マルチレンズ/マルチカメラにこだわるLightがカメラ5-9台を載せたスマホを開発中

あの、とてつもないL16カメラを作ったLightが、今度は複数のカメラを装備したスマートフォンを作っている。The Washington Postの記事によると、今同社がプロトタイプを作っているのは、カメラが5つから9つぐらいあるスマートフォンで、64メガピクセルの写真を撮れる、という。

外観はiPhone Xよりそれほど厚くない、とPost紙は報じている。センサーを増やして、暗いところでもよく撮れて、奥行き効果を強調し、内部処理によって複数の像をひとつにまとめる。

同社は1950ドルのL16カメラを2015年に発表し、2017年に発売した。そのカメラはレンズが16あり、52メガピクセルの画像を撮った。結果は感動的で、とくにカメラのサイズが小さいことがすごい。まさに、ポケットに収めることができる。でも、消費者が求めるのは、便利な携帯電話に本格的なカメラがあることだ。そこでLightも、その流れに従った。

このようなスーパーカメラフォーンはLightの独占ではない。カメラメーカーのREDが近く発売するスマートフォンはモジュール構造のレンズシステムを誇り、REDの映画撮影用カメラのファインダーとしても使える。またHuaweiが最近発売したP21 Proは、三つのレンズで色やズームなどの最適オプションをユーザーに提供する。さらに数年前にはNokiaが、41MPのセンサーを搭載したLumia 1020とPureView 808で超高精細カメラを試みた。

Lightのマルチカメラスマートフォンは、発売日等がまだ不明だ。詳しい仕様も、発表されていない。今Lightに問い合わせているから、情報が得られ次第この記事をアップデートしよう。

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これはAppleの次期iPhone用USB-C高速充電器かもしれない

今現在、新しいiPhoneについてくるケーブルは、新しいMacBook Proにドングルなしではつながらない。#donglelifeは現実だ。しかし、もしこのリークが本当なら、その誤りはまもなく正される。

このたび明るみに出た写真は、Apple 18 W USB-C充電器のプロトタイプで、次期iPhoneに同梱されると思われる。もし本当なら、オーナーはiPhoneの高速充電機能を何も買い足すことなく利用できることになる。しかも、iPhoneとMacBook Proを買ってきたままでつなぐこともできる。

この噂は昨年にもあったが、それを裏付ける写真はなかった。

もし本当なら、このアダプターはiPhoneの電源アダプターにとって初めての大変更となる。Appleは長年5Wの充電器をiPhoneに同梱してきた。これは十分役目を果たしているが最高速で充電するために必要な電力は供給できない。仮にこの写真が公式Apple製品ではなかったとしても、Appleが似たようなものを準備している可能性はある。以前のリークでも同じような写真があった。

Appleは高速充電機能をiPhone 8/8 PlusおよびiPhone Xに搭載したが、その能力を利用するために必要な充電器はついてこない。ユーザーはサードパーティー製充電器にするAppleの30W充電器を50ドルで買う必要がある。

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この2足ロボットは飛び石を軽快に歩行する

UCバークレーのHybrid Robotics GroupとCMUの研究者らは、荒れた地形をつま先立ちで転ばずに歩くロボットの研究に励んでいる。研究チームは二足歩行ロボットのATRIASと機械学習を使って、ロボットに初見の飛び石を渡り進むよう「教える」ことができる。

彼らのロボット( 詳細はこちら)が独特なのは、2本足でバランスを取ったりジャンプしたりしながらブロックを踏み外さないで歩くことだ。

「われわれの方式のユニークなところは、ロボットでよく用いられるゆっくりとした準静的な動きではなく、活動的に歩くことだ」と研究者らは書いている。「システムの力学系の非線形性を推論し、最新の非線形最適制御技術を活用することによって、ロボットの望ましい行動をシンプルでコンパクトな形式で指定しながら、安定性と安全性を保証できるようになった。つまりわれわれのロボットは、飛び飛びのブロックの上を滑ったり転んだりすることなく歩くことができる。

このロボットは現在「盲目」で、次の動きを決めるために視覚的入力を利用することはできない。しかし、ロボットのCASSIEと組み合わせれば、ふたりで目標を見たり感じたりできるようになるので、夢中で遊んだり戦ったりしても転ばずにすむだろう。

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この賢いケースは落としたときに開いてスマホを守る

携帯電話を落としたその瞬間、すべてが止まる。心臓の鼓動が聞こえ、周囲の雑音が消え、あらゆる認知作用が停止して、700ドルの電子機器がコンクリートに向かって旋回していく様子ががスローモーションのように映る。どうやって着地するのか? 今回はラッキーか? それとももうおしまい? しかし、このケースに入れておけば、ツノが飛び出し、のんきにバウンドしながら着地するところが見られる。

