“答”よりも“個人的な先生”を見つける学習サイトVarsity Tutorsがモバイルアプリをローンチ

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何かに上達したい人が良質な先生*に出会えるサービスVarsity Tutorsが、ついにやっと今日(米国時間5/24)、モバイルアプリ(iOSアプリ)を作った。〔*: 先生(tutor)、個人教師。〕

2012年に同社は、単純に、教えたい人と学びたい人を個人的に結びつけるサービスとしてスタートした。その後同社は徐々に、両者がフィジカルにではなくWeb上のチャットを介してデジタルに出会えるサイトへと変わっていった。テストなどの教材も、デジタルで提供されるようになり、Webアプリケーションとして充実していった。

今では、同社の売上の50%以上がデジタルから(ネットから)なので、そのための場を拡大する意味でモバイルアプリの立ち上げとなった。

このアプリの中でユーザーは先生とビデオチャットをしたり、教材的なコンテンツを見たり、対話的なテストに答えたりする。

つまり、ネット接続があるかぎり、生徒も先生も、どこにいても勉強を開始できる。

今のところアプリは、既存の先生たちを通常の生徒たちに結びつけるだけだが、今後は、ボタンをクリックすれば知りたい/学びたいことの先生が見つかる、オンデマンドタイプのサービスを提供していく予定だ。

たとえば、化学を勉強している高校生が受験準備のためにその‘学力’を高めたい、と思ったとしよう。そのとき、通常の先生が見つからなくても、近未来のVarsityならその生徒を化学のエキスパートに結びつけて、受験のための質問に答えていただく。

Varsity Tutorsの先生たちは主に、PrincetonやHarvardなど一流大学の卒業生の中から見つけて、事前にその知識と、人に教える自信をテストされる。

このプラットホームに登録している先生は2万名あまりで、平均の授業料は1時間50ドルだ。

Varsity Tutorsのモバイルアプリはここで入手できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

被リンクはどう増やす?SEO HACKS事例からみるリンク獲得方法

検索順位の向上を目的としたリンクの購入のリスクが高いことは既に周知の事実となりつつあるかと思いますが、被リンクは未だにランキング指標として大きな割合を占めています。どうやって自然に被リンクを集めていくか、というところはSEOで重要なポイントになります。

そこで今回は、当サイトSEO HACKSに実際にどのような被リンクが来ているのかを参考に、被リンクの獲得方法について検討したいと思います。

※もちろん、サイトによって適切なアプローチは変わります。あくまで一つの例として参考ください。

SEO HACKSはどんなサイトからリンクされているか?

まずは被リンク元のドメイン数と、リンク元ページの推移を確認してみます。

リンク元ドメインの推移
リンク元ページの推移
※2016年5月20日時点(ahrefs調べ)
徐々にではありますが、被リンク数が増加しているのがわかります。

次に検索トラフィックの推移を見てみましょう。

検索トラフィックの推移

リンク数の推移に合わせて順調に増加しています。発信した記事に被リンクが集まってきたことで、サイト評価が改善し、検索結果上で各記事の露出が増えたことが検索トラフィックの増加に結びつきました。過去に作成した記事も、記事数と被リンク数が増えるに連れて順位が上昇しました。

どんなサイトからリンクをされているのかを実際に見ていきましょう。

1.運営している別サイトからのリンク

ナイル運営サイトからのリンク

まず当然ですが、自社のコーポレートサイトや採用サイト、サービスサイトからのリンクです。関連サイトとしてリンクでつなげることで、最低限のリンクは獲得できます。

ナイルでは複数のサイトを運営しているので、それぞれのサイト内にSEO HACKSへのリンクを設置しています。SEOの取り組みの一環としてリンクを設置しているというよりも、訪れたユーザーが関連サイトにも遷移できるようにという目的のほうが大きいです。

※リンク設置のためにサイトを立ち上げるような事はGoogleのガイドライン違反になりますし、無意味なケースが多いのでやめましょう。

2.企業間・個人間の関係性によるリンク

LIG様、schoo様からのリンク

次は関係性によるリンクです。LIG様の運営しているメディアに寄稿させてもらった時や、オンライン学習サイトのschoo様に登壇させてもらった時のページにもSEO HACKSへリンクしてもらっています。

3.サイトの紹介・記事の引用など第三者からのリンク

引用・紹介によるリンク

いわゆる普通の参照リンクですが、第三者のサイトなどで紹介・引用されているパターンです。数としてはここが一番多くなるかと思います。経験に基づくノウハウ、調査・研究に基づくデータといった、ユーザーのためになる質の高い情報発信であればあるほどリンクがされやすくなります。

4.SNSからのリンク

はてなブックマークからのリンク

SNSからのリンクは基本的にはSEO効果はありませんが、はてなブックマークからのリンクはメジャーなSNSのなかでは唯一直接的なSEO効果も期待できます。はてなブックマーク内で人気記事などに取り上げられれば、さらにリンク獲得・集客機会を生み出します。

Facebookやtwitter等のSNSからのリンクは直接的なリンク評価にはなりません。ただし、ここで拡散されればリーチできるユーザーは増え、その分間接的にリンク獲得機会を創出することにつながります。

どんなページがリンクを集めやすいのか?

次に、具体的にどのページがリンク獲得に貢献しているのかをみていきます。以下は、SEO HACKSの中で被リンクされているドメイン数が多い上位10ページです。

SEO HACKSの被リンク先TOP10

TOPページ以外に、ブログ記事ページ(/blog/以下)、SEO基礎知識(/basic/以下)がリンク獲得していることが分かります。

実際にどのような記事がリンク獲得に繋がっているのか、その特徴を紹介していきます。

1.初心者向けの解説記事

初心者が見てもわかるように詳しく書いた記事

HTTPのステータスコードや構造化データなど、専門家でないと少し理解が難しいテーマを初心者が見ても分かってもらえるよう噛み砕いて解説している記事がリンクを多く集めています。

<リンク元の例>
Q&Aサイトに投稿された質問へのアンサーなどからリンクが貼られています。
初心者向けの解説記事のリンク元ページ例
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8865373.html

2.ノウハウ系の記事

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需要のあるトピックについて、ナイルの知識・経験を記事にまとめたものです。一つのノウハウとして取り扱いやすく、リンクの機会が多くなっています。

<リンク元の例>
WordPressに関するブログの中で、参考記事として紹介されています。
ノウハウ系の記事のリンク元ページ例
http://www.kinoubi-design.com/blog-chigai/

3.時事ネタや最新の情報・速報などについての記事

時事・速報性のある記事

上記のような時事ネタや速報系の記事は、関連記事・参照記事として多く引用されていました。別のサイトもすぐに話題に取り上げ始めるため、記事公開のスピードを早くするか、あるいは出遅れるのであれば「そこそこ時流に乗っていて、どこよりも詳細に分かりやすい」というのが良いのではないかと思います。

<リンク元の例>
コーディングをテーマにしたブログ記事内で紹介頂くなどしてリンクされていました。
時事ネタや最新の情報・速報などについての記事のリンク元ページ例
http://wn-trinity.hatenablog.com/entry/2016/04/25/162047

4.理解しづらい概念などに関する記事

ノウハウ系の記事

理解しづらい概念・考え方などを体系的に解説した記事も多くのリンクを集めていました。難しいテーマを分かりやすく解説したことが、ユーザーの共感・納得につながりリンク獲得につながったものと考えます。

<リンク元の例>
SEOをテーマにしたブログ記事の中でリンクされています。
ノウハウ系の記事のリンク元ページ例
http://ameblo.jp/ca-seo/entry-11973519617.html

まとめ

今回はSEO HACKSの被リンク獲得事例を通して、どのような記事が被リンクを集めやすいかを考えてみました。

リンク獲得方法は様々ですが、継続的にリンクを獲得していくためには、どこにでもありそうな情報を発信するのではなく、自社の専門領域においてユーザーが求めている情報は何なのかを考え、ユーザーニーズに対するアンサーをどこよりも詳しく解説することが重要です。このような取り組みを地道に続けていくことでユーザーからの信頼を少しずつ獲得し、結果として被リンク獲得に繋がっていくのだと思います。

