDTPが今後業界全体の支持を得て、そのけちけちとした最小限ではなく最大限が実現すれば、新しいアプリの実験などもすごくやりやすくなる。Facebookなどへの長年の縛られご縁ではなく、ユーザーの‘好き’によってアプリ/アプリケーションが選ばれるようになり、健全な競争が定着すれば、政府による規制の出番もなくなるだろう。

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AmazonのPart Finder機能はネジなどの正しいパーツを画像認識で見つけてくれる

ねじやナット、ボルト、ワッシャー、割りピンなどをネットで買いたいけど、自分が欲しいものをどうやって見つけるべきか? Amazonはそんなネットショッパーたちのために“Part Finder”(パーツ・ファインダー)というサービスを用意した。モバイルのカメラで目的のネジを撮(うつ)すと、Amazonはそれをスキャンして寸法を測り、まさにその品物のページへあなたを連れて行く。

Amazonはこの機能のローンチをまだ発表していないが、実は数週間前に全ユーザー向けに可利用になったらしい。

この機能は、iPhoneのカメラの被写体の寸法を測る機能を利用している。Amazonアプリを立ち上げたら検索ボックスの横にあるCameraボタンを押すと、“Part Finder”が動き出す。

Amazonは今このような、顧客がテキストを入力しなくても目的のアイテムを見つけられる機能をいろいろ作っている。たとえばバーコードスキャナーがあるし、画像認識による製品探しや、パッケージのX線投射SmileCodeスキャナー(Amazon独自のQRコード)、ARの利用(AR==拡張現実)、などなど。

Part Finderを使うときは、Amazonのソフトがより正しい仕事をできるために、アイテムを白い紙や布の上に置き、その横に1セント硬貨を置く。Amazonの説明には、そう書いてある。

またスマートフォンの傾け方にもコツがある(これもAmazonの説明を読もう)。カメラのファインダーに十字(’+’)と円が表示されるから、円の中に十字が収まるよう、カメラを(iPhoneを)正しく傾ける。

そうやった正しい画像を送ったら、Amazonがアイテムをスキャンして結果を返す。カメラの傾きのほかに、ピントが合ってることも重要だ。

さらに、次の画面ではアイテムの詳しい情報をAmazonに教える。たとえばネジだったら、ヘッドやねじ山のタイプを教える。こんなのは画像のスキャンで分かりそうなものだが、なにしろAmazonはUI入力による情報も欲しがるのだ。

ネジは、Amazonにとっても易しい方だが、この機能はユーザーにとって、それがなんだか分からないような特殊なパーツを見つけるのに役に立つ。ただしそのレパートリーは、現状ではそれほど網羅的ではない。今後の充実を待ちたい。

ところでPart FinderのAndroidバージョンは、いつだろう? まだAmazonからの情報は何もない。

Part Finderは、拡張現実ではなくコンピュータービジョンの技術を利用しているそうだ。私のこの記事の最初のバージョンでは、間違ってARと言っていた。

現在この機能が認識できるネジ/ボルト/ピン類のタイプは、100種類あまり。寸法の違いも含めると数千種を認識できる。この技術を開発したPartpicを、Amazonは2016年に買収した

〔日本の「モノタロウ」は、巨大なカタログをユーザーに送ってくる。そこから、正確な型番等を指定する。〕

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ジョージ・タケイがプロデュースした「Trumpy Cat」ARアプリが登場

Twitterでジョージ・タケイをフォローしている人なら誰でも、このStar Trekの初代スールー(日本語吹き替え版では「カトー」)が、ドナルド・トランプ大統領のファンではないことはご存知だろう。どうやら彼は、ツイート、インタビュー、そして論説文以外でも、その批判的意見を表明する方法を手に入れたようだ。House of Catsと呼ばれる拡張現実(AR)アプリがその手段だ。

このアプリは、モントリオールに本社を置く開発会社BMADと提携して開発されたもので、ユーザーはTrumpy Cat(トランピー・キャット)、Meowlania(ミァウラニア)、Vladdy Putin(ウラディ・プーチン)、Lil ‘Rocket Pug(リル・ロケット・パグ)といった動くアニマルキャラクターとやりとりをすることが可能だ。自分自身の声を吹き込んだり、アニマルを実際の環境に埋め込んで一緒に写真を撮影したりすることができる。タケイは現実世界での抗議写真にTrumpy Catを登場させると良いのではと語る。

