Verizon/Oath傘下だったFlickrをSmugMugが買収、写真サイトとしてのFlickrは存続

SmugMugがFlickrを、Verizonのメディア系子会社Oathから買収して、二つの写真共有サービスが合体する。

このニュースを速報したUSA Todayは、SmugMugのCEO Don MacAskillにインタビューしている。それによると彼は、Flickrを再び元気にしたい、と言っている。

しかしまだ、具体的なプランはないようだ: “CEOが、これからどうしていいか分からない、なんて言ったら馬鹿と思われるかも知れないけど、SmugMugだって最初にマスタープランがあったわけではない。顧客の声に耳を傾け、多くの人たちが、彼らやコミュニティにとって重要な何かを求めていると分かったら、それを作ってきただけだ”。

Flickrは2004年に創業され、1年後にYahooが買収した。そのYahooはVerizonに買収され、Verizonは同じころ買収したAOLと合わせて、新たな子会社Oathを作った

過去2か月、Oath(本誌TechCrunchのオーナー)はAOLとYahooの一部資産を売却してきた。それらは、Moviefone(MoviePassの親会社(Oathが株主でもある)が買収)、Polyvore(資産をSsenseが買収)、などだ。

この売買に関するFAQで SmugMugは、Flickerは単独のサイトとして運営し、ユーザーのアカウントや写真の併合はしない、と言っている: “いずれはFlickrをSmugMugの技術的インフラストラクチャの上へ移して、Flickrの写真もその移行の一環として物理的には移動すると思われるが、しかし写真そのものはFlickr上に残る”。

このFAQは、今後のサービスについてこう述べている:

SmugMugとFlickrは、世界でもっとも影響力のあるフォトグラファーのコミュニティを代表しており、その強さを数字も示している。われわれはフォトグラファーたちに、彼らが自分のストーリーを語るために必要とするインスピレーションとツールの両方を提供したい。われわれは刺激とエネルギーを結集して、より多くのフォトグラファーたちに、自分が見たものを他と共有したいという意欲を鼓舞していきたい。そしてわれわれは、すべてのフォトグラファーを歓迎するスペースになりたい: ホビイストでも、蒐集家でも、そしてプロの写真家でも。

買収の価額等は公表されていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ゴールは“起業家を増やすこと”——スタートアップメディアの「THE BRIDGE」がPR TIMES傘下に

PR TIMES代表取締役の山口拓己氏(左)、THE BRIDGE取締役・共同創業者の平野武士氏(右)

TechCrunchがシリコンバレーで産声を上げたのは2005年のこと。翌年にはその日本版であるTechCrunch Japan(当時のサイト名はTechCrunch Japanese)がスタートした。そこから12年、日本発でスタートアップの情報を伝えるメディアやブログが徐々に立ち上がっていった(そして、いくつかは消えていった)。そんなスタートアップ向けメディアの1つである「THE BRIDGE」のイグジットに関するニュースが飛び込んできた。

プレスリリース配信事業などを手がけるPR TIMESは4月19日、THE BRIDGEの運営元である株式会社THE BRIDGEからメディア事業を譲受したことをあきらかにした。譲受に関する金額は非公開となっている。なお今後もTHE BRIDGE取締役・共同創業者でブロガーの平野武士氏が中心となってメディアや有料コミュニティの運営を継続。加えてPR TIMES内の編集部にてニュースの執筆なども準備する。一方、THE BRIDGEが開催する仮想通貨をテーマにしたイベント「THE COIN」については、平野氏が個人で運営する予定だという。

THE BRIDGEは2010年の設立(当時の社名はbootupAsia、2013年に社名変更)。エンジェル投資家などから支援を受けていたが、2016年1月にはフジ・スタートアップ・ベンチャーズおよびPR TIMESから資金を調達した。これに先駆けるかたちで2015年2月には、PR TIMESに掲載するスタートアップ(創業7年以内)のプレスリリースの転載を実施。それと前後してPR TIMESが同社のイベント協賛を行うなど、連携を進めてきたという。

なお先に開示しておくと、僕は前職のメディア「CNET Japan」において、THE BRIDGE設立以前の平野氏と契約して1年以上に渡って共同でスタートアップの取材を行っていた関係がある。さらにさかのぼれば、平野氏は立ち上げたばかりのTechCrunch Japanでライター等として活躍。現在はビジネス上の関係はないが、一時は運営元の変更で閉鎖の可能性もあったTechCrunch Japanを支えてきた人物でもある(TechCrunch Japanのこれまでについてはこの記事も参照して欲しい)。また同時に、PR TIMESは僕らが毎年開催してきたスタートアップ向けイベント「TechCrunch Tokyo」のスポンサードをしてくれている企業の1社でもある。

スタートアップのエコシステムとともに成長

THE BRIDGEには当然広告枠もあるが、主な収益源となっているのは、イベントや大企業とスタートアップを結び付けるマッチング・勉強会を軸にした会員制の有料コミュニティだ。「とにかくインプレッション、ユニークユーザー、ページビューといった指標で記事を書く場合、どうしても扇動的な内容やゴシップ、激しいものが必要になってくる。一方でスタートアップの情報は地味。誰も知らない起業家の突拍子もないアイデアや情報を書くので。広告、課金というインターネットのビジネスモデルに当てはめたときに、課金や積み上げのモデルを探したかった」(平野氏)。

また、コンテンツ課金についても考えたが、「誰もが情報発信ができる時代では、コンテンツの価格は限りなくゼロになってくる。それでお金を払ってもらうというのはどうしても信じられなかった」として、ビジネスを模索する中でリリースワイヤー、つまりプレスリリース配信サービスのモデルに興味を持ち、以前からスタートアップコミュニティに積極的にアプローチしていたPR TIMESと関係を深めていったと語る。

一方のPR TIMESは、THE BRIDGEへの資本参加より以前の2015年1月から、特定条件を満たした創業2年以内のスタートアップのプレスリリースを月間1本無料にする「スタートアップチャレンジ」といった取り組みも行ってスタートアップとの関係性を強めてきた。2018年2月末時点では、累計約3200社のスタートアップ(創業2年以内と定義)がサービスを利用している。PR TIMESの利用企業社数は累計2万2000社。スタートアップの割合は決して小さいものではない。

PR TIMES代表取締役の山口拓己氏は、今回の事業譲受にも至ったこれらの取り組みについて、「スタートアップのお客さんを増やして行きたいと思っていたものの、一方でメディアは非常に少ない。生産量も少ない。ニーズはあるが生産者に届くものは少ないので(スタートアップを取り扱うメディアとの)関係を含めたいと考えていた」「PR TIMESが始まった2007年は、PRと言えば大企業のものがほとんどだった。それはメディアが、(メディアの)枠が、尺が限られている中では大企業や社会的役割が大きいところが中心だったから。一方で我々は裾野を広げようと思った。中小企業からスタートアップ、最近では地方まで広げている。その課程の中でスタートアップの人にリリースを活用頂きたいと考えていた。その中でスタートアップチャレンジを始めたり、THE BRIDGEと資本業務提携を進めたりしてきた」と説明する。

スタートアップのプレスリリース配信件数がこの数年で増えているというのは僕も感覚的には理解していたし、そのリリースの種類についてもプロダクトローンチから資金調達、提携、上場と幅広くなっているとは思っていた。実際、山口氏の話では、2017年に上場した90社中40社は上場時にPR TIMESでプレスリリースを配信していたのだそうだ。「 自分たちがスタートアップをけん引したのではない。スタートアップのエコシステムが広がった結果としてこの数年で会社も伸びてきた。 そのエコシステムを作っているのは『参加者』だ。メディアもそうだし、起業家、投資家も増えた。大企業とのコラボレーションも広がった。その核となるメディアに協賛や業務資本提携をしてきたことで、スタートアップのエコシステムの広がりとともに私たちの事業も広がった」(山口氏)

起業家は人をエンパワーする

少し余談になるのだが、日本のオンラインメディアで「ベンチャー(もしくはVB、Venture Business。これは和製英語だという説も)」から「スタートアップ(動詞、名詞として)」という言葉に変わっていったのは、ざっくりした肌感では2009年から2010年頃のことだったと思う(翻訳記事は除く)。そういう意味では平野氏や僕らは国内で「スタートアップ」のニュースに関わった初期の人間かも知れない。

そんな国内のスタートアップの環境の変化について、平野氏は2010年にスタートしたシードアクセラレーションプログラム「Open Network Lab」の存在が1つのターニングポイントになったのではないかと振り返る。「それまであったインキュベーションではなく、3カ月といった期間でスタートアップを生み出すようなプログラムが2008年頃に米国で起こり、それを日本に持ってきたところから環境が変わっていった」「イベントにしても、これまでは登壇者が並んで、話を聞いて、名刺交換をして帰るという、『行くこと』が目的だった。一方で(西海岸を中心に)『ミートアップ』と呼ばれる起業家と投資家が会って、エコシステムを作るための場所ができはじめた。そういうモノをやりたいというのが自身の最初のアクションだった」(平野氏)

そんな平野氏は、メディアの“中の人”から起業家として自らメディアを立ち上げるに至った経緯についてこう語る。

「一番最初はコンプレックスからスタートした。(TechCrunchに関わり始めたのは)30歳になった当時で、米国に行ったこともないし英語もできない。毎日面倒くさくて、給料をもらえればそれでいいくらいだった。でも記事を見ると、シリコンバレーには無茶苦茶なことをやっている起業家達がいた。YouTubeだって違法アップロードが当たり前だし、Napsterのようなサービスもあった。彼らを見て、自分はどう生きていくか考えて、『元気にやっていこう』と気付かされた。自分がそれで元気になれたのだから、もっと色んな人が元気になれるんじゃないかと思った。 起業家は人をエンパワーする力を持っている。 リスクだらけだし、金を借りて出ていくだけかも知れない。人からは怒られるし、詐欺師だとまで言う人がいるかも知れない。ネガティブな話ばかりだ。それでも進んでいって、最後にはみんなを幸せにする人が出てきた。この界隈は本当の詐欺師のような人もいるので、『この人はいい人だ』と伝えていくことにしても、情報を出す意味もある」

「自分で記事を書き始めてむずがゆいところがあった。 取材空いては全員が創業者。何かをやって実績がある人ばかり。だから聞けないことも多かった。じゃあ自分もやってみよう。 そうすれば少なくとも『金に苦労した』ということだって話せると思った。そういうことから同じ年代の起業家と話が聞けるようになると思った」

ゴールは「起業家を増やす」

冒頭にあるとおりだが、PR TIMESは今後、THE BRIDGEのメディアを中心にしつつ、イベントやコミュニティ形成を強化するとしている。またスタートアップに限らず、幅広い層に対してプレスリリースという手段で自身の行動を発信するための施策を展開していくとしている。

また平野氏はTHE BRIDGEのゴールについて「起業家を増やすこと」と語る。「それに取り組んできた10年だし、だからこそ自身で起業もやった。日本でメルカリみたいな規模の会社をもっと作れるはずなのに、なぜ見つからないのだろう。 例えば渋谷には人がたくさん歩いているが、彼らが起業したらどうなるだろうか。でもそんな選択肢を考えるには情報が足りない。大学を出て、いい会社に入って……と思う人はたくさんいるから。ニッチな情報を出すメリットを伝えないといけない」

「今は情報を出す側の人間も圧倒的に少ない。また、今は起業家と投資家を見ると今は投資家のほうが強い。そうなると、どの起業家にどのビジネスをさせると成功するかというのが分かるようになってしまった。ある意味ではリスクを取らなくなってしまった。そういう人達の情報を出すにはPR TIMESなども活用していけばいいと思う。一方でスマートフォンシフトのような大きな波が暗号通貨やブロックチェーンのまわりで起こっているが、情報が足りない。何が正しいのか、誰が悪いのか、そういう情報も分からない。だから情報を出す側も勉強しないといけないし、企業も学ばないといけない。この大きなパラダイムシフトを理解して情報を出すメディアを作らないといけない」(平野氏)

 

MySQL代替系MariaDBがビッグデータ分析スタートアップMammothDBを買収してBIアナリティクスを強化

MariaDBは、人気の高いMySQLデータベースの簡易な代替系としていちばんよく知られている。しかしMariaDB Corporationを創ったのはMySQLのファウンダーMonty Wideniusであり、そこがそのソフトウェアのすべてをオープンソースのライセンスで提供している。それは明らかに、もっと大きな市場をねらっているからであり、大きくなってOracleなどともより有利に競合したいからだ。という同社が今日(米国時間3/27)、ブルガリアの企業向けビッグデータ分析サービスMammothDBを買収したことを発表した。

MariaDBはすでに、MariaDB AXという名で企業向けアナリティクスとデータウェアハウジングのシステムを提供している。そのサービスは2017年にローンチしたが、これにMammothDBの専門的能力を注いで、力をつけたいのだ。

MariaDBのCEO Michael Howardはこう説明する: “MammothDBのチームは、MariaDBの成長にとってきわめて重要な時期に来てくれた。彼らは、ビッグデータのソリューションでめざましい実績を有している。昨年はMariaDB AXの需要が急増したが、それは、Oracle やTeradataのようなプロプライエタリな提供物と違ってオープンソースの世界では従来、アナリティクスの部分に欠落があり、企業ユーザーはその欠落を埋めたかったからだ。MariaDBがこの成長中のニーズに対応し、そのアナリティクスのプロダクト(MariaDB AX)を継続的にイノベーションしていくためには、MammothDBの専門的なアナリティクスの能力が欠かせない”。

買収の価額は公表されていない。MammothDBは2015年に3TS Capital PartnersとEmpower Capitalがリードするラウンドで180万ドルのシード資金を調達したが、その後の資金獲得の話は聞かない。一方MariaDBは、2017年の後半にAlibaba GroupとEuropean Investment Bankが率いるシリーズCのラウンドで5400万ドルを調達した。その資金が、今回の買収を支えたものと思われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがLytroを4000万ドル前後で買収との情報――ライトフィールド技術でVR世界構築強化

先週、Googleは仮想現実中で没入的写真を表示する新しいアプリを発表した。また多数のカメラを利用してこうした全周写真を撮影するテクノロジーも紹介している。これは16台のGoProカメラを円周上に配置したデバイスだったが、Googleではエンドユーザーが手軽に利用できるサードパーティーのテクノロジーの採用を準備しているという観測が広がっていた。

複数の情報源がわれわれに語ったとこによれば、GoogleはLytroを買収するという。このスタートアップは当初ライトフィールド記録テクノロジーを用いた画期的な多焦点カメラを売り出したが、後にテクノロジーの応用先をVRへとピボットした。

TechCrunchは多数のLytroへの投資者に加えてGoogle、Lytro自身にメールで問い合わせているが、まだコメントは得られていない。しかしわれわれはこれら企業ないし買収手続きに近い複数の情報源から交渉が進行中であることを聞いている。

O一人の情報源は「これはLytroの資産を入手するのが目的で価格は4000万ドル以下だ」と述べた。別の情報源によれば2500万ドル以下だという。Lytroの売却先としてFacebook、ないしAppleも考慮されていたとする情報源もあった。別の情報源によれば、Lytroの社員でGoogleに移るものは多くないらしい。退職金を受け取って去ったり、単に会社を辞めた社員も多いという。

Lytroの資産の中心はもちろんライトフィールドに関連する59件の特許だ。

実現したとしてもGoogleによる買収はLytroや投資家にとって大勝利には遠い。PitchBookのデータによれば、同社はこれまで2億ドル以上を調達しており、、2017年に行われた最後のラウンドにおける会社評価額は3億6000万ドルだった。投資家はAndreessen Horowitz、Foxconn、GSV、 Greylock、NEA、Qualcomm Ventures他、多数に上る。Googleのハードウェア担当上級副社長、Rick OsterlohがLytroの取締役会に加わっている。

4000万ドルというのは同社が新しいコンセプトのカメラを発表したときに期待されていた額からはかけ離れたものだ。当時Andreessen Horowitzの共同ファウンダーのベン・ホロウィッツは「このカメラには仰天した」と述べていた。

Lytroは2006年にRefocus Imaging社としてRen Ngによって創立され、2011年に現社名となった。しかしハードウェアの製造は文字通りハードな事業であり、VRの普及速度も期待されたほどではなかった。また没入的映像のプラットフォーム構築に大企業が参入したこともあり、Lytroは苦境に陥っていた。

Lytroが失速したのは、テクノロジー的に優れていたもののカメラがマスマーケット向けプロダクトとして高価すぎ、大型過ぎたこと、VRにピボットした後もマーケティング力が弱すぎたことが原因だろう。同時にライバルの大企業には潤沢な資金にものを言わせて自動車であれ地図であれゲームであれ、VRに関連する市場環境が成熟するのを待つ余裕があったことも逆風となった。

GoogleがLytro買収で正確に何を目的としているのかはまだ不明だが、同社のテクノロジーが世界最大のIT企業のプロダクトに組み込まれる可能性が出てくることは確かだ。【略】

リアルな仮想現実を実現するにはいくつかの手法があるが、Lytroの場合は、映像を構成する光線の入射方向に関する情報を記録して画像を合成するライトフィールドと呼ばれるテクノロジーだ。2次元の映像に奥行き情報が畳み込まれて3次元の画像となっている。これは没入的体験を得るためには優れた方法だ。これにより一つの対象に焦点を絞ると他の対象はぼやけて表示される。これはグリーンスクリーンのような特殊な装置を使わずに特定の対象を分離するためにも役立てられる。

仮想現実体験の弱点のひとつがVR酔いと呼ばれる現象で、2次元映像に奥行きがないため、装着者の視点の移動に追随できないことが原因の一つだった。ライトフィールド・テクノロジーはこの弱点を解消するために適しているかもしれない。また他にも応用範囲は広いはずだ。【略】

この記事は当初の公開後、買収価格およびライトフィールド・テクノロジーに関してアップデートしてある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アメリカの富豪投資家たちは富士フイルム/ゼロックス合併条件に大不満

Carl IcahnとDarwin Deasonの二人はベテランの富豪投資家で、良くない取引や契約はそれを見たときに分かる。そんな彼らは、先月発表されたFujiとXeroxを結合する61億ドルの取り決めが断じて気に入らない。今日のブログ記事(米国時間2/12)で彼らは、投資家仲間である株主たちに、そのオファーを拒否するよう勧めている。

そもそも先月、Xeroxは売りに出すべしと要求したのは、両社の株を合わせて15%持つご両人だった。そしてそう言いながら両者は、CEOのJeff Jacobsenを即刻解雇することも求めた。二人とも、ぐずぐずすることが嫌いだ。

そこでよく考えた結果Xeroxは、売れという要求に従った。しかしIcahnとDeasonは、その条件が気に入らない。その条件はFujiにとって不当に有利であり、その合併の仕方には投資家が公正なリターンを得られる保証がない。…彼らは、そう見た。

IcahnのWebサイトに載った共同声明で二人の富豪は、その‘とんでもない’契約をこっぴどく叩いている: “この取引の構造は、無理と作為に満ちているが、いちばん的を得ている要約は、Fujiの会長でCEOのShigetaka KomoriがNikkei Asian Reviewで言っている、彼らのブログ上の自慢の言葉、‘この方式によりわれわれは一銭も金を出さずにXroxのコントロールを握ることができる’、だ”。

二人は、Fujiのこれまでの業績には無関心だが、しかし彼らの関心は、企業統治云々ではなく、純粋に経済の問題だ。“われわれの投資対象に対する今後のコントロールやガバナンスの問題以上に、この取引の基本的な経済性は、われわれの犠牲の上でFujiを不公平に厚遇している”、と彼らは書いている。

彼らは、XeroxとFujiのこれまでのパートナーシップに対しても批判的だ。“悲しいことに、われわれもよく知ってるように、XeroxがFujiとひどい契約を交渉したのはこれが初めてではない”。しかも契約の条件が長年、株主に対して非公開だった、と彼らは言っている。そこで、中に入れてもらえずに庭先でキャンプするしかなかった彼らは、嬉しくない。

共同声明は、この契約を拒否せよ、という株主たちへの呼びかけで終わっている。“現在の取締役会はXeroxの故意の破壊を看過し、われわれが何もしなければ、この最新のFuji方式がXeroxの最後の弔鐘になる。株主のお仲間たちよ、Fujiにこの会社をわれわれから盗ませないようにしよう。正しいリーダーシップの下(もと)なら、独自の価値を実現する巨大な機会が今でも存在している”。

【以下抄訳】
これに対しXeroxのスポークスパーソンは、Fuji Xeroxの結合が、Xeroxの株主に価値をもたらす最良の道だ、と反論している。二人は以前から、Xeroxは売れ、と主張していたのであり、今回は、その売り方/売られ方が気に食わないのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ポケモンGOのNiantic、ARのEscher Realityを買収――マルチプレイヤーARゲームが可能に

ポケモンGOで有名なNianticがAR(拡張現実)のスタートアップ、Escher Realityを買収することを発表した。Escher RealityはマルチOSのモバイルARのプラットフォームを提供する。このバックエンドを利用したゲームでは、複数のユーザーが現実世界上で仮想の対象を共有するゲームが可能になる。

