Chromeの暗号通貨マイニング拡張機能は全面禁止――Google、Chrome Web Storeの規約改定

今日(米国時間4/2)、GoogleはChrome Web Storeで暗号通貨マイニングを行うブラウザ拡張機能(エクステンション)を公開することを全面的に禁止すると発表した。

ブラウザを利用して暗号通貨マイニングを行うことは手っ取り早く金持ちになる方法とはいえない。しかし運用者がデベロッパーで、何千台ものマシンに密かにアクセスできるなら話は別だ。GoogleのChrome Web Storeではこれまで長い間、暗号通貨マイニングを目的とする拡張機能の公開をを許していた。しかしChrome Web Storeに登録できる拡張機能は単一の機能の実行を目的とし、かつその目的を明示したものなければならない。

ところが暗号通貨マイニングを実行する拡張機能の90%はこのルールに従っていなかった。金持ちになれるという誘惑はあまりに大きく、一部のデベロッパーは一見まともと見える拡張機能にマイニングのスクリプトを紛れこませていた。こういう拡張機能は発見されて即座にストアから削除されることもあれば、首尾よくストアで公開されることもあった。マイニング機能はバックグラウンドで動作し、勝手にCPUパワーを大量に使う〔下図〕。こうした拡張機能はユーザーによって個別に削除される必要があった。当然ながらGoogleはユーザー体験を悪化させるこうした拡張機能を快く思っていなかった。

そこでChrome Web Storeでは暗号通貨マイニングを行う拡張機能の新規登録が今日から禁止され、既存の拡張機能についても6月以降削除されることになった。ただしブロックチェーン関連であってもマイニングを行わない拡張機能は引き続き許可される。

Chromeの拡張機能プラットフォームのプロダクト・マネージャー、James Wagnerは、ブログに「Chromeの拡張機能プラットフォームはデベロッパーが各種の有用な拡張機能を開発することを可能にし、ユーザーにとってChromeの価値を高めるために大いに貢献してきた。残念ながら、これまでこの機能が悪意あるソフトウェアを開発するデベロッパーを引き寄せ、ユーザーを不当に利用することを可能にしていた。今回の措置はChromeユーザーが知らないうちにリスクにさらされることを防ぎ、安心して拡張機能を利用できるようにするわれわれの努力の一環だ」と書いている。

画像:matejmo

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleのエイプリルフールは「ウォーリーをさがせ!」

エイプリルフールといえば、冗談になるくらいの軽い嘘をついて、仲間と笑いあうという日だったはずだ。しかし嘘はウェブ上に蔓延し、どうやらあきられてしまった様子。エイプリルフールは、嘘をつくというよりも、何かしら冗談を楽しむ日に変化しつつあるようだ。Google Mapもやはり、エイプリルフールを迎えて「嘘」ではなく「お楽しみ」を提供することとしたようだ。

スマートフォンないしPC上でGoogle Mapを開くと、赤白セーターを身にまとい、画面の端からこちらに向かって手をふるウォーリーが表示される。さまざまな場所にいるウォーリーを探す(ウォーリーが探してもらいたがっているのかどうかは問題ではない。ウォーリーがどういう気持ちでいるかなんて誰にもわからない)のが、このゲームの目的だ。探すのに、Googleアシスタントを使うこともできる。

Googleマップを開いた時に現れるウォーリーをクリックすると、ウォーリーを探すゲームモードになる。ウーフ、ウェンダ、しろひげ、そしてオドローなども登場する。

エイプリルフールであることを考えれば、「どこかにウォーリーがいるよ」といって実際にはどこにもいなかったり、いかにもウォーリーがいそうな場面を表示しつつウォーリーはどこにもいないなんていたずらをすることもできたかもしれない。それはそれで話題を集めることはできただろうと思う。しかしGoogleはそこまで意地悪ではなく、ウォーリーはちゃんと地図上に存在している。ぜひご自身の目でご確認頂きたい。

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(翻訳:Maeda, H

Googleが三月の狂気(march madness)でリアルタイムの試合展開予想をCMで提供

Googleは、同社のデータサイエンスの技術をリアルタイムで試してみたいようだ。今週末(米国時間3/30〜)同社は、サンアントニオで行われるファイナルフォー(Final Four, 全米男子大学バスケ選手権)で、データ分析と機械学習の技術を駆使して、試合中にさまざまな予測を行う。そしてハーフタイムに放映されるテレビコマーシャルでは、そのゲームの後半戦について予言する。

その詳しい計画は同社の今朝(米国時間3/30)のブログ記事に載っていて、そこでは、Googleのクラウド技術を使ったスポーツデータの統計分析などで同社とNCAA(全米大学体育協会)はすでに関係があり、今回の企画もそのご縁から生まれた、と言っている。そしてGoogleはこの機会を、NCAAのデータのより高度な活用の機会と捉えている。

チームはデータサイエンティストと技術者とバスケットボールのファンたちで構成され、GoogleはGoogle Cloud PlatformとBigQuery、Cloud Datalabなどの技術を利用するデータ処理のワークフローを構築した。データは非常に細かくて、各人の毎分のショットブロック数、動物をマスコットにしているチームの逆転負け率、などもある。Googleはそれらのデータを総動員して、今行われているゲームの経過や結果を予想する。そのためには、ゲームの前半から得られたデータをリアルタイムで分析し、それに基づく予想を数分後にコマーシャルで発表する。

Google Cloudのチームが試合中の会場にいて、前半のデータをワークフローに放り込み、NCAAの過去のデータも利用して分析する。ハーフタイムになったら、データをさらに分析して予想を作りだす。その技術的な詳しい説明は、Google Cloud Big Data and Machine Learningのブログで共有されている。

