2022年、Amazon Fire TVがもっと多くのクルマに搭載される

Amazon(アマゾン)のストリーミングプラットフォーム「Fire TV」が、今後より多くの自動車に搭載されることになることが、米国時間1月5日にCESで発表された。2021年第4四半期、Stellantis(ステランティス)は自動車メーカーとして初めて、新型WagoneerとGrand Wagoneerに車内エンターテインメント用のFire TVを統合し、現在、Jeep Grand CherokeeとChrysler Pacificaにもエンターテインメント体験を提供している。さらに、Fire TVはFord ExplorerとLincoln Navigatorの2022年モデルにも内蔵される予定だとAmazonは述べている。

自動車メーカーは、クルマのオーディオシステムや快適な操作系と統合するなどしてFire TVの使用体験をカスタマイズし、その車のために設計された独自の機能を提供することができる。

自動車向けFire TVは、Alexaのハンズフリー機能を活用する。同乗者、あるいは後部座席の子どもたちのために番組を流したい親は、音声コマンドを通して簡単にコンテンツを再生することができる。また、親は前席でコンテンツを選択して、後席の乗客向けに再生することもできる。さらに、後席に複数のスクリーンがある場合は、そのコンテンツを同時にミラーリングすることも可能だ。しかし、もし子どもたちが見たい番組で合意できない場合、Fire TVを使えば、後席の人たちがそれぞれのディスプレイで個別のコンテンツを見ることもできる。視聴者は、必要に応じて、Bluetoothまたは有線のヘッドフォンを使って、あるいは車のスピーカーから番組や映画を聴くことが可能だ。

また、Fire TVのAlexaに「Alexa、フロントドアの様子を見せて」などの音声コマンドを送ることで、Ringのドアベルによる映像を表示させることもできる。

米国では、Fire TVのユーザーは、Prime Videoを含む100万本以上のテレビ番組や映画にアクセスすることができる。また、移動中は携帯電話の電波が不安定になるため、車載用Fire TVはダウンロードに対応し、オフラインでの視聴も可能だ。

また、独自のレコメンデーションを含むパーソナライズされたプロファイルのサポートと、ホーム画面のユーザーエクスペリエンスの更新を展開した家庭用Fire TVの消費者体験に追いつくために、同システムもまもなくアップデートされる。このアップデートにより、Fire TVのユーザーは、自宅で番組を一時停止した後、クルマの中でも中断したところから視聴を再開することができるようになるとAmazonは述べている。

Amazonは以前から、Fire TVをより多くの自動車に搭載することに取り組んできた。2020年には、BMWおよびFiat Chrysler Automobiles(FCA)と提携し、ハンズフリーAlexaと車内でのFire TVストリーミング機能を提供するとともに「Alex、ガソリン代を支払って」のように自動車に特化した新しいAlexa音声コマンドを追加し、1万1500のExxon(エクソン)とMobil(モービル)のガソリンスタンドでガス代が払えるようにした。同年、Rivian(リヴィアン)のEVなどにAlexaとFire TVの両方を搭載する計画を発表している。

本日のCESでFire TVのさらなる計画を詳述したAmazonは、最新のFire TVのマイルストーンも紹介し、2021年第4四半期時点で世界中でFire TVデバイスを1億5000万台以上販売したことを発表した。もちろん、実際にこのプラットフォームを定期的に利用する人は少ない。以前、同社は、2020年12月時点でFire TVの月間アクティブユーザー数が5000万人であると発表していた。Amazonは、2021年のブラックフライデーの週に買い物客が過去最多のFire TVスマートTVを購入し、Fire TV Stickがブラックフライデー自体で最も売れた製品だったと報告しているので、おそらくこの数字はその後、上昇したはずである。

画像クレジット:Amazon

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(文:Sarah Perez、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Intel傘下のMobileyeが自動運転に特化したSoC「EyeQ Ultra」発表

Intel(インテル)の子会社Mobileye(モービルアイ)は、乗用車、トラック、SUVに自動運転の能力を与えるために設計された、新しいスーパーコンピュータを市場に投入する。

同社は米国時間1月4日、CES 2022で、自動運転に特化した「EyeQ Ultra」という新しいシステムオンチップ(SoC)を発表した。同社によると、毎秒176兆回の演算が可能なEyeQ Ultra SoCの最初のシリコン生産は2023年末、完全な自動車グレードの生産は2025年となる見通しだ。

また、Mobileyeは先進運転支援システム(ADAS)向けの次世代EyeQシステムオンチップ「EyeQ6L」「EyeQ6H」も発表した。EyeQ6Lは、いわゆるレベル2のADASに対応するもので、2023年半ばに生産を開始する。2024年まで生産が開始されないEyeQ6Hは、ADASまたは一部の自動運転機能に対応する。この高性能チップは、あらゆる高度運転支援機能やマルチカメラ処理(駐車カメラを含む)を提供することができ、駐車の可視化やドライバーモニタリングなどのサードパーティアプリケーションをホストする予定だ。

Mobileyeは、ADASを強化するコンピュータービジョン技術を自動車メーカーに供給していることで、よく知られている。2004年に発売された最初のEyeQチップは衝突防止のために自動車に使用された。Mobileyeのビジネスは好調で、2021年末時点でEyeQ SoCの出荷数は1億個に達した。

近年、同社は自動車メーカーに対し、高度運転支援システムに必要なチップを供給する一方で、自社の自動運転車技術を開発・テストするという、いわば二重の戦略を追求してきた。2018年には、単なるサプライヤーであることにとどまらず、ロボタクシー事業にも手を伸ばした。

その2本の道は今、1本に重なろうとしている。そして、消費者向け自動運転車を「この業界の終盤戦」と表現する同社のAmnon Shashua(アムノン・シャシュア)社長兼CEOの長年の戦略を実現しようとしている。

Mobileyeは、数年前から自動運転車の技術開発を進めてきた。カメラ、レーダー、LiDAR技術に基づく冗長なセンシングサブシステムを含む同社のフル自動運転スタックを、REMマッピングシステムおよびルールベースの「責任感知型安全論(RSS、Responsibility-Sensitive Safety)」による運転方針と組み合わせる。

MobileyeのREMマッピングシステムは、EyeQ4(第4世代システムオンチップ)を搭載した一般車や商用車のデータをクラウドソースし、ADASや自動運転システムをサポートす高解像度の地図を作成する。このデータは、ビデオや画像ではなく、1キロメートルあたり約10kbの圧縮されたテキストだ。この新しいEyeQ Ultraチップの開発に貢献した地図技術にクラウド経由でアクセスし、走行可能な道路前方の最新情報をリアルタイムで提供する。

Mobileyeは、BMW、日産、Volkswagen(フォルクスワーゲン)など6社のOEMと契約し、先進運転支援システムに使用されるEyeQ4チップを搭載した車両からデータを収集する。商用車については、商業オペレーターに販売するアフターマーケット製品からデータを収集する。同社によると、現在、100万台以上の車両がREMデータを収集しており、1日あたり最大2500万キロメートルにのぼる。

EyeQ Ultraは、前世代のSoCアーキテクチャを踏襲している。Mobileyeによると、EyeQ Ultraは、EyeQ510個分の処理能力を1つのパッケージに詰め込んでいる。同社のソフトウェアで設計されたEyeQ Ultraは、追加のCPUコア、ISP、GPUと対になっており、カメラのみのシステムとレーダーとLiDARを組み合わせた2つのセンシングサブシステムからの入力と、車両の中央演算システム、高解像度REMマップ、RSS運転方針ソフトウェアからの入力を処理できるという。

自動運転可能な自動車、トラック、SUVを消費者に販売することを目指す自動車メーカーは、理論的には、このまだ販売されていないチップを使ってその目標を実行することになる。EyeQ UltraにはレーダーやLiDARなどのセンサーは搭載されていない。その代わり、入ってくる情報をすべて処理する。EyeQ Ultraチップをどのように使うかは、顧客である自動車メーカー次第だ。例えば、ある自動車メーカーは高速道路でのみ自動運転可能な新車を提供するかもしれないし、別の自動車メーカーは都市部での自動運転に焦点を絞るかもしれない。