そのアイデアがどこか来たのかと尋ねると、タケイはシンプルな答を返して来た「インターネットでは政治と猫の組合せは評判がいいからね」。

アプリそのものはかなりくだらないもののように思えたが、タケイは風刺が現実のニュースに追いつくのは難しくなっているからという、よくある意見を返して来た。

私たちは、トランプがウラディミール・プーチンと行った共同記者会見の直後に話をした。今週吹き荒れた批判、否認、そして二重否定の言い間違い(トランプ大統領が、ロシアの関与に関して否定したのは「二重否定の言い間違いだった」と言い訳したこと)などについて話し合った。そしてタケイは「私たちが今朝見たような現実を生成できるような、拡張現実は存在しないね。なにしろドナルド・トランプとウラディミール・プーチンが肩を並べて立っていて…私たちの民主主義システムの核心活動への攻撃を否定しているなんて」と語った。

タケイは、世界に真剣なメッセージを伝える際には、ユーモアが重要な要素だと付け加えた。彼は、自身のソーシャルメディアの人気の高さを支える要素の1つが、ミームの取り込み(特にGrumpy Cat*)であると指摘した。 メディアの人気が高まれば、彼自身の政治的な立場を表明するためのより大きなプラットフォームになってくれる。

「私は10代のころからずっと政治活動家でね。私をそうさせた主な理由は子供時代にアメリカによる有刺鉄線の中に収容された経験なんだ」とタケイは語った(第二次大戦時に米国在住の日系人が強制収容所に送られた経験のことを語っている)。彼は、ソーシャルメディア上での姿はその活動の延長線だと述べたが、「真実をまっすぐ語ろうとすると、多くのひとは退屈で眠りそうになってしまう事に気が付いたんだ。(だから)私は、それに多少なりともユーモアを注入しようとしているんだよ」と語る。

アプリの価格は99セントで、サブスクリプション式のコンテンツも予定されている。風刺的な猫のアプリにお金を払うのは奇妙な事に思えるかもしれないが、利益の一部はRefugees International(国際難民支援会)に送られることを指摘しておこう。

「こうして特定の人物を笑いの対象にすることは、非常に効果的なツールとなるだろうね」とタケイは言う。「より良いアメリカを作るという使命も果たしながら、楽しむことができるのだから」。

*(Grumpy Catというのは、「不機嫌な猫」としてネット上で有名になった猫のこと。言わずもがなだが”Trumpy Cat”というのはトランプ大統領とこの猫の名前を合わせてもじったもの)。

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(翻訳:sako)

LightがSoftBankのリードで$121Mを調達、ユニークなカメラ技術をまずスマートフォンで実証へ

レンズが16あるカメラで独自の撮像技術に固執するLightが、SoftBankの大型ファンドVision FundからシリーズDで1億2100万ドルの巨額を調達することになった。

このラウンドをリードしたのがVision Fundで、およそ1億ドルをSoftBankが確保した。ほかに、カメラの名門Leica Camera AGが参加した。今日(米国時間7/18)の発表によると、Lightのこれまでの調達総額はほぼ1億8600万ドルになる。

Lightはその初めての製品L16を予価1950ドルで発表し、それを2017年に発売した。そのカメラは16個のレンズを使って52メガピクセルの画像を撮り、感動的な結果を作り出した。しかも、たぶんいちばんの注目は、L16がとても小さくてスマホなどの携帯端末やそのほかの携帯型の機器装置にぴったり便利であることだ。

サイズが小さいことと、スマートフォンの写真ブーム、両者が合わさるとこうなっても不思議ではない。製品の詳細は不明だが、Lightによると、同社のモバイル技術はOEMからのライセンスで、そこはLightのカメラを搭載したスマートフォンを9月に出す予定だ。

同社の声明は、こう言っている: “今の時代には、ポケットタイプの、インターネットに接続されたカメラが、世界を三次元の超人的な詳細さで再構築し、車はまわりの物をセンサー不要で感知でき、そしてロボットは針の小さな穴に自力で糸を通せる”。

今の、裏面に最大7つのカメラを載せられる同社のスマートフォンは、それが発売されたら“モバイル写真の概念を根底から揺るがす”そうだ。

そしてLeicaとのパートナーシップは、Lightの技術を利用した消費者向けカメラを共同開発するためだ。ただしこれについては、スマートフォンのカメラ以上に現状は漠然としている。

今度の新しい資金は、モバイルへ向かうものだろう。同社によると、最初は消費者製品に向けられた同社の技術は、今後セキュリティやロボット、自動車、航空機、工業画像技術などの分野に利用されていくだろう。

このような拡張意欲は、SoftBankのVision Fundのビジョンによく符合する。それは、世界のトップクラスのテクノロジー企業を糾合して、それらのシナジーを促進する、というビジョンだ。すでにチップメーカーのARMNvidiaもこのファンドに支援されているから、Lightもそういう集合体の仲間として多くの機会を望めるだろう。

下のビデオは、LightnのCEO Dave Grannanのインタビューだ。彼はCES 2016でL16を披露した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