SEO HACKSがリンク獲得している記事の傾向をまとめてみると

  • 初心者が見ても分かりやすくなっていて、丁寧に作られているなと感じてもらえる
  • ノウハウとしてすぐに役立てるイメージが湧くようになっている
  • 速報性があり、かつ詳細でわかりやすくなっている
  • 勘違いされがちな概念、難しい概念をわかりやすく説明している

上記のようなポイントを満たした記事がリンクされていました。

被リンクされるということはそもそも、訪れたユーザーが「誰かに紹介していい」と思えるほど有益な情報だと判断してくれるということです。そうしたコンテンツを作り続けることができれば、被リンク獲得だけでなく、サイトの認知向上やファンの獲得、会社の信頼感の向上などにも繋がっていき、SEO以外の点からも利益を生み出すことができます。効果が見えづらく地道な活動になるかもしれませんが、それこそがSEOとビジネスを強くする確実な取り組みだと言えます。

被リンクはどう増やす?SEO HACKS事例からみるリンク獲得方法ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

問い合わせ対応からクリーニングまで、民泊提供者向けサービスを展開するSQUEEZEが総額約4.2億円を調達

Airbnbなどの民泊マッチングサービスの普及、そして2016年4月から旅館業法が一部緩和されたことにより民泊運営が始めやすくなった。それに伴い、空室や空き家を有効活用する方法として民泊運営に関心が集まっているが、民泊運営に民泊予約サービスへの物件登録、ゲストの問い合わせ対応、チェックアウト後のクリーニングなど運用するには手間も多くかかる。海外からのゲストに英語で対応しなければならないのもオーナーにとっては負担になる。SQUEEZEはその問題を解決するために「Mister Suite(ミスタースイート)」という民泊事業者向けに一連の運用代行サービスを提供している。SQUEEZEはサービスを拡充するためにジャフコ、インキュベイトファンド、その他事業会社、個人投資家らから総額約4.2億円の資金調達を行なったことを本日発表した。今回ファウンダーで代表取締役を務める舘林真一氏にサービスの内容、そして今後の展望について話を聞いた。

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ミスタースイートは民泊事業者向けに2つのプランを提供している。「スタートアッププラン」では、初めて民泊運営を始める物件オーナーの代わりに物件の写真を撮影し、物件プロフィールをAirbnbなどの民泊マッチングサービスに掲載する。さらにはゲスト向けに空港からのアクセスや地域の観光情報、禁煙などの宿泊ルールをまとめたウェルカムガイドも作成する。どちらも英語で作成するため、海外からのゲストに物件を訴求することができる。このプランの料金は3万円からだ。「スタンダードプラン」では、物件のリスティングと価格の最適化、問い合わせ対応、鍵の受け渡しなどのチェックインサポート、チェックアウト後のクリーニング手配まで一貫した運用サポートを行う。利用価格は予約料金の20%からだ。

「ミスタースイートは民泊の業務代行に留まらない、クラウド型の運用サポートシステムです」と舘林氏は言う。ミスタースイートは全ての情報を一元管理していて、民泊運営に関わる物件掲載、問い合わせ対応、クリーニングなどの業務を細分化し、それぞれの担当者に割り当てるシステムだと舘林氏は説明する。例えば、問い合わせ対応は海外に住んでいる主婦に委託しているという。また、クリーニング作業は契約している個人のクリーナーに委託し、リネンの交換なども専門の業者と提携している。システム内に全ての情報があり、各担当が随時そこから物件のステータスをアップデートしたり、詳細を確認したりできるということだ。それによりオペレーションを効率化していることがミスタースイートの強みだという。例えば、オペレーターがゲストの問い合わせに対応する時、その物件が担当者にとって初めて関わる物件だったとしても、システム内に蓄積した物件情報や過去にあったゲストからの質問と回答などを参照してすぐに回答することができる。クリーナーもクリーニングの依頼をスマホで受け取り、その物件で清掃を行なった後、作業が完了したことをオンラインで報告して作業を終えることができるそうだ。

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オペレーション管理画面

舘林氏は、自分でも民泊を運営した経験が創業のきっかけになったと話す。舘林氏はゴールドマン・サックスを経て、トリップアドバイザーのシンガポール支社に勤めていたという。その時、旭川に住む両親から所有物件の空室に悩んでいるという相談があり、Airbnbに物件を掲載しようと考えたそうだ。両親に物件の写真や詳細情報をもらってAirbnbに掲載したところ、旭川には他の民泊物件が少なかったこともあり、すぐに予約が埋まって民泊による収入が家賃の3倍になったという。舘林氏は物件掲載から問い合わせ対応、クリーニング業者の手配までシンガポールにいながらにしてオンラインから完結できたことがミスタースイートの構想につながったという。

2014年9月に創業したSQUEEZEは同年10月に1億円を資金調達した。現在SQUEEZEのチームは20名ほどで、その3分の1は開発人員だそうだ。今回の資金調達では開発力をさらに強化すること、そしてより多くの民泊事業者にミスタースイートを提供できる体制を整えていくことを計画していると話す。まずはクリーナーが簡単に清掃の依頼と報告ができるスマホアプリを製作する予定という。現在、東京、大阪、京都の3都市でミスタースイートを展開し、270件ほどの民泊の運用代行を行っているが、来年にはその数を2000件に増やす考えだという。その一環として、これまで個人の物件オーナー向けにサービスを提供してきたが、複数物件を所有している不動産会社などにもアプローチしていく計画だと話す。

熱として逃げていた太陽光のエネルギーを完全に捉えるナノ素材により太陽電池の発電効率を倍増

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MITの研究者たちが作った、まだ実験段階の太陽電池は、パネルの一定面積あたりの電力生成量を増加し、太陽熱の利用効率を上げる。しかも、それに関する科学者たちの説明が、すごくクールだ: “まだ完全に最適化されていない配列でも、ショックレー-クワイサーの限界(Shockley-Queisser limit)を超えることができた”。

ショックレー-クワイサーの限界はもちろんフィクションではなく、太陽電池のエネルギー効率の理論的最大値だ。それは、いちばん多く使われているシリコンベースの製品で32%程度、とされている。

この限界は、電池を重ねるなどの工夫で克服できるが、今回の研究チームの一員である博士課程の学生David Bierman(上記の説明をした人)によると、もっと良い方法は熱光起電(thermophotovoltaics)だ。太陽光をいったん熱に換えて、それをさらに、電池が吸収しやすい光として再出力する。

えーと、つまりこういうことだ: 太陽電池は特定の波長の光で効率が最高になる。紫外線は短すぎるし、赤外線は長すぎる。だいたい600nm(オレンジ色の可視光線)ぐらいがパーフェクトだ。太陽から来る光は、さまざまな波長の光で構成されていて、600nmはその一部にすぎない。そこで、太陽電池が太陽光から生成できるエネルギーの量には限界がある。それが、ショックレー-クワイサーの限界の論拠のひとつだ。

Biermanらのチームは、太陽と電池のあいだに一工程を加えた。それは、“細心の工程で作られたカーボンナノチューブの構造体”を利用することだ。“カーボンナノチューブは、太陽光の全スペクトルをほぼ完全に吸収できる”、とBiermanはMITのニュースリリースで述べている。“光子のエネルギーのすべてを熱に変換できる”。

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チームの熱光起電電池が仕事中

従来の太陽電池では、熱はエネルギーの浪費にすぎないし、電池の動作の邪魔にもなるので、嫌われていた。でもこのやり方では、熱は浪費を許されない。むしろ、カーボンナノチューブが熱を光に戻すのだ。しかもその波長は正確に、光起電電池にとって最適の波長だ。

結果は、効率の大幅アップだけではない。熱は、光と違って保存や移動が楽にできる。日中の太陽光をすべて熱に変換して保存すれば、それを必要に応じて光に変換できる。たとえば、夜などに。言い換えるとこの技術は、太陽光を後(のち)の利用のために保存する。