画像クレジット:Mobileye

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

GMは2020年代半ばまでに自律走行車の個人向け販売を目指す

General Motors(GM、ゼネラルモーターズ)は「2020年の中盤」までに個人向けの自律走行車を販売すると、同社のMary Barra(メアリー・バーラ)CEO兼会長は米国時間1月5日に行われたCES 2022の基調講演で述べた。

同社は、自動運転子会社Cruiseが最初にロボットタクシーサービスを開始することを期待しているが、バーラ氏は個人向けAVも追求していると述べている。

「私たちは今後、消費者が期待する安全性と品質、そして複数の道を同時に追求することで、現在のオーナーシップ体験を変える最先端の自動運転車技術を使って、完全自動運転車技術を個人の移動手段にまで広げる機会を探しています。GMとCruiseは、重要な技術的専門知識と経験を獲得しており、個人向け自律走行車の小売販売で市場最速になるよう取り組んでいます。実際、私たちは2020年代半ばまでに、初のパーソナルな自律走行車を提供を目指しています」。

バーラ氏が個人向けAVの目標に言及したのは、これが初めてではない。バーラ氏は2021年5月の決算説明会で、自動運転子会社Cruiseの技術を活用して、個人向けAVを販売するアイデアを探っていることを初めて明らかにしている。

GMが支配的な株式を保有するCruiseは、密集した都市部で動作し、人や荷物の可能性が高いシャトルバスになる共有の電気自律走行車に取り組んでいる。同社は、サンフランシスコの公道でその技術をテストし、2021年末には従業員にドライバーレス(つまり人間なし)の乗り物を呼べるようにした。このサービスは、まだ一般には公開されていない。

どのような車両が自律走行するのか、さらにはGMが自律走行をどのように定義しているのか、そしてCruiseがこの取り組みにまだ関与しているかどうかは、正確にはわかっていない。Cruiseは、商業用ロボットタクシー事業を立ち上げようとする一方で、独自の経営陣の激変を経ている。

2021年12月、CruiseのCEOだったDan Ammann(ダン・アマン)氏が突然会社を去り、内部関係者は彼を追い出したと主張している。自律走行車の共同設立者で、同社の初代CEOだったKyle Vogt(カイル・フォークト)氏が暫定的にその役割を引き継いでいる。フォークト氏はCruiseの社長兼CTOを務めてきた。GMによると、Northrop Grummanの元会長兼CEOでGMの取締役を務めたWesley Bush(ウェスレイ・ブッシュ)氏がCruiseの取締役に就任するという。

詳細はわかっていないが、重要なピースが1つ明らかになった。バーラ氏はそのタイムラインを設定された。

画像クレジット:スクリーンショット

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Katsuyuki Yasui)

現代自動車、メタバースにボストンダイナミクスのロボット「Spot」を送り込む

現代自動車(Hyundai)がロボット開発に壮大な野心を抱いていることは確かだ。これまで現代自動車は積極的に資金を投入していて、特にロボットのパイオニアであるBoston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)の買収には10億ドル(約1160億円)以上を費やした。

今週開催される同社のCESにおけるプレゼンテーションでは、予想どおり、ロボットが中心的な役割を果たしている。2021年12月、現代自動車は、4輪モジュラーモビリティプラットフォームのスニークプレビューをMobile Eccentric Droid(モバイル・エキセントリック・ドロイド)という形で公開した。そして米国時間1月4日は、新しい「メタモビリティ」コンセプトに基づいて、将来に向けたより幅広い計画を発表した。

現代自動車は今後、その戦略についてより多くの情報を公開する予定であり、私たちは実際にどのようなものになるのかを知るために、何人かの幹部に話を聞くことを予定している。とりあえず、今回は「Expanding Human Reach」(人間の手の届く範囲を拡大する)という表題のもとに、バーチャルリアリティのメタバースにおけるモビリティとロボティクスの役割を模索するという大枠のアイデアが提示された。この早期の段階では、宣伝用コンセプトと実用性を切り離すのは難しいが、主な要素は、VRインタラクションの世界でハードウェアに現実世界へのプロキシのような役割を果たさせることようだ。

画像クレジット:現代自動車

現段階では、ずっとVRアプリケーションの根本的な問題となっていた、タンジビリティー(可触知性、実際に触った感覚を得ること)の欠如に関係する大きな成果がありそうだと言っておこう。現代自動車グループのChang Song(チャン・ソン)社長はこう語る。

「メタモビリティ」の考え方は、空間、時間、距離がすべて無意味なものになるというものです。ロボットをメタバースに接続することで、私たちは現実世界と仮想現実の間を自由に行き来できるようになります。メタバースが提供する「そこにいる」ような没入型の体験からさらに一歩進んで、ロボットが人間の身体感覚の延長となりメタモビリティによって日常生活を再構築し、豊かにすることができるようになります。

近い将来には、このような技術を利用して遠隔操作で製造ロボットを制御することが十分考えられる。これは、トヨタが以前から取り組んでいる「T-HR3」というシステム探求しているものだ。現代自動車によると、Microsoft Cloud for Manufacturing(マイクロソフト・クラウド・フォー・マニュファクチャリング)は、このような遠隔操作のためのゲートウェイとして利用することが可能で、このような実用的な機能を果たすシステムを想像するのは難しくないという。

画像クレジット:現代自動車

他のアプリケーションは、まだ先のことになる。現代自動車のプレスリリースによると「例えばユーザーが外出先からメタバース上の自宅のデジタルツインにアクセスすることで、アバターロボットを使って韓国にいるペットに餌をあげたり、抱きしめたりすることができるようになります。これにより、ユーザーはVRを通じて現実世界の体験を楽しむことができます」とのことだ。

このような考えは現時点ではほとんど概念的なもののようだが、現代自動車は今週開催されるCESで、最終的にはどのように見えるかのデモを提供している。新型コロナウイルスが急増する中で、TechCrunchだけでなく多くの人たちがバーチャルで展示会に参加していることを考えると、少なくとも将来的にリモートオペレーションがどのように役立つかを想像するのは簡単だ。

無生物や移動にロボットを導入する

現代自動車は、CESですべての時間をメタバースに費やしたわけではない。また「New Mobility of Things」(ニューモビリティオブシングス、モノの新しい移動方式)と題して、ロボットを使って大小の無生物を自律的に移動させるコンセプトを紹介した。

この「New Mobility of Things」のコンセプトのもとに発表されたのが「Plug & Drive」(プラグアンドドライブ、PnD)という製品だ。この一輪ユニットには、インテリジェントなステアリング、ブレーキ、インホイール電気駆動機構、サスペンションのハードウェアに加えて、物体を検知して周囲を移動するためのLiDARとカメラのセンサーが搭載されている。

このPnDモジュールは、例えばオフィスのテーブルのようなものに取り付けられるようになっている。ユーザーは、こうしたテーブルに対して自分の近くに移動するように命令したり、オフィスでより多くのスペースを必要とする特定の時間にそのテーブルを移動するようにスケジュールすることができる。

現代自動車の副社長でロボット研究所長のDong Jin Hyun(ドン・ジン・ヒョン)氏は「PnDモジュールは、人間のニーズに合わせて適応・拡張が可能です。というのも、これからの世界では、あなたがモノを動かすのではなく、モノがあなたの周りを動き回るようになるからです」と語る。「PnDは、通常は動かない無生物をモバイル化します。この能力があるからこそ、実質的にあらゆる空間を変えることができるのです。必要に応じて空間を構成することができます」。

現代自動車は、待っているバスへ人を運ぶためのパーソナルトランスポートシステムなど、PnDのさまざまな応用例を紹介した。4つの5.5インチ(約14センチ)PnDモジュールを搭載したこのポッドは、そのままこの「マザーシャトル」に合体する。

画像クレジット:現代自動車

理論的には、バスが止まると、(中に座っている人間を乗せた)ポッドが目的地までの最後の移動を行うことになる。

現代自動車がビデオで紹介したアイデアは、高齢の女性がポッドに乗り込んで待っているバスに移動する前に、1台のPnDが杖を彼女に届けるというもので、高齢者を直接ターゲットにしている。しかし、もしこれが仮に実現したとすれば、車道に1人乗りの大きな車を大量に増やすことなく、ファーストマイルとラストマイルの公共交通機関を提供するために使用することができる。