ハーフタイムが終わる前にGoogleは、出来立てほやほやのテレビコマーシャルをCBSとTurnerに渡し、後半が始まる直前にそれが放映される。

“スポーツイベントの実況中に自社のリアルタイム予測分析技術を利用してコマーシャルを作る企業は、うちが世界で初めてだろう”、とGoogleは言っている。

この実験はGoogle Cloudなどの技術を宣伝する方法としても巧妙だが、ファイナルフォーの予想をするテクノロジー企業はGoogleだけではない。

すべてのバーチャルアシスタント(スマートアシスタント、音声アシスタント)が、独自の予想をしている。GoogleのGoogle Assistantだけでなく、AmazonのAlexaも、MicrosoftのCortanaも、AppleのSiriも。でもそれらの一部は、本物のデータサイエンスを利用した予測というより、人が書いた意見のようだ。

このGoogleとNCAAのデータサイエンス/機械学習の実験には、そのためのWebサイトもある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Cloudがアプリケーションパフォーマンスモニタリングのツール集を提供

Googleのクラウドプラットホームでは、社内用に作ったツールやサービスがGoogleのプロダクトとして顧客に公開提供されることが多い。今日(米国時間3/28)同社は、その一環として、Google Cloud Platformの上でアプリケーションを構築するデベロッパーにとって重要な、アプリケーションのパフォーマンス管理(application performance management)ツール集Stackdriver APMを発表した。

APMの考え方はやや変わっていて、問題の責任をオペレーションに渡すのではなく、デベロッパーがアプリケーションを調べる。つまりアプリケーションを作ったデベロッパーがコードにいちばん近いところにいるので、そこから出てくる信号もいちばんよく理解できるはずだ、とする。

StackDriver APMは、三つのツールで構成される: プロファイラーとトレース(トレーサー)とデバッガだ。トレースとデバッガはすでに利用できるが、しかしプロファイラーと併用することによって、三つのツールが協働してコードの問題を特定し、調べ、そして修復できるようになる。

Stackdriver APMを発表するブログ記事でGoogleのプロダクトマネージャーMorgan McLeanはこう書いている: “これらのツールのすべてが、どんなクラウドの上で動くコードやアプリケーションでも扱えるし、オンプレミスのインフラでも使える。つまり、アプリケーションがどこで動いていても、一貫性がありアクセス性の良いAPMのツールキットを使って、アプリケーションのパフォーマンスをモニタし、管理できる”。

ほかにStackDriverにはモニタリングとロギングのツールもあり、これら完全なAPMのスイートが、SplunkやDatadog、New Relic、AppDynamics(Ciscoが買収)などのベンダと競合することになる。しかしGoogleのプロダクト管理担当VP Sam Ramjiによると、これらのベンダは競合他社であるだけでなくパートナーでもあり、お互いのツールが協働して問題解決に取り組むことを、Googleも十分に理解している。

“しかし、コアシステムがみんなによく見えるようにする点では、うちが一番だ。人びとはこれまで使ってきたお気に入りのツールをこれからも使って、彼らの企業の事業目的という見地からプロダクションシステムを検査したり、適切なタイミングでアラートしていくだろう”、と彼は述べる。

まず最初は、プロファイラーの出番だ。これによりデベロッパーは、軽量級の(全量ではなく)サンプリングベースのツールで、アプリケーションのすべてのインスタンスからデータを収集する。

Stackdriver Profiler. 画像提供: Google

プロファイラーが集めたデータから問題を判定したプログラマーは、次にトレースを動かす。Ramjiによると、コードの問題はほとんどつねにクリティカルパスの後(あと)にあるから、このツールを使えば、問題が分散システムの全域にわたって伝搬していく様子を理解できる。トレースの画面(下図)は視覚化されたアナリティクスのような形をしていて、これらにより問題の性質と、計算資源に対するそのインパクトが分かる。

Stackdriver Traceツール。 画像提供: Google

そして最後がデバッガだ。Ramjiがこれをとくに好きなのは、若き日の90年代のツールを思い出させるからだ。当時はデバッガでアプリケーションを止めたり動かしたりしながら、問題の所在を突き止めていた。このAMPのデバッガもやはり、指定した箇所でコードを止めて、問題の核心を見つける。

ただしこの現代的なデバッガには、Ramjiが“マジック”と呼ぶものがある。デベロッパーによるコードの停止や再開が、顧客に影響を及ぼさないのだ。McLeanもこう書いている: “プログラマーにおなじみのブレークポイント方式のデバッグ処理を提供するが、それによって顧客へのネガティブなインパクトはない”。

Stackdriver APMは今日(米国時間3/28)から可利用になり、完全なサービスから成る完全なモニタリングスイートが提供される。これでGoogleは、モニタリング〜デバッグという分野でも、既存の選手たちと競争するつもりのようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

過去の採用応募者データベースから新しい職種の適材を見つけるHire by Google

企業のリクルーターや採用担当者を助けるサービスHire by Google今日、これまでの採用応募者の中から新しい職責に適した人物を見つけるための機能が加わった。

つまり、社内社外の人材資源を最大限に有効利用するためには、過去にあった空席がその応募者の希望や適性にはそぐわなかった、という人びとの中から、今度の新しいポジションの適材を見つけるべきだ。そしてそのために、蓄積された応募者データベースを利用するとよい。

HireのチームのプロダクトマネージャーEduardo Fernándezは、今日の発表声明でこう述べている: “人を一人雇うために企業は平均、250人の応募者と接触している。その249人の中には、未来に生ずる新しい職責にぴったりの人も少なくない。でもこれまで多くの企業は、過去の応募者の中に新しい仕事の適材を容易に見つけるための方法を、持っていなかった”。

過去の求職者という人材プールから適材を発掘するために、今度の新しい機能“candidate discovery”(候補者発見)は、新しい仕事に関する情報と過去の応募者たちをマッチングする。そのためにHireは、Googleの優れた検索機能を利用して、リクルーターの意図を正しく理解する。たとえばその新しい仕事の場所(例: 札幌支店)も、フォームの場所欄が空であっても、説明文のテキストの中から探り当てることができる。

求人求職に関するGoogleのこれまでの発表は、求職者の職探しを助けるものが多かった。しかし今回のHire by Google(Google Hireでもよい)は、求人側を助ける。このサービスは、今後もっともっと、機能が充実してほしいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、Google、Microsoftの教育市場への取り組み