この「アクティブ減衰」ケースは携帯電話用エアバッグのようなもので、ドイツのアーレン大学の技術者、Philip Frenzelの発明品だ。彼のアイデアは、全国の学生のプロジェクトを審査するドイツメカトロニクス協会の最優秀賞を獲得した。本人が説明するビデオはこちら

Frenzelは、私と同じく、スマートフォンの美を醜い保護ケースで台無しにするのがいやだったが、その美的判断の結果として必然的に生じる砕かれた姿を見るのはもっといやだった。

端末が危険に晒されたときだけ配備できればいいのに。それには努力が必要だった。早い時期に活性化機構を思いついた。電話機が自由落下したことを検知して次の段階を起動するセンサーだ。

しかしそれはどんな段階なのか? 当初はエアバッグそのものを端末に装備することを考えた。しかし、そのアイデアも、発泡フォームも、、その他いくつかの方法も実用には至らなかった。

そしてついにひらめいた。柔らかいものではなく、もっと弾力のあるものはどうか? たとえばばねとか?

上の画像でわかるように、彼がたどりついた答えは8つの薄い金属片で、ふだんはケースの中にしまわれている。しかし、手を離すと解放され、飛び出して丸まることによって、携帯電話の縁を衝撃から守り、コンクリートに直接おとした場合と比べて著しく衝撃を緩和する。。

落ちた電話機(損傷していないことを願う)を拾い上げたら、ばねを収納位置に戻して次回の出動に備えるだけだ。

もちろん、この代物がポケットのなかで弾けて、よくて恥ずかしい、悪くて痛みを伴う状況が起きる懸念はある。そのための対策としては、たとえば端末の近接センサーを利用してポケットやバッグの中かどうかを調べる方法が考えられる。

Frenzelはすでに特許出願済みで、ひと目を引きそうなロゴをつけたTシャツまでプリントしている。つまりこれは実用的であり商品化できる。次のステップは、Kickstarterだ。

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このスマート「足首」は悪路にも順応する

人工装具は日々改善され、パーソナル化されているが、便利であるとはいえ本物には遠く及ばない。しかしこの新しい人工足首は、他と比べて本物に近い。ユーザーの歩き方や地面の状態に合わせて自ら動く。

人が歩くとき、足首は数多くの仕事をしている。地面に引きずらないように足先を上げ、着地の衝撃を緩和したり荷重を調節するために足の傾きを調整しながら、地上の凸凹や障害物を避ける。こうした動きを模倣しようとした義肢はほとんどなく、バネの曲がりや詰め物の圧縮など原始的な方法を用いている。

しかし、ヴァンダービルト大学機械工学教授のMichael Goldfarbが作ったこの足首のプロトタイプは、受動的な衝撃吸収のはるか先を行く。関節の中にはモーターとアクチュエーターがあり、内蔵のチップが動きを感知、分類して歩き方を制御する。

パラグアイのPoは3Dプリントされたカスタマイズ義肢を南米の貧しい人びと向けに開発

「この装置は何よりもまず周囲の状況に適応する」と、義肢を説明するビデオでGoldfarbは説明した。

「斜面の上り下り、階段の上り下りも可能で、装置が常に利用者の動きを認識し、それに合わせて機能する」と大学のニュースリリースで彼が述べた

歩き出そうとして足が地面を離れたことを感知すると、装置はつま先を上げてぶつからないようにすると同時に、足が下りるときにかかとをつけて次の一歩に備える。また、上から(人が足をどのように使っているか)と下から(斜面や地面の凹凸)の圧力を感知することで、歩き方を自然にすることができる。

数多くの義肢を使ってきたベテランのMike Sasserがこの装置を試して良い感想を述べた。「水圧式のマイクロプロセッサーをもたないタイプの足首を試したことがあるが、不格好で重く行動的な人間には制約が多かった。これは違う。」

現在の装置は、かなり実験室に縛られていて電源は有線で供給されている——外出には便利とは言えない。しかし、もしこの関節が設計通り動くのであれば、電源問題は二の次だ。課題が解決すれば数年のうちに商品化する計画だという。GolfarbのCenter for Intelligent Mechatronicsでの研究については、こちらで見ることができる。

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カシオ会長、樫尾和雄氏が89歳で死去

Casio会長兼CEOの樫尾和雄氏が2018年6月19日に死去した。死因は肺炎だった。

樫尾氏は、1957年にCasio Computer[カシオ計算機株式会社]を創立した4兄弟の三男。同社最初の製品となる全電動式14-A計算機は、1972年に電卓をメインストリームへと押し上げたCasio Miniの製品化につながった。