また現代自動車は「Drive & Lift」(ドライブアンドリフト、DnL)と呼ばれる、モノを持ち上げるためのモジュールも披露した。現代自動車は、DnLをそのMobED(Mobile Eccentric Droid)というロボットと組み合わせた。DnLはModEDの各ホイールに取り付けられており、上下に持ち上げることができ、ロボットが段差やスピードバンプなどの低い障害物上を移動しても水平を保つことができる。

画像クレジット:Hyundai

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(文:Brian Heater、翻訳:sako)

BMW、ボタン1つで色が変わるクルマをCESで披露

数週間前に情報をリークした後、BMWはCESで米国時間1月5日、色が変わるクルマを正式に発表した。「BMW iX Flow」と名付けられたこの試作車は、基本的にはBMWがE Inkと協力して開発した電子ペーパーの一種に包まれている。

現在のところ、色の選択肢は黒と白(その間にいくつかの濃さのグレーがある)だけだが、これは時間の経過とともに変わる可能性がある。また、Kindleのスクリーンがコンテンツを変更した後はエネルギーを消費しないように、iX Flowの電子インク技術も、好みの色やデザインを設定した後はエネルギーを消費しない。

画像クレジット:BMW

これは何よりも、ドライバーがクルマの外観をカスタマイズするための選択肢を増やすことを目的としている。E Inkを搭載したBMW iX Flowのプロジェクト責任者であるStella Clarke(ステラ・クラーク)氏は、次のように述べている。「これによりドライバーは、自分の個性のさまざまな側面や変化を楽しんでいることを外に向けて表現し、クルマに乗るたびにそれを再定義する自由を得られます。ファッションやソーシャルメディアチャンネルのステータスと同様に、クルマは日常生活におけるさまざまな気分や状況を表現するものになるのです」。

現時点では、BMWは車体の表面全体が変化する様子を見せているだけだが、電子インクのバンパーステッカーに相当するものや、今のご時世を考えると、クルマの側面にフルサイズの広告が表示されることも容易に想像できる。

画像クレジット:BMW

しかしBMWは、ここには別の動機もあると主張している。例えばドライバーは、暖かい日には熱を吸収する黒い面ではなく、明るい面を選ぶことができるかもしれない(寒い日にはその逆も可能だ)。「これにより、車両の電気システムが必要とするエネルギー量が減り、それに伴って車両の燃料や電気の消費量も減ります」と同社は5日の発表で主張している。「全電気自動車の場合、天候に合わせて色を変えることで、航続距離を伸ばすことができます。インテリアでは、ダッシュボードが熱くなりすぎないようにするなどの効果があり得ます」。

それはいいボーナスではあるが、多くの人が求めているのは、単にスーパーヴィランのように色の変わるクルマではないだろうか。だが、それはすぐには実現しない。今のところ、これはあくまで実験であり、いつ、あるいは市販車に搭載されるかどうかは未定だ。

画像クレジット:BMW

画像クレジット:BMW

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

グーグルがFast Pair機能をヘッドフォン以外にも拡大、デバイスと生活で使うさまざまな機器をつなぐプラットフォームに

2022年のCESでは、Googleのハードウェアに関する発表はかなり少なくなりそうだが、ソフトウェアでは多くの新機能を発表する予定になっている。中でも重要なのは、これまで主にイヤフォンのペアリングで利用されてきたFast Pairのアップデートだ。新たに追加されたいくつかの機能はGoogle製デバイスとOSを統合するプラットフォームのようなものだと位置づけられている。

「私たちはパートナーと協力して、Fast Pairの機能をウェアラブル、ヘッドフォン、スピーカー、クルマなどのオーディオ接続だけでなく、テレビやスマートホーム機器にも拡張し、瞬時に生活の中にあるあらゆる機器をすべて使い始めることができるようになります」と同社はブログで述べている。

画像クレジット:Google

Googleは、コネクテッドスマートホーム機器向けの統一プラットフォームのようなものを提供することを目的とした「Matter」規格の採用を拡大している。まず、Chromebookの機能が強化され、Chrome OSにインスタントヘッドフォンのペアリング機能が追加された。この機能は数週間以内に提供される予定となっている。

また、2022年後半には、新しいChromebookの所有者は、Android端末を使用してデバイスをすぐに設定することができ、GoogleのログインやWi-Fiパスワードなどを瞬時に移せるようになる予定だ。Android端末でChromebookのロックを解除するすでにある機能に加え、Googleは競争力のあるウェアラブルOSの構築を目指し、Wear OSでもロックを解除する機能を追加する予定だ。

画像クレジット:Google

Fast Pairは、今後数カ月以内にGoogle TVおよびAndroid TV OSデバイスとヘッドフォンを同期し、AndroidのMatterサポートにより、スマートホームデバイスの迅速な立ち上げをサポートする。Googleのヘッドフォンにも自動切り替え機能が搭載され、ユーザーはAndroidデバイス間での接続を切り替えられるようになる。Googleは、Appleのヘッドフォン製品によりダイレクトに対抗するために、空間オーディオ機能とともに、こちらも今後数カ月のうちに登場する予定だ。

Googleはさらに、サードパーティメーカーと提携し、Boseのサウンドバーやスマートスピーカーを皮切りに、Chromecast機能を各社ハードウェアに組み込んでいく予定だ。

画像クレジット:Google

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

グーグルがFast Pair機能をヘッドフォン以外にも拡大、デバイスと生活で使うさまざまな機器をつなぐプラットフォームに

2022年のCESでは、Googleのハードウェアに関する発表はかなり少なくなりそうだが、ソフトウェアでは多くの新機能を発表する予定になっている。中でも重要なのは、これまで主にイヤフォンのペアリングで利用されてきたFast Pairのアップデートだ。新たに追加されたいくつかの機能はGoogle製デバイスとOSを統合するプラットフォームのようなものだと位置づけられている。

「私たちはパートナーと協力して、Fast Pairの機能をウェアラブル、ヘッドフォン、スピーカー、クルマなどのオーディオ接続だけでなく、テレビやスマートホーム機器にも拡張し、瞬時に生活の中にあるあらゆる機器をすべて使い始めることができるようになります」と同社はブログで述べている。

画像クレジット:Google

Googleは、コネクテッドスマートホーム機器向けの統一プラットフォームのようなものを提供することを目的とした「Matter」規格の採用を拡大している。まず、Chromebookの機能が強化され、Chrome OSにインスタントヘッドフォンのペアリング機能が追加された。この機能は数週間以内に提供される予定となっている。

また、2022年後半には、新しいChromebookの所有者は、Android端末を使用してデバイスをすぐに設定することができ、GoogleのログインやWi-Fiパスワードなどを瞬時に移せるようになる予定だ。Android端末でChromebookのロックを解除するすでにある機能に加え、Googleは競争力のあるウェアラブルOSの構築を目指し、Wear OSでもロックを解除する機能を追加する予定だ。

画像クレジット:Google

Fast Pairは、今後数カ月以内にGoogle TVおよびAndroid TV OSデバイスとヘッドフォンを同期し、AndroidのMatterサポートにより、スマートホームデバイスの迅速な立ち上げをサポートする。Googleのヘッドフォンにも自動切り替え機能が搭載され、ユーザーはAndroidデバイス間での接続を切り替えられるようになる。Googleは、Appleのヘッドフォン製品によりダイレクトに対抗するために、空間オーディオ機能とともに、こちらも今後数カ月のうちに登場する予定だ。

Googleはさらに、サードパーティメーカーと提携し、Boseのサウンドバーやスマートスピーカーを皮切りに、Chromecast機能を各社ハードウェアに組み込んでいく予定だ。

画像クレジット:Google

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Skydio、主力モデルをアップデートした自律飛行ドローン「Skydio 2+」発表、約12万7000円から