実験の結果が理論を確証し、プロトタイプのTPV(熱光起電)電池の性能は期待どおりだった。しかしこの技術が研究室を出るためには、複雑なカーボンナノ素材の量産という、難題の克服が必要だ。だから、来年や再来年にあなたが熱光起電を利用していることは、ありえないだろう。でも、とても大きな将来性のある技術だから、実用化されないまま終わるとは思えない。

この研究は、Nature Energy誌に発表されている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Sonyは熊本地震で画像センサー工場が被害を受け、収益予測を下方修正、ゲーム部門は好調

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Sonyが、先月日本の南部を襲った地震からの復旧努力により、次の会計年度の収益が予想より低くなる、と発表した。同社は前にも、2017会計年度の予測の発表が、地震被害の評価により遅れる、としていた。

地震は、熊本県を襲った。そこには、デジタルカメラやスマートフォンに使用する画像センサーを作っているSonyのメインの工場がある。Sonyの画像センサーは、Appleをはじめ多くのスマートフォンメーカーが使っており、同社の主要な利益源のひとつだ。その部門は昨年、別会社として分離した

また同社によると、同社のミッドレンジデバイスの売上が世界の主要市場で鈍化しているため、スマートフォンの売れ行きも伸び悩む、と予測している。

2017会計年度のSonyの営業利益の予測は3000億円(約27億5000万ドル)で、前年比2%の増加だ。これは、約1150億円(10億4000万ドル)の地震被害を折り込んだ額である。

同社のスマートフォン部門は、前述のミッドレンジデバイスの落ち込みにより、利益はわずか50億円と予測している。それはSonyが、需要の減少に対応して、中国インドなどの市場を縮小したためでもある。

しかしSonyのゲーム部門は、PlayStation 4とそのゲーム作品の需要増が貢献して好成績が予測される。その利益予想額は1350億円だそうだ。

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Twilioがアドオンのマーケットプレースを開設…サードパーティ製の有料APIを便利に利用できる

LONDON, ENGLAND - DECEMBER 08:  Co-Founder & CEO at Twilio Inc. Jeff Lawson during TechCrunch Disrupt London 2015 - Day 2 at Copper Box Arena on December 8, 2015 in London, England.  (Photo by John Phillips/Getty Images for TechCrunch) *** Local Caption *** Jeff Lawson

通信APIのプロバイダーTwilioが今日(米国時間5/24)、アドオンのマーケットプレースを立ち上げた。

既製のアドオンに使えるものがあれば、TwilioのAPIを使って自分のアプリやサービスに強力なメッセージング機能を実装したいと思っているデベロッパーは、より容易にその願いを実現できる。

TwilioのCEOで協同ファウンダーのJeff Lawsonは、“Twilioのマーケットプレースはまだ始まったばかり”、と語る。彼によると、Twilioはすでに、デベロッパーが自分のアプリケーションに通信機能を実装するためのビルディングブロックを数多く提供しており、デベロッパーはそれらを、ほかのベンダのAPIと組み合わせることもできる。“しかしマーケットプレースからアドオンを入手できれば、さらに少ないコードでより多くのことができるようになる”。

課金はアドオンを提供しているパートナーたちに代わってTwilioが一括して行い、デベロッパーは彼らのサービスに一度のAPI呼び出しでアクセスできる。今パートナーは18社いて、その中にはIBM Watson, NextCaller, WhitePages Pro, Mobile Commons, Payfoneなどがいる。IBMがWatsonのサービスをサードパーティのプラットホームから提供するのは、これが初めてだ

Lawsonによると、誰もが自由にこのマーケットプレースに自作のアドオンを出品できるが、その前にTwillioが各作品を徹底的に精査する。そしてそのほかの類似サービスと同様に、Twilioが売上の25%を取る。

そして、これらのアドオンの使い方だが、Lawsonによると、当面は3種類の基本的な統合方式がある。まず、“電話番号検知方式”のアドオンは、ボットなど受け取り拒否のリストに載っている番号をチェックできる。また“メッセージ検知方式”のアドオンは、メッセージのテキストを調べて悪い感情などをチェックする。そして三つめの“記録検知方式”は、音声電話を録音して、それに対する感情分析や、テキストへの書き起こしサービスを行う。

これらのアドオンはTwilioのProgrammable SMS, Programmable Voice, そしてTwilio Lookupサービスで利用できる。

同社は今日、登録ユーザー数(デベロッパー数)が100万に達した、と発表した(ただしアクティブユーザーの数は不明)。

Twillio関連記事

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Supership、SSP事業「Ad Generation」でスマホネイティブ広告を強化

Facebookオーディエンスネットワークを含むAd Generationのイメージ図

Facebookオーディエンスネットワークを含むAd Generationのイメージ図

2014年10月にKDDIが中心となって立ち上げたモバイルインターネットの新ポータル構想「Syn.」。このSyn.のプロジェクトに参画するKDDI傘下のスケールアウト、nanapi、ビットセラーが合併して立ち上がったのがSupershipだ。

同社ではこれまで3社で展開してきた事業に加えて、新事業の立ち上げを進めている。Syn.のアライアンス拡大も着々と進めているが、サイト上にあるプレスリリースを見ると広告ビジネスの会社の印象が強い。中でも旧・スケールアウトが展開するSSP「Ad Generation」が好調なのだそう。月間広告リクエスト数は160億インプレッション。2015年11月にはFacebookとのパートナー提携も発表。Facebookのオーディエンスネットワークによる広告配信も可能になった。

「サービスの開始は年半前。すでに競合がおり、最後発のサービスだった。だがまだアプリに強いSSPはウェブに比較すると少ない状況。SSPとして自由に使え、透明性の高いモノを無料で提供できるように考えた」—Ad Generationの事業を統括するSupership ジ・アドジェネの池田寛氏はこう語る。

あまりTechCrunchは広告の話題を取り扱ってきていないので改めて説明すると、SSPとはSupply-Side Platformの略称。複数のDSP(Demand-Side Platform:広告在庫の買い付けから配信までを管理する広告主側のツール)やアドネットワークから、メディア(アプリなどの「面」を持つサービスを含めてのメディアという意味だ)にとって最も収益性の高くなる広告を自動で選択・配信するツールを指す。

中の人が「最後発のサービス」と語るとおりで、配信規模で同社を上回る国内SSPはあるが(例えばジーニーの「Geniee SSP」で月間500億インプレッション、VOYAGE GROUPの「Fluct」は月間250億インプレッションをうたっている)、Ad Generationはスマートフォンアプリで導入が盛んだという。時期の詳細は明かされたなかったが、App Storeのランキング上位100アプリの40%がAd Generationを導入しているというケースもあるそうだ。

そんなAd Generationだが、今後はネイティブ広告の配信を強化したいと語る。

「comScoreが発表したレポートによると、84%のユーザーは1カ月に一度もバナーをクリックしないという話があった。またGoogleの発表では、モバイル広告の半数は意図しないクリックだという話もある。スマートフォンユーザーにとって、結局バナー広告は無駄で邪魔なモノでしかない」(池田氏)

とは言え、まだまだすべてのネイティブ広告が洗練されているかというとまた別の話。「記事だと思って読んだら広告だった」ということで媒体価値を落とす可能性もある。そのため、「文字の色を変え、通常の記事とは数ピクセル空けるなど、広告だと一目で分かるレイアウトを用意する。間違えて広告を押してくれるほうが儲かるかも知れないが、真面目にやっていく。広告でも有益な情報であればユーザーは広告を押すし、クライアントの商材価値も上がる。『バナー広告を捨てる』は言い過ぎだが、それくらいの気持ち」(池田氏)

池田氏はこういった取り組みの結果がFacebookとのパートナーシップにも結びついたと語る(なおSupership代表取締役社長の森岡康一氏はFacebook Japanの元副代表だ)。Facebook広告の売り上げは2015年通期で前年比44%増の179億ドル。これは2015年通期で674億ドルのGoogleに次ぐ世界第2位の数字で、急速に売り上げを拡大している。

実際オーディエンスネットワークによる広告は、CTR(クリック率)で国内のアドネットワークと比較して約1.2〜2倍、eCPM(1000ページビューあたりの収益)で約1.5倍程度になるのだという。「オーディエンスターゲティングによってユーザーに最適な広告が配信されているほか、世界約300万社の広告主が配信するため、国内のアドネットワークと比較して広告への興味が摩耗しにくい。またネイティブデザインのため、ユーザーの抵抗が少ない。またオーディエンスターゲティングに基づいた配信のため、広告効果も高い」(Supership)

E Ink、多色ePaperを開発。ただし電子書籍リーダー用はまだ

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多くのeリーダーで使用されているePaperのメーカーであるE Inkが、非常に多くのカラーを表示できる全く新しいタイプの反射型ディスプレイを発表した ― ただしこの技術は当面デジタルサイネージ専用だ。

カラー反射型ディスプレイは新しくないが、これまでの技術で満足の行くものはない。個人的に、カラー電書リーダーはいつも色あせて見える ― 鮮やかな雑誌や子供の本と比べると見劣りする。

E Ink’s E InkのAdvanced Color ePaperは3万2000色を表示可能であり、他の電気泳動ディスプレイと異なり、個々のピクセルに全部の色を作るのに必要な顔料が含まれている。これは大きな技術的挑戦だ。顔料は混合色を作るために〈効率よく〉混ざる必要があるが、〈実際〉には混じらない。 「複数の着色顔料の位置を制御するために、数多くの材料や波形を発明する必要があった」とE Inkのプレスリリースに書かれている。

その結果、解像度、コントラスト、および表示品質全体が向上した ― しかし現在E Inkにあるのは、20インチ2500 x 1600ピクセルのパネルだけだ。 SlashGeaの映像で見られるように、発色はやはり弱い。店内のサイネージとしてはすばらしいが、150ピクセル/インチの解像度は、近くで見る用途には耐えられない ― 電書リーダーのように。
とはいえ、初期の電書リーダーは解像度もコントラストも良いとは言えなかったが、以来大きく進歩してきた。これはACePテクノロジーの第一世代であり、初めての、真に有望な電気泳動カラーディスプレイだ。

サンフランシスコで開催されているDisplay Weekには、ACepをはじめとする様々なディスプレイソリューションが展示されている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

労務管理クラウドの「SmartHR」がAPI公開、社内システムなどと連携可能に

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社会保険や雇用保険など労務手続き自動化をするクラウドサービス「SmartHR」。サービスを提供するKUFUは5月25日、開発者向けに「SmartHR for Developers」を公開した。

SmartHR for Developersでは、他社製クラウドサービスとのデータ連携を実現するためのAPIやWebhookを提供しており、すでにマネーフォワード、キメラなどクラウドサービスを提供する4社と連携、もしくは連携に向けて協議を進めている。概要は以下の通り。

マネーフォワード:クラウド給与計算ソフト「MFクラウド給与
従来は給与計算ソフトには社会保険関係の情報を含む膨大な従業員データの入力が必用だったが、本連携により、入社手続きを行った従業員情報を1クリックでMFクラウド給与に取り込むことが可能になる。※すでに実装済み

キメラ:クラウド型採用管理サービス「Talentio

Talentioはキメラが提供する採用管理クラウドサービス。SmartHRとの連携により、入社が決定した内定者のデータを1クリックで同期し、そのまま入社手続を行えるような仕組みを提供する予定。将来的には在籍期間まで含めた採用KPIの分析機能の追加も視野に入れる

ソネット:クラウド型勤怠管理システム「AKASHI
本日公開のクラウド型勤怠管理システム。SmartHRとの連携では、勤怠データを1クリックで取り込み、勤務実績に応じて必用な手続きの有無を自動判別、そのまま手続を作成、役所へウェブ申請まで行えるような仕組みを提供する予定

ヴェルク:受託ビジネスに特化したクラウド型業務サービス「board
受託ビジネスに特化したクラウド型業務システム。連携では、SmartHRが持つ人事情報を活用し、人件費まで考慮された案件単位の損益管理機能を予定する

またSmartHR導入企業であれば、内製の社内システムとSmartHRの自社アカウントをシステム連携できるようになる。すでにSmartHRを利用するメルカリ、VASILYなどが社内システムとの連携を進めている。

各種クラウドサービスとSmartHRのシステムを連携することで、例えば従業員の入退社をトリガーにして各種クラウドサービスへ従業員情報を登録するなど、登録されている従業員データを様々な活用が可能になる。将来的には、外部サービスからデータを取り込んで必要手続きを自動作成したり、シングルサインオンを活用した各種クラウドサービスのアカウント管理をしたりと昨日を拡張させていく予定だ。

「クライアント企業からも『社内システムとSmartHRで従業員データのマスタを二重に持つことは面倒だ』という声があったことからAPI提供に至った」(KUFU代表取締役の宮田昇始氏)。もともと中小規模向けにサービスを提供してきたが、現在では1000〜4000名規模の企業もSmartHRの導入検討を進めているのだという。そういった背景もあり、API提供によるシステム連携に加えて、IP制限や二段階認証など、大企業のニーズにも応えられる機能開発を進めていくとしている。

Google、AdWordsを大幅改訂

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GoogleのAdWordsが大きく改訂される。検索の巨人は今日(米国時間5/24)、同社の広告ツールにいくつかの変更を施し、モバイルへの適合性を高める。

今回強調されている位置に関連したモバイル検索は、他の検索と比べて50%早く伸びているとGoogleは言っており、Google.comおよびGoogleマップを横断する新たなローカル検索広告を導入する。

この他にGoogleは、「スポンサー付きピン」を導入する。これは、地図上に企業ロゴが表示されることを意味しており、例えば、一番近いWalgreens店舗を見つけやすくなる。(Googleは同様の機能を日本のGoogleマップで提供しているが、他の市場には展開していない)。

Google promoted pins

Google promoted pins

一連の変更は、「店舗への来客を増やすため」だと、Googleの広告およびコマース担当SVP、Sridhar Ramaswamyは言う。Googleは「地元の在庫情報をこれらのビジネスページで提供する」と彼は言っている。

AdWordsのテキスト広告が拡大され、ユーザーがリンクをクリックする前に見るコンテンツが増えた。25文字の見出しは30文字に、35文字の説明文は80文字へとそれぞれ拡大される。プレビュー情報を増やすことによってクリック率が20%上昇すると同社は言っている。

Googleは、広告の画像を強化した、”responsive ads for display”[適応型ディスプレイ広告]を導入する。広告の外観が、ユーザーの見ているコンテンツに合わせて変化する。

広告の入札手順も変更される。今後数ヵ月のうちに、広告主は端末の種別毎に入札を調整できるようになる。これは、広告がモバイルで表示された時とデスクトップで表示された時とで支払う金額を変えられることを意味しており、クリック率にも影響する。

広告はGoogleのビジネスにとって常に最重要部分だ。今回の変更によって、広告主が今以上に多くのお金を同サービスに投入することをGoogleは期待している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

経済圏の拡大に向けてハンドメイド作品のマーケットプレイス「Creema」が総額11億円を調達

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ハンドメイド作品のマーケットプレイス「Creema」を運営するクリーマが総額11億円の資金調達を実施したことを発表した。グロービス・キャピタル・パートナーズをリードインベスターとし、既存株主のKDDI Open Innovation Fund、SMBCベンチャーキャピタル、そしてクリーマ創業者の丸林耕太郎氏が出資している。今回、ファウンダーで代表取締役社長を務める丸林氏に話を聞いた。

Creemaはクリエイターがハンドメイド作品を掲載し、買い手は気に入った商品をサイト上で購入できるC2Cマーケットプレイスだ。作品カテゴリーや素材、モチーフ別に240万点以上の掲載作品からお目当てのものを探したり、気に入った作家をフォローしたりすることができる。アクセサリーや時計などのファッション雑貨が多いが、陶器や家具、アート作品などもある。2016年4月からは食品の取り扱いも始めている。

クリーマ創業者の丸林耕太郎氏

クリーマ創業者の丸林耕太郎氏

Creemaの理念は「ものづくりを頑張っている人がフェアな評価を受けられるサービスであること」と丸林氏は言う。丸林氏は学生時代、DJや楽曲製作など音楽活動に打ち込んでいたと話す。そこでは音楽やファッション関係のクリエイターとの接点が多くあったが、実力があって努力していても、必ずしもそれが収入や評価に結びつくものではないという状況に違和感を感じたという。丸林氏はセプテーニ・ホールディングスを経て、独立した。新規事業を考える際、数あるアイディアの中からハンドメイド作品のマーケットプレイスに取り組むことに決めたのは、クリエイターの才能や頑張りが正当に評価される環境ができると感じたからだと話す。作品の評価は主観的なもので、見る人によって価値を感じるものは違うだろうが、買い手と作品が直接つながることで、より多くの作品が評価されることになると丸林氏は説明する。

Creemaで掲載している作品の一部

Creemaには現在6万人ほどのクリエイターが登録している。クリエイターは趣味としてものづくりをしている人や美大生などが多いそうだ。中には、趣味と副業を兼ねて作品をCreemaに出品していたものの、人気が出て、ものづくりを専業にするために独立した人もいると丸林氏は話す。ハンドメイド作品と言えば低価格だと思われがちだが、Creemaには高額商品も多いそうだ。サービスを開始した当初、インターネットで作品を買う人なんていないと思われていたと丸林氏は言う。しかし、今ではCreemaの作品は安いから購入されているのではなく、良い作品であれば5万円、10万円でも購入につながることが分かってきたと丸林氏は話す。

Creemaバッグ特集

上記はCreemのバッグ作品の特集だが、5000円の帆布トートバッグから2万円のカゴバッグといった高単価のものも並んでいて、どの作品のデザインも仕立ても良さそうな印象だ。

Creemaは2010年5月にローンチし、2014年6月にはKDDI Open Innovation Fundから1億円を調達した。Creemaはクリエイターの売上高に基づき、8%から12%の成約手数料を得るモデルで運営している。出品自体は無料でできる。Creemaの流通総額は年間450%以上成長し、5年連続の成長を果たしたと丸林氏は説明する。

この成長の理由は、買い手のハンドメイド作品に対する価値観が変わってきていることも影響しているのではないかと丸林氏は話す。例えば時計を買うにしても、ブランド商品より世界に1つしかない作品やクリエイターのこと、あるいは作品のストーリーを知った上で気に入った商品を購入することに価値を感じる人が増えているのではないかという。Creemaでは、買い手がクリエイターに連絡を取ることもでき、作品に関する質問をしたり、オーダーメイドや発注数の相談したりといったコミュニケーションを通じてクリエイターのファン構築にもつながっているという。Creemaでは他にも5000名以上のハンドメイド作家が集まるイベント「HandMade In Japan Fes」を東京ビッグサイトで主催したり、常設ショップ「クリーマストア in ルミネ新宿2」を商業施設内に出店したりなど、リアルの場でも買い手とクリエイターの接点を作る施策を行ってきたという。

今回の資金調達ではマーケティング、開発、採用に力を入れる計画だという。クリエイターを支援する新規事業やサービスの海外展開も視野に入れているそうだ。ハンドメイド作品のC2Cサービスと言えばGMOペパボが展開する「minne」やNASDAQに上場し、日本からも利用できるニューヨーク発の「Etsy」などがある。競合は何社かあるが、丸林氏はこれまでCreemaがクリエイターにとって価値のあるサービスとして確立するためのサービス開発に注力してきたという。今回の資金調達、そしてリピーターからの購入が流通総額の大半を占めるようになったことを機に、今後マーケティング活動を強化してCreemaの経済圏を広げていく計画という。また、Etsyに関しては世界で初めてハンドメイド作品の経済圏を作ったことは尊敬しているとしつつも、C2Cでは買い手とクリエイターのコミュニケーションも重要であり、各地域に密着したサービスが台頭する余地もあると考えていると丸林氏は話す。

MIT、太陽電池を強力な光で修複する技術を発見

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時として科学の世界では、答は目と鼻の先にあったということがある。例えば、太陽光技術の限界に関する問題を解決する物は、何あろう、光だった。

過去数年間、太陽電池の材料として、ペロブスカイト化合物の可能性に注目が集まっている ― しかし、本質的は欠点により効率は限られている。しかし、今日(米国時間5/24)MITが発表した新たな研究によると、同化合物の制限に対する答は最も便利な場所にあった:非常に強力な光だ。

有機-無機金属ハロゲン化ペロブスカイトの薄膜に強い光を当てると、物質内の欠陥が修複される効果が働き、太陽電池の受光効率が高まる。この修複方法には、同物質の発光効率を高める効果もあるため、新たなLEDやレーザーの開発にもつながる。

修復方法には解決すべき問題がまだ残っているが、長期にわたって効率を維持する方法は最大の課題であることから、メーカーにとっては大いに価値がある。この研究によって、一年以内には各企業が様々なタイプの材料を市場に提供することが期待できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uberとトヨタ、配車サービスとリースで戦略提携を発表

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配車サービス戦争が一段と激しさを増すようだ。Uberトヨタとの間で配車と自動車リースに関連した戦略的投資協定を結んだことを明らかにした。

UberはTechCrunchへのメールで「トヨタは世界の自動車産業のリーダーの1社であり、トヨタ車はUberのプラットフォームで世界的にもっとも多数利用されている車種のひとつだ。Uberはトヨタとさまざまなパートナー関係にあり、今回は自動車購入の資金調達プログラムへも協力関係を拡大した」と述べた。

Uberはこの資金計画の詳細を明らかにすることは避けた。公表された事実は多くないが、トヨタ自動車のプレスリリースによれば、同社はUberと提携して将来の交通機関のあり方を探る計画に興味があり、この点に関連してUberと覚書(MOU=memorandum of understanding)を交わしたという。これにはUberの自動車共有ビジネスが拡大中の諸国において、当局の規制、ビジネス環境、顧客ニーズなど多くの要因を検討しつつ、実地にテストを行うことが含まれている。

トヨタがリースを支援するという契約はドライバーの自動車取得を援助するUberのプログラムの拡大を助けるだろう。同時にUberが自動車走行車を利用しようとする計画も大きく前進させるとみられる。

今回の発表では自走走行車については特に言及されていない。しかし、さまざまな自動車メーカーと有力テクノロジー企業が配車サービスに投資を始めており、自動走行車の開発においてもトヨタの存在はひときわ大きい

トヨタは昨年11月に10億ドルを投じてTRI(Toyota Research Institute)をパロアルトに新設し、自動走行車の実現に向けてAIとロボディクスの研究を行っている。

なおGMは今年に入って 5億ドルをUberのライバル、Lyftに投資している。こちらもLyftの事業拡張と同時に自動走行車の採用の実現を目標の一つとしている。

今朝フォルクスワーゲンはニューヨークを本拠とする配車サービスのGettに 3億ドルを投資することを発表した。Appleも自動走行車の開発を行っていると噂されている。Appleは5月上旬に中国最大の配車サービス、滴滴出行(Didi Chuxing)(以前の滴滴快的、Didi Kuaidi)に10億ドルを投資している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、Siri SDKとEchoライクなホームアシスタントを準備中

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Appleは、デベロッパーがSiriを大幅に使いやすくするSDKを準備中だ ― そして、その強化されたアシスタントはAmazonのEchoライクな固定ハブデバイスを駆動する。The Informationの報道は、われわれが過去数週間聞いてきた情報と一致する。6月のWWDCで、製品そのものでなくても、発表は見られるだろう。

Siriは、残念ながら順調に老いているとは言えない。4~5年前には魅力的だった機能も今や精彩を欠き、ライバルサービスはこの有名バーチャルアシスタントを様々な形で追い越している。もちろん、Siriの開発者たちは何年も前から改善に取り組んできた:つい数週間前にDisrupt NYで、Vivが発表された。

AppleのSiriエコシステム支配へのこだわりは、スムーズなスタートと失敗の少なさを保証したが、彼女の利便性を大きく損ってきた。Appleが契約を結んだサービスを誰もが使いたいわけではなく、もちろん、人気の新アプリが出てきてもSiriとつながる可能性は低い。

Siri SDKは全デベロッパーに公開され(本来のAppleらしさから、厳しい制約はあるに違いないが)、必要十分なバーチャルアシスタントを、便利で強力なものにする道を開くだろう。そして、AppleがHomeKitで家庭への参入を進める中、万能音声認識ハブの追加は、自然の成り行きだろう。

Appleがこの分野で狙うのはおそらくハイエンドで、Apple TVのような低価格で最小限の製品ではないだろう。新しいデバイスは、Echoより価格はかなり高く ― 私の予想は300ドル ― 、Appleユーザーにとって重要な要素 ― デザインとサービスの統合 ― が改善される可能性が高い。

スピーカーは品質をウリにすることが予想され、デザインは、スローなパン満載のビデオでJony Iveが紹介するに違いない。そして、いかにAppleが[モノのインターネットのパートナー覧のスライド]と密に協力してきたかを聞くことになる。もちろん、iTuneやメール、iCloudストレージ等ともシームレスに動作する。

AmazonとGoogleの本性についても、Appleは無駄口を挟むかもしれない。一つは、あなたに物を売りたがる会社、もう一つはあなたの動きをすべて知りたがる会社。そしてもちろん、Appleはあなたの家を居心地よくしたいだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

プリンスとデヴィット・ボウイからはじまった音楽ストリーミングサービス

U.S. musician Prince performs at the Hop Farm Festival near Paddock Wood, southern England July 3, 2011.  Pop superstar Prince had no will, his sister said in court documents filed on Tuesday in state court in Carver County, Minnesota. Tyka Nelson petitioned for a special administrator to oversee Prince's estate, the documents showed.  REUTERS/Olivia Harris/File Photo

【編集部注】執筆者のTien Tzuo氏は、企業向けSaaSアプリケーションを開発するZuoraのCEO。

プリンスの早過ぎる死の後、彼の知られざる功績が次々と明らかになっている。差出人不明の小切手や、公民権活動家としての一面、そしてチャリティコンサートなどがその一例だ。現在、Paisley Park(プリンスが創設したレコード会社)のスタッフは、喪に服すファンにむけて、CDやTシャツなどの記念品が詰まった紫色の箱を配布している。

しかし、私は別のことついて記事を書きたいと思う。それは、プリンスファンへの仮想ラブレターとして、2001年のバレンタインデーに誕生した、オンライン購読型の音楽クラブNPG Music Clubのことだ。

ご存知の通り、プリンスとインターネットの関係はあまり良いものではなかった。その証拠に、ネット上で彼の痕跡を探してみてほしい。彼の音楽に関する厳重な管理や、頻発した削除要請の結果、痕跡をみつけることは、ほぼ不可能だと分かるだろう。しかし、あまり知られていないのは、プリンスがデジタルサービスにおける定期購読モデルの先駆者であったということだ。

5年間もの間、NPGMC(プリンスのバックバンドThe New Power Generationに由来)では、月間もしくは年間のメンバーシップが発行されており、メンバーには単に新しい曲が送られるだけではなく、コンサートでの特別席チケットのほか、サウンドチェックやアフターパーティーに参加できるパスなどが提供されていた。

そして恐らく最も重要なのは、NPGMCのウェブサイトが、プリンス最愛のファンに、気の合う熱狂的な仲間が集まる温かいコミュニティの中で「人生と呼ばれるものを乗り切る」ための場を提供していたということだ。

彼のその他の功績のように、プリンスは定期購読型のビジネスモデルでも成功をおさめていた。NPGMCは、単に請求書を毎月送付して、水路のように繰り返し発生する会員費をプリンスのもとへ運び込んでいたわけではない。NPGMCは、丁寧にそして敬意をもって育まれた、有意義な関係性の上に成り立っていたのだ。

音楽自体が、水や電気のようなものになっていくだろう。

— デヴィット・ボウイ

その代表例として、会員がNPGMCのサイトが重くて上手くアクセスできないと不満を伝えたとき、プリンスは、月々の会員費を7.75ドル(年会費100ドル)から、2.5ドル(永久会員費25ドル)に下げたというエピソードがある。また、2006年には、プリンスの築き上げた強固なコミュニティを讃え、ウェビー賞(ウェブ界のアカデミー賞とされる賞)のLifetime Achievement Awardが贈られた。その際にプリンスは、「オンラインにおける、プリンスのリーダーシップが、エンターテイメント界の形を変え、更にはアーティストとファンの関係性を再形成した」と評されていた。

プリンスは、いつも彼の一番のファンである購読者を最優先しようとしていたため、開設から5年経った頃、NPGMCがその可能性の限界に達したと感じ、ウェブサイトを閉鎖してしまった。閉鎖時に彼は、「NPGMCは、今のあり方で行き着けるところまで来たと感じている」と語っていた。

結果的にNPGMCは、プリンスが購読者に対して価値を提供し、アーティストとファンの関係に本当の意味で敬意を払っていると言えるような状態になるまで、半永久的な休止状態となった。その後NPGMCは、定期購読型の音楽仲間の集まりとして復活することはなかったものの、プリンス自身は、定期購読モデルにおいて大きな役割を担い続けている。

2015年12月に、プリンスは2枚のアルバムHITnRUN(Phase OneとPhase Two)を、Jay Zによる音楽ストリーミングサービス、Tidal上で発表した。Jay Zはプリンスとのパートナーシップに関する声明の中で、「全てのクリエイティブな人々に、彼らを愛しサポートしてくれるファンへ、直接語りかけられるような機会が与えられるべきだという信念を、プリンスとTidalは共有しています。そして、プリンスとのパートナーシップが、一対一のつながりや芸術を世界へ直接届ける、というTidalの真の哲学を表しているのです。」と述べた。

偉大なる故デヴィッド・ボウイは、2002年に音楽の未来について「音楽自体が、水や電気のようなものになっていくだろう」と予言しており、プリンスも同じ考えを持っていた。音楽を、デジタルフォーマットの購読型クラブを通してファンに直接届けるにあたり、ファンと直接的な関係や繋がりを築くため、二人共CDより遥か先を見据えていたのだ。

1980年代(そしてもっと後の年代まで!)の多くの子供達のように、私はプリンスを聞きながら育った。だからこそ、私を含む忠実なファンより、革新者であり先駆者、音楽界のアイコン、インスピレーション、宣教師、預言者そして詩人であり、常にそこにはない何かがあることを約束し、それをみつけるために私たちを導いてくれた彼に、お別れを告げよう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

 

被リンクはどう増やす?SEO HACKS事例からみるリンク獲得方法

検索順位の向上を目的としたリンクの購入のリスクが高いことは既に周知の事実となりつつあるかと思いますが、被リンクは未だにランキング指標として大きな割合を占めています。どうやって自然に被リンクを集めていくか、というところはS […]

Twitter、ついに140文字制限を緩める―返信の@ユーザー名、メディアの添付、自己RTはカウント除外へ

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部分的にはすでに報じられていた内容が公式に確認された。今朝(米国時間5/24)、Twitterは「ツイートに含まれる文字数は140以内」という制限を厳格に適用することを止めると発表した。Twitterによれば、新しいユーザーを獲得するためにサービスをさらに使いやすくする変更も準備中だという。

今回のバージョンアップに伴い、画像、ビデオなど添付のメディア、返信の@ユーザー名は140文字制限に含まれなくなる。ただしユーザーが入力したURL文字列は依然としてカウントされる。これはTwitterの文字数カウンターの本質に関わる問題であるため変更しなかったのだろう。

つまりTwitterのシステムではユーザーが新たなツイートを入力するインターフェイスに含まれる文字はカウントされる。URL文字列はカウントされるが、ビデオ、写真、GIF、他のツイートの引用などの添付は文字数としてカウントされないとしたのはそのような背景のためだ。

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一方で、@メンションがユーザーが入力する文字列であったにもかかわらずカウントされないこととなったのは、Twitterをグループ・チャットのメディアとして普及させたいという同社の戦略によるものと思われる。