InstagramがSMSを使わない二要素認証を導入、SIMを悪用するハッカーを撃退

ハッカーは被害者の電話番号を別のSIMカードに割り当て、それを使ってパスワードを変え、Instagramなどのアカウント情報を盗み、それらをBitcoinで売る。今日(米国時間7/17)のMotherboard誌のおそろしい記事によると、とくにInstagramのアカウントには、SMSを使う二要素認証しかなく、しかもユーザーはテキストメッセージでパスワードやログインコードを変えたりするので、きわめて危険である。

しかしInstagramによると同社は今、SMSを使わない二要素認証を構築中だ。それはGoogle AuthenticatorやDuoなどのセキュリティアプリを利用し、ログインに必要な特殊なコードを生成するが、それは、電話番号がハッカーのSIMカードに移されていたら生成されない。

InstagramのAndroidアプリのAPKの中にはすでに、近くアップグレードされる二要素認証(2 factor authentification, 2FA)のコードが含まれている、と本誌の常連たれこみ屋Jane Manchun Wongが言っている。これまでも本誌TechCrunchは彼女のおかげで、Instagram Video CallingUsage Insightssoundtracks for Storiesなどのスクープをものにできた。

そのスクリーンショットをInstagramのスポークスパーソンに見せたら、同社がSMSを使わない2FAに取り組んでいることを認めてこう言った: “Instagramのアカウントのセキュリティを改良する努力は継続的に行っており、二要素認証の強化もその一環だ”。

Instagramは、ユーザー数が4億に達した2016年にもまだ2FAをやっていなかった。2015年の11月にぼくは、Seriously. Instagram needs two-factor authenticationという記事を書いた。ぼくの友だちでInstagramのストップモーションアニメのスター的な作者Rachel Ryleがハックされ、収入源でもあるスポンサーを失った。Instagramはその話を聞いて、三か月後にSMSを使うもっともベーシックな2FAを開始した

でもその後、SIMの悪用が、ますます多くなってきた。ハッカーがよく使う手は、モバイルのキャリアに電話をしてユーザーになりすましたり、社員を騙したりしてユーザーの番号を自分のSIMカードに移す。そして彼らは、Motherboardが報じているように、ユーザーの人に見せたくない写真や、暗号通貨の空のウォレットなどを盗み、また@tとか@Rainbowのような人気のソーシャルメディアハンドルを売ったりする。SIMの悪用には、ハッカーの金儲けの機会がたくさん転がっている。この記事には、自分の電話番号の守り方が書かれている。

このハッキングのテクニックがもっともっと、広く知れ渡るようになれば、多くのアプリがSMSに依存しない2FAを採用するだろう。そしてモバイルのプロバイダーは電話番号の他のSIMへの移行をより困難にし、ユーザーは自分のアカウントを守るための面倒な作業を我慢するだろう。自分自身の本人性も、そしてそのお金なども、ますますデジタル化が進めば、そのPINコードや認証アプリが、家の戸締まりと同じぐらい重要になる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

会員数の増加が滞って株価急落のNetflix、コンテンツへの過剰投資が裏目か

四半期ごとにウォール街は、Netflix(ネット配信)とComcast(ケーブル配信)のどっちの価値が大きいか決めてきたが、今四半期のNetflixは、彼らが期待するほどには会員数を大きく伸ばせなかった。会員数の伸びは株価の伸びに直結するから、その停滞は彼らにとって良いニュースではない。

会員数は絶対数では相変わらず大きく増加しているのだが、今度の第二四半期はウォール街の予想を下回った。その結果同社の時価総額は100億ドル以上、削り取られた。しかもまさにその同じ時期に同社は買い物に大忙しで、なお一層の会員増を目指してオリジナルコンテンツの拡充にも力を入れていた。その中にはGLOW, Jessica Jones, 3%, さらに劇場上映の映画すらあった。しかしそれだけの買い物努力を会員増に結びつけるためには、何かが足りなかった。

下図は、会員増の推移だ(単位: 100万人):

ご覧のとおり、同社の目論見に反して今年は(今後の予想も含めて)下降気味だ。そして株価は、下図のように推移している:

CEOや役員たちは、株主たちに長期的な価値をもたらすための投資だ、とかなんとか言いがちだが、しかしNetflixは昨年一貫して突進を続け、時価総額を倍増し、さきほど名を挙げたケーブル企業を抜き去った。このメディア消費の帝国は向こう10年はびくともしない、とまで言われた。でも当のライバルのComcastはメニューにNetflixを載せようとしているから、話は少々ややこしい。

集客力の強大なオリジナルコンテンツを目指すNetflixは今後ますます、人材への投資も拡大しなければならない。その代価の一部は同社の株であるはずだが、それが上図のような急落ではたいへん困る。株がだめなら大量の借金という手もあるけど、しかし貸し手が安心するためには、未来の株価の上向き安定が必要だ。急落のチャートでは、安心して貸せない。