Skydio(スカイディオ)の自律飛行型ドローンが、新年を迎えるにあたり、ソフトウェア、ハードウェア、サービスのアップデートを行った。

ベイエリアを拠点とするこのドローン企業は、その主力製品であるドローンを改良し、ユーザビリティを重視した数々の機能を搭載した。併せてソフトウェアにも大規模なアップデートが施され、ユーザーに手動操作を強いることなく、より多くの操作が可能になった。また、同社は「Skydio Care(スカイディオ・ケア)」と呼ばれる新しいサービスプランも提供する。これはドローンの所有者に、既存の保証を補完しながら、誤って破損した機器を迅速に交換できる保証プランを提供するというものだ。

Skydioはここ数年、消費者と企業の両方を顧客に持つ米国の若いドローン企業という興味深い立場にある。同社はAIを操作の補助に活用し、ユーザーがドローンを簡単に導入できるようにすることで、ドローンを普及させるという公約を掲げ、大手ベンチャーキャピタルから3億4000万ドル(約395億円)を超える資金を調達した。

今回発表された最新機種は「Skydio 2(スカイディオ2)」のアップデート版となる「Skydio 2+(スカイディオ2プラス)」と呼ばれるドローンで、消費者と企業の両方の顧客に向けたモデルだ。今回のアップデートでは、5GHzのWi-Fi無線と2つのポップアップアンテナを採用することで、最大飛行距離が3.5kmから6kmに伸びている。また、 2+では高密度のバッテリーパックを採用し、最大飛行時間も27分間と数分長くなった。

これまでそうだったように、このドローンの最大の特徴は、搭載された一連のカメラを使ってドローンの自律操縦を可能にするコンピュータービジョンを活用したインテリジェンスを備えることだ。Skydioは「KeyFrame」と呼ばれる新しいソフトウェア機能を搭載し、その野心をさらに拡大した。この機能は、新しいSkydio 2+と初代Skydio 2の両方で利用できる。

画像クレジット:Skydio

AIを活用したこの機能は、ユーザーが撮影したい個々の場面をアプリを使って定義付けすることによって、より映画的な撮影を可能にする。各場面間を移動する手間はSkydioのドローンに任せ、大事な撮影ポイントをすべて抑えた流れるような動画が作成できる。

このソフトウェア機能は、これまでSkydioのドローンに搭載された中でも最も強力な機能の1つであり、自動飛行ドローンのソフトウェアを使うことに躊躇している企業の顧客を獲得するのに役立つだろう。

Skydioはさらに、神経質なユーザーを惹き付けるために新しいサービスプラン「Skydio Care」を用意した。これは定額料金を支払えば、もしドローンを破損させてしまった際に迅速な補償が受けられるというものだ。ユーザーは149ドル(約1万7300円)の1年サポートプランと249ドル(約2万9000円)の2年サポートプランから選べ、その間は故障や紛失したドローンを定額で交換することができる。破損したドローンの1回目の交換は、加入者であれば150ドル(約1万7400円)で済むが、紛失したドローンの代替は最大550ドル(約6万3700円)の支払いが必要となる。

Skydio 2+の価格は、スターターキットが1099ドル(約12万7000円)から、最上位のプロキットが2169ドル(約25万1000円)まで、装備が異なる4種類のパッケージが用意されている。現在注文を受付中だ。

画像クレジット:Skydio

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

MobileyeとZeekrが中国向けにレベル4の自律走行型EV製造を計画

Intel(インテル)の子会社Mobileye(モービルアイ)は、中国の自動車ブランドZeekr(ジークロ)と提携し、消費者向けの完全電動自動運転車を開発する。この車両は2024年から中国で販売され、最終的には他の市場にも展開されると、特定の国や時期を明言することなく両社は米国時間1月4日に発表した。

MobileyeとZeekrはラスベガスで開催中のテック見本市「CES 2022」でこの発表を行った。Mobileyeはまた、Ford(フォード)およびVolkswagen Group(フォルクスワーゲン・グループ)と、同社のマッピング技術を使用してそれぞれの先進運転支援システムをサポートする契約を締結したことも発表した。

計画中のZeekr自律走行車は、MobileyeのチップとZeekrの親会社であるGeely Holdings(浙江吉利控股集団)の電気自動車アーキテクチャを組み合わせ、ブレーキ、ステアリング、パワーの冗長化が図られている。同社は、その車両がどのようなものになるかは示していない(この記事で紹介しているメインの写真は、Mobileyeの技術を搭載した「Zeekr 001 EV」だ)。

今度の車両は、いわゆるレベル4、つまりL4の能力を持つことになる。この言葉は、特定の条件下で人間に代わって運転のあらゆる局面を処理できるようになることを意味する。これは、特定の道路や都心部、あるいは気象条件が理想的な場合にのみ、この技術が機能するということを意味するのかもしれない。

Mobileyeの技術には、同社のEyeQ5(第5世代)システムオンチップが6個搭載され、センサーからの受信データの処理に加え、同社ブランドの「ロード・エクスペリエンス・マップ」マッピング技術や責任感応型安全論(RSS)をベースとした運転ポリシーが組み込まれる予定だ。

Mobileyeはまた、中国での研究開発活動を拡大し、現地にデータセンターを開設し、従業員を増強する計画であることも発表した。

MobileyeとZeekrのニュースは、Alphabet(アルファベット)の自律走行技術部門であるWaymo(ウェイモ)が、中国の自動車メーカーであるGeelyと提携して、全電気式の自動運転ライドヘイリングカーを製造すると発表してから1カ月もたたないうちに発表されたものだ。両社は、WaymoのAVシステムをGeelyのZeekr車両に統合し「今後数年のうちに」米国市場で使用する予定だと述べた。

高度運転支援システムをサポートするチップで知られるMobileyeも、数年前から自動運転車技術の開発を進めてきた。カメラ、レーダー、LiDAR技術に基づく冗長なセンシングサブシステムを含む同社のフル自動運転スタックは、REMマッピングシステムおよびRSS運転ポリシーと組み合わされている。

MobileyeのREMマッピングシステムは、先進運転支援システム(ADAS)や自律走行システムをサポートするために使用できる高解像度マップを構築するために、システムオンチップを搭載した消費者やフリート車両を利用することでデータをクラウドソーシングしている。そのデータは、ビデオや画像ではなく、1キロメートルあたり約10キロビットを収集する圧縮されたテキストだ。このマッピング技術にクラウド経由でアクセスすることで、前方の走行可能な経路の最新情報をリアルタイムで提供する。

MobileyeはすでにBMW、Nissan(日産)、Volkswagenと契約を結び、ADASに使用される最新のチップ「EyeQ4」を搭載した車両でそのデータを収集している。フリート車に関しては、Mobileyeは商業オペレーターに販売するアフターマーケット製品からデータを収集している。現在では、100万台以上の車両がREMデータを収集しており、1日あたり最大2500万キロメートルを超えている。同社は、このクラウドソーシングによる匿名化された情報をすべて利用して、精密で高精細な地図のデータベースを作成し「Mobileye Roadbook」というブランドを立ち上げた。

同社は現在、Volkswagen Group との関係を拡大し、収集した地図データを同社の運転支援システム「トラベルアシスト2.5」に適用している。この提携拡大もCESで発表された。

この契約により、Mobileye Roadbookは、VolkswagenのADASの機能拡張に利用されることになる。例えば、同社によると、利用可能な場合は、目に見える車線標識のない多くの地域で車線維持のアシスト機能が提供されることになるだろう。

両社は1月4日、Mobileye Roadbookで強化されたトラベルアシスト機能が、VolkswagenのMEBプラットフォームをベースにしたVolkswagen、Škoda(シュコダ)、Seat(セアト)の電気自動車モデルでまもなく利用できるようになると述べた。

Mobileyeはまた、Fordのハンズフリー先進運転支援システム「ブルークルーズ」の将来のバージョンにMobileyeのREMマッピング技術の使用を開始することも発表している。両社は、このマッピング技術がFordのADASシステムに統合される時期については共有していない。

画像クレジット:Mobileye

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Akihito Mizukoshi)