Casio最大の栄誉となる製品は樫尾氏自身のアイデアだった。1980年代にクォーツ腕時計を見た同氏は、繊細で壊れやすいと感じた。しかし、ちょっとした外部保護と内部の耐衝撃システムによって、過酷な環境に耐えられる腕時計を作ることに成功した。1983年に発売された最初のG-Shockは真に頑丈な腕時計への道を開き、昨年8月同社は1億台目のG-Shock販売を祝った。

Kazuo Kashio1947年、樫尾製作所はあるユニークな製品とともに設立された。タバコを根本ぎりぎりまで吸うためのホルダーだ。1970年代になると樫尾ファミリーは電子式計算機に参入して最初のポータブル・ポケット電卓を市場に送り出すとともに、超人気の液晶腕時計F-91WやPDAのCassiopeiaを発売した。同社は世界初の液晶デジタルカメラ、QV-10や人気のキーボード楽器、Casiotoneも生み出した。

遺族である息子の樫尾和宏氏は現在カシオの社長を務めている。

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人間の脳とロボットをつないで、失敗を未然に防ぐシステム

ロボットに壊滅的なことをしないよう教えるにはどうしたらよいか? 言葉やプログラムで命令を与えることもできるが、人間の脳を見て苦痛の兆候を感じ取り、自らを止めさせる方法もある。MITのロボティクス研究所が作った新しいシステムは、人間の脳とつないでロボットに作業の指示を出す。

初期のシステムは実にシンプルだ。作業ロボットのBaxterには頭皮上脳波計と筋電計がつながっていて、ロボットがやってはいけないことをすると、人間が手を振るなどの身振りでやめさせる。決められた仕事——ドリルで穴を開ける等——をこなすことのできるロボットが、慣れない状況に遭遇したとき、すべきことを人間が身振りで指示することもできる。

「筋肉と脳の信号を両方を見ることによって、人間の自然な身振りを解釈して、何がおかしくなったかをすばやく判断できる」と博士候補生のJoseph DelPretoは語った。「こうすることで、人間は人間に対するのと同じようにロボットとコミュニケーションがとれる」

このシステムでは、身振りや感情的反応などの微妙なニュアンスを用いるため、ロボットを訓練して障害のある人とやりとりをしたり、懸念や危険を言葉で言われる前に察知して、事故を防ぐこともできる。これによって作業員は、何かを壊す前にロボットを止めたり、作業が始まる前にわずかな変更をロボットに理解させたりできるようになる。

テストでは、Baxterに飛行機胴体にドリルで穴をあける訓練をした。作業内容はときどき変更され、近くにいる人間が穴の位置の変更を身振りでロボットに教える。こうすることで、現在の作業をしている最中に、新しい作業を教えることができる。しかも、ここで人間の側はプログラミング自体には関わることがなく、ロボットに右か左かを教えるだけだ。いちばん重要なことは何か? 機械とつきあうために人間が特別な考え方をしたり、自分を訓練したりする必要がないことだ。

「このアプローチがすばらしいのは、ユーザーに決められた考え方を教える必要がないことだ」とDelPretoは言った。「機械が人間に寄り添う。その反対ではない」

チームはこの成果を、Robotics: Science and Systems (RSS) カンファレンスで発表する。

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オーストラリアでAppleが一部の顧客サービスを断って$6.6Mの罰金刑を食らう

【抄訳】
Appleはオーストラリアの消費者権利団体からの訴訟により、900万オーストラリアドル(660万USドル)の罰金刑を食らった。原告は、以前サードパーティに修理させたデバイスがiOSのアップデートにより使用不能になったときの、Appleの対応を問題にしていた。

公正な競争と消費者保護のための政府機関、オーストラリアの競争と消費者委員会(Australian Competitor and Consumer Commission, ACCC)は、所有者がAppleのiOSオペレーティングシステムのアップデートをダウンロードすると、一部のiPhoneとiPadが動作しなくなるエラー(‘error 53’, 下図)に関する、一連の苦情を調査した。

ACCCによると、Appleは2015年2月から2016年2月にかけて、AppleのアメリカのWebサイトや、オーストラリアの店内スタッフ、それに顧客サービスの電話がそのこと〔使用不能と顧客対応〕を認めた。彼らはerror 53を経験した少なくとも275名のオーストラリアの顧客に、そのデバイスがサードパーティによって修理されていたら救済の対象にならない、と告げた。それが、今回の訴件だ。

画像クレジット: 70023venus2009 Flickrより, CC BY-ND 2.0のライセンスによる

裁判所は、Appleのその態度はオーストラリアの消費者法に違反している、と判決した。

ACCCのSarah Court委員は、声明で次のように述べている: “オーストラリア消費者法(Australian Consumer Law)では、製品に欠陥があれば顧客は修理または交換、ときには返金の法的権利を有する。Appleの代表者たちは顧客に、自分はサードパーティの修理屋を利用したから自分の欠陥デバイスに関して救済を拒否される、と信じこませようとした”。