Eshcer Realityが提供する複数プレイヤーに体験を共有させる能力は現在GoogleのARCoreやAppleのARKitには欠けている。

拡張世界を複数プレイヤー間で持続的に共有させることができるのは、ARシステムが複数のユーザーの現実の位置、動作と仮想の対象の位置、動作を共に記憶できるからだ。プレイヤーAが自分のAR世界にピンポン球を持ち込むと、プレイヤーBもそれを認識し、球を打ち返すことができる。プレイヤーAも同様なので拡張現実でピンポンをプレイできる。このプラットフォームは体験の共有を提供するので、さらに複雑な関係を構築することが可能だ。

Escher RealityはY Combinator出身のスタートアップの中でも目立った存在であり、われわれはお気に入りリストに加えて紹介している。このスタートアップの傑出しているところは、バックエンド・プラットフォームという地味なジャンルでありながら、誰もが興奮する(そして今のところ理解できない)ような体験を生み出していることだ。

Nianticによる買収の詳細は明らかにされていない。Escherへの投資家にはUncork Capital、Founders Fund、Y Combinator、Liquid 2 Ventures、 Webb Investment Network、iRobot Ventures、Presence Capital、Into Venturesなどが含まれる。

NianticはARゲーム市場のきわめて強力なリーダーなのでEshcerを買収したことは順当だ。Nianticは同社のブログで、まもなくEscherのテクノロジーを現実のゲームに利用するつもりだと書いている。

Escher ARのテクノロジーを得たことでNianticは大いに興奮している。 Nianticは現実世界をベースにしたARプラットフォームを開発しており、このテクノロジーはそこで複数プレイヤーが体験を持続的に共有することを著しく加速させるはずだ。今年後半までにARにおけるクロスプラットフォーム・テクノロジーを広い範囲のデベロッパーが利用できるようにすることがわれわれの目的だ。デベロッパーに対する提供スケジュールについては続報をお待ちいただきたい。

NianticはポケモンGOの次のメジャータイトルとしてハリー・ポッターの世界のゲーム化したHarry Potter Wizards Unite を今年後半にリリースする。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleによるHTCのスマートフォン部門の部分的買収が完了、台湾にGoogleの技術拠点誕生

Googleが、HTCのハードウェア事業のかなり大きな部分を11億ドルで買う買収を完了した、と発表した

買収が発表されたのは昨年の9月だったが、このほどやっと法的承認も得られて完結した。HTCが抱える技術者の約1/5、2000名あまりがGoogleに移籍するほか、GoogleはHTCの知財の所有権ではなく利用権を受け取る。HTCのVive部門はHTCに残り、また同社は独自のスマートフォンを作り続ける、と昨年確認された

言うまでもなくGoogleは、HTCのスマートフォン開発チームの一部を手にすることによってそのハードウェア事業を強化する。そのチームの多くは、HTCにアウトソースされたPixelのハードウェアと、評判は良いけどあまり売れないHTC自身のデバイスを作ってきた連中だ。

そしてGoogleはHTCのある台湾の台北に新たに技術的拠点を持つことになり、そこがアジア太平洋地域におけるGoogleの最大の開発と生産のベースになる。今後はそこから、新製品が次々と登場してくることだろう。

Googleハードウェア部門のSVP Rick Osterlohがブログにこう書いている: “HTCとの契約が正式に締結したことは喜ばしい。そのすばらしく有能なチームを歓迎し、共にこれからは、さらに優れた、さらに革新的な製品を作っていきたい”。

“この新しい仲間たちはこれまでの数十年にわたり、とくにスマートフォンの業界において、いくつもの“初めて”を達成してきた。たとえば2005年には初めての3Gスマートフォンを市場に投じ、2007年には最初のタッチタイプのフォーンを世に送った。そして2013年には、世界で初めての一体成型オールメタルのスマートフォンを発売した”。

この買収の完了はここ数か月におけるGoogleのアジアにおける事業展開の、またひとつの重要な一歩となる。

昨年12月には中国における初めてのAI研究所を北京に開設することを発表し、次はハードウェアの世界におけるシリコンバレーと呼ばれる都市深圳に拠点を開いた。また投資家としてのGoogleは中国のストリーミングサービスChushouと、アメリカと中国にまたがるバイオテク企業XtalPiに投資した…後者はAIと機械学習を利用して新薬の設計をしている。また最近では、インドネシアのライドシェアサービスGo-Jekにも投資している。

またアメリカなどグローバル市場への進出をねらっている5000億ドルの巨大企業Tencentとはパテントのクロスライセンス契約を結び、それのGoogleのハードウェアおよびアジアにおける事業展開との関連が注目される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

MicrosoftがクラウドゲーミングサービスのPlayFabを買収しAzureに統合

GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)によるオンラインゲーム制圧の最新章で、MicrosoftがPlayFabを買収した。これは開発者たちに簡単なバックエンドサービスを提供し、タイトルの立ち上げを素早く行えるようにするサービスだ。スタートアップはMicrosoftのAzureゲームグループに統合される予定である。

シアトルに本拠を置くこのスタートアップは、投資家から約1300万ドルの資金を調達していた。今回の契約条件は明らかにされていない。

「AzureとPlayFabは、ゲーム業界向けインテリジェントクラウドのパワーをさらに引き出し、世界中のゲーム開発者たちに力を与え、ゲーマーたちを楽しませてくれるでしょう」と、Microsoftのコーポレートガバナンス担当副社長Kareem Choudhryがブログ記事で、述べている。

PlayFabは、ゲーム開発者たちに、オンラインゲームのホスティングと運用を行うプラットフォームと、ユーザーの把握と収益化の支援を行う分析ツールを提供している。スタートアップが、グローバルプレイヤーベースを扱うことができるインフラストラクチャを提供することで、世の中のゲーム開発者たちがタイトルを広く公開するために必要な作業を削減したのだ。この利点は、もちろん開発者たちにアピールしてきたが、スタートアップはまた、ディズニー、NBCユニバーサル、ロビオ、カプコンなどの大きな顧客も複数抱えている。

PlayFabのプラットフォーム上には、現在1200個の稼動している「活発なゲーム」があり、現在、1日に15億件以上のトランザクションを処理していると言う。

今回の買収を発表したブログ記事で、CEOのJames Gwertzmanは、ゲーム業界の急速な変化が、PlayFabのような企業をどのように進めてきたかについて語っている。

Mattと私は4年前に、火急のニーズを解決するために、PlayFabを立ち上げました。ゲームは箱で販売されているパッケージ製品から、常時オンのデジタルサービスに急速に移行していて、ホストと運用を行うための洗練されたサーバーベースのインフラストラクチャが必要だったのです。これらのバックエンドシステムが上手く構築されていれば、ゲームを魅力的で、永続的で、そしてプレイヤーからの収益が可能なものにできて、何年もトップチャートに留まり続けることができるのです。反対に出来が悪ければ、立ち上げ当日にクラッシュし、そのまま消えて行くことでしょう。

主要なテックジャイアントたちが、ゲーム市場にはるかに多くの可能性があることに気付いたために、ゲーム開発と収益化を可能にするバックボーン技術への関心がますます高まっているのだ。特にMicrosoftは、Xbox部門や最新のコンソールハードウェアとサービスに注力してきたために、他の会社よりもこの分野により強く注力してきた。

同社はまた、丁度1年前に行われたインタラクティブストリーミングサービスBeamの買収や、昨秋行われたソーシャル仮想現実アプリのAltspaceVRの買収といった、コンシューマー向けゲームの獲得にも力を入れている。

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(翻訳:sako)

Dellに関する噂に真実味――再上場ないしM&Aで巨額負債解消に動く可能性あり

Dellが抜本的な組織再編を検討しているという情報はすでに耳にしているかと思う。Dellは巨額の負債を解消するために思い切った手段を採る必要に迫られている。 赤字の大きな部分は2015年にDellが670億ドルでEMCを買収したことに起因している。

Dellに関する噂は先週金曜から流れ始めた。これにはいくつかのシナリオがあり、ひとつはDellが再上場するというもの、もうひとつは VMware株式の残りの部分も買い取るというものだ。しかしVMwareの完全買収が負債の解消にどのように役立つかは不明だ。そして今日(米国時間1/29)、CNBCは3つ目のシナリオを示した。それによるとVMwareが逆にDellを買収するという。

VMwareの株価はDellが買収するという情報で小幅ながらアップした

ともあれ私は金曜にDellに連絡してみた。予想通り、Dellの回答は「われわれは噂や憶測にはコメントしない」というものだった。しかし事情に通じた知人の話によれば、実際Dellは上記のシナリオ3つのをすべて検討しているが、まだ結論は出ていないという。

報道によれば、DellはEMCとの合併で生じた赤字を現在も460億ドル抱えているという。 BloombergのKiel Porterが指摘しているとおり、この額は利子の支払だけで20億ドルの負担だ。しかし新しい税制では利子支払の減価償却への参入が一部認められなくなるため、Dellの負担額の増大は実質では20億ドルよりかなり多くなるはずだ。利子支払はDellにとって前途に立ち塞がる暗雲であり、取締役会が抜本的対策を検討し始めたというのもおそらくこのあたりに原因があるだろう。

こう聞けば問題は赤字をあちこちに移すなにやら巧みな会計上の操作が検討されていると思うが、Gold and Associatesのプリンシパル、Jack Gold, のツイートによれば、トランプ政権による新税制と過熱気味の株式市場を組み合わせた有利な解決策を探っているのだという。

「株価は記録的水準に達しているが、これが将来も続くという保証はない。上がった株価はいつか最後に下がる。Dellはこのチャンスを利用して再上場し、キャッシュをかき集めようとしているのだろう。税制改革もこれを助けそうだ」とGoldはTwitterに投稿している。

2016年にDellがEMCを買収したとき、Dellがどうやってこのとき生じた負債を返済していけるかという疑問が生じた。そこでDellはEMCの事業の一部を売却するだろうと観測された。事実、2016年にDellはソフトウェア事業を20億ドルで売却した。また傘下のコンテンツマネジメント会社、Documentumも手放した。EMCは2003年にDocumentumを17億ドルで買収していたが、Dellは2017年1月に同社をOpenTextに売却した(額は不明)。驚いたことに、DocumentumはEMCとの提携関係を大部分維持した。

当時の観測は、DellはVMwareの8割を所有しているのだから、過半数の株式を所有し続けるものの、一部を売りに出すだろうというものだった。実際VMwareは株式市場では独自の企業として上場されていたのでこれは可能だった。 しかしDellはVMware株式を売却せず、噂によれば、残りの2割の株式も買収することを検討しているという。あるいは逆に小さいVMwareが巨大なDellを飲み込むことになるかもしれない。

つまりところ、問題はなぜDellはEMCを買収する必要を認めたのかという点に戻ってくる。一部ではこの大型買収が賢明だったか疑う声が出ていたものの、Oracleの会長、ラリー・エリソンは素晴らしい決断だと賞賛した。Oracleはクラウド化の過程にあり、巨額の資金を必要としたためEMCの買収には手がでなかったのが残念だったようだ。たしかにクラウド化には非常に巨大なデータセンターが必要なる。

もちろんここで述べたシナリオは現在のところ噂に過ぎない。Dellはまったく動かない可能性もある。しかしマイケル・デルと資金係のSilver Lake Partnersは大胆な手段を採ることで知られている。Dellが抱える巨額の負債は大胆な行動が必要だと示唆している。そこで近々Dellが上で述べたような手段、あるいはまだ噂に上っていない手段を採用したとしても驚いてはなるまい。

画像: Gary Miller/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon AWSがSqrrlを買収してセキュリティの脅威検出能力を強化

AWSが、NSAにルーツを持つセキュリティ企業、マサチューセッツ州ケンブリッジのSqrrlを買収した。同社は、機械学習を利用してさまざまなソースを分析し、セキュリティの脅威を企業ユーザーが迅速に追跡および理解できるようにする。

発表はSqrrlのホームページで同社のCEO Mark Terenzoniが行っている。“SqrrlがAmazonに買収されたことを共有できて嬉しい。私たちはAmazon Web Servicesの家族の一員になり、共に顧客の未来に貢献していきたい”、と彼は書いている。

では、この買収によって顧客は何を得るのか? 上記の声明を読むと、Sqrrlは少なくとも既存の顧客へのサービスを継続するようだ。

2016年のComputerworldのレビューによると、Sqrrlのソリューションはさまざまなソースからデータを集め、見つけた脅威をセキュリティ担当者のためのダッシュボードに表示する。担当者は、今後ありうる脆弱性の、視覚化された表現を見ることができる。

最近では大規模な侵害事故が増えているので、誰の心にも、その最上部にはセキュリティの懸念があるようになった。昨年はEquifaxの大規模ハックがあったし、年頭早々、チップの脆弱性SpectreとMeltdownが見つかった。セキュリティの脅威は、確かに増大している。最先端のクラウドプラットホームを誇るAmazonのAWSも、その点は同じだ。

Sqrrlは2012年に、NSAやホワイトハウスでセキュリティを担当していた政府職員たちが創業した。同社はこれまで、2600万ドルを調達している。至近の2017年6月には、Spring Lake Equity Partnersがリードするラウンドで1230万ドルを調達した。

その発表は、12月のAxiosの記事が確認している。その記事によると、買収価額の交渉は、4000万ドル周辺で行われている、ということだ。確定額は、本誌もまだ確認していない。

今Amazonにコメントを求めているので、何か得られ次第この記事をアップデートしたい。

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エンタープライズバージョンコントロールのAssemblaがMacOS用のSubversionクライアントCornerstoneを買収

今や、バージョンコントロールシステムといえばgitだけ、と思われるぐらいその人気は高いが、しかし主にエンタープライズ界隈では、gitと競合するSubversionやMercurialもかなりの数のユーザーを抱えている。そこでSubversionを使って企業にバージョンコントロールサービスを提供しているAssemblaが今日(米国時間1/18)、MacOS用のSubversionクライアントとして人気の高いCornerstoneの買収を発表したのも意外ではない。

Assemblaは、Cornerstoneとそれを作ったZennawareを買収した。Zennawareが最初にCornerstoneをローンチしたのは2008年で、今後はAssemblaがこのクライアントの販売と開発を継続する。数か月後にはバージョン4.0をリリースする予定だ。買収の財務的詳細は、公表されていない。

AssemblaのCEO Paul Lynchはこう声明している: “われわれはCornerstoneの未来に投資している。現状維持を願うのではなく、われわれがこれまでSubversionとAssemblaのWebアプリケーションに対して行ってきた重要な改良を、今すでに優れたソフトウェアであるCornerstoneのデスクトップアプリケーションに適用したい。それにより、ユーザーのリポジトリとデータまわりの対話とワークフローを、さらに良くしていきたい”。

Assembla自身は、2016年にScaleworksに買収されたScaleworksはVCとプライベート・エクイティのハイブリッドのような企業で、それ自身では成長の限界に達しているような企業に投資、ないし買収をして、その能力と価値を次のレベルへと高め、それにより投資企業としてのリターンを得ている。Scaleworksに買収される前のAssemblaも、成長が横ばい状態になっていた。そして買収後は、エンタープライズへの新たなフォーカスによって売上が倍増し、今回Cornerstoneを買収したのも、さらにその成長カーブを先へ伸ばしていくためだ。

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Google、英スタートアップ、Reduxを買収と判明――オーデイオとハプティクス分野で大きな武器に

Bloombergによれば、Googleその他の事業の親会社、Alphabetは、イギリスのスタートアップ、Reduxを密かに買収していたという。

Reduxは2013年にケンブリッジに設立されたスタートアップで、スマートフォンやタブレットの表面を振動させるテクノロジーを開発している。これらの表面をスピーカーやハプティック・フィードバックのために利用できるようにするのが目的だ。

この買収はCrunchbaseにも入力されており、またイギリスの法規によって必要とされる株式取引報告書によっても確認された。しかしGoogleはこれまでこの買収について一切発表を行っていない。

Googleは今年に入ってPixel 2やPixel 2 XLに代表されるようにプタッチスクリーン関係でアグレッシブな動きを示している。アナリティクス企業のLocalyticsのレポートによれば、 Pixel 2、Pixel 2 XLはクリスマス商戦におけるアクティベーションの数でiPhone Xを上回ったという。

GoogleがApple始め他のスマートフォン・メーカーと競争していく上でReduxのテクノロジーは強力な武器となるはずだ。さらに長期的なメリットも期待できる。最近のWiredの記事によれば、オーデイオによってデータを伝達する技術が競って開発されているという。これもGoogleがReduxを買収した理由のひとつかもしれない。

Reduxのウェブサイトはすでに閉鎖されているが、 ウェブ・アーカイブでチェックすると、同社はこの分野のテクノロジーで177件の特許申請(うち115件は特許として成立)を行っていることを説明している。

ReduxのメンバーはBullGuardの元CEO、Nedko IvanovがCEOで、これに元IBM、CapGeminのJohn Kavanagh、元Plastic LogicのDavid Gammie、元Deloitte、HiWave TechnologyのNimrata Boorらが加わっている。

TechCrunchではGoogleとReduxにコメントを求めている。何か分かればアップデートする。

画像: Marcio Jose Sanchez/AP

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分散データベースNomsを抱えるAttic LabsをSalesforceが買収、Quipとの統合を目指す

オープンソースの分散データベースNomsを作っているAttic Labsが今日(米国時間1/8)、Salesforceに買収されたことを発表した。これはSalesforceの2018年初の買収だが、その契約条件は公表されていない。Crunchbaseによると、昨年の同社の買収はデジタルクリエイティブエージェンシーSequence一社のみで、10社あまりを買収した2016年に比べ、一休みという形になった。

Nomsがローンチしたのは2016年の8月で、そのとき同時にAttic Labsは、Greylockが率いるシリーズAで810万ドルを調達した。ファウンダーのAaron BoodmanとRafael Weinsteinをはじめ、Attic Labsのチームのメンバーの多くが、それまでGoogle Chromeを手がけていた。Boodmanは、Greasemonkeyの作者でもある。

Gitと同じように、Nomsでもユーザーは複数のマシンのオフライン上でデータを複製し、それをシンクしたり編集できる。バージョニングの機能があるので、編集してもデータの前のバージョンは壊れないから、必要なら復活できる。Gitと違うのは、Nomsはテキストファイルよりも定型データの保存に適していて、とても大きなデータ集合もサポートする。Attic Labsは今日の発表声明の中で、Nomsは今後もオープンソースであり続ける、と言っている。NomsのフォーラムでBoodmanは、そのデータベースに対して、“今すぐやらなければならないことはない”、と述べている。

買収が完了したらAttic Labsのチームは、Salesforceが2016年に7億5000万ドルで買収したドキュメントコラボレーションプラットホーム〔“コラボレーション型ワープロ”〕Quipに加わる。Attic Labsによると、Nomsの技術が“Quipの能力を拡張して、ライブのデータソースに接続できるようにし、人びとが容易に迅速で効果的なコラボレーションをできるようになる”、という。

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エイチーム、プログラマ向け情報共有サービス「Qiita」提供元のIncrementsを約14億円で買収

ソーシャルゲームを始め複数のWebサービスを展開するエイチーム1222日、プログラマ向けの情報共有サービス「Qiita」などを提供するIncrementsの発行済株式の100%を取得し、連結子会社化することを明らかにした。

取得価格は総額で14億5300万円。内訳は株式が14億4600万円、アドバイザリー費用などが600万円。株式譲渡は2017年の12月25日を予定している。

Incrementsは2012年2月の創業。Qiitaに加えてチーム内情報共有ツール「Qiita:Team」の開発・運営を行っている。直近の財務状況については、以下の通りだ。

  • 平成27年2月期 : 売上3373万円、営業損失1763万円
  • 平成28年2月期 : 売上7363万円、営業損失3341万円
  • 平成28年12月期 : 売上8995万円、営業損失7871万円(平成28年3月~12月)

エイチームによると同社では資本を活用した中長期的成長の実現、企業価値の向上を加速させるために「既存事業の競争力強化につながると想定される企業や事業」や「自社で容易に参入できない、或いは参入に時間のかかる事業を持つ企業」の買収を検討してきたという。

Incrementsは「自社で容易に参入できない、或いは参入に時間のかかる事業を持つ企業」に該当するため、買収を通じて新たな事業展開を加速させることができると判断した。今後はQiitaとQiita:Teamの成長を目指すとともに、エンジニア情報を活用した新規事業も検討する。

オンライン学習塾の「アオイゼミ」をZ会が買収——市場の拡大にらみ

写真右から、Z会 代表取締役社長 藤井孝昭氏、葵 代表取締役社長 石井貴基氏、栄光 代表取締役社長 山本博之氏

中高生向けオンライン学習塾「アオイゼミ」を運営するは12月7日、Z会グループのZ会ラーニング・テクノロジによる買収を明らかにした。Z会ラーニング・テクノロジは11月30日付で葵の全株式を取得し、完全子会社化。買収額は公開されていない。葵はZ会グループの元で継続してアオイゼミの事業を行う。

葵は2012年3月の設立。2013年9月から12月まで実施されたインキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo(ムゲンラボ)」の第5期に参加している。2014年8月にはジャフコから1.2億円を調達、2015年11月にはKDDI Open Innovation Fund、マイナビ、電通デジタル・ホールディングスなどから総額2.8億円を調達している。

代表取締役社長の石井貴基氏は、葵の創業前にはリクルートで広告営業、ソニー生命保険でも営業を経験。生保営業で低所得層から高所得層まで、家庭の生活費のアドバイスを行っていく中で、子どもの学習塾費用が高いこと、所得の低い家庭でも低価格のものが選択できない構造に疑問を感じたという。そこで、ITでより安く、より便利な学習塾のサービスを提供しようと考えた石井氏が立ち上げたのが、アオイゼミだ。

2012年6月にサービス提供を開始したアオイゼミは、現在会員数が40万人を突破。無料で見られるライブ授業に加えて、いつでも無制限で授業動画が再生でき、テキストダウンロードや講師への個別質問などが可能な「プレミアムプラン」でも、月額3500円〜5000円と一般の学習塾よりはかなり低価格で利用でき、主力の課金メニューとなっている。プレミアムプランの会員数は非公開だが、新規申込者数は昨年対比で300%以上となっているそうだ。

Z会グループは、学習塾の栄光ゼミナールをグループに取り込むなど、老舗の通信教育事業者としては積極的に買収を行ってきている。また、EdTech(教育系テクノロジー)スタートアップにも、資本業務提携などの形で投資をこれまでにいくつか行っている。

石井氏は「オンライン学習塾は黒船として、既存の学習塾などのプレイヤーからは警戒されてきた。だが最近では他社でも提携が進み、融和が始まっているのではないだろうか」と話している。今回のM&Aについては「今後、オンライン学習市場は通信教育はもとより、学習塾の領域まで広がると見ている。栄光ゼミナールも傘下に持つZ会グループで、グループを代表するようなオンライン学習サービスの提供をしていきたい」と、まずはZ会グループ内へのサービス提供を進めたい意向を表明。その上で「Z会グループの豊富な教材やノウハウを投入して、No.1オンライン学習サービスを目指す」と意欲を見せる石井氏は「アオイゼミの旗振りで新規事業の準備もスタートしている。来春ごろにはリリースを予定している」と明かした。

また、Z会代表取締役社長の藤井孝昭氏は「葵のグループ参入を心より歓迎する。アオイゼミが培ってきたオンライン学習サービスの技術・ノウハウにZ会グループが保有するコンテンツ・リソースを組み合わせることで、アオイゼミ事業の一段の強化を図るとともに、両社の力を結集することにより、新しい価値を提供したい」と述べている。

司法省、AT&TのTime Warner買収にCNN売却を要求――Finacial Times他が報じる

AT&TによるTime Warnerの買収にあたって、まずCNNが売却されなければアメリカ司法省はこの買収に承認を与えないだろうとFinancial Times(FT)が報じた。昨年秋の大統領選挙の数週間前に、854億ドルに上る買収が合意されていた。

CNNを嫌うドナルド・トランプが大統領選に勝利したためこの取引の将来を危ぶむ声が上がっていた。FTの記事によれば、この予測が現実のものとなるかもしれない。

FTによれば、AT&TはCNN売却という条件に反発しており、法廷で争うという。

New York Timesによれば、AT&TがCNN(実際には親会社Turner Broadcasting)を売却しない場合、司法省はその代わりにAT&Tが所有するDirecTVを売却するよう求めるかもしれない。AT&TはDirecTVを2015年に買収している。

AT&TのCEO、John Stephensは水曜日に開催されたカンファレンスの席上でこの買収が実現する時期については「現在のところ不明確だ」と認めた。当初この買収は今年末までに完了する予定だった。

このカンファレンスの後に発表された声明で、AT&Tは「われわれがTime Warnerを買収することについてのアメリカ司法省との話し合いは継続している」と述べた。Stephensは「(司法省との話し合いの)内容を明かすことはできないが、買収が完了する時期については不明確だ」と述べた。

CNNは買収提案についてコメントすることを避けている。【略】

AT&TがCNNを買収できなかった場合、根強い噂は、CBSによる買収だ。今年初め、CBSのCEO、Les Moonvesは「CNN〔の買収は〕CBSを強化するだろう。しかし現在CNNは売りに出ていない。出たら検討するかもしれない」と述べている。

情報開示:TechCrunchはAT&Tと競争関係にあるVerizonが所有している。この記事の執筆者は以前CNNに勤務していたことがある。

画像: KENA BETANCUR/AFP/Getty Images

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オープンソースソフトウェアの利用を管理するBlack Duck Softwareを半導体設計ソフトのSnopsysが買収

今年で15歳になるBlack Duck Softwareは、オープンソースソフトウェアを利用する企業が行うべき、コンプライアンス問題などのチェックや管理を代行して、それらの安全な利用を担保する。その同社を今日、半導体設計ソフトを作っている上場企業Synopsysが買収した。

その最終合意によると、社歴31年のSynopsysが約5億6500万ドルを払う。Black Duckのバランスシート(負債額)を引くとキャッシュの額は5億4800万ドルとなる。

さらにSynopsysによると、そのほかにBlack Duckの社員たちの未確定株式がいくらかある。

すべて、現金取引である。

来月完了すると予想されるこの契約は、エンタープライズにおけるソフトウェアの購入やデプロイの変化を反映している。すなわち近年では、変化に対してオープンでフリーに採用できるソフトウェアがもはや例外扱いされず、エンタープライズのルールの枠内で扱われるようになった。しかもオープンソースのソフトウェアは、今日のアプリケーションのコードの60%あまりを占めている。そこでBlack Duckの技術と蓄積したノウハウはおそらく、Synopsysのソフトウェア開発のライフサイクルにおいてセキュリティと品質試験のレベルをアップし、同社の顧客のリスク軽減に寄与することになる。

Black Duckは、Synopsysの今年初めての買収のようだ。ただし同社は1月に、オランダのソフトウェア企業Forcheckの一部資産を買い上げている。Forcheck社の‘For’はFortranの意味であり、同社はFortranで書かれたアプリケーションの欠陥や異状を検出する静的分析ツールを作っている。

Synopsysの時価総額は130億ドルと大きく、一般的にはあまり買収に依存せずにすむレベルだろう。同社の近年の買収履歴は、Crunchbaseのこのページに載っている。

マサチューセッツ州バーリントンのBlack Duckはこれまで、Crunchbaseによれば7550万ドルを調達している。その投資家は、Fidelity Ventures, Focus Ventures, Gold Hill Capital, Split Rock Partners, General Catalyst Partners, next47(Siemensのベンチャー部門), そしてFlagship Pioneeringなどだ。

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マネーフォワードがクラウド記帳ソフトを提供するクラビスを8億円で子会社化、記帳業務の全自動化へ

約1ヶ月前にマザーズへ上場したFintechスタートアップのマネーフォワード。同社は11月2日、クラウド記帳ソフト「STREAMED(ストリームド)」を提供するクラビスの全株式を8億円で取得し、子会社化することを明らかにした。

STREAMEDは経理の記帳業務に特化したクラウドサービスだ。ユーザーが領収書や請求書をスキャンすると、1営業日以内に会計データへと変換。システムによる自動仕訳とオペレーターによる作業を組み合わせることで手書きの領収書でも正確にデータ化できることが特徴だ。会計事務所での記帳代行に加え、個人事業主や一般企業向けのプランも提供し幅広い用途で使われている。

一方マネーフォワードもビジネス向けにバックオフィス業務の効率化を支援する「MFクラウド」シリーズを提供してきた。現在は7つのサービスを展開していて、ユーザー数は50万以上、全国で2400以上の会計事務所で活用されている。

特に主力の「MFクラウド会計・確定申告」は銀行やクレジットカードなどの取引情報の自動取得や自動仕訳といった、「デジタルデータを活用した記帳業務の自動化」をひとつのウリとしてきた。

マネーフォワードでは今回の子会社化をきっかけに「アナログデータの記帳自動化」を強みとするSTREAMEDと連携し記帳業務の全自動化を推進するほか、バックオフィス業務におけるAI活用で国内ナンバー1を目指すとしている。

クラビスは2012年の設立でSTREAMEDのリリースは2014年。株主には代表取締役社長の菅藤達也氏のほか、辻・本郷税理士法人やSMBCベンチャーキャピタル、セゾン・ベンチャーズなどが名を連ねている。

 

Applehがニュージーランドのワイヤレス充電専門企業を買収、この技術の‘自社化’にこだわる理由とは

Appleの最新のM&AといえばニュージーランドのPowerbyProxiだが、同社はこれによって、今年iPhone 8とiPhone Xでデビューしたワイヤレス充電技術に、いよいよ本腰を入れようとしている。

創業10年のPowerbyProxiはオークランド大学で生まれ、ワイヤレス充電と電力転送製品にフォーカスしている。それにはワイヤレスのコントロールシステムやワイヤレスセンサー、ロボティクスなども含まれ、それにもちろんワイヤレスの電池充電というApple向きの分野もある。

この買収はStuff New Zealandが最初に報じ、珍しくもAppleが直接の声明で確認した。このクパチーノに本社を置く企業を常時ウォッチしている人びとは、同社が買収をするときとくに発表などしないことを、もういやというほどよく知っているのだ。たとえば最近フランスから買ったRegaindなどは、その典型的な例だ。

Appleが本誌TechCrunchにくれた、ハードウェア部門のSVP Dan Riccioによるとされる声明は、こう言っている: “手間も苦労も要らない簡単な充電方法を弊社は世界中に広めたい。オークランドのチームは、Appleがワイヤレスの未来を作ろうと努力するときの、すばらしい支えとなる”。

この声明に付随するコメントでPowerbyProxのCEO Fady Mishrikiはこう述べている: “チームも私もAppleの一員になることに興奮している。同社との連帯は弊社の価値を大きく増幅し、オークランドで成長を続けながら、ワイヤレス充電に対しニュージーランド発のすばらしいイノベーションを寄与貢献できることに、大きな喜びを感じている”。

この買収は公式には非公表だが、Stuff New Zealandの報道では1億ドルあまり、とされている。

これまで同社には、ニュージーランドのVC Movacとドイツの製造企業Darmstadtが計900万ドルを投資しているが、彼らはこの買収でおいしいリターンを得ることになる。もうひとつ、意外な受益者がSamsungだ。このAppleの天敵のような企業は、4年ほど前にSamsung Ventures経由でPowerbyProxiを支援したことがある。

PowerbyProxiの技術資産には、50名あまりのスタッフと300以上のパテントが含まれる。それらが、Appleのワイヤレス技術を強力に充電することは確実だ。同社の初のワイヤレス充電パッドAirPowerは来年リリースの予定だが、さらにAirPodsのワイヤレス充電バージョンも出る。さらに今後だんだんと、Appleの製品からワイヤーが消えていくだろう。

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東芝の半導体事業売却、2兆円でBainと合意――コンソーシアムにはAppleも参加、WDは反発

東芝はパソコンやスマートフォンに大量に使われているNANDメモリーの供給者として世界第2位だ。東芝はその将来を決定する重要な要素である半導体チップ事業をめぐる長い物語が終わらせるために大きな一歩を踏み出した。東芝はチップ事業を2兆円(約180億ドル)で売却することでBain Capitalをリーダーとするコンソーシアムと正式に合意した(リンク先はPDF)。 このグループにはAppleも加わっている。

今月初め、東芝の取締役会はアメリカの有力投資ファンドKKR(Kohlberg Kravis Roberts)と日本の公的ファンド2社による買収提案を拒否し、Bainグループを売却先とする基本路線が決定されていた。 今回東芝の取締役会は正式に契約締結に合意した。

Toshibaは原子力関連事業を展開していたWestinghouse事業部が破産したことによる巨額の損失をカバーするため、TMC(Toshiba Memory Corporation 東芝メモリ株式会社)の売却先を熱心に探してきた。損失の穴埋めができない場合、来年、東芝は東京証券取引所への上場を廃止されるおそれがあったからだ。

今回の決定は単に東芝にとってばかりでなく、広くテクノロジー業界一般にとって大きな意味がある。AppleはライバルのSamsungが東芝を巡る問題から利益を得ることを恐れていた。Samsungは世界のシェア40%を占め、メモリーチップでは世界最大の企業となっている。AppleはSamsungの市場支配を許さないために巨額の資金を用意した。報道によればBainはAppleに70億ドルの出資を求めたという。

TMCの売却自体は早くも今年の1月には話題となっていた。しかしGoogle、Amazon、Foxconnなどの有名企業を含む多数の応札者が現れたため、決定にはかなりの時間がかかることとなった。

東芝はBain Capitalをリーダーとするコンソーシアム、PangeaにTMCを売却するが、TMCは東芝の子会社として事業運営を続けることとなる。PangeaコンソーシアムにはBainに加えて、日本の光学機器メーカーHoya、韓国系半導体メーカーのSK Hynix、アメリカからはApple、Kingston、Seagate、Dellがそれぞれ出資する。

東芝本体も3505億円(31億ドル)を再投資する。Bain Capitalが2120億円(18億ドル)、Hoyaが270億円(2億4000万ドル)、SK Hynixが3950億円(35億ドル)、アメリカ企業が合計で4155億円(37億ドル)をそれぞれ出資する。〔PDFによればコンソーシアムはこのほか6000億円を銀行等から借り入れる〕。

コンソーシアムは東芝とHoyaに50%を超える議決権を与えることで合意した。これは日本政府による規制をクリアするための対策だ。また韓国の半導体企業であるSK HynixはTMCの競争力に影響を与える各種知財へのアクセスをファイアウォールで遮断されることになる。

ただし、東芝とコンソーシアムの間で正式な合意がなされたものの、これで売却が決着したわけではない。

まず日本の独占禁止法、証券取引法に基づく承認を得る必要があるし、東芝とWD(Western Digital)の間では訴訟が続いている。

グループのSanDisk事業部を通じてTMCと提携関係にあったWDは、ライバルの半導体メーカーおよびクライアント企業がTMCを所有することはWDの「競争力に悪影響を及ぼす」としている。当初WDはTMC事業の売却に対する拒否権を要求した。後にKKRと組んでTMCの買収を提案したが、不成功に終わっている。東芝とWDはNANDメモリーを製造する3つ合弁事業の処理を巡って法的な争いを続けているが、コンソーシアム側では(法的決着が)「どうであろうと買収は続行される」としている。

東芝では2018年3月までに買収が完了することを望んでいる。これは日本では4月から新事業年度が始まるからだ。東芝としては東京証券取引所から上場廃止の処分を受ける可能性はできる限り排除したいということだろう。

画像: Wiennat Mongkulmann/Flickr UNDER A CC BY-SA 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)

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