本日(米国時間3月27日)シカゴで開催されたAppleのイベントは、教室向けの新しいハードウェアとソフトウェアを発表しただけではなく、自らを教育における主要プレーヤーとして誇らしく再表明するものだった。このカテゴリは、Appleの戦略の中で長い間その中心を占めてきたものだ。Steve Jobsが近しく愛し続けてきたものである。

80年代に子供時代を過ごした人ならばAppleの重要性を認めないわけにはいかない。Appleのコンピューターは全米のコンピューター教室の中心に置かれていたのだ。クリエイターを支える企業にとっては常にお似合いの代物だったし、教室にもちょっとした格好良さを付け加えてくれていたのだ。しかし近年になって、大きな変化が訪れている。Cromebookがクラスの主役になったのだ。それは大部分、安価なハードウェアと、スペックに対する限定的な要求のおかげである。

Googleによるこのカテゴリの初期の位置付けから考えると、Cromebookが教室でこれほど受け入れられることになるとは、その作り手たちさえもあまり期待していなかった。ともあれ、同社はその成功を喜んで受け入れて来た。一方、MicrosoftはChrome OSの成功を見て、そのアプローチを変えてきたように思える。

これに比べるとApple自身の反応はこれまであまり直接的なものではなかった、だが今日のイベントは、iPadを教育への取り組みの中心とする、同社のコミットメントを再確認したものだったのだ。もしAppleが反応していると見なすことができるとすれば、それは製品の価格に表されている。学校のデジタル戦略全体が、埃っぽくて古臭いコンピュータ教室の中にある、据置デスクトップを中心に回っていた時代は終わった。

しかし、8年前に発売されたiPadは、当初から教育用途も狙ってきたものの、タブレットの高い価格がそれを阻んでいたのだ。Appleは、タブレット市場が停滞し始めたことで、学校に対する全体的なコストの引き下げに取り組んできたが、最新のアップグレードではその価格を遥かに手が届き易い299ドルへと引き下げてきたのだ。

子供1人当たり1台のiPadというアプローチは、まだ多くの公立学校では実現できるものではないが、iPadを教室に展開しようと考えている学校IT管理者たちにアピールするだろうであることは容易に想像できる。また、Managed Apple IDのような仕掛けが、複数の子供たちが同じデバイスを、コスト削減のために共有することを容易にしてくれる。

専用教育ソフトに加えて、Appleは既存のClipsやGarage Bandなどの既存のアプリケーションが、教育目的に利用可能であり、学習プロセスに高度なマルチメディア対話性を持ち込むことができることを示した。今日同社は、私たちを教室の中に座らせて、そうしたプロジェクトのいくつかを実際に見学させることさえしたのだ。

もちろん、現在市場はGoogleが優位である。同社は市場の約60%を占めていると言われている。Androidのように、Chrome OSのアプローチの中心は、コストを抑えるのに役立つサードパーティメーカーの取り込みだ。

一般に予算が厳しい学校は、格安のChromebookをiPadよりも100〜150ドル安く購入することができる。それが魅力的な提案であることは容易に分かる。特に、生徒たちの手に渡ることで壊れることが多い場合にはなおさらである。

その成功にもかかわらず、Googleは一人ぼっちではない。昨日発表された初めてのChromebookタブレットの発表は、Appleのこの分野への取り組みと今日のイベントに対する先制攻撃だった。もっとも新しいAcerデバイスは、実際にはAppleの教育ディスカウントよりも30ドルほど高価だったのだが。その意味でGoogleは墓穴を掘ったとも言えるが、それでも他のハードウェアパートナーたちから、より価格競争力のあるタブレットが登場することは期待できる。

マイクロソフトは昨年5月に独自の教育イベントを開催し、Chrome OSに対抗する同社のソリューションを発表した。しかし、これまでのところ、そのWindows 10 Sはかなり混乱したままだが、その大きな原因は同社の発する混乱したメッセージによるものだ。同社は、10 SをWindows 10の中のモードの1つにすることで、事態をもう少し整理する予定だ。

アイデアはどちらも基本的には同じで、外部のアプリケーションから保護することができる機能縮小版のOSを提供することで、教師たちが不適切なものがデバイスにインストールされることを防ごうというものだ。ハードウェアにかかる費用も抑えられている。同社は新しいPCシリーズの提供を189ドルから始める。明らかにGoogle支配への対抗である。

事実、Microsoftがプレスに配る資料では、その製品のことを「妥協のない製品を、Chromebookと同じ価格で」(the same price as Chromebooks, with none of the compromises.)と表現している。また、Googleのオンラインオフィスアプリケーションの人気は高まっているものの、マイクロソフトのソフトウェアはオフィス内ではまだ支配的であるため、そのアプリケーションを使うことで子供たちが実世界への準備をすることができるだろうとも語っている。

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(翻訳:sako)

Google CloudはGoogle自身が使っているテキスト音声変換エンジンをデベロッパーに公開

テキストから音声への合成技術は近年大きく進歩し、最近のシステムは本物の人間がテキストを読んでるように聞こえるものが多い。その進歩を引っ張った企業のひとつであるGoogleは今日(米国時間3/27)、同社がAssistantやGoogle Mapsなどで今使っているのと同じ、DeepMindが開発したテキスト音声変換エンジンをデベロッパー向けに一般公開した。

そのCloud Text-to-Speechと呼ばれるサービスは、32種の声が12の言語とその変種を喋る。このサービスが生成するMP3またはWAVファイルは、ピッチや読む速度、音量などをデベロッパーがカスタマイズできる。

しかし、声の質にはむらがある。それはたとえば、英語には6種類の声があるからで、それらはすべて、テキストから生のオーディオを作るためのDeepMindのモデルWaveNetで作られている。

WaveNetはそれまでの技術と違って、短い発話の集まりから音声を合成しない。それをやると、私たちにはおなじみの、ロボットふうの話し方になってしまう。それに対してWaveNetは機械学習のモデルを使って生のオーディオのモデルを作り、より自然に聞こえる音声を合成する。Googleが行ったテストでは、WaveNetの声の方がふつうの(人間の)声よりも20%良い、という評価になった。

