Firefoxの実験プロジェクトに二つのタブを横並びに表示できる機能が登場、テーマエディターも

最近のアップデートで性能をアップしたMozillaのFirefoxは、GoogleのChromeなどと並んでブラウザーのシェア競争の最前線に復帰した。そのFirefoxの最大の特長がたぶん、つねに何かの実験に挑戦していることだ。近年、Mozillaはそれらの実験の多くをそのTest Pilotプログラムで取り上げ、そして今日は、そのプロジェクトから二つの新しい機能をローンチした。それらは、Firefox ColorとSide Viewだ。

Firefox Colorはその名のとおりの機能で、基本的にはテーマエディターだ。ユーザーがブラウザーの色を指定したり、背景のテクスチャを選んだりできる。

とくにすごい機能でもないが、Firefoxは前からカスタマイズには熱心で、これもユーザーによるブラウザーのカスタマイズ能力をさらに充実させる。ぼくの場合は、Firefoxのテーマにいろいろ凝った挙句に結局デフォルトに戻る、というパターンだったが、そうでない人はFirefox Colorを十分楽しめるだろう。

でも、もうひとつの実験Side Viewは、なかなかすごいし、役に立つ。最近の、画面が横長のモニタを使ってる人ならとくに便利だろうと思うが、二つのタブの画面をブラウザーをもうひとつ開かずに、一つのブラウザー画面に横並びに表示できるのだ。新しくできた[Side View]ボタンをクリックして、オープンしたい第二のタブを選ぶ、それだけだ。最初に開いていたタブをもっと自由にドラッグできるとさらに便利だが、今後の進化に期待しよう。

Test Pilotで試した実験のすべてが今後のFirefoxに実装されるわけではないけど、最近ではブラウザーのスクリーンショットコンテナアクティビティストリームなどがFirefoxに本番実装された。今回の二つのうち、Side Viewはぜひ採用してほしいね。

二つの実験はここで試せる。

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iOS 12ではFace IDに2人目の顔を登録できるらしい

ARの機能向上からグループFacetimeまで、iOS 12に関する注目すべき発表は山ほどあった。しかし、今年の秋にやってくるAppleのモバイルOSには、WWDCのキーノートでは触れられなかった実用的なアップデートがある。

9to5Macによると、 iOS 12ではFaceIDに2種類の顔を登録できるらしい。

これまでFace IDでは、iPhone Xに登録できる顔は1つだけだった。9to5MacはiOS 12ベータを精査する中でこの変更に気づいた。そこにはFace IDの設定項目として「別の顔を登録する」が新たに加わっていた。

説明は以下の通り。

あなたの顔を学習し続けことに加えて、Face IDは別の顔も認識することができます。

あまりはっきりしない説明だが、9toMacはテストしてこの機能を確認し、以下の問題点を見つけた。Face IDに2種類の顔を登録したユーザーが、その別の顔を削除するために自分のFace ID登録をはじめからやり直さなければならない。言い換えると、別の顔をリセットしたければ、登録済みの自分の顔もクリアする必要がある。

そんなちょっとした不便さはあるものの、Face IDに第2の顔を登録できることは実に理に適っている。カップルが携帯電話を行き来させることは実用上よくあることだし、親が自分の携帯電話を子供に使わせてゲームをさせたりアプリを試したりすることもある。

そしてこれは次世代iPadにFace IDが採用される兆候かもしれない。タブレットはスマホ以上に複数ユーザーで共有する機会が多いのだから。

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UdacityとGoogleが新卒や中途転職者のための無料のキャリアコース12種を開始

さまざまなオンライン教育学習コースを提供しているUdacityが今日、Googleとの新たなパートナーシップにより、新卒や中途転職者向けの無料のキャリアコース数種発表した。無料のキャリアコースはUdacityにとっても初めてで、受講者が新しい職を得やすくすることが目的だ。それは新卒者の初めての就職と、中途転職/中途採用の両方である。

両社は3月に立ち上げた“Networking for Career Success”(キャリア成功のためのネットワークづくり)コースでこの方式を試行した。そのときは、同じくGoogleとのパートナーシップ事業コースであるデベロッパー育成奨学コースGrow with Googleの6万名の受講者を対象とし、今ではそれは今回の12種のキャリアコースのひとつになっている。

コースのテーマは多岐にわたり、履歴書のリフレッシュやカバーレターの書き方もあれば、GitHubのプロファイルの最適化、LinkedIn Networkネットワークの強化などもある。もちろん、技術者募集の面接に備える“Data Structures and Algorithms in Python”やSwift言語のコースなど技術習得のコースもある。

“次世代の人材たちは非常に多様なスキルを持った状態で労働市場に入ってくるが、しかし彼らが直面するのは多くの競合者と雇用環境の急速な変化だ”、とUdacityのキャリアコース担当VP Kathleen Mullaneyは書いている。“空いている職をめぐる競争に負けないためには、必要なすべてのリソースを確実に習得しなければならない。しかもこのようなサポートを必要としているのは、彼/彼女一人ではない。キャリアの路線変更を求めている中途転職のプロフェッショナルや、仕事に復帰したいと願っている中高齢者、そのほかさまざまなタイプの求職者たちなど、すべての人にとってこれらのコースが役に立つ”。