“裁判所は、「iPhoneまたはiPadがApple以外の者によって修理されたという事実だけでは、消費者保証の停止や消費者の救済の権利が消滅する結果にはならないし、なりえない」、と宣言した”。

ACCCによると、Apple Australiaは、法的強制力により、スタッフの教育訓練の改善や、保証に関する監査情報とオーストラリア消費者法を同社Webサイト上に載せることを行い、今後のコンプライアンスを確保するためにシステムと手続きを改良することになった。

さらにACCCによると、この判決によって解消した懸念は、Appleが交換用に再生機を提供していた、前に大きなエラーを被った品物を再生機として利用していたという疑念だ。実際にはAppleはそれらの状況において、消費者が要求すれば新しい製品と交換していた。

“iPhoneやiPadを買った人が重要な欠陥に悩まされたら、返金が当然だ。交換を希望する顧客には、再生品でなく新品を渡すべきだ。新品があるかぎりは”、と裁判所は言う。

裁判所はまた、オーストラリアAppleの親会社Apple USにも、子会社がやったことへの責任がある、と論じた。裁判所は、グローバル企業も、その返品に関する方針は各国の(ここではオーストラリアの)消費者法を遵守すべきであり、守らなければACCCのアクション〔==訴訟〕の対象になる、とも主張した。

Appleは昨年12月から今年1月にかけて、あの人為的性能劣化問題で、同様の消費者問題の爆撃を被(こうむ)った。

【後略】

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Macの新しい広告キャンペーンでは最高にクリエイティブなアーチストもドングルを使用

Appleが、“behind the Mac”と名付けた、Macの新しい広告キャンペーンを開始した。このキャンペーンでは、仕事やクリエイティブなプロジェクトや障害などアクセシビリティの理由でMacを使っている人たちのストーリーをシェアしている。

Macは多芸なプラットホームだ。メールのチェックやWebの閲覧など、退屈な仕事のために使っている人もいるし、また数えきれないほどいろんなことに使ってる人もいる。Appleは、Macでは、WordやExcelを使うこと以外にこれも、これもできるよ、と訴求したいようだ。

Appleが今日(米国時間6/15)シェアしたビデオは4つだ。最初のは(下)、ほかの3つのまとめだ。ひとつひとつのビデオは、Macを毎日使っている誰かのポートレートだ。AppleのWebサイトを見ると、ポートレートは全部で12あることが分かる。

まず、Peter Kariuki(下)は、ルワンダの道路の安全性を改善するiPhoneアプリを作ったデベロッパーだ。

Bruce Hall(下)は、目の不自由なフォトグラファーで、写真を使って外界の細部を見ている。

そしてGrimes(下)は、今もっともおもしろい音楽アーチストのひとりだ。

三人ともラップトップを使っているが、たしかにMacBookはAppleのもっとも人気のあるコンピューターになった。Appleは、iMacやiMac Pro, Mac Mini, Mac Proを見捨てていないが、今では買う人がそんなに多くない。

また、これらのMacは最近の1年間アップデートされていない。Mac系の新機種も出ていない。だからそんなタイミングで広告キャンペーンを打つのは、ちょっと気になる。あと数か月は、Macのアップデートはないのだろう。

それに、最近のMacBookやMacBook Proを使っている人は、アクセサリーをUSB-CやThunderbolt 3のポートに挿入するために、あほらしいドングルを使っているかもしれない。でもGrimesでさえドングルを使わざるをえないのだから、しょうがないね。

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監視カメラがあなたを認識して警告や解説をメッセージするパーデュー大学のPHADEシステム

[筆者: Sarah Wells]
今や、通りにも、美術館にも、お店にも、どこにでもカメラがあるという認識は、人間の第二の天性になっている。でもそんなカメラが、人間とコミュニケーションできたらどうだろう? パーデュー大学のコンピューターサイエンスの研究者たちは、そのディストピア的な未来を現実化して、今日、ペーパーに発表した。ただし彼らによると、それはそんなに怖いものではないそうだ。

そのシステムはPHADEと呼ばれ、PHAの部分は“private human addressing,”(プライベートな人間アドレシング)の頭字語だ。プライベートというのは、カメラと個人の携帯電話がコミュニケーションするけれども、そのときにIPやMacのアドレスなどに相当する個人データはいっさい送信されない、という意味だ。この技術が依存するのは、そんな具体的なデータではなく、動きのパターンから人物の所在を突き止める方法だ。だからその通信にハッカーが割り込んだとしても、人の物理的な位置はわからない。

美術館の通路を歩いていると、自分が知らなかった絵に目が止まった。ガイドは団体客の世話に追われている。お金を払わなかったので、オーディオツアーのヘッドホンは使えない。その作品の前で考え込んでいると、突然スマホのブザーが鳴り、その美術作品とそれを描いた画家についての詳しい情報を、自分の手のひらの中で知ることができた。