そのほかの数字はすべて順調なのに、会員数だけは、予想した増加が得られなかったのだ。そこが、問題。

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Adobe、iPad版Photoshopを開発か

現在AdobeのアプリはApp Storeに30種類以上ある。しかし、ひとつ欠けているものがある。Bloombergによると、同社はiPad用にフルバージョンのPhotoShopを開発しているらしい。うなずける理由はたくさんある。

第一に、今やiPadは複雑な画像編集プログラムを動かせるだけのパワーを持っている。つい2日前、SerifはiPad用のAffinity Designerを発売した。Adobe Illustratorの競合品だ。さらにベンチマークを見れば、iPad Proが多くの中堅クラスのノートPCより強力であることがわかる。

第二に、複数のデバイスにまたがるファイルやプロジェクトの同期が簡単になり、多くの人々が複数端末を使うようになった。職場のパソコンと個人のノートPCで同じMicrosoft Wordファイルを使うようになってからもう何年にもなる。おそらく、DropboxやOneDriveを使って同じページを開いている人もいるだろう。これは巨大なメディアライブラリーについても同じことが言える。

数年前まで、人は環境に応じてデバイスを使い分けていた。仕事用のノートPC、ソファで使うiPad、ゲーム用の大きなデスクトップパソコン等々。しかしそれは過去の姿であり、今は文字通りあらゆるデバイスで仕事をしている。

そしてPhotoshopに関して言えば、、Apple PencilとタッチスクリーンのおかげでiPadはとりわけ便利なデバイスだ。写真を見るために大きな画面が必要なときもあるだろうし、Apple Pencilを使って写真を操作したいこともあるだろう。

iPadでPhotoshopを使えるようになれば、複数デバイス間をシームレスに行き来しながら同じファイルを編集できる。イラストレーターたちはこの利便性を生かしてWacomのタブレットを捨てられるかもしれない。

AppleがMac Proワークフローチームを同じ理由で結成したことを覚えているだろうか。Final Cut Pro XやLogic Pro XがiMacやiPadで動くようになれば、プロジェクトとのかかわり方が変わるかもしれない。Appleはタッチスクリーン付きのMacを作ることはないかもしれないが、人の指やApple Pencilを使ってクリエイティブなプロジェクトに参加する方法が用意されることは間違いない。

そして、PhotoshopをiPadに載せることはビジネスモデルの観点からも意味がある。定期購読モデルに移行したAdobeにとって、ユーザーを固定することは何よりも重要だ。ユーザーの使うどのプラットフォームでもお気に入りのアプリが動いていれば、Adobeアプリに費やす時間は増え、Creative Cloudに毎月支払い続けることになる。

このプロジェクトは高度なエンジニアリングの成果だ。しかし、Adobeが1つのアプリを複数プラットフォームで開発するのは初めてではない。

Bloombergによると、iPad版Photoshopの詳細は10月のAdobe Macカンファレンスで聞くことができるかもしれない。AdobeのCreative Cloudプロダクト最高責任者、Scott Belskyは、これらの新バージョンをできるだけ早く公開すべく努力していると語った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Operaがモバイルブラウザーに暗号通貨のウォレットを装備、決済機能も

OperaのAndroid用ブラウザーでもうすぐ、暗号通貨を保存できるようになる。そのシステムはまだベータだが、ユーザーが自分のブラウザーに暗号通貨とERC20トークンを保存でき、暗号通貨の送受をオンザフライでできる。そしてウォレットのセキュリティを、ユーザーのフォーンのバイオメトリクスやパスワードで守る。

ベータを試したい人は、ここで登録する。

この機能はCrypto Walletと呼ばれ、同社によると、これにより“Operaはメジャーなブラウザーとしては初めて、暗号通貨のウォレットを内蔵する”。この機能によりブラウザーの中で小額決済ができるようになり、他のブラウザーが同様の機能で後続するための道を拓(ひら)く。

プレスリリースより:

今日のWebは、明日の分散化したWebへのインタフェイスになる、とわれわれは信じている。そのためにわれわれは、われわれのブラウザーを、両者をつなぐ橋として選んだ。暗号通貨のウォレットを内蔵することによって、情報にアクセスするツールとしてのブラウザーの役割を刷新し拡張できると考えている。その刷新と拡張により、ブラウザー上でオンラインのトランザクションができるようになり、ユーザーのオンラインのアイデンティティを、彼らにより多くのコントロールを与える形で管理するだろう。