Googleが初めてWaveNetに言及したのは約1年前だが、その後同社は、同社自身のTensor Processing Unitsをベースとする新しいインフラストラクチャへこれらのツールを移し、オーディオ波形の生成をそれまでの1000倍速くした。だから今では1秒のオーディオの生成に50ミリ秒しかかからない。

この新しいサービスは、すべてのデベロッパーが利用できる。料金表はここにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

OracleがJavaの著作権侵犯裁判でGoogleに勝利

Oracle vs. Googleの因縁話はとっくに終わった、と思っていた方にとっては悪いニュースだ。火曜日(米国時間3/27)に連邦控訴裁がこの訴訟に新しい命を吹き込み、GoogleがOracleのJava APIsを使ってモバイルオペレーティングシステムAndroidを作ったことは著作権法の侵犯にあたる、と裁定した。判決文の全文はここにある。

この訴訟に中心にあるのは、こんな問いだ: Javaのようなプログラミング言語に著作権の保護は適用されるのか? Oracle vs. Googleの三度目の裁判を見るかぎり、著作権の適用範囲を広げようとするこのこの論争は、まだまだ決着していない。

Googleは、同社のJavaの使用は公正使用だ、とする立場を堅持してきた。2016年の陪審は、これに合意した。Googleは、Oracleが同社を訴訟した2010年の最初のラウンドでも勝利した。そのときOracleは90億ドルの損害賠償を求めたが、この訴訟は金額だけでなく、広義のソフトウェア開発の世界にとっても、大きな意味を持っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AppleのiPad教育イベントの前日Googleが学校向けChrome OSタブレットを発表

Chrome OSは、Googleがいろんなものを教育市場に仕掛けるための、理想的な足場になった。安くて簡素なChromebookは、インターネットをフルに利用することによってコンピューターの複雑さや難しさを軽減している。ただしこれまでは、タッチ画面のデバイスという、いまどき大きなピースが欠けていた。

そこで今日(米国時間3/26)Googleは、Chrome OSを載せた初めての教育用タブレットを発表した。その最初の製品が、Acer Chromebook Tab 10だ。これから子どもたちが手にすることになる、と思われるこのタブレットは、サイズが9.7インチの2048×1536で、お値段はAppleのエントリーレベルのiPadと同じ329ドルだ。

Chrome OSデバイスだからChrome教育ライセンスのある学校のITシステムに容易に統合できる。児童生徒たちは気軽に持ち歩きでき、スタイラスや指タッチでノートを書ける。AppleのiPadが填(う)めるべきだったかもしれない間隙を、これが填しまうかもしれない。

発表が行われた今日(米国時間3/26)は、Appleの教育イベントが明日行われる、という日だ。そのイベントでは、児童生徒のためのコンピューティングプラットホームとしてiPadの利点が訴求されるとともに、新製品や新しい機能の発表も行われる、という説もある。

タブレットは簡単に手に持てるので、教育におけるAR体験にも最適だ。世界遺産的な名所旧跡を訪れるVRツールGoogle Expeditionsが近くAR化されるから、児童生徒たちは画面にオーバレイされる解説などを見ながら、Great Barrier ReefやColosseum、International Space Station(国際宇宙ステーション)などを訪問できる。

The Acer Chromebook Tab 10は今春、教育者向けに発売される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google検索がモバイルファーストへ――準備が整ったサイトから順次MFIを適用

今朝(米国時間3/26)、GoogleはMFI(モバイル・ファースト・インデクシング)を正式に開始したことを自身のブログで発表した。この新方式は2016年からテストが開始されていたもので、インデクシングをどのように変更するかこちらで詳しく解説している。簡単にいえば検索のベースをモバイル向けサイトのコンテンツとするアルゴリズムだ。検索内容もこれに応じて表示されることになる。MFIはモバイル向けコンテンツを準備したサイトから順次適用される。

2017年12月にGoogleは少数のサイトについてこのアルゴリズム変更を開始したと述べたが、詳細を明かすことは避けていた。

MFIについてGooogleは「モバイル版のページをインデックスやランキングに使用し、主にモバイル ユーザーが探しているものを見つけやすくすることを意味」すると自社ブログで説明している。

「主としてモバイルをもちいている」というのは、今日Google検索を利用するユーザーの大半がモバイル・デバイスを通じてアクセスしているという意味だ。過半数がモバイルデバイスからとなったのは2015年からだ

Googleはまた検索を行う際に用いるインデックスは一つだけだと述べている。つまりあるサイトでモバイル・ファーストのインデックスと従来のデスクトップ主体のインデックスが併存するわけではない。GoogleがMFIを適用すれば、それがそのサイトでの唯一の検索インデックスとなる。

モバイル・フレンドリーかどうかはかなり以前から検索結果の表示ランキングを決定する重要な要素となってきたものの、決定的な要素ではなかった。Googleによればモバイルデバイス向けのページではなくても情報の内容が高品質であれば表示される場合があるという。

しかし Googleはいくつかの側面でモバイルサイトの比重を順次高めていた。たとえば、2015年にすでにモバイル・フレンドリーなページのランクをアップする措置を取っている。最近ではモバイル検索の質を高めるためにページの読み込み速度をシグナルに加えている。2018年7月以降、読み込みの遅いページはランクをダウンさせられる。

ただしGoogleは今日の発表で、MFIが適用されるのは準備が整ったサイトだけで、最終的な表示ランキングに直接影響するものではないと約束している。MFIはコンテンツの収集方法に関するもので、結果のランキングを決定するものではない。もちろんモバイル・フレンドリーなコンテンツがインデックスされれば「サイトのパフォーマンスは改善される」という。

Googleはモバイル・ファースト化を一挙に進めるわけではなく、今回はその第一波だ。

今回MFIの適用対象に選定されたのは、ページの高速読み込みを可能にするGoogle AMPのモバイル版を利用してるようなモバイル化において十分な準備が整い、実績を挙げているサイトだという。

MFIが適用されたサイトにはSearch Consoleを通じてウェブマスターにその旨通知される。また「スマートフォンのGooglebotからのクロールが大幅に増加することに気づくだろう」と述べている。.