Udacityは前から企業とパートナーしているから、Googleと再びパートナーしても意外ではない。Google自身は、Udacityとその競合者Courseraの両方と数年前からパートナーして、キャリア指向のコースや、本格的な技術者育成コースを立ち上げている。それらは、プログラミング入門ITスキル機械学習専門コースなど、さまざまだ。

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Apple App Store登録デベロッパーは2000万名、累積売上1000億ドル、毎週のビジター数5億

Microsoftがデベロッパーに大人気のコードリポジトリGitHubを買収したばかりだが、現時点で多くのデベロッパーがお金を稼いでいる場所はAppleだ。今日のWWDCでAppleのCEO Tim Cookは、iOSの登録デベロッパーが2000万名、そしてApp Storeにおける彼らのこれまでの累積売上が約1000億ドル、App Storeの1週間のビジターは5億名、と発表した。

これらの数字は、Appleの一貫した、デベロッパーとアプリのマーケットプレース重視の姿勢を表している。スマートフォンのハードウェアの売上が先進国を中心に鈍化しているだけに、このようなデベロッパー/アプリの重視の姿勢は今後ますます、重要な収益源になるだろう。

Cookによると、Appleが開発したプログラミング言語Swiftも、このような、ハードウェア経済からソフトウェア経済への移行を反映して、ユーザー数が伸びている。

彼曰く、“Swiftはもっとも急速に成長しているプログラミング言語だ。Appleのデベロッパーはこの言語を大々的に使用しており、App Storeの35万以上のアプリがSwiftで書かれている。プログラミングは必須のスキルであり、世界中の学校で教えるべき、と信じている。プログラミングを学ぶことの利益は多く、問題解決の能力や重要な思考力を育てる”。

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AppleのSiriはShortcutsツールでユーザーが簡単にコマンドを作れるようになった

Siriは長年、iOS上のもっともぶっ壊れたユーザー体験だった。Appleもその改良を口にすることは少なかったが、今回のWWDCで発表されたアップデートによりインタフェイスが改良され、ユーザーが自分のコマンドを作ったり、Siriからの早めのアップデートをもらいやすくなった。

Siriの提案機能でこのデジタルアシスタントは、ユーザーのビヘイビアから学ぶ。いつも決まった時間にコーヒーをオーダーしていると、Siriはその時間になると、そのことを提案する。会議に遅れそうだったら、Siriは連絡のメッセージを誰かに送るよう提案する。

今度登場したShortcuts(ショートカット)というアプリでは、ユーザーが“add to Siri”ボタンを使ってサードパーティのアプリを利用するカスタムコマンドを作れる。これによりユーザーは、たとえばKayakアプリのショートカットを使って、次の旅行の情報へジャンプできる。

これに関するAppleのプレゼンはかなり簡潔だったから、もっと詳しく知る機会がほしいね。Siriに対しては、いつも疑ってかかるのがベストだが、でもこれらのアップデートは、iOSだけでなくWatchやHomePodにとっても前向きの展開だろう。

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ホース自身のの水力で動く消火ロボットを東北大/八戸高専が開発

ホースを持ち運びするドローンは幻想だったかもしれないが、ホースを動力源とするロボット・ドラゴンは本物だ。この、奇妙だが実用的かもしれない日本のロボットは、燃えているビルの窓から中へ入り込んで、その強力なジェット水流であたりのものすべてを吹き飛ばすだろう。もちろん、自分で自分を操作しながら。

そう、これはインチキ・クラウドファンディングではなくて本物だ。東北大学と八戸工業高等専門学校Yが作ったこのDragonFireFighterは、先月のInternational Conference on Robotics and Automationプレゼンされた

ホースを水栓につないで放水しようとすると、ホースは水の勢いで勝手にのたうち回るが、このロボットはその動きを利用している。すなわちホースが単純なジェットのように動き、水の推力でホースは前進する。だからホースに、方向の異なる複数のノズルを付け、それらを個々に開閉したら、ホースの進む方向を制御できるのではないか?