ウォレット間で送金できたり、Dapps(分散型アプリケーション)と対話することに加えて、これからのOperaは暗号通貨によるオンラインの決済を、商業者がそれをサポートしている場合にはサポートする。Coinbase Commerce対応の商業者への支払いを暗号通貨で行いたいユーザーには、画面に決済リクエストダイアログが表示され、ユーザーの署名を求める。それにより決済にはサイン(署名)がつき、ブラウザーから直接送信される。

この技術はまだきわめて初期的段階だが、でもメジャーなブラウザーがこの分野に参入してくるのはおもしろい光景だ。SafariやEdgeが暗号通貨をサポートするのはまだまだ先だが、Chromeをはじめオープンソースのブラウザーなら、需要さえ十分にあればこの機能をすぐにでも実装できるだろう。

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Google Payのアップデートでピアツーピアの決済やチケット購入/保存ができるようになった

GoogleがGoogle Payのアップデートをいくつか行った。Google Payは、これまでいろいろあった支払い決済ツールを一つにまとめたサービスの名前だ。アップデートの多くはもっと早くに発表されたが、それらの実装の提供は今日(米国時間7/10)からだ。

新たに加わった機能の中には、ピアツーピアの決済がある。友だちにお金を払ったり請求することはGoogle Pay Sendでできたが、今日からはメインのGoogle Payアプリでできる。

Google Payのプロマネを担当するGerardo Capielによると、そのほうが請求を複数の友だちに分割するのが簡単だそうだ。たとえばGoogle Payで何かを買って[買う]をタップしたら、その支払いを5人の友だちなどに分割請求できる。

要するに二つのアプリを合体させるわけだが、Google Pay Sendはそのままでもいいのではないか。しかしCapielは曰く、“あらゆるものをGoogle Payにまとめてしまいたい”のだが、でもPay Sendを閉鎖する“そのタイミングは未定”だ。

また今度のアップデートでは、チケットや搭乗券を保存できるようになった。その[Passes]タブの中にはポイントカードやギフトカードなども入れられる。すでにTicketmasterとSouthwes航空をサポートしているが、今後はEventbrite, Singapore Airlines, Vuelingなどが加わるそうだ。

Google pay

まだ一部の機能…[Passes]タブなど…はAndroidのみだが、Capiel曰く、いずれどのプラットホームでもサポートするそうだ。WebやiOSアプリでもGoogle Payできるようになるだろう。今Googleは、一人のユーザーの決済情報を複数のプラットホームにまたがって一本化しようと努力しているから、そのうち、たとえば、Webで生じた決済をモバイルアプリで見たり払ったりできるようになる。

Capielが語る今後の計画は、チケットのパートナーをもっと増やすことと、Google Payアプリをもっと多くの国で使えるようにすることだ。とくに、このサービスがすでにオンラインの支払いに使われている国で。

“何もかもアプリで済むように努力している。それが難しいものも一部にはあるが、できるかぎり完全な決済アプリに育てたい”、のだそうだ。

画像クレジット: Google

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Mozllaがモバイル上のFirefoxをより便利に使うためのアプリLockboxとNotesをTest Pilotでローンチ

MozillaのFirefoxブラウザーのためのテストプログラムTest Pilot for Firefoxは長年、ブラウザーの新しい機能の実験的なアイデアを試行する方法だった。今回、そのテストプログラムがモバイルアプリにも拡張され、それによりiOS用のパスワードマネージャーFirefox Lockboxと、Android用のノート取りアプリNotes by Firefoxがローンチされた。

どちらのアプリもFirefoxの名前が付いているけど、でもそれらはFirefoxブラウザーのエクステンションではなく、Firefoxユーザーの利便性を向上するための単独のアプリだ。データのシンク(同期化)等は、デスクトップやモバイル上のFirefoxのデータに対して行われる。

LockboxはFirefoxにセーブしたパスワードにアクセスでき、それらに対応するアプリ(Twitter、Instagram、等々)を使えるようになる。このアプリをアンロックするには、Face IDやユーザーの指紋を使う。

Firefoxのユーザーでない人にはLockboxの利用価値はないかもしれないが、ユーザーにとってはFirefoxのネイティブのパスワードマネージャーとなり、サードパーティのマネージャーアプリを使わずにすむ。iOS上ではブラウザーの大きなマーケットシェアのないMozillaだが、それでもiOSのユーザーをできるだけ、自分のエコシステムに取り込んでおきたいからね。

Notes by Firefoxは、その名のとおりの仕事をする。それはAndroid用のノート取りアプリであり、ノートは暗号化されて保存され、自分のスマートフォンやブラウザーとシンクする。実はブラウザープラグインとしてのNotesが2017年にTest Pilotの実験でローンチしている。それはHTMLのマークダウンなども書ける本格的なノートだったが、今回のNotes by Firefoxはベーシックな機能のみだ。MicrosoftのOnenoteのようなものを、期待してはいけない。