そんなことができるために研究者たちは、テーマパークなどで使われている方向性オーディオ(directional audio)に似た技術を使う。その技術は、ライブのビデオデータを分析して、歩行者の個々の動きのパターンを同定する。そしてそれが、絵画の前など特定の範囲にあれば、その映像を捉えているカメラの位置(“モーションアドレス”)へ、解説のアナウンスを流す。ユーザーのスマートフォンは、モーションアドレスが自分の位置とマッチしたら、解説メッセージを受信する。

この技術は、このように美術館の作品解説などに役に立つだけでなく、歩行者を犯罪から護ることもできる、と研究者たちは考えている。

コンピューターサイエンスの助教授でこの技術の共同開発社であるHe Wangは、声明文でこう述べている: “われわれのシステムは監視カメラと人間を結ぶ橋になる。犯罪や事故の多い地区で監視カメラをこの技術で強化すれば、たとえば“あなたをつけている不審者がいる”などと、警告することができる”。

テクノロジーをフルに利用する監視社会に対しては批判の方が多いが、カメラがあなたを見守っていてくれることには、利点もありそうだ。

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改造機のマーケットプレースBack Marketが$48Mを調達…スマートフォン市場の成熟で成長企業に

古いスマートフォンを改造機/改装機のWebサイトで売ろうとしたら、タブをたくさん開いて買い取り値段を比較することになるだろう。そこでフランスのBack Marketは、この断片化した産業をなんとかすべく、すべての改造機屋さんが集まれるマーケットプレースを作り、一箇所であらゆるニーズが満たせるようにした。

同社は今日、4800万ドルを調達した。投資家は、Groupe Arnault, Eurazeo, Aglaé Ventures, Daphniなどだ。

5月に取材したときは、同社に270あまりのファクトリーが登録している、と言った〔たぶん170の間違い〕。Back Marketが3年間に扱った商品総額は、1億1000万ドルを超えている。今サービスの供用地域はフランス、ドイツ、スペイン、そしてイタリアだ。アメリカにも、最近進出した。

協同ファウンダーでチーフクリエイティブオフィサーのVianney Vauteはこう言う: “改造機は一部のテクノロジーマニアのものだったけど、Back Market以降は一般消費者の一般的な代替機だ”。

複数のファクトリーとパートナーしていると、価格や故障率、品質保証などが良い方向へ揃っていく。選ぶパートナーは、その質で厳選している。このマーケットプレースに参加したいスタートアップは、消費者が信頼するブランドを築く必要がある。

いちばん突出している製品はスマートフォンとラップトップだが、ほかにゲーム機やテレビ、ヘッドホン、コーヒーマシンなども扱う。Apple自身が改修したApple製品も売っている。

今のスマートフォン市場は成熟市場なので、ぴかぴかの新品でなくてもよい、というお客は多い。昨年や一昨年の機種でも、十分に使えればそれでよい、という。そんな今の時代は、Back Marketにとっても、改造機産業にとっても、ビッグな機会だ。

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乾燥した砂漠の空気から水を集めるボックス…エネルギーや消耗品不要、キーワードは‘MOF’

私たちにとっては、きれいな飲用水は水道の蛇口から出てくる。でも世界にはそうでない人たちが何十億もいて、研究者たちがその対策を探している。たとえばカリフォルニア大学バークリー校ではあるチームが、電力不要で砂漠の乾燥した空気からでも水を採取できる器具を開発している。サボテンにそれができるのなら、人間にだってできるだろう。

空気から水を集める方法は、従来からいろいろあるが、電気や交換部品(〜消耗品)を必要とするものが多い。でもOmar Yaghi教授が開発した方法は、どちらも要らない。

その秘密は巧妙なソーラー集光集熱器でも、摩擦係数の低いファンによる風力利用でもない。素材がすべてだ。化学者のYaghiは、金属有機構造体(metal-organic framework, MOF)と呼ばれるものを作った。その多孔質の物質は、水を熱心に集めて、それらを放出する。

彼のMOFは小さな結晶の粉末で、気温が下がると水の分子を捕らまえる。そして気温が上がると、その水を空中に放出する。

Yaghiは昨年小規模なデモを行ったが、今回彼とチームは実用量の水が得られる現場テストの結果を発表した

彼らは一辺が約2フィートの箱の中にMOFを敷き詰め、外気にさらした。毎晩、気温が下がると湿度が上がり、水がMOFの中へ捕捉された。朝になると太陽の熱が水を粉末から追い出し、それが箱の側面にたまり、一種のカバーのようなものによって冷水が保存された。その結果、1ポンドのMOFで一晩に3オンス(85グラム)の水が得られた。

それはまだとても少ない量だが、改良は進んでいる。現在のMOFはジルコニウムを使っているが、今テスト中のアルミニウムのMOFはその1/100の費用で倍の水が得られる。

新しい粉末といくつかの箱を使えば、電力も消耗材も使わずに一人の人間の飲用水をまかなえる。水を集めて保存する仕組みが完成したら、上水道システムに依存しないポータブルな給水装置ができるだろう。

バークリー校のニュースリリースでYaghiは説明している: “これまで、このようなものはなかった。それは常温で晴天の環境でも使用でき、エネルギー不要で砂漠で水を集められる。アルミニウムのMOFは安いので、十分に実用性がある”。

彼によると、すでに商用製品を開発中だ。今後さらにテストを行い、機構を改良し、新しいMOFを試して、暑い夏に間に合う製品が完成するだろう。

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DIYで作るこのスマートミラーは小さくてすごくて機能山盛り

数年前にGoogle XのエンジニアMax Braunが、彼が作ったスマートミラーに関する記事をMediumに載せた。その彼が、さらに小さく、さらにスマートなニューバージョンを手にして戻ってきた。これはぼくも支持できるスマートミラーだけど、でもぼく自身はスマートミラーを重要なデバイスとは思えない。

彼は自分のプロジェクトをMediumに発表し、それを作るために必要な工程と部品について説明している。万人向けのプロジェクトではないが、でもMaxは企業が実際に製品化に取り組めるほどの、十分なインストラクションを提供している。

最近スマートミラーをレビューして記事を書いたことがあるが、ちょっと馬鹿げているけど役に立つ、と感じた。それはMaxのスマートミラーのように、ソフトウェアはパッシブで常時動いている。ユーザーは、ミラーと対話することをいちいち意識しなくてよい。正しい情報が、自動的に表示されるはずだ。しかし鏡とディスプレイの両者を兼ねることは、一種の曲芸のようだ。

現時点では、スマートミラーとはマジックミラーのうしろにAndroidタブレットを置いたものにすぎない。同じ情報がスマートフォンや音声アシスタントから得られるのだから、今の高価な小売価格では買う人がいないだろう。そもそも、天気予報を知るために人は何台のデバイスを必要とするのだろうか。

〔訳注: ユーザーの顔(など)を診断して個人化された美容情報や健康情報を提供するミラーが本当のスマートミラー。提供する情報が天気予報やニュースなどだけなら、ミラーのスマート化(“スマートなミラー”)とは言えない。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

DIYで作るこのスマートミラーは小さくてすごくて機能山盛り

数年前にGoogle XのエンジニアMax Braunが、彼が作ったスマートミラーに関する記事をMediumに載せた。その彼が、さらに小さく、さらにスマートなニューバージョンを手にして戻ってきた。これはぼくも支持できるスマートミラーだけど、でもぼく自身はスマートミラーを重要なデバイスとは思えない。

彼は自分のプロジェクトをMediumに発表し、それを作るために必要な工程と部品について説明している。万人向けのプロジェクトではないが、でもMaxは企業が実際に製品化に取り組めるほどの、十分なインストラクションを提供している。

最近スマートミラーをレビューして記事を書いたことがあるが、ちょっと馬鹿げているけど役に立つ、と感じた。それはMaxのスマートミラーのように、ソフトウェアはパッシブで常時動いている。ユーザーは、ミラーと対話することをいちいち意識しなくてよい。正しい情報が、自動的に表示されるはずだ。しかし鏡とディスプレイの両者を兼ねることは、一種の曲芸のようだ。

現時点では、スマートミラーとはマジックミラーのうしろにAndroidタブレットを置いたものにすぎない。同じ情報がスマートフォンや音声アシスタントから得られるのだから、今の高価な小売価格では買う人がいないだろう。そもそも、天気予報を知るために人は何台のデバイスを必要とするのだろうか。

〔訳注: ユーザーの顔(など)を診断して個人化された美容情報や健康情報を提供するミラーが本当のスマートミラー。提供する情報が天気予報やニュースなどだけなら、ミラーのスマート化(“スマートなミラー”)とは言えない。〕

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Intelが28コアのシングルソケットチップを今年の終わりごろローンチする

Intelは日に日に強さを増すAMDやQualcommからのプレッシャーを痛感しているし、Apple が独自のチップを開発してMacのIntelプロセッサーをリプレースするという報道が事実なら、競争はさらに激化するだろう。先週、Computexの前のEngadgetのインタビューで、IntelのクライアントコンピューティングのヘッドGregory Bryantは、Intelは昨年の真打ち18コア36スレッドのi9-7980XEよりももっとすごい、強力なチップを発表するだろう、と述べた。