Googleは「まだモバイル向け最適化されていないサイトであってもパニックに陥る必要はない」と述べている。「デスクトップ向けコンテンツのみのサイトであっても、引き続きGoogleはインデックスを続ける」という。

モバイル・ファースト化が完了するのがいつになるか、Googleは正確なスケジュールを明かすことを避けた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleのクラウドプラットホームではハイパフォーマンスなワークロードを容易に動かせる

AmazonやMicrosoft、Googleなどが提供している非常に大きなクラウドプラットホームは、大学や企業の科学者たちがシミュレーションや分析のために必要とするハイパフォーマンスコンピューティング(high-performance computing, HPC)のプロジェクトを十分に動かせる。なにしろ彼らに課せられる大きなワークロードも、何百何千というマシンで並列処理されるから楽勝だ。しかし、往々にしてチャレンジは、それだけ大量のクラスターをどうやって作り、それらを動かすワークロードをどうやって管理するかだ。

HPCのコミュニティがこのチャレンジを比較的楽にこなせるために、Googleは今日(米国時間3/23)、同社のクラウドプラットホームでオープンソースのHPCワークロードマネージャーSlurmをサポートする、と発表した(このSlurmではない)。それは、上位500のリストに載ってるようなスーパーコンピューターのユーザーの多くが使ってるのと同じようなソフトウェアだ。ちなみに現在最大最速のクラスターは、1000万あまりのコンピューターコアから成るSunway TaihuLightだ。

GoogleはSlurmを作っているSchedMDとチームを組んで、SlurmをGoogleのCompute Engineで簡単に動かせるようにした。この統合努力によりデベロッパーは、自分たちの仕様に基づいて動くCompute Engineで、スケーリングを自動的に行うSlurmを容易にローンチできる。ここでの興味深い機能のひとつは、もうちょっと計算力が欲しいようなときに、ユーザーがオンプレミスのクラスターのジョブをクラウドと連合できることだ。

GoogleのCompute Engineは現在、最大96コア、メモリ624GBまでのマシンを提供しているので、GCP(Google Cloud Platform)の上で必要に応じて大規模な計算力クラスターを構築することも、十分に可能だ。

なお、Microsoft Azureもその上にSlurmをデプロイするためのテンプレートを提供しており、またこのツールはかなり前からAWSをサポートしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google AssistantアプリがGoogle Payに対応――スマートフォンで個人間送金もできる

今日(米国時間3/22)から、OK, Google, send Bryan 15 dollars! などと命令できるようになるという。スマートフォンのGoogleアシスタントがGoogle Payを操作するコマンドをサポートするようになった。

Google Payは以前のAndroid Pay改名し、iOSアプリと統合されたサービスだ。Bryanへの送金が朝食代を貸しただけなら(そして例によってBryanが返すのを忘れているようなら)、OK, Google, request 15 dollars from Brian と催促できる。この機能は現在のところスマートフォン・アプリのみだが、Googleに取材したところ、数ヶ月以内にホーム・アシスタントでもサポートする計画だと明かした。

スマートフォンのアシスタントにまずGoogle Pay操作機能が導入されたのは、スマートフォン・プラットフォームの方が本人確認が確実だからだろう。スマートフォンではGoogleはアプリの使用にパスワードないし指紋による認証を求める。Googleホームはたしかに何人かの声を識別できるが、今のことろ、スマートフォンのような厳密なユーザー認証は行っていない。

Googleアシスタントは使っていてもGoogle Payは使っていないユーザーも多いことを考慮して、アシスタントはまずGoogle Payのセットアップを助ける。Google Payによる支払には手数料はかからない。

〔日本版〕英語版Google Homeのセットアップ・ページにはAssistantを通じてショッピングを行う場合の設定の仕方が記載されている。 日本版GoogleアシスタントにはショッピングないしGoogle Payについての情報はまだない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleがLytroを4000万ドル前後で買収との情報――ライトフィールド技術でVR世界構築強化

先週、Googleは仮想現実中で没入的写真を表示する新しいアプリを発表した。また多数のカメラを利用してこうした全周写真を撮影するテクノロジーも紹介している。これは16台のGoProカメラを円周上に配置したデバイスだったが、Googleではエンドユーザーが手軽に利用できるサードパーティーのテクノロジーの採用を準備しているという観測が広がっていた。

複数の情報源がわれわれに語ったとこによれば、GoogleはLytroを買収するという。このスタートアップは当初ライトフィールド記録テクノロジーを用いた画期的な多焦点カメラを売り出したが、後にテクノロジーの応用先をVRへとピボットした。

TechCrunchは多数のLytroへの投資者に加えてGoogle、Lytro自身にメールで問い合わせているが、まだコメントは得られていない。しかしわれわれはこれら企業ないし買収手続きに近い複数の情報源から交渉が進行中であることを聞いている。

O一人の情報源は「これはLytroの資産を入手するのが目的で価格は4000万ドル以下だ」と述べた。別の情報源によれば2500万ドル以下だという。Lytroの売却先としてFacebook、ないしAppleも考慮されていたとする情報源もあった。別の情報源によれば、Lytroの社員でGoogleに移るものは多くないらしい。退職金を受け取って去ったり、単に会社を辞めた社員も多いという。

Lytroの資産の中心はもちろんライトフィールドに関連する59件の特許だ。

実現したとしてもGoogleによる買収はLytroや投資家にとって大勝利には遠い。PitchBookのデータによれば、同社はこれまで2億ドル以上を調達しており、、2017年に行われた最後のラウンドにおける会社評価額は3億6000万ドルだった。投資家はAndreessen Horowitz、Foxconn、GSV、 Greylock、NEA、Qualcomm Ventures他、多数に上る。Googleのハードウェア担当上級副社長、Rick OsterlohがLytroの取締役会に加わっている。