・関連記事: Firefoxの実験プロジェクトに二つのタブを横並びに表示できる機能が登場、テーマエディターも

画像クレジット: Firefox

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Facebook、ストーリーに保存機能を追加へ

Snapchatがソーシャルメディアをその日限りのものにする前、Facebookは永遠のものにしていた。2011年、「タイムライン」によるプロフィール画面のデザイン変更とキーワード検索によって、みんなの過去が解放され、人生の最高の瞬間について投稿することが促進された。それは、Snapchatが生まれるきっかけにもなった。CEO Evan Spiegelは同社のIPOアナウンスメントで、「創造性は永続性の恐怖に抑圧されている」と言った。

いまFacebookは、24時間で消えていたストーリーの履歴を解放するオプションを用意して、中道を見つけようとしている。Facebookは、近々ストーリーハイライトのテストを開始するとTechCrunchに伝えた。Instagramのストーラーハイライトと同じく、期限切れの写真やビデオの中から気に入ったものを選んで、タイトルをつけてコレクションにまとめたり、プロフィールページのカバー画像にしたりできる。

この変更によって、Facebookストーリーは、真似した元のSnapchat Storiesとの違いがさらに大きくなる。人気の高いコンテンツが少なくなっている今、潜在的広告ビューが捨てられている。1日あたり1.5億人いるストーリーのアクティブユーザーにとってもソーシャルメディアのストリーにかけてきた時間が賢い投資となる。特別な瞬間に割り込んでスマホカメラで切り取った作品が自己表現とコミュニティーのつながりにもたらす利益は1日以上続くべきだ。

Facebookのストーリーハイライトを最初に見つけたのは、TechCrunchのタレコミ人>で、AndroidアプリのAPKファイルから未公開機能のスクリーンショットを作るスペシャリストのJane Manchun Wongだ。TechCrunchが同機能についてFacebook広報に問い合わせたところ、以下の声明が寄せられた:「ユーザーから、自分にとって重要なストーリーをハイライトして保存したいという要望が寄せられている。近々われわれはFacebookでもハイライト機能をテストする。ストーリーを作者のプロフィールページに残すことで、記憶を通じて自分が誰であるかを表現しやすくすると考えている」

これらのハイライトはプロフィールページの水平スクロールバー上に現れ、ストーリーと同じく何人が読んだかを見ることができる。ハイライトはデフォルトでは友達に公開されているが、特定の相手や全体に公開することもできる。後者は視聴者を増やしたい著名人や、自分のアイデンティティーはありきたりの自撮り写真やプロフィール写真よりもストーリーのクリエイティブツールが作る世界で書いた文章を通じて見せる方が、良い、と考える人たちにとっては便利だろう。

Facebookは、ハイライト機能への準備段階として、5月にストーリー・アーカイブを公開した。これはストーリーを自分のプロフィールに自動的にバックアップする機能で、端末に保存してスペースを使う必要がない。 このアーカイブは、使い終わったストーリーを選んでハイライトで見せるためのベースになる。全体では、ユーザーがバカバカしいその場限りのコンテンツを「永続性」を恐れることなく、チャンスのために作れるようになる。Facebookストーリーにスタンプやお絵かきやキャプションやARをつけるのに時間をかけようとする人たちも、これからは無駄にならない

Facebookストーリーには新機能が定常的に追加されている。このBlurrエフェクトもそのひとつ。

FacebookがSnapchatからストーリーを盗んだと批判する人は多いが、その繰り返される改訂と革新は両社のバージョンが明確に分化していることを意味している。Snapchatは、アーカイブスタイルのMomoriesを2016年7月に公開しているものの、ハイライト風の機能は欠落している。アプリをティーンの現象にした中心機能のStoriesを強化するのではなく、Snapchatは、マップ、ゲーム、検索、プロフェッショナルな発見コンテンツ、そしてあきれるほど不必要なデザイン変更に注力した。

Facebookのアプリファミリーは、Snapchat Storiesの停滞や、Snapchatの国際市場への非対応に乗じてシェアを伸ばしてきた。Facebookは使えるものはなんでもコピーする傍ら、InstagramのSuperzoomやFocusポートレートモード、ライセンス済サウンドトラックの追加など、新機能も次々と開発している。この記事を書いている間にも、わたしみFacebookストーリーのBlurというオプションを発見した。動く物体に夢を見ているようなモヤをかける機能。私の顔でやってみた例がこちら。

あくなき新機能の追加と性能の向上が実を結んだ。今やInstagramストーリーには4億人のデイリーユーザーがいる。、WhatsAppが4.5億人、Facebookが1.5億人だ。一方Snapchatはアプリ全体でも1.91億人だ。Instagram CEO Kevin Systromも認めているように、「功績はすべてSnapchatのもの」と言える。それでも、SnapchatはStoriesやAR puppy以来メガヒットを飛ばしていない。同社がソーシャル化の新しい方法を追求する姿勢には敬意を表するが、ビジネス戦略としては必ずしも適切ではない。

当初ストーリー戦争は、機能のコピーと新市場の開拓がすべてだった。Instagram、そして今Facebookは、刹那性をオプションとすることで、戦いの第2フェーズを示唆している。1日たったら消えてしまうコンテンツを配信するという中心的アイデアは、一般化してきた。今や問題はストーリーを発明したのが誰かではなく、誰が完成させるかだ。

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Linux Foundationのブロックチェーン支援事業Hyperledger Projectがコードベースを充実

【抄訳】
ブロックチェーン革命が近づいているが、でも、その姿は目に見えないかもしれない。Linux FoundationのHyperledger Projectの事務局長Brian Behlendorfは、そう見ている。

スイスのツークで行われた本誌TechCrunchのブロックチェーンイベントTC Sessions: BlockchainでBehlendorfは、ブロックチェーンの導入でもたらされるイノベーションの多くは、いわば舞台裏で、人に知られることなく起きるのだ、と説明した。

Behlendorfは曰く、“多くの消費者にとって、銀行や政府のWebサイトのWebフォームが背後でブロックチェーンを使ってることは、分からないしどうでもいいことだ。LinkedInのプロフィールで、学歴が詐称だったらそこにグリーンのチェックマークが表示されても、その機能がブロックチェーンを利用していることを一般消費者は知らない。すべてが、舞台裏でひそかに行われる”。

“でもこれは、ストレージとネットワーキングと消費者の革命なのだ”。

ブロックチェーンが大きなインパクトを与える分野は何か。Behlendorfの考えでは、真っ先に大きく変わるのはオンラインのアイデンティティの領域だ。今のFacebookやTwitterなどのように情報の保存を中央集権的なシステムに依存するのではなく、ブロックチェーンは情報をもっと安全に保存でき、またその自己証明型身分証明(self-sovereign identity, 自己主権型アイデンティティ)システムには、より多様な用途がありえる。〔参考記事

“ブロックチェーンにさまざまな用途がありえる中で、いちばん重要と思えるのが、アイデンティティ、自己証明、本人証明の分野だ”、とBehlendorfは語る。“しかしどんなに正しいソリューションも、エンドユーザーにおける自分のアイデンティティの管理や利用が、ちょうど財布から運転免許証を取り出すときのように簡単にならなければ、普及しない”。

Hyperledgerは、それらによってブロックチェーンの分野でイノベーションを可能にする、とLinux Foundationが期待する、フレームワークとツールを提供している。そしてBehlendorfによると、現在は10のコードベースがあり、うち2つはプロダクション(本番開発)ですでに利用され、8つはブロックチェーンを構築するためのフレームワークだ。Hyperledgerは“オーガニックな”開発過程を重視しているので、オプションは今後もっと増える、という。

【後略】

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ドラッグ&ドロップで簡単にAlexaのスキルを作れるStorylineが77万ドルを調達

Alexaに不満を感じたことは、ないですか? 冗談が通じないし、‘怖い話’をリクエストしても全然怖くない。そこで、会話のブロックをドラッグ&ドロップして積み上げ、誰もが簡単にAlexaのスキルを作れるサービスStorylineが、Boost VCがリードするラウンドで77万ドルを調達し、そのスキルビルダーのAPIをさらに充実させようとしている。

Alexaのような、複雑な音声認識ソフトウェアが動くスマートスピーカーとクリエイターの間には、“テクノロジー”という障壁がある。2017年にローンチしたStorylineが目指すのは、その障壁をなくすことだ。CEOで協同ファウンダーのVasili Shynkarenkaによると、チームとインタフェイスを拡充してGoogle HomeのようなAlexa以外のスマートスピーカーにも対応し、またそのインタフェイスには広告や他サービスへのリンクなど収益化の仕組みを導入したい、という。

Alexaとの対話をドラッグ&ドロップで組み立てられるStorylineのユーザーフレンドリーなインタフェイスは、「コマンド」と「応答」という対話的関係をまさに対話的に構築しカスタマイズできる。スキルやフラッシュブリーフィングを作るためのテンプレートも、いくつか用意されている。作ったスキルの音声認識やロジックを、ブラウザー上でテストできる。

これまで、12000名あまりのユーザーが、Alexa Skills Storeに2500のスキルを発表している。それは、このストアにあるスキルの6%に相当する。Alexa Skills Challenge: Kidsでグランプリを取った作品も、Storylineのインタフェイスを利用している。そして老舗のWebマガジンSlateも、Storylineを使っている。