今日(米国時間6/4)台湾の台北で行われたComputexにおけるIntelのキーノートは、今後のローンチのプレビューに終始したが、Bryantによれば、今年の後半にはシングルソケットのプロセッサーで、なんと28コア5GHzというものを発表するそうだ。至近の競合機種としてはAMDのThreadripperが思い浮かぶが、こちらは16コア32スレッドだ。

Bryantは、そのデビューは今年の第四四半期と言ったが、価格は公表しなかった。i9-7980XEは今1999ドルだから、それより高いことは確実だろう。

Intelは、新たな限定版チップi7-8086Kをリリースした。こちらは5.0GHzでこのチップとしては記録更新だが、ご先祖x86プロセッサーを記念する製品で、その最初の8086基は早いもの勝ちの無料で提供される。

Coreプロセッサーの第八世代(i10)、ニックネームWhiskey Lakeの計画も、発表された。Intelの14ナノメートル技術を使用し、軽量ラップトップ向けに設計され、バッテリーやファンのスペースを横取りしないそうだ。もうひとつのAmber Lakeチップシリーズも14ナノメートルで、超薄型ラップトップやタブレット用、という。

そのほかの発表は、Optane SSDのアップデート機905P、こちらはより小さいM.2のデザインで最大1.5TBを提供する。

チップ以外ではIntelは今、Sprintとデバイスを共同開発中だそうだ。そのハードウェアパートナーはAcer, ASUS, Dell, HP , Lenovo, Microsoftで5Gのネットワークに対応。ローンチは来年だ。

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Apple、watchOS 5を発表

Appleの WWDCのキーノート講演で、watchOSチームのKevin Lynchが次期バージョンのwatchOSを紹介した。これまでApple Watchはゆっくりだが着実な伸びを見せている。他を大きく引き離す人気のスマートウォッチであり、毎年少しずつ便利になってきている。

今年も例外ではない。新しいタイプのワークアウトがヨガとハイキング用に追加された。7日間の競争で友達にチャレンジできるようになった。

しかし、もっと目立つのがワークアウトの自動検出だ。自転車に乗って心拍数が上がり始めると、Apple Watchが自動的にワークアウトを記録し始める。ワークアウトを終えるかどうかの通知も来る。

噂どおり、Appleは新たにウォーキートーキーアプリをApple Watchユーザーに届ける。押してメッセージを録音し、離して送信する。友達は通知を受け取る。この機能から興味深いプロフェッショナルな利用場面が生まれそうだ。セルラーモデルのApple Watchならいっそうこの機能の利用価値も高まる。

新機能のSiri Shortcuのおかげで、Siri文字盤にさまざまなアプリを統合できるようになった。たとえばCitymapperの推奨を受けられる。

ボイスアシスタントを使うために”Hey Siri” という必要がなくなる。これからは腕を持ち上げるだけで話し始められる。

AppleがwatchOSにWebKitを移植したことで多くの可能性が開けた。たとえばウェブのコンテンツをwatchで見られるようになる。Podcastのネイティブサポートとバックグラウンド・オーディオもApple Watchに加わる。

全体的にみて、Appleは達成しやすい目標に数多く取り組んだ。しかし、これはApple Watchの価値をかつてないほどに高める力強い宣言と言えるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ホース自身のの水力で動く消火ロボットを東北大/八戸高専が開発

ホースを持ち運びするドローンは幻想だったかもしれないが、ホースを動力源とするロボット・ドラゴンは本物だ。この、奇妙だが実用的かもしれない日本のロボットは、燃えているビルの窓から中へ入り込んで、その強力なジェット水流であたりのものすべてを吹き飛ばすだろう。もちろん、自分で自分を操作しながら。

そう、これはインチキ・クラウドファンディングではなくて本物だ。東北大学と八戸工業高等専門学校Yが作ったこのDragonFireFighterは、先月のInternational Conference on Robotics and Automationプレゼンされた

ホースを水栓につないで放水しようとすると、ホースは水の勢いで勝手にのたうち回るが、このロボットはその動きを利用している。すなわちホースが単純なジェットのように動き、水の推力でホースは前進する。だからホースに、方向の異なる複数のノズルを付け、それらを個々に開閉したら、ホースの進む方向を制御できるのではないか?