GE Lightingがサーモスタットや防犯カメラなどの「明るい」アイデアから誕生したスマートホーム製品を多数発表

Savantの子会社であるGE Lighting(GEライティング)は、米国時間1月4日、スマートサーモスタット、温度センサー、セキュリティカメラ、照明の新製品を発表し、スマートホームのラインアップを拡充した。さらに、Cyncアプリと連動したホームスマート化ガジェットを多数開発中であることも発表している。

2020年にGEのライティング部門をSavantに売却されるという電光石火な瞬間を経て、ますます紛らわしい名前となったGE LightingSavant傘下)は、ラスベガスで開催されているCESで、スマートホーム分野で、かつて「C by GE」と呼ばれていた自社ブランド「Cync」で新製品を多数発表し、イノベーションを続けている。このネーミングだけでも、製品 / 会社にいくつ名前が必要なのか、また「シンプルに」というメモが本社の地下にある蒸気管のどこかにいってしまったのではと思う。幸いなことに、製品ラインアップはその命名法よりもわかりやすくなっており、新製品群は世界のPhilips HueとNestのエコシステムに挑むというGE Lightingの決意を強固なものにしている。

GE Lightingのエクスペリエンス担当副社長Paul Williams(ポール・ウィリアムズ)氏は「『最も賢い』スマートホームは、シームレスに連携し、設置や使用が簡単で、究極の利便性、快適性、安全性を実現する信頼できる製品のネットワークで構成されています」と語る。「当社の新製品は、ハブレスで1つのアプリまたは音声ですべてを制御できる新たなホールホーム機能で、消費者がCyncスマートホームを強化する能力を提供します」。

廊下に設置されたCync Smart Thermostat(画像クレジット:GE Lighting)

新製品「Cync Smart Thermostat」は、スマートサーモスタットに期待されるすべての機能を備えているが、さらにいくつかのすばらしい工夫もある。他の主要なサーモスタットと違い、共通のワイヤーなしでインストールすることができ、あらゆるタイプのサーモスタットを備えた古いアパートでも、スマートホーム技術の力を活用するために簡単に使用することができる。このサーモスタット製品は、現在出荷が始まっており、価格は120ドル(約1万3900円)前後になる予定だ。

このサーモスタットは、同社の30ドル(約3500円)の「室温センサー」と組み合わせることで、それぞれの部屋を監視することも可能だ。例えば、寝室の温度が他の部屋より4℃高い場合、強制換気装置を調整することで、その問題を解決することができるかもしれない。そのためにスマートな温度センサーが必要かどうかという議論は別の機会に譲るとして、少なくともその選択肢はある。

Cync smart home camera(有線タイプ)。バッテリータイプや、オプションでソーラーパネルも用意されている(画像クレジット:GE Lighting)

Cyncは少し前に屋外用カメラを発売しましたが、この度、そのラインナップに追加製品としてCync Outdoor Smart Cameraの有線またはバッテリー / ソーラー電源のオプションを発表した。2K/1280Pの高解像度ビデオフィードとナイトビジョン、そして「デジタル旋回ヘッド」(ビデオのクロップを変更するオプション)を搭載し、少なくとも聞いた感じでは、このカメラはかなり堅実な選択のようだ。また、プライバシーとセキュリティを強化するためのオプションも用意されており、クラウドとローカルのSDカードストレージのオプションが利用できる。有線式は100ドル(約1万1600円)、バッテリー式は120ドル(約1万3900円)で、45ドル(約5200円)でソーラーパネルを追加して、監視を継続することができる。

GE LightingのDecorative White Exterior Bulbsは、スマート電球がつまらない見た目である必要はないことを示している(画像クレジット:GE Lighting)

さらぶCESでは、燭台型やグローブ型などさまざまな形状やサイズのスマートなフィラメント型電球や、電球のような形の「汎用電球」など、11種類の新製品が発表されている。白色とフルカラーの2色展開で、明るいアイデアを提案するラインナップだ。もちろん、Wi-Fiを搭載しており、音声コントロール、スケジュール管理、シーン設定など、さまざまな機能をCyncアプリからコントロールすることができる。

Cyncのアプリは、AmazonのAlexa、Google Home、AppleのHome Kitで操作できる。

画像クレジット:GE Lighting

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Katsuyuki Yasui)

フェアリーデバイセズが首掛け型ウェアラブル機器THINKLETの指向性集音機能をNTTテクノクロスと共同開発

フェアリーデバイセズが首掛け型ウェアラブル機器THINKLETの指向性集音機能をNTTテクノクロスと共同開発

産業用の音声認識技術やエッジAIデバイスの開発提供を行うフェアリーデバイセズは1月5日、首掛け型ウェアラブルデバイス「THINKLET」(シンクレット)のための高度な指向性集音エッジソフトウェアを、NTTテクノクロスと共同で試作開発したことを発表した。同試作ソフトウェアは「LINKLET(インテリジェントマイク版)」として、1月5日より開催のデジタル技術見本市「CES 2022」に参考出展する。

THINKLETは、スマートフォン同等の処理性能とLTE通信機能を備える現場向けのウェアラブルデバイス。音声や内蔵カメラで撮影した画像などの現場データの収集・学習・自動化・支援を可能にする「コネクテッドワーカーソリューション」だ。広角カメラに加え、高性能なマイクを複数搭載するほか、エッジAI処理や5チャンネル・マイクアレイを活用した指向性集音機能で、工場や作業現場などの雑音の大きい場所で、会話や特定方向の音を聞きやすくするという。「THINKLET Cloud」に接続されていることから、現場の声のテキスト化も可能。

またフェアリーデバイセズは、その応用ソーリューションの1つとして、ZoomやMicrosoft Teams(2022年春頃めどにリリース予定)に対応し、1人称視点での遠隔支援・ライブストリーミングをハンズフリーで実現するウェアラブルプロダクトのLINKLETを展開している。フェアリーデバイセズが首掛け型ウェアラブル機器THINKLETの指向性集音機能をNTTテクノクロスと共同開発

これまでフェアリーデバイセズは、多チャンネルマイクを利用したフロントエンド音響信号処理、雑音抑制、発話区間抽出、エコーキャンセル、ボイスウェイクアップなどの技術を複合した音声エッジAIライブラリー「mimi XFE」を提供してきたが、そこにNTTテクノクロスのインテリジェントマイク技術を組み合わせることで、高度で柔軟な指向性集音機能が実現されたという。

THINKLETは、すでにその指向性集音機能が評価されているが、今回の共同開発では雑音抑圧性能が大きく向上した。また、指向性を自由に制御できるようになり、装着者の声、目の前にいる人の声、特定方向の機械音などを選択的に聞くことが可能になった。これらにより、熟練作業者による円滑な遠隔作業支援、現場作業の対話記録、音声対話AIによる作業指示、機器の異常音検知などの性能が向上する。

フェアリーデバイセズが首掛け型ウェアラブル機器THINKLETの指向性集音機能をNTTテクノクロスと共同開発

今後は、革新的な音声フロントエンド処理のための技術開発を共同で進め、THINKLETを導入している現場からデータを集め活用することで、「世界中の現場DXに積極的に貢献」すると、フェアリーデバイセズでは話している。

Labrador Systems、高齢者や不自由がある人を助ける支援ロボットの手を2023年までに家庭へ

CES 2020の会場で、Labrador Systemsの共同創業者でCEOのMike Dooley(マイク・ドゥーリー)氏は、「今年は(展示会で)偽物のロボットが少なくなっていると思う」と話していた。ここ数年、CESではロボットを目新しいものとしてではなく、本格的なホームデバイスとして扱い始めている。当時、同社はスイートルームを借りて、後に「Retriever」と呼ばれることになるシステムの初期バージョンを展示していた。

2021年初め、初のバーチャルCESの開催後、同社は一部のユーザーにプロトタイプの配布を始めた。この度の展示会では、その初期テストの成果を、体験談動画という形で見ることができる。Retrieverは、私が2年前に見たものをより洗練させたものだが、基本的には同じ原理で動作する。高齢者や移動に不自由のある人を支援するロボットバーカートのようなものだ。