そう、それが、ホースの力で動くロボットドラゴンの原理だ。

このDragonFireFighterには、ノズルをかぶせた“頭部”と、その下の“首”がある。ホースからの水圧を両者の上のいくつかの噴出口へ向けることによって、安定を保ったり、位置や方向を制御したりできる。

前進するには人間の介入も必要だが、方向を維持したり変えたりするのはロボットからの水の噴射の力だけだ。現時点のこれぐらいの精度でも、実用性はある。このビデオよりももっと可動域が大きかったら、さらに遠くからでも仕事ができそうだ。

すべての水圧を窓へ向けられたら、さらに効果的と思われるが、でも現状で十分役に立つ状況はいくらでもある。

DragonFireFighterは、防火防災のエキスポInternational Fire and Disaster Prevention Exhibition(東京国際消防防災展2018)でも展示された

それともうひとつ、IEEE Spectrum誌上の記事、“Firefighting Robot Snake Flies on Jets of Water.”を忘れてはいけない。


[X Men: First Classより]

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Apple Watchにウォーキートーキーモードがついた

本日(米国時間6/4)、Appleの年次デベロッパーカンファレンスで、同社はApple Watchのウォーキートーキー(トランシーバー)機能を発表した。アプリの名前はずばりWalkie-Talkie。

「これは友達や家族と話せる簡単で楽しい機能」、とAppleのテクノロジー担当VP、Kevin LynchがWWDCで語った。

初めて使うときはまず友達にリクエストを送り、友達はそれを承認または拒否できる。承認されたら、いつでもその人とウォーキートーキーできる。このWatch間通信は、携帯ネットワークでもWi-Fi経由でも可能で、友達や家族と短いボイスメッセージのやりとりができる。ボタンを押して話しはじめると、友達は触覚フィードバックを感じてすぐに声が聞こえてくる。

これはいつでも使いたいという機能ではないが、間違いなく楽しい。Appleがウォーキートーキー機能について最初に話したのは2014年のことで、Apple Watchが発売される前の年だった。しかし、これまでApple Watchにこの機能か搭載されることはなかった。

Walkie-Talkie feature circa 2014

WWDCでAppleはWatch OS5も発表した。これについてはここで読まれたい。

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AppleのMemojiで自分の顔のアニメが使えるようになる

今日(米国時間6/4)Appleは、Animoji(アニメ文字)の大きな改訂を発表し、人間的ルックスのMemojiのほか、あのばかばかしいiPhone Xアニマルには舌検出機能が加わった。

同社のAnimojiは昨年9月に発表されたiPhone Xの大きな目玉機能の一つだった。まぬけなマンガの豚やニワトリがiPhone Xの新しい前面カメラを使ってユーザーの顔を追跡し、録画されたメッセージを楽しく伝える。

当初の提供以来、Appleはアニメキャラクターのレパートリーをいくつか増やしてきたが、今回初めてそのルックスと動きに大きな変化があった。

今日発表されたのは、幽霊、コアラ、トラ、TレックスのAnimoji(舌トラッキング付!)。しかし、さらに興味深いのが新たに加わったMemojiだ。ユーザーが自分だけのAnimojiを作れるカスタムツールで、SamsungのGalaxy S9の機能に似ている。

自分の顔を驚くほど細かくカスタマイズすることが可能で、ヘアスタイルだけでなくさまざまな特徴を微調整できる。

Bitmojiによく似ているが、Animojiのライブ顔追跡機能のマジックを生かして非常に楽しくて多様な体験が可能だ。メッセージの中で使うことも、カメラアプリでリアルタイムに顔を置き換えることもできる。

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macOS 10.14には、新しいダークモードとApple Newsアプリが入るらしい

AppleのWorldwide Developers Conference(WWDC)をわず数日後に控え、いくつかの最新情報はすでに明かされている。

デベロッパーのSteve Troughton-Smithが今朝ツイートしたのは、彼がmacOS 10.14だといういくつかのスクリーンショットだ。画面はXcode 10を紹介するものだが、OSの大きな変更もいくつか見ることができる。

まず、この新しいmacOSには本格的ダークモードが導入されている —— メニューバーとドックだけでなく、アプリやごみ箱まで暗くなっている。スクリーンショットにはドック内のApple Newsアイコンも写っているので、おそらくデスクトップ版アプリが出てくるものと思われる。

ところでTroughton-Smithはどうやってこれらのスクリーンショットを入手したのだろうか? 彼の話によると、AppleがXcodeのプレビュービデオをMac App Store APIに載せたものを、9to5Macでシェアした。どうやら、Mac App Storeでもプレビュービデオが使えるようになるらしい(iOSのApp Storeではすでに可能)。

WWDCに先立ち、Appleが「ユニバーサル」アプリに対応するという噂が流れている。デスクトップとモバイル両方で動作するアプリだ。まだなにも確認されていないが、AppleがiOSとmacOS —— およびそれぞれのApp Store —— を似せようとしていることがうかがわれる。

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Google Homeがミニゴルフの全米ツアーを開催、ファミリーで参加できる、賞品もある

ニューヨークやシカゴ、ロサンゼルス、またはアトランタに住んでる人はもうすぐ、ミニゴルフで遊んで†Google Homeのいろんな製品について学べる。古き良き日の、企業の販促イベントみたいだな。(†原注: パターだけでプレイするゴルフなのでputt-puttという言葉が好きな人もいる。)

このプロジェクトに参加しているGoogle社員が、発表のビデオでこう言っている: “ふつうのリビングルームよりもちょっとエキサイティングな環境で、全国の人にGoogle Homeにできるマジックを感