そう、それが、ホースの力で動くロボットドラゴンの原理だ。

このDragonFireFighterには、ノズルをかぶせた“頭部”と、その下の“首”がある。ホースからの水圧を両者の上のいくつかの噴出口へ向けることによって、安定を保ったり、位置や方向を制御したりできる。

前進するには人間の介入も必要だが、方向を維持したり変えたりするのはロボットからの水の噴射の力だけだ。現時点のこれぐらいの精度でも、実用性はある。このビデオよりももっと可動域が大きかったら、さらに遠くからでも仕事ができそうだ。

すべての水圧を窓へ向けられたら、さらに効果的と思われるが、でも現状で十分役に立つ状況はいくらでもある。

DragonFireFighterは、防火防災のエキスポInternational Fire and Disaster Prevention Exhibition(東京国際消防防災展2018)でも展示された

それともうひとつ、IEEE Spectrum誌上の記事、“Firefighting Robot Snake Flies on Jets of Water.”を忘れてはいけない。


[X Men: First Classより]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

蜜蜂の個体数を調べて群の健康状態をチェックするRaspberry Piのプロジェクト

蜜蜂を飼うと、そのお世話がたいへんである。そこでプログラマーのMat Kelseyは、彼の羽根のある蜂蜜メーカーたちが今どれだけ巣箱にいるかを知るためのカウンターを作った。彼のシステムはRaspberry Piと機械学習のアルゴリズムを使って、巣箱に入る蜂の個体数を調べ、その時系列を見ることによって群(むれ)の状態をモニタする。

“巣箱を置いたとき最初に考えたのは、‘出入りする蜂の数をどうやって数えるか?’だった”、とKelseyは書いている。“調べてみたら、蜂にとって無害な良い方法はまだないことが分かった。でも、個体数とその変化が分かれば、コロニーの健康状態もよく分かるはずなんだ”。

そのシステムは、巣箱のドアの写真を10秒おきに撮る。そしてその背景を外挿して、その間にフレームに入ったオブジェクト…すなわち蜂…の数を数える。蜂は絶えず動き回っているし、巣箱から出て行く蜂は数えないから、難しくておもしろい問題だ。

ソースはGithubでダウンロードできるし、詳しいブログ記事もある。今は、蜜蜂のコロニーの崩壊が世界的な問題になっているから、なおさら重要なツールだろう。しかも、Raspberry Piがこんな複雑なこともできるなんて、嬉しいよね。

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ASUSが暗号通貨マイニング専用のマザーボードを発表…自己診断機能を充実

マイニング用のハードウェアは、おかしなものだ。日用品のような安いハードウェアを使って複雑な計算を…効率悪く…やらせたり、あるいは特別設計の高価なボードにBitcoinを稼ぐ仕事しかやらせなかったり。そこで、マザーボードのメーカーとしても有名なASUSは、この両極端のギャップを埋めようとしている。

H370 Mining Masterは、20のグラフィクスカードをサポートするベーシックなマザーボードで、Ethereumなどのあまりリソース集約的でないスクリプトで使われる。カードはPCIe-over-USBで接続し、各ポートは、オンボードの診断機能により個別にコントロールされ管理される。それにより、個々のグラフィクスカードがどれも正しく動き、接続が完全であるようにする。

プレスリリースから引用しよう:

マシンのメンテナンスに割く時間が少なければ、それだけマイニングの時間が多くなる。そこでH370 Mining Masterには一連の自己診断機能があって、プラットホームの管理を容易にしている。中でも重要なのがGPU State Detectionで、ブート時にシステムをスキャンして各ライザーポートの状態を調べ、空か、機能するグラフィクスカードが接続されているか、あるいは問題が起きているかを点検する。State DetectionのアップデートされたGUIにより、各ポートの位置とステータスを英数字のコードで確認できる。オンボードの診断機能は、個別のデバッグ用LEDも利用する。それらは、CPUやメモリなど、特定のシステム部位に問題があれば点灯する。

ボード自身がさまざまな暗号通貨の機能を持ち、それらは、最初に電源を入れたときから完動する。

このボードの発売は2018年第三四半期で、価格は数百ドルだ。マイニング用のカスタムハードウェアに比べると、馬鹿安い。ただし、大量のグラフィクスカードがせっせと採掘を続けられるためには、それなりの電気料金を覚悟しなければならない。

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死亡事故を起こしたUberの自動運転車は歩行者検出から衝突まで6秒あったのに緊急ブレーキが無効にされていた

【抄訳】
Uberの自動運転車が三月に起こした死亡事故に関する、国の交通安全委員会(National Transportation Safety Board, NTSB)の最初の報告書が、車は衝突の6秒も前に歩行者を検出していたが、緊急ブレーキシステムが意図的に無効にされていたため、減速も停止もしなかったことを、確認している。

UberはNTSBにこう述べている: “緊急ブレーキ操作は、その車両がコンピューターのコントロール下にある間は有効になっていない。それは、車両の不安定な動きを未然に防止するためである”。言い換えると、強引にスムーズな走行を確保するためだ。

“介入して行動することは車両の運転者に任されていた。システムは運転者に警報するよう設計されていなかった”。運用時に無効にするのなら、なぜそんな緊急ブレーキ機能がそもそも存在するのだろう?

そのVolvoが内蔵している安全システム、たとえば衝突回避や緊急ブレーキ機能も、自動運転モードでは不能にされていた。

【後略】
〔以下は筆者のUberを非難する感想文(かなり長い)のみ。〕

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