Shynkarenkaによると、スマートフォンのアプリを作ることと、スマートスピーカーのスキルを作ることは、全然違う。

“Alexaを、スマートフォンやWebと同じようなソフトウェアプラットホームだと考える人が多いけど、そうではない”、と彼は言う。“Alexaで人気のスキルは、友だちとチャットできたり、ソーシャルネットワークを閲覧できるアプリではない。人気が高いのは、コンテンツのアプリだ。たとえば、夕食時に家族と楽しめる雑学クイズなんかだね”。

YouTubeにビデオのクリエイターが群がっているように、Shynkarenkaの構想ではStorylineが各種スマートスピーカー向けのコンテンツのホームになってほしい。同社にはすでに2500人のクリエイターのコミュニティがあり、コンテンツの制作や共有を楽しんでいる。

でも、テンプレートなどを使って簡単にスキルを作れるサービスは、ほかにもある。たとえばご本家のAmazonは、テンプレートからスキルを自作できるAmazon Blueprintsを、4月に立ち上げた。

スマートスピーカーも、それらのスキルの制作も、これからますます活発な世界になりそうだから、今のAlexaなどと違って、もっと完全にカスタマイズできる‘あなただけの’スマートスピーカーも、いずれ必ず登場するだろうね。

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この新しいマルウェアはWindowsのクリップボードを乗っ取り、暗号通貨アドレスを書き換える

その驚くほど極悪非道というべきマルウェアは、230万人分の価値の高い暗号通貨ウォレットを監視して、Windowsのクリップボード内のアドレスをハッカー集団のアドレスに置き換える。つまり、ユーザーが自分のウォレットのアドレス(例えば、3BYpmdzASG7S6WrpmrnzJCX3y8kduF6Kmc)をクリップボードに入れると、マルウェアは狡猾にそれを自分たちのプライベートウォレットのアドレスに書き換えてしまう。すべてはクリップボードの中で行われるため、ほとんどの人はコピー&ペーストの間に起きた変化に気づかない。

BleepingComputerのセキュリティー研究チームは、以前同様のハイジャック事例を見つけたが、この最新版は価値の高いウォレットを積極的に監視して、アカウントを入力するところでコインを奪おうとする。問題のマルウェアが動作しているところを以下に示す。


このマルウェアは83MBの巨大なDLL(Direct Xサービスに偽装している)を使う。そのDLLは250万行のテキストからなり、bitcoinアドレスで埋め尽くされている。上記のテストでHTMLページから切り取ったアドレスをWordPadに貼り付けると、アカウントがひそかに書き換えられているが、アドレスの先頭部分は変わっていないため気づかくい。

複数のアンチウィルスエンジンがこのDLLを危険であると認識しているのでウィルス対策を最新にしていれば危険はないはずだ。しかし、Bleeping Computrerが指摘するように、自分のBTCが安全であることを確認する唯一の方法は、貼り付けるアドレスをひとつずつ慎重にチェックすることだけだ。同誌はこう書いている:

この種のマルウェアはバックグラウンドで実行し、実行中であるという兆候も見せないため感染したことを見つけるのは容易ではない。このため重要なのは、常に更新されたアンチウィルス対策をインストールして自分を保護することだ。

もうひとつ非常に重要なのは、暗号通貨ユーザー全員が、暗号通貨を送る前にすべてのアドレスを念入りにチェックすることだ。こうすることで、アドレスが意図しないものに置き換えられたかどうかを見つけることができる。

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Android Pの最終バージョン直前のベータ、Beta 3がリリース

Popsicleか? Peppermintか? まだ公式の名前がないけど、Googleは今日(米国時間7/2)、Android Pの最終バージョンに近いと自称するBeta 3をリリースした。Beta 2の1か月後となるそれは、バグフィックスと安定性対策が主な内容だ。

これは、この夏の終わりごろと予定されている本番リリース直前の、最後の大型ベータだ。というわけなので今回は、大きな目立つ新機軸はない。それは、Beta 2で出尽くしてしまった。

Androidのエンジニアリング担当VP Dave Burkeが、関連のブログ記事で述べている: “デベロッパーのためのAPIはこの前のアップデートで確定した。今回のBeta 3では、Android Pの最終バージョンにきわめて近いものをお見せできる”。

APIが最終アップデート、ということはデベロッパーが自分のアプリを本格的にテストできる、という意味だ。システムツールとしては、マルチカメラや通知機能の強化、ディスプレイのカットアウト(切り抜き、長らくノッチと呼ばれた)、そしてImageDecoderなどがある。

このアップデートは今日から、Pixelを使えるデベロッパーに提供される。Beta 2がすでに動いているなら、アップデートは自動的に行われる。さらに7月19日のRedditのAMAでは、Android Pについて聞きたいことなら何でも答えてくれる。

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