4000万ドルというのは同社が新しいコンセプトのカメラを発表したときに期待されていた額からはかけ離れたものだ。当時Andreessen Horowitzの共同ファウンダーのベン・ホロウィッツは「このカメラには仰天した」と述べていた。

Lytroは2006年にRefocus Imaging社としてRen Ngによって創立され、2011年に現社名となった。しかしハードウェアの製造は文字通りハードな事業であり、VRの普及速度も期待されたほどではなかった。また没入的映像のプラットフォーム構築に大企業が参入したこともあり、Lytroは苦境に陥っていた。

Lytroが失速したのは、テクノロジー的に優れていたもののカメラがマスマーケット向けプロダクトとして高価すぎ、大型過ぎたこと、VRにピボットした後もマーケティング力が弱すぎたことが原因だろう。同時にライバルの大企業には潤沢な資金にものを言わせて自動車であれ地図であれゲームであれ、VRに関連する市場環境が成熟するのを待つ余裕があったことも逆風となった。

GoogleがLytro買収で正確に何を目的としているのかはまだ不明だが、同社のテクノロジーが世界最大のIT企業のプロダクトに組み込まれる可能性が出てくることは確かだ。【略】

リアルな仮想現実を実現するにはいくつかの手法があるが、Lytroの場合は、映像を構成する光線の入射方向に関する情報を記録して画像を合成するライトフィールドと呼ばれるテクノロジーだ。2次元の映像に奥行き情報が畳み込まれて3次元の画像となっている。これは没入的体験を得るためには優れた方法だ。これにより一つの対象に焦点を絞ると他の対象はぼやけて表示される。これはグリーンスクリーンのような特殊な装置を使わずに特定の対象を分離するためにも役立てられる。

仮想現実体験の弱点のひとつがVR酔いと呼ばれる現象で、2次元映像に奥行きがないため、装着者の視点の移動に追随できないことが原因の一つだった。ライトフィールド・テクノロジーはこの弱点を解消するために適しているかもしれない。また他にも応用範囲は広いはずだ。【略】

この記事は当初の公開後、買収価格およびライトフィールド・テクノロジーに関してアップデートしてある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleの最新アプリは白い線を引くだけ

本日(米国時間3/20)数多くのアプリ開発者が、Googleの拡張現実プラットフォーム向けに最新ARアプリを披露したが、Googleもじっとしていたわけではない。

Googleのチームが公開したのは、史上もっともシンプルなアプリかもしれない。チームはこのアプリを「実験」だと言っているが、それだけの理由はある。文字通り白い線を引くためだけのアプリだからだ。”Just a line” は、GoogleのVRペイントアプリ、Tilt Brushからあらゆるカスタムツールや設定機能を取り除き、宙に浮かぶデジタル白線で世界に注釈をつける能力だけを引き継いだ。

VR版との大きな違いは、VRヘッドセットを持っているひとよりも、ARCore互換のスマートフォンを持っているひとの方がずっと多いことだ。だからクールな3Dペインティングを多くの人が初めて体験できる。

ユーザーは端末を手に持って指を使って線を引く。ユーザーインターフェースは様々な物理的な動きに依存しており、携帯電話自体をメインコントローラーとして使う。自分の描いた美しい線をあとで見たいユーザーは、自分の作品を録画してダウンロードすることができる。

アプリを使ってみるためにはARCore互換の端末が必要になる。あと、出来上がるものへの期待をコントロールすることもおそらく必要だ。できることは線を引くこと! それだけ。

ダウンロードはこちら

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonが市場価値でAlphabetを抜く、Appleのダントツは揺るがず

Amazonは現在、マーケットの現在価値ではAppleにつぎ世界で二番目に大きい企業である。同社の時価総額は7632.7億ドル(NASDAQ:AMZN)、対してAlphabet(NASDAQ:GOOG)は7629.8億ドル“しか”ない。

Amazonは、前四半期(1710-12)がすごかった。株価は1月の初め以降29%も上がった。対してAlphabetの株価は高下した。

今日(米国時間3/20)だけを見ると、Amazonは2%上がり、Alphabetはフラットだ。今日の最終結果はまだ分からないが、たぶん逆転はないだろう。

現在、Amazonよりも時価総額が大きい唯一の企業はAppleだ。Appleの市場現在価値は8920億ドルだから、差は相当大きい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、サブスクリプション型ニュースを立ち上げ――News Inisitativeに3億ドル投資

今日(米国時間3/20)、Googleは独自の総合的なニュースサービス、News Initiativeを発表した。CBO(最高ビジネス責任者)のPhillipp Schindlerによれば、「Googleのニュースに関する取り組みをジャーナリズムの世界と結びつける」努力だという。

GoogleによればNews Initiativeはクオリティー・ジャーナリズムの強化、長期にわたって維持可能なビジネスモデルの確立、最新のテクノロジーによるニュースルームのイノベーションという3つの幅広い目標を目指すという。またGoogleは向こう3年間に各種のジャーナリズム関連のプロジェクトに3億ドルを投資することを明らかにした。

ニューヨークで開かれたプレスイベントでジャーリストを含む聴衆に対し、Schindlerは「Googleのビジネスは、その本質からして、われわれの目指す使命と結び付けられている。これは大企業にありがちな修辞と聞こえるかもしれないがそうではない」と述べた。もう少し直截に表現すれば、ニュースメディアはGoogleその他のインターネット・プラットフォームを友好的な目では見ていない。その理由は、Googleなどがオンライン広告ビジネスで圧倒的な地位にあるだけでなく、あからさまなフェイクニュースを別にしても、センセーショナルで内容に疑問の多い情報の拡散に大きな役割を果たしていると考えるからだ。

しかしSchindlerによれば、Googleがクオリティー・ジャーナリズムをサポートすることには「2つの面から明確なビジネス上の動機がある」という。

「第一に、Google検索はその本質からして、開かれたウェブとその情報への開かれたアクセスをビジネスの前提とする。その情報は当然ながら高品質のものでなければならない。第二に、GoogleのDoubleClickの広告ビジネスはパブリッシャーに利益を分配するシステムであり、昨年だけでも126億ドルがパートナーのパブリッシャーに支払われている」という。