ツイートがスレッド化して会話が続き、多数のメンバーが参加するようになると、宛先に全員を含めるための文字列がどんどん長くなる。ある時点で140文字の制限を回避するために宛先を切り捨てる(@ユーザー名に含めない)必要が出てくる。予定されているバージョンアップではこの点が改良される。

@ユーザー名入力は本文から外され、別個のインターフェイスを用いることになる。

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Twitterのルールは新しいユーザーには複雑でわかりにくいとして評判が悪かった。これは140文字の制限だけでなく、ツイートとして表示されるいろいろな要素にそれぞれ不透明な印象を与えるルールがつきまとっていることにもよっていた。熟練したTwitterユーザーになるためには、不合理な制限を回避して必要なことをツイートに表示させるための裏ワザを多数習得する必要があった。

こうした「ハッキング」の必要を無くすための作業が準備されている。たとえば、これまで特定の相手への返信をフォロワー全員に公開するためには@マークの直前にピリオドを打つ必要があった(.@ユーザー名)。これはTwitterのシステムが@ユーザー名で始まるツイートは自動的にその相手のみに公開される仕様になっていたためだ。

この仕組が設けられたのは、もともとタイムラインに個人同士の会話が多数表示されてわかりにくくならないようにするためだった。しかし結局のところ無駄なルールだったと判明した。自分が直接メンションされていなくても、他のユーザー同士の会話は十分に興味深く、読むに値することが往々にしてある。これはTwtterが巨大な公開の会話プラットフォームであるという本質からくるもので、ルールで変えることは不可能だった。

全員に会話を読んでもらいたい場合、ユーザーは@マークの前にピリオドを打つようになり、これが 非公式なルールになった。こうしたことのために、 新しいユーザーにはTwitterには「隠れたルールが多数ある」ように感じられ、使いにくいと思わせる原因となっていた。

過去にどんな背景があったにせよ、Twitterはわかりにくいルールの撤廃に向けて精力的に作業を進めている。新しいユーザーは以前のTwitterよりはるかに直感的にシステムを使いこなすことができるようになるだろう。ユーザー数頭打ちになっているというTwitter最大の問題の解決にも役立つはずだ。

Twitterの共同ファウンダー、CEOのジャック・ドーシーは声明で「われわれの今年の最大の優先事項はシステムをシンプル化し、使いやすくすることだ。…Twitterの本来の強みである『今何が起きているのか』をライブの会話でシンプルに伝える能力〔に立ち戻ること〕に全力を集中する」と述べた。

Twitterでは「この変更によって、今後、@ユーザー名で始まるツイートは全てのフォロワーに公開される」と述べている。またTwitterはRTすること自体が広い範囲にツイートを公開する意図があるものと考えられるとしている。

さらにもう一つの変更は、自分自身の以前のツイートをRTないし引用できるようになったことだ(これまでは不可能だった)。この制限は自分が書い複雑なコンテツを拡散するためのプラットフォームとしてTwitterを利用するユーザーには苛立たしい制限と感じられていた。

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以前投稿したツイートを誰もが読んでいるわけではない。多くのユーザーは以前ツイートした内容を再度フォロワーの目に触れるようにしたいと考える。ところがTwitterにはそういう仕組がなかった。もちろん、この制限はスパムが繰り返し表示されるのを防ぐというメリットはあった。しかし正当な利用の障害になる場合がメリットを上回ったようだ。【略】 Twitterでは新たに自分のツイートに再投稿ボタンが表示されるようにするので、自己ツイートの引用は非常に簡単になった。

Twitterが実際のアップデートに先立って変更の内容を公表したのはデベロッパーにアプリの修正の余裕を与えるためだという。

Twitterのプラットフォームを利用しているアプリ、サービスは無数に存在する。今回の変更はTwitterのREST、ストリーミングAPI、広告API、Gnip、Display利用プロダクトに影響を与える。またデスクトップやモバイルでツイートやタイムラインをエンベッド表示させるためのFabric Kitも変更されることになるとTwitterは述べている。

Twitterはこれらの変更が公開されるスケジュールについては「数ヶ月以内」という以上に詳しく明かしていない。

Twitterの新ルールに関してはわれわれのJosh Constine記者による次の記事も参照。24 more characters, for better and worse

〔日本版〕バージョンアップ後のTwitterでは返信のための@ユーザー名、メディアの添付、自己RTが「140文字の本文」から除外される。添付メディアのレンダリングにはタイムラインに表示されないTwitter独自のURLが用いられ、これが24文字であるためコンスティン記者の記事タイトルは「Twitterの本文が24文字長くなった」と表現されている。返信の@ユーザー名が別途入力されることになるのを考慮すれば、本文に利用できる文字数はその分も増加している。

ピリオド・プラス@ユーザー名のルールが廃止されたことで、本文中に@ユーザー名があるツイートは全フォロワーに公開されるようになった。ただし140文字にカウントされる点はそのまま。@ユーザー名が返信用のインターフェイスから入力された場合、公開範囲は従来の返信と同様、受信者および発信者、受信者の双方を同時にフォローしているユーザーのみ。ただしユーザー名文字列が140文字にカウントされなくなる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

働き場所を広げるPepper、次はアジア太平洋地域のピザハットで就業予定

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Pepperは就職に困ることはないようだ。世界的に経済状況が思わしくない中での話であり、その点は少なくともPepperを評価すべきなのだろう。Pepperはあちこちに活動範囲を広げつつある。そしてこのたび、店の「高級さ」加減では落ちるのかもしれないが、しかしPepperならきっとうまくやるだろうと思われる分野に職を得たようだ。

すなわちソフトバンクとマスターカードが提携して、Pepperをピザハットで働かせることになったのだ。まずはアジア太平洋地域の店舗がターゲットであり、年内にPepperを配属したい考えだ。

「Pepperは従来のデジタルキオスクを新しくしてくれると思います。タブレットや情報端末を操作するかわりに、ロボットと対話しながら必要な情報を得たり、何らかの操作を行うことができるようになるのです」と、MasterCard VPのTobias Puehseは言っている。「ファストフードショップによって、持ち帰り商品をオーダーする際に、Pepperが注文を受け取ってくれたりするのです」。

Pepperにはマスターカードのデジタルウォレット・サービスであるMasterPass機能が搭載され、Pepperを通じて支払いができるようにもなっている。また、これまでの商品購入履歴などを参照して、カスタマイズされた対応を行うこともできる。さらには客の様子に応じて振る舞いを変えることもできるようだ。「Pepperには感情を読み取る機能が備わっています」とPuehseは言う。「お客様がハッピーなのか、それとも不機嫌なのかを認識することができるわけです。それによってPepperは接し方を変えることができます。さらにはちょっとした冗談などを交えて、お客様の気分に応じた応対ができるのです。いってみれば共感能力を持っているわけです」。

マスターカードはPepperの供給状況に応じて、アジア太平洋地域のどの店舗にPepperを配備するかを決めていく予定であるようだ。同地域ではすでにPepperをカスタマーサービスに応用する動きが見られ、Pepperを通じてオーダーすることにも慣れてもらいやすいだろうという目論見もあるようだ。初期導入がうまくいくようであれば、Pepperが働く店を増やしていきたい考えなのだそうだ。

なお、PuehseはPepper導入について、人員削減的な意味を持つものではないことを強調していた。「利用者の方々に心地よさを感じてもらうための手段という意味付けです。人対人のコミュニケーションを排除しようというような意味ではないのです。たとえばPepperは支払い作業すらより面白く感じられるものにすることができます。さらにPepper側で顧客情報などを活用することにより、タッチパネルを通じてオーダーするよりも、好みに応じたオーダーが行えるようにもなることでしょう」とのことだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Instagramのアナリティクスで閲覧者属性、投稿インプレッション、リーチなど様々なデータが分析可能になる

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Instagramが、同社のプラットフォームを利用する企業やブランド向けに新しいツールを発表する準備をしている。企業のプロフィールや問い合わせボタン、地図などへのアクセス機能に加え、ポスト関連の数値や広告経由の購買実績などを計測する分析ツールだ。リリース前テストを行った誰かから情報のリークがあったおかげで、Instagramの分析ツールが実際にどのような内容なのかを見ることができた。

新しい分析機能の詳細については、一番始めにInstagramの予約投稿機能についてLater.comのブログに投稿された。このブログは、発表間近の企業プロフィール機能の画像を暴露したのを同じサイトだ。

しかしながら、これらのスクリーンショットは、Instagramのユーザーインターフェースが青と白のデザインから白黒に変わったUI変更よりも前に撮影されている。つまり、この機能が広くローンチする時には、このスクリーンショットから見た目が少し変わっているかもしれない。しかし内容はそこまで大きくは変わらないだろう。

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スクリーンショットから分かるのは、Instagramの分析ツールは「インサイト」と呼ばれるものを提供してくれるようだ。そして、フォロワーの属性とポスト分析といった2つの大きなエリアにフォーカスしているということだ。

フォロワー分析のセクションでは、フォロワーの位置情報や年齢、性別などを含む詳細な属性を見ることができる。位置情報は国別、都市別で見ることができ、メジャーブランドから小さなローカルビジネスに至るまで有意義なデータとなる。ユーザーの大半がどの地域にいるのか知ることで、投稿するタイミングを決めやすくなる。しかしながらInstagramの新しいタイムライン表示アルゴリズムで、表示方法は時系列ではなくパーソナライズされた順序になるので、あまりこの役目は意味がないのだが。

このアップデート後のタイムラインは、多くのユーザーがすでに利用しているという話も聞いているが、Instagramによるとまだ徐々に公開範囲を広げている段階のようだ。

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性別や年齢のような詳細なデータを円グラフや棒グラフで見られることに加えて、フォロワー分析のセクションでは時間別、日別での新規フォロワー数の推移も見ることが出来る。これにより、例えばどのポストがフォロワー数増加にピンポイントで効果があったのかや、どのポストが広く拡散されたか、などを知ることができる。

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ポスト分析のセクションでは、投稿の内容とそのパフォーマンスにフォーカスしている。想像できるだろうが、ここではインプレッション数やリーチ数、ウェブサイトのクリック数などフォロワーの行動を見ることができる。インプレッション数は投稿が計何回閲覧されたかの数字で、リーチ数はその投稿を見たユニークユーザーの数といった具合だ。ウェブサイトのクリック数はプロフィールに載せてあるリンクをどれだけの人がクリックしたか、という数字で、企業のアカウントだと多くの場合はその会社のウェブサイトへのクリック数ということになるだろう。

「フォロワーアクティビティ」ではフォロワーが最も良くInstagramを使う時間帯を表示してくれるので、投稿するタイミングを決める時に役立つ。

別のパートでは、過去の週や月ごとにインプレッションの多い順にポストを見ることができる。ここは特に面白い。なぜなら、これがシンプルなチャートではなく、ポストのサムネイル画像の上にインプレッション数がそのまま表示されているからだ。これにより、どのポストがよかったのかを計測できるだけでなく、全ての画像を一度に見ることで実際にどんな内容のポストがよかったのかを視覚的に見ることができる。

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また、これによりそのポストの長期的なパフォーマンスも見ていくことができる。つまり、フォロワーやそれ以外のユーザーは一度戻って昔のポストも見直したのか、それとも最近の新しい投稿だけを見ているのか、ということだ。

私たちは、Instagramが企業プロフィールの開発と同様に分析ツールの開発も行っていることを知っていた。しかし実際にどのような項目が見られるのか、どういった動きになるのか、というのは今まで見たことがなかった。

数ヶ月以内と言われているInstagramの分析ツール正式ローンチによって、企業や広告主に対して提供する機能という点でInstagramがFacebookに近づいていくのが分かるだろう。

同社は最近になって動画の閲覧数カウントや長時間動画(例えば60秒動画など)の広告分野に力を入れている。これらの機能は、広告主がデジタルに移行していく中で、TV広告に費やされる広告予算を4億人のユーザーを持つInstagramのプラットフォームに移管することを目的としている。

しかしながらInstagramには、企業、言い換えれば将来の広告主が、Instagram上で会社情報などをシェアする公式アカウントとして利用したり、ツールを使ってフォロワーや投稿内容、リーチや伸び率などを分析するなどの分野で、サポートが足りていなかった。しかしそれも近い将来変わるだろう。

Instagramはこの新しい分析ツールを現在利用できるようになったユーザーは全体の何%かといったことは開示しなかったが、分析ツールの存在については認めた。「私たちは、数ヶ月以内にInstagramに登場する新しいビジネスツールをテスト中です」とInstagramの広報担当者は話した。

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(翻訳:Kana Shiina)

Crayの最新のスーパーコンピューターはOpenStackを搭載してオープンソースのビッグデータツールを動かす

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Crayといえば、スピードとパワーをつねに連想するが、同社の最新の計算怪物Cray Urika-GX systemは、ビッグデータのワークロード専用に設計されている。

しかも、そのベースシステムはオープンソースのクラウドプラットホームOpenStackで、その上でビッグデータを処理するHadoopやSparkなどのツールが仕事をする。

Seymour CrayがCray社を立ち上げたのは70年代の初頭だが、その後のコンピューティングの進化を同社はよく認識している。作っているのは相変わらずハイパワーのコンピューターだが、今ではクラウドコンピューティングという強敵がいる。人びとはコンピューターを買わずに、その都度必要なぶんだけ利用して、料金を払う。

そんな強敵と戦うためにUrkia-GXは2ソケットのIntel® Xeon® v4(Broadwell)を16〜48ノード搭載し、そのコア数は最大で1728、DRAMは最大で22TBを持つ。ストレージは35TB PCIe SSDと192TBのハードディスクを、ローカルストレージとして持つ。

しかも同機はCray特有の高速マシンであるだけでなく、差別化要因として、顧客企業が求めるビッグデータ処理ソフトウェアの完全セットアップサービスがつく。HadoopやSparkだけでなく、顧客が求めるものは何でもインストールし、構成し、実働状態にしてから納品する。

また、同社独自のグラフデータベースCray Graph Engineを標準で搭載する。それは複雑なビッグデータ分析において、既存のグラフソリューションの10倍から100倍は速いそうだ。グラフというデータ構造はいろんなものを複雑に結びつけたり比較する処理に適していて、たとえばeコマースのサイトでは顧客が買った物と似たものを見つけたり、逆にそんな物が好きな友だちをソーシャルネットワーク上に見つけたりという、複雑な関係操作が得意だ。

今クラウドに人気があるのは、ITの面倒な部分をすべてクラウドベンダが肩代わりしてくれるからだ。そのことを認識しているCrayは、クラウド上のSaaSではなく、オンプレミスのSaaS、ソフトウェアのインストールから構成〜実働までのすべての面倒を見るサービスに徹しようとしている。それは、Urika-GXとビッグデータ分析に関して、上で述べたとおりだ。しかもソフトウェアのアップデートも、半年ごとにCrayがすべてやってくれる。

顧客が日常使うのはシステムの最上層のアプリケーションだが、その下の部分は顧客企業のIT部門を手伝いながら主にCrayが担当する。ソフトウェアのメンテナンスのお世話をする、という言葉は単純だが、顧客が上の方の、Crayがせっかくインストールしたソフトウェアの上で黙って勝手なことをして、おかしなことになっても、その修復がCrayの仕事になるから、たいへんだ。

でもCrayのプロダクト担当SVP Ryan Waiteによると、同社は顧客と一緒に仕事をしていく歴史が長いから、どんなにわかりにくい問題が生じても十分対応できるそうだ。

費用についてWaiteは、そのほかのビッグデータ処理ソリューションとそれほど変わらない、と言う。みんなが考えるほど、高くはない、と。ということは、Crayコンピューターの数百万ドルというプライスタグは、すでに過去のものか。彼によると、価格はハードウェアとソフトウェアの組み合わせ次第で変動幅が大きい、という。言い換えると、顧客のニーズ次第、ということだ。

というわけで、まだ表面的なことしか分からないが、Crayが今でも強力なコンピューターのプロバイダであることは確実だ。かつてのギークたちの夢は、どっこい、まだ生きていた。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))