画像クレジット:Labrador Systems

高齢化が進む日本では、ロボットによる高齢者介護が大きなビジネスになっていることは、この業界を見てきた人なら知っているだろう。しかし、米国ではそれほどでもないようだが、それに続く企業が出始めている。Retrieverは、このように人々を支援するために目的を持ってロボットを製造している米国の企業としては、私がこれまで見た中で最も良い例の1つだ。自立した生活を送れるが、ロボットハンドを追加することで恩恵を受けることができる人々を主な対象としている。

ドゥーリー氏は、ニュースに関連したリリースで「私たちの社会には、十分なサービスを受けていない人がたくさんいます。痛みや他の健康上の問題で、自分自身が動けなくなると、たとえ短い距離でも、自立や生活の質、健康全般に大きな影響を与える可能性があります。Retrieverは、そのギャップの一部を物理的に埋め、個人がより活動的になり、より多くのことを自分で行えるようにすることを目的としています」と述べている。

画像クレジット:Labrador Systems

このシステムは最大25ポンド(約11.3kg)まで運ぶことが可能で、洗濯物や食事といった家の中にある荷物を運ぶのに使用できる。カウンターや棚、同社が提供を予定しているという特注の冷蔵庫などから、カートの上に物を移動できる開閉式のトレイシステムを搭載している。その下には、食品や薬などの収納スペースと、携帯電話を充電するためのポートがある。

本システムはAlexaによる音声コントロールにも対応している。SOSV/HAX、iRobot、全米科学財団とともに、Amazon Alexa Fundが同スタートアップの支援者の1つだ。次のベータテスト期間を経て、Labradorは2023年後半までに、機能に応じてさまざまな価格帯で商用販売を開始する計画だ。アーリーアダプターはRetrieverを1500ドル(約17万4000円)で購入することができ、月額サービス料は資金調達次第で99〜149ドル(約1万1500〜1万7300円)になる。

また、Labrador Systemsは、Alexa FundとiRobot Venturesが共同リードする310万ドル(約3億6000万円)のシードラウンドも発表している。この資金は、エンジニアリングの人員増強と生産の加速に充てられる予定だ。

Alexa FundのPaul Bernard(ポール・バーナード)氏は、このニュースに関連した声明の中で、「Labradorは、高齢で移動に困難を抱える人々に支援を提供することの意味について、最先端の技術を進歩させています。彼らは、私たちの社会における重要な問題に取り組んでおり、消費者向けロボット工学における数十年の経験を生かし、人々がより良い生活を送るための力を与える製品を提供しています」と述べた。

画像クレジット:Labrador Systems

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

ソニーがPS5向け次世代ヘッドセットPSVR2の情報を初公開

Sony(ソニー)は、待望のPS5向け次世代VRハードウェアPSVR2(この名前は予想どおり)の基本情報を発表した。デバイスに関して公開された情報はほとんどなかったが、ゲーマーにとって気になるいくつかの機能が確認できた。

初代PSVRは、性能が高く、比較的手頃な価格で使いやすいデバイスだったが、解像度や視野角など、ハードウェアの面ではかなり制限されていた。だからこそ、ソニーが「新型はかなり進化している」と発表したことは大歓迎されるだろう。

ソニーはPSVR2が4K HDRを搭載していることは認めているが、それが全体のものなのか、それぞれの目に対するものなのか、あるいはその他の指標なのかは不明だ。また、オリジナルのハードウェアよりも視野角が広くなる。実際の仕様が明らかになれば、このヘッドセットがユーザーの目にどのように映るのかがより明確になると思うが、ディスプレイの種類やリフレッシュレートなどについては、イベントでは言及されなかった(ちなみに噂では有機EL搭載、総解像度4K、視野角は110度といわれていた)。

ただし、最近では必須となっているアイトラッキングとフォービエイテッド・レンダリングは搭載されている。アイトラッキングがゲームプレーやその他で役立つのは明らかだし、フォービエイテッド・レンダリングはリソースを消費することで知られるVRのレンダリング処理の中で、プレイヤーが見ている部分にサイクルを集中させるために用いられる。

最後に、意外な機能として、ヘッドセットのフォースフィードバックが搭載されている。ユーザーが本当に頭を振動させたいと思っているかどうかは疑問だが、やってみなければわからない。

画像クレジット:Sony

このセットには新しいコントローラーも付属している。PSVRにも付属していた2つのコントローラーは、発表当時はまったく問題なかったものの、その後、競合他社の性能に追い越されてしまったために、独自の改良が加えられている。これについては、少し前にソニー自身が秘密を漏らしていた

ソニーは、そのファーストパーティースタジオによる同プラットフォーム向けの数多くの独占ゲームの中に「Horizon(ホライゾン)」シリーズ(「Zero Dawn」で始まり「Forbidden West」がまもなく登場予定)のVR専用ゲームが含まれることを発表していたのだ。

さらなる情報が出てくることは間違いないが、米国時間1月4日のイベントではこれがすべてだと思われる。もし続報があればお知らせする。

画像クレジット:Sony

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(文:Devin Coldewey、翻訳:sako)

ソニーがSUVの新型「VISION-S 02」披露、電気自動車会社「ソニーモビリティ」設立を発表

Sony(ソニー)の代表執行役会長兼社長CEOは、米国時間1月5日、ラスベガスで開催されたCESにおいて、電気自動車「VISION-S」の新しいプロトタイプを公開し、ソニーグループが新しい部門「ソニーモビリティ」を立ち上げ、電気自動車の商業化を開始すると発表した。

ソニーはCESの記者会見で、2021年のCESで公開されたセダン「VISION-S」セダンを披露。さらに2022年は、新型SUV「VISION-S 02」の試作車も発表した。

関連記事:ソニーがプロトタイプEVセダン「VISION-S」の技術紹介や走行シーン動画を公開

吉田氏は「VISION-Sを公開した後にいただいた感動は、移動の体験を変えるために、どのように創造性と技術を提供できるかをさらに考えるきっかけになりました」と述べ、新しいVISION-S SUVのプロトタイプを公開した。「これが新型SUV『VISION-S』です。VISION-Sは安全性、適応性、エンターテインメント性を基盤に開発されました。快適なモビリティを実現するために、安全性を第一に考えてきました。このSUVの開発でも、それは変わりません。車内外に合計40のセンサーを設置し、安全性を監視しています」。

「適応性という点では、継続的に進化するクルマを作るためのコネクティビティを備えています。また、ユーザーごとに車内をパーソナライズすることもできます。さらに5G通信は、車載システムとクラウド間の高速・大容量・低遅延の接続を可能にします。VISION-Sは、エンターテインメント空間としてのモビリティも進化させます。VISION-Sは、ゲーム体験やオーディオなど、エンターテインメント空間としてのモビリティも進化させています。VISION-Sの探求、またこの取り組みを支えていただいているパートナーのみなさんをとおして、モビリティについてより深く知ることができました」と吉田氏は語る。

ソニーは「ソニー製EVの実用化検討」の取り組みを加速させるため、新会社Sony Mobility Inc.(ソニーモビリティ)を設立すると発表し、そう遠くない未来、あなたの近にソニーカーがやってくるかもしれないことを暗示している。

画像クレジット:Sony

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Dragonfly)

パナソニック、テスラ・ギガファクトリーのバッテリーセル生産にRedwoodの再生材を使用へ

Tesla(テスラ)と共同で運営するギガファクトリーで製造されるパナソニックのバッテリーセルは、スタートアップRedwood Materialsとの提携拡大により、2022年末までにリサイクル素材をより多く使用することになる。

米国時間1月4日、パナソニックはCES 2022の会場でRedwood Materialsは、バッテリーセルのアノード側の重要な部材であるリサイクル素材から作った銅箔の供給を開始すると語った。Redwoodは銅箔の生産を2022年の前半に開始し、パナソニックはそれを2022年の終わりごろセルの製造に使用する。

この発表は、より多くのリサイクル素材を使っていくという、パナソニックの方針表明であり、採掘された銅鉱から作る新たな原料への依存を減少させ、さらにRedwoodの事業成長にも寄与する。

現在、市販されている電気自動車には、リチウムイオンバッテリーが搭載されている。バッテリーには2つの電極があり、一方はアノードと呼ばれる負極(マイナス)と、カソードと呼ばれる正極(プラス)だ。両極の間には電解液があり、充放電の際に電極間でイオンを移動させる運び屋として働いている。負極は通常、グラファイトでコーティングされた銅箔でできている。

自動車メーカーが電気自動車の生産を増やし、究極的には内燃機関のクルマやトラックを置き換えていくにともない、バッテリーとその素材に対する需要は急上昇していく。全車種のEV化に本気で取り組んでいる大手自動車メーカーのほとんどすべてが、そのサプライチェーンを確保するために、バッテリーセルメーカーやその他のサプライヤーとのパートナーシップに依存している。

Redwood Materialsは、2017年に当時TeslaのCTOだったJ.B.Straubel(J.B.ストラウベル)氏が創業し、循環型サプライチェーンの構築を目指している。同社は、携帯電話のバッテリーやノートパソコン、電動工具、パワーバンク、スクーター、電動自転車などの家電製品だけでなく、バッテリーセル製造時のスクラップも再利用している。そして、これらの廃棄物を加工して、通常は採掘されるコバルトやニッケル、リチウムなどの材料を抽出し、それらを再びパナソニックなどの顧客に供給する(アマゾンやテネシー州のAESC Envisionとの連携も公表している)。

最終的にはバッテリーのコスト削減と採掘の必要性を相殺するクローズドループシステムを構築することが目的だ。

Redwoodが2022年初めに発表したギガファクトリーの近くに100エーカーの土地を購入したことは、このパナソニックとの提携拡大を示唆するものだった。

Panasonic Energy of North Americaの社長であるAllan Swan氏は「バッテリーの国内循環型サプライチェーンの確立に向けた我々の取り組みは、EVがより持続可能な世界を形成するための機会を最大限に実現するための重要なステップです」と発表している。

Redwoodは2021年9月に、重要なバッテリー材料を米国内で生産する計画を発表している。同社は20億ドル(約2320億円)の工場を建設し、2025年までに年間100ギガワット時(電気自動車100万台分)の正極材と負極材を生産する予定だ。

画像クレジット:Redwood Materials

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Chipolo、アップルの「探す」アプリ対応の「カード型紛失物トラッカー」でTileに対抗

AirTag(エアタグ)とTile(タイル)のライバル、Chipolo(チポロ)が発表した新製品は、ユーザーが紛失したものをAppleの「Find My(探す)」アプリで見つけたり、うっかり置き忘れた時に通知を受けることができる。Chipolo CARD Spot(チポロ・カード・スポット)は、同社の既存のスマートカード製品の改良版で、同社のもう1つの紛失物トラッカーであるChipolo ONE Spot(小さな丸形デバイスでAirTagと直接競合する)と同じように、Appleの「探す」ネットワークを利用できるようになった。

新しいスリムなスマートカードは、キャッシュカード並の薄さで、サイズは3.35 x 2.11インチ(8.5 x 5.4 cm)と財布のクレジットカードポケットに入れることができる。

デバイスを追跡するには、まずChipolo CARD Spotを「探す」アプリのサードパーティ製ハードウェアアクセサリー追跡機能を使って、iPhoneまたはiPadとペアリングする。このシステムは、AppleのMFi Program(MFiプログラム)に支えられているもので、デバイスメーカーは、iPhoneなどのAppleデバイスとやり取り可能なアクセサリーを開発するために必要な仕様やリソースの提供を受けることができる。これは、AppleがAirTagで参入する前から忘れ物トラッカー市場をリードしてきたTileとの争点でもあった。

画像クレジット:Chipolo

TileはAppleが権力を乱用して市場を支配しようとしていると主張し、同社のようなデバイスメーカーが独自のモバイルアプリを経由してユーザーに直接アクセスするのをやめさせて、Appleのテクノロジーに統合させようとしていると訴えた。しかもAppleは、AirTagが発売されて顧客基盤ができあがるまでそのテクノロジーの利用を遅らせた(Tileは最近、Life360に227億円で買収された。競合が激化する中でスタンドアロン企業としての将来を見限ったようだ)。

関連記事
Tileがアップルの新しいAirTagを不正競争だと非難
家族向けロケーターサービスのLife360が紛失物探索デバイスTileを227億円で買収

しかしChipoloは違うアプローチをとった。Appleと喧嘩するのではなく、同社はAppleのネットワークを活用し、AirTagに似た同社独自のトラッカーを「探す」対応にした。これによってChipoloの認知度は高まり、Appleの新製品プロモーションのおかげで紛失物トラッカーとその能力を初めて知った人たちにリーチすることができた。

Chipolo CARD Spotの発売によって、同社は「財布を追跡するスマートカード」というAppleにない「探す」対応製品の可能性に賭けている。

しかし、この新しいアクサセリーは、Tileの薄型ウォレットトラッカーであるTile Slim(タイル・スリム)と直接競合する。

画像クレジット:Chipolo

Tileのスマートカードと同じく、Chipoloカードは財布が手元を離れるとアラームを鳴らしたり、Lost Mode(紛失モード)になる。アラームは音は大きく(105dB)、カードは「探す」の200フィート(60m)範囲内で位置を特定できる。

Chipoloの新デバイスは、防水(IPX5)だが、この点ではTile SlimのIP67が上を行っている。Chipoloカードのバッテリー寿命は約2年間。その時点でユーザーには新製品を50%ディスカウントで購入できる通知が送られ、古いデバイスはリサイクルのために送り返すことができる。ちなみにTile Slimは最大3年間のバッテリー寿命を約束している。

Chipoloデバイスは1台35ドル(約4060円)、3台60ドル(約6959円)だが、TileはSlimを値下げして1台29.99ドル(約3480円)、2台で59.99ドル(約6958円)にした。

しかしChipoloの強みは、顧客は「探す」アプリで使えるデバイスを選ぶ可能性が高いということで、Tileは対応していない。

また、消費者がAirTagの安全性について懸念し始めている(デバイスがストーカー行為やカージャックに使われていると記事は伝えている)ことから、ユーザーは「探す」対応製品の方を選ぶかもしれない。Appleの同アプリは、未知のデバイスがユーザーを追いかけていると先を見越して警告してくれるからだ。Tileはまだ、アンチストーカー機能に取りかかっている段階だ。

関連記事:TileがApple AirTagのライバルとなる次期製品Tile Ultraを含む新製品ラインナップを発表

Chipoloの新デバイスは、現在予約受付中で、公式ウェブサイトおよびNomad(ノマド)で申し込める。出荷は2月の予定。

画像クレジット:Chipolo

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

OnePlus 10 Proは強力なバッテリーと最新のSnapdragonを搭載

OnePlusは10 Proの発売にあたり、共同創業者であるCarl Pei(カール・ペイ)氏を見習ったようだ。CESが近日発売されるデバイスについて知りたいことがすべて1つの便利な場所で手に入る時代は終わったようだ。その代わりに、同社は最新のフラッグシップ機に関する情報を少しずつ提供している

中国での発表会で初めて正式なデザインの一部を見ることができた。そして米国時間1月5日、この製品に関するいくつかの重要なスペックが明らかになった。先の記事で述べたように、同社は非公式のCESへの出展を取りやめており、今週はデバイスを確認するための大きな対面イベントは行われない(おそらくそれが最善の策だろう)。これはまた、他の重要な情報を待つ必要があるということでもある。

画像クレジット:OnePlus

いくつかの信頼できそうなリークにより、OnePlus 10 Proが、Qualcommの最新フラッグシッププロセッサSnapdragon 8 Gen 1を搭載する最初のデバイスの1つになることが情報筋からわかった。これは、2021年の888の後継機種として生まれ変わったものだ。OnePlusは(親会社のOppoとともに)最初にリストアップされたパートナーの一団に含まれていたため、その可能性は予想されていた。

画像クレジット:OnePlus

システムはAndroid 12ベースのOxygenOSを搭載し、同社はこれまでベータ版として披露してきたOppoのColorOSと最近組み合わせている。ディスプレイは120Hzのリフレッシュレートを誇り、背面のトリプルカメラシステムは4800万画素、5000万画素、800万画素のレンズを搭載している。カメラシステムの詳細については、今後のアップデートで明らかになると思われる。5000mAhの大容量バッテリーと80Wの有線 / 50Wのワイヤレス充電を搭載。さらなる詳細は、近日公開予定になっている。

画像クレジット:OnePlus

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

充電器のAnkerがウェブカムを発表、ライトとスピーカー内蔵で価格は約2万6000円

今週たくさん目にすることを期待しているものの1つ、それはワークギアだ。世界的パンデミックの3年目が始まり、この分野に改善の余地が山ほどあることを考えれば、多くのハードウェア会社が何かを準備していると考えざるを得ない。たとえリモートワークショッピング騒動第1ラウンドを逃したとしても。

ウェブカムは、その中でも特に重要なカテゴリーだ。ここしばらくLogitechがこの分野を牛耳ってきた。その理由は、ほとんどの人にとって、スタンドアロンデバイスはほんの付け足しにすぎなかったという事実によるところが少なくない。あらゆる人々がZoomマラソンの時代を生きている今、そこには大きなチャンスがある。

最近私はOpal(オーパル)のポテンシャルについて書いたが、そこには他のプレイヤーが参入する余地が十分にある。今回Anker(アンカー)が掲げている特徴の1つが価格だ。220ドル(約2万6000円)のVideo Bar(ビデオ・バー)は、Opalなどの高級ウェブカムよりかなり安い、ただ2K/30 FPSという限界はあるが。

関連記事:【レビュー】リモートワークの時代、Opalはウェブカメラの未来を垣間見せてくれる

上部には独自のアジャスタブルライティングバーを備えている。本格的リングライトに代わるものではないが、リモート会議で起こりがちな照明の悪さを補ってくれるにちがいない。内蔵のMagicSight(マジックサイト)機能が自動的にライトを調節し、専用アプリがホワイトバランスなどの調整を行う。マイクとスピーカーも内蔵しているのであらゆる場面で使えるパッケージになっている。

発売は米国時間1月25日から。

画像クレジット:Anker

もう1つのAnker新製品は、ありえないほど小さなGaN(窒化ガリウム)充電器シリーズにまた1つ加わった、ありえないほど小さなGaN充電器だ。出力100Wは、大多数のノートパソコンに十分すぎる容量だ。USB-Cポート2基とUSB-Aポート1基を備えている。同時に複数デバイスを充電可能だが、その場合は出力を分け合う。

価格は79ドル(約9200円)で、3月中に発売予定。

画像クレジット:Anker

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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマートコンタクトレンズのMojo Visionがアディダスなどのスポーツブランドと提携、狙いはプロアスリート

ここ数年、Mojo VisionはCESで小規模ながらも存在感を示し、拡張現実(AR)コンタクトレンズの可能性を垣間見せてくれていた。年々、そのビジョンが少しずつ近づいてきているように思えるが、まだまだ遠くでもある。今回のCESでは、コロナ禍の影響でこのカリフォルニアの企業に直接話を聞くことはできなかったが、スマートコンタクトレンズの未来がどのようなものになるのかについて、同社はいくつかの洞察を提供してくれた。

2022年の展示会での大きなニュースは、以下のようなスポーツ分野のブランドとの数々のパートナーシップだ。adidas Running、Trailforks(サイクリング / ハイキング)、Wearable X(ヨガ)、Slopes(スキー)、18Birdies(ゴルフ)など。こうしたパートナーシップにもかかわらず、この技術はまだ市場に出回っていない。他の障害に加えて、FDAの承認を受ける必要があるからである。

しかし同社は、プロアスリートの生活の中で、効果的なアイマウントディスプレイが果たす役割の可能性を示している。

Mojoのプロダクトマネジメント担当シニアディレクターのDavid Hobbs(デビッド・ホブ)氏は、リリースの中でこう述べている。「今日のウェアラブル機器は、アスリートにとって有用になり得ますが、活動の焦点から気をそらしてしまうこともあります。当社は、アスリートのパフォーマンスデータを提供するためのより良い方法があると考えています。既存のフォームファクターにおけるウェアラブルの革新は、限界に達し始めています。Mojoでは、何がまだ足りないのかをよりよく理解し、最も重要なトレーニング中の集中力と流れを妨げることなく、その情報にアクセスできるようにするにはどうすればよいかに興味を持っています」。

つまりMojoは、かさばるウェアラブル端末を持ったり、アスリートに端末を見下ろさせたりすることなく、データを提供できる世界を目指しているのだ。少なくとも今回の提携は、Mojoが視覚障がい者支援などの他の用途に加えて、自社技術の早期市場としてスポーツを狙っていることを明確に示している。

同社はまた、2020年4月の5100万ドル(約59億2000万円)の調達に続き、米国時間1月4日4500万ドル(約52億2000万円)のシリーズB-1を発表した。今回のラウンドには、Amazon Alexa Fund、PTC、Edge Investments、HiJoJo Partnersが参加しており、同社の累計資金調達額は2億500万ドル(約238億円)に達している。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

GAF Energyのソーラー屋根板の設置は専門チーム不要、テスラや他社製品の凌駕を目指す

屋根へのソーラーパネルの設置は、平均的な住宅所有者にとってますます現実的な選択になっているが、専門的なアフターマーケット業務や屋根全体の取り替えという面では悩ましいものだ。屋根素材の世界的大手企業の子会社であるGAF Energyは、同社新製品であるソーラー屋根板は極めてシンプルで、専門的な機器や知識が不要であるため再生可能エネルギーの家庭への導入がとても簡単に行えるという。

ソーラー屋根板という製品は以前からあるが、設置はかなり面倒なものだ。その下に数インチのスペースを空けながらパネルをリベットで屋根に取り付けていくといった単純な作業ではなく、屋根素材とソーラーパネルの配列を兼ねている製品なので、むしろ屋根板全体の取り替え工事になってしまう。

TechCrunchの読者は、Tesla(テスラ)がこの分野に進出していることをご存知だろう。同社の「Solar Roof」という想像力豊かな(皮肉!)名前の製品もソーラー屋根板を使うが、他社製品と同様も、専門チームが必要であり屋根全体の取り替える工事になる。損傷部の交換用に30平方フィート分のパネルが欲しいとしても、Teslaではそれができない。また、他のソーラー屋根板製品でも、地元の屋根葺き屋でも工事はできないだろう。

GAF Energyは、米国時間1月3日のCESで発表した「Timberline Solar」というプロダクトで、そんな状況を変えようとしている。同社によるとそれは、どんな屋根葺き屋でもネイルガン(電動釘打ち機)でも簡単に設置できる。GAF EnergyのMartin DeBono(マーティン・デボノ)社長の説明によるとその屋根板は「ソーラー技術を既存の屋根葺き工程と素材に統合できる唯一の製品であり、従来的な屋根葺き業界が本格的なソーラールーフを作り、クリーンエネルギーの主流的な展開をできるようになる」という。

画像クレジット:GAF Energy

ソーラーパネルを設置しようとしてトラブルを経験した人なら、最初から専門業者に任せればいいじゃないかと思うかもしれない。どちらにしろ高くつくのだから。しかし、それもある意味では正しいが、屋根をソーラーにしようとすると、いろいろなところに費用が発生するため、1ドルでも節約したいのが多くの顧客の気持ちだ。Aurora SolarのCOOであるSam Adeyemo(サム・アデエモ)氏も、2021年同じことを述べていた。しかもそれだけでなく、専門業者は人口の多いところにしかいないため、ソーラーの実用性が高いと思われる農村地区ではコストがより高くなり、利用率も低くなる。

同社によると、同社のソーラー屋根板の設置は通常の屋根板と同じだが、電気接点を上側に露出してアクセスしやすくしている。ただし防水性は普通の屋根と同じく完璧だ。樋を掃除するために屋根の上を歩いてもよい。同社は、国の安全規格である「建材一体型太陽光発電設備(BIPV)ソーラー屋根認証」であるUL 7103を、初めて交付された。

ソーラールーフは高価で複雑なオプションから、誰でも利用できる普通のものへと一歩前進した。もしかしたら、そのうち元が取れるかもしれない。

画像クレジット:GAF Energy

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hiroshi Iwatani)