「経済的な関係ははっきりしている。ジャーナリズムが成長しなければGoogleの成長もない」と Schindlerは述べた。【略】

Google.orgのJacqueline Fullerによれば、たとえばMediaWiseプロジェクトはPoynter Institute、Stanford University、Local Media Associationと提携し、2年間に300万ドルを投じてティーンエージャーにおけるメディア・リテラシーを高めるキャンペーンを組織するという。

ビジネスモデルについては、Googleはユーザーがパートナーのニュースを簡単に有料購読できるSubscribe with Google〔アメリカではUSA Today、New York Times、Washington Postなど、日本では毎日新聞が参加〕というサービスを開始する。ユーザーはGoogleアカウントさえ持っていれば、ワンクリックでニュースを購読できる。以後そのサイトではログインや支払処理など煩わしい手間は一切発生しない。

GoogleはまたGoogle Analyticsに新たにNews Consumer Insightsと呼ばれるダッシュボードを作成し、パブリッシャーが購読者の実態を分析し、売上を伸ばすことに役立てられるようにする。

テクノロジー面ではAMP(Accelerated Mobile Pages)フォーマットの利用によりモバイルデバイスへの記事のロードが高速化される。新しいAMPフォーマットは従来のテキストから画像、ビデオ、アニメーションを多く含むページに拡大されている。また各ニュースメディアのジャーリストリスト向けにOutlineという独自のVPNを提供し、安全なインターネット接続を可能にする。【略】

写真:Jonathan Brady/PA Images via Getty Images

アップデート:: プレスイベントの最後で行われたQ&AセッションでSchindlerは「News InitiativeはGoogleのニュースに対する取り組みの方向を変更するものではなく、これまで各種の活動を行ってきたニュース関連プロジェクトにより多くのリソースを割り当て、活動を支援することが目的だ。プロジェクトは最終的に[CEOのスンダル・ピチャイ]自身が指揮する。彼はこのことについて深い関心を寄せきた」と述べた。

SchindlerはまたGoogleは各種のパブリッシャーと協力して3億ドルの資金の使途を決定すると述べた。ただしこの新たなイニシアチブはビジネスモデルとしてもテクノロジーとしてもまずGoogleを益すると付け加えた。

Googleのニュース事業のバイスプレジデント、Richard GingrasはSubscribe with Googleというサブスクリプション(有料購読)モデルについてもう少し補足した。それによれば、パブリッシャーは購読者とメールを通じて独自に会話を行うことができるという。

Googleとパブリッシャーの間で購読料がどのような割合で分配されるのかについてGingrasは明確にするのを避けたが、「〔パブリッシャーにとって〕きわめて有利な条件だ」と述べた。Googleは処理のコストをカバーする最小限のみ受け取るという。「われわれの目標はこれによって利益を上げることではない」という。

Gingrasによれば、Googleは将来各種のプロダクトにサブスクリプション・モデルを拡大していくという。

「このNews Iisitativeは将来のGoogleのサブスクリプション・モデルの基礎となる。サブスクリプションに各種のプロダクトをバンドルしていくのはきわめて合理的なビジネスモデルだ」とGingrasは述べた。

〔日本版〕Google News Labのページが日本語でニュースイニシアチブについて説明し、報道機関からの問い合わせを受け付けている。GOOGLE NEWS INITIATIVEには毎日新聞を含め世界の主要なニュース・パートナーを示した地図が掲載されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google Lens、iOS版も公開

先週のAndroid版公開に続いて、GoogleのAIを利用した新テクノロジー、Google LensがiOSにもやってきた。この機能はGoogle PhotosのiOSアプリに内蔵されている。写っている物体、建物、ランドマークなどを認識してその場所の電話番号、住所、開店時間など様々な情報を表示する。本や美術館の絵画、植物、動物なども認識する。対象物の種類によってはアクションを起こすこともできる。

たとえば、チラシや看板の写真を基にカレンダーにイベントを追加することもできる。あるいは、名刺を撮影して電話番号や住所を連絡先に登録することもできる(写真を連絡先データに変えるといえば、Microsoftがつい最近Pixアプリに追加した機能で、LinkedInでその人を探すこともできる)。

Google Lensは昨年のGoogle I/Oデベロッパーカンファレンスで初めて発表された。最近の機械学習と画像認識技術の進歩によって可能になった機能だ。最終目標は、スマートフォンのカメラを使ってどんな種類の写真に写っているものも認識し、必要なら電話をかけたり連絡先情報を保存するなどのアクションを起こしたり、カメラの向こう側にある世界について学ぶことができる。

I/Oカンファレンスのデモで、GoogleはほかにもGoogle Lensの機能をいくつか披露した。たとえばWi-Fiルーターに貼られたシールを写真に撮って、書かれている情報をWi-Fi設定に貼り付けることができる。外国語の看板を英語に翻訳する機能のデモも行われた。

まだ約束した機能のすべてを十分果たしているとはいえないが、Google Lensの成長とともに可能になっていくのだろう。

Google PhotosのTwitterアカウントが発信したツイートによると、iOS版Google PhotosのGoogle Lensは、最新バージョン(3.15)をインストールしているユーザーに米国時間3/15から順次展開される。

来週のうちには展開が終了する見込みだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ウェアラブルオペレーティングシステムAndroid Wearが‘Wear OS by Google’に改名

Android Wearは、Googleが4年前の今週ローンチしたときに期待したような大成功には至らなかった。

この遅いスタートをきったウェアラブルオペレーティングシステムは、2017年の初めに2.0がリリースされた。しかしそれはかなり小さなアップデートで、目立つ変化を何も生まなかった。そのニューバージョンの発表から数か月後には、グローバルなマーケットシェアでTizenがWearを上回り、オープンなオペレーティングシステムを採用したSamsungの影響力を見せつけた。

たぶん、Wearに必要なのは新しいドレスだ、いや、少なくとも、新しい名前だ。そこで今日(米国時間3/15)後者を選んだGoogleはそのブログ記事で、Android Wearは今やWear OSだ、と発表した。もっと正確に言うと、Wear OS by Googleだ。

Wear OSのDirector of Product, Dennis Troperは、そのブログ記事でこう言っている: “ここで発表する新しい名前は、私たちの技術とビジョンと、そして何よりも重要な、私たちのウォッチを身につける人びとを正しく反映するものである。これからの私たちはWear OS by Googleであり、それは万人のためのウェアラブルオペレーティングシステムだ”。

時計メーカーの複合企業Fossil Groupが、ブランド名を変えることを示唆したようだ。

Fossil GroupのCSDO(Chief Strategy and Digital Officer) Greg McKelveyが、本誌TechCrunchにくれた声明文でこう述べている: “2017年にFossil Groupのウェアラブル事業はほぼ倍増の3億ドルあまりに達し、Q4の売上の20%はウォッチだった。そしてわれわれは、このカテゴリーの成長が今後も続くと予想した。われわれのスマートウォッチの顧客は多くがiOSのユーザーだが、2018年にはAndroidとiOS両方のスマートフォンの全世界のユーザーが、Wear OS by Googleの展開により、新しい魅力を体験することを、確信し熱望するものである”。

このニュースは、来週スイスで行われるウォッチとジュエリーのビッグショーBaselWorldの直前に発表された。今のところ、変わったのは名前だけだが、中身の詳細はショーの会場で発表されるのだろう。Android Wearは近年、Googleの注力の対象外だった。しかし2015年にはiOSとの互換性が加わり、客層は広くなったと思われた。Android Wearのウォッチは全部で50機種以上発売されたが、どれも、ウェアラブルの世界を席巻するほどの成功を経験しなかった。

しかしブランド名を変えたことによって、再びGoogleの注力の対象となり、ウェアラブルの全体的な不振の中で、スマートウォッチだけは少なくとも、明るい光に包まれるのかもしれない。しかし、あくまでも、改名で変わったものは名前だけである。同社によると、今後の数週間にわたり、Wear OSの名前がアプリやウォッチ製品に付随する形で展開されていく予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleマップ、 乗り換え案内に車椅子対応オプションを追加

Google マップは目的地までの道順のデータはかなり充実しているが、身体障害のある人たちにとっては事態は簡単ではない。駅によっては、車椅子にやさしくなかったり、エレベーターが壊れていたりする。最新のアップデートで追加されたオプションでは、車椅子の利用に配慮した経路を選ぶことだできる —— ただし、まだ始まったばかりの段階だ。

ロンドン、ニューヨーク、東京、メキシコシティ、ボストン、およびシドニーのユーザーは、経路のオプションで車椅子が利用可能かどうかを指定できる。乗り換え回数や最短距離を指定するのと同様で、さらに機能が追加される予定だ。

これは、障害者やベビーカーを使っているひと、あるいは重い荷物を持ち歩くひとたちが、便利になることは間違いない。

しかし地図というものは、Googleマップのように著しく詳細なものであっても、身体障害のある人たちにとって不可欠な情報が著しく欠けている。歩道の状態やグレード、ガードレールの切れ目、横断歩道とボタン、建物の車椅子用出入り口、などもっと多くの事柄を考慮した徒歩経路などを、世界一使われている地図プラットフォームなら取り入れてほしい。

作るのが可能であることはわかっている。何人もの学生が夏休みプロジェクトで作っているからだ。たとえばAccessMapは、手作りのデータと公開データを組み合わせることで、歩道が安全か、移動には危険がともなうかどうかをラベル付けする。現在はワシントン州シアトル限定だが(学生に全国対応は望めない)コンセプトは有望だ。

Googleには、膨大なリソースを少しでも投入して、マップのアクセシビリティー対応を改善してくれることを願っている。喜ぶひとはいくらでもいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アプリストアのデベロッパー虐待でフランスがAppleとGoogleを提訴へ

フランスの経済相Bruno Le Maireが、AppleのApp StoreとGoogleのPlay Storeのやり方をめぐって、両社を批判した。彼によると、GoogleとAppleはアプリのデベロッパーに対して揮う権力があまりにも強大すぎる。Le Maireはその判断を法廷に求め、必要なら巨大テクノロジー企業に罰金を課すつもりだ。

“デベロッパーがアプリを開発してそれらをGoogleやAppleから売ろうとすると、それらの企業が価格を決め、一部のデータを取得し、デベロッパーとの契約を一方的に変更することもある”、とLe MaireはRTLで述べている。“これらはどれも、受け入れられない。これは、われわれが望む経済ではない”。

フランスの政府高官がApp StoreとPlay Storeを問題視するのは、これが初めてではない。先月はARCEP(電子通信郵便規制庁)のSébastien Soriano総裁が、ネット中立性はキャリアとISPだけにとどまるべきでない、という記事を共有した。大手テクノロジー企業も、インターネットの中立性に関して責任がある、というのだ。

Sorianoはそのとき、“スマートフォンのユーザーが直面しているすべての制約を初めてリストアップした”、と述べている。“ユーザーの意味は、消費者と、アプリをストアへ提出するデベロッパーの両方だ”。

デベロッパーには、App StoreやPlay Storeのルールに従う以外の選択肢はない。AppleやGoogleに売上の30%(会員制のアプリなら会費収入の15%)を払う以外の選択肢はない。

AppleやGoogleがストアからアプリを削除しても、事前の契約があるから法に訴えることはできない。ただし契約内容を、交渉によって変えられる可能性はある。

“GoogleとAppleを虐待的事業実践の罪でパリ商業裁判所に訴えるつもりだ”、とLe Maireは言っている。罰金はおそらく数百万ユーロぐらいだから、GoogleとAppleにとっては痛くも痒くもない額だ。しかし、公的訴訟としてはなかなかおもしろい。

大手テクノロジー企業に対するEUの徴税計画は、Le Maireによると2018年の終わりごろに発効する。今月初めに彼は、数週間後に詳細を発表する、と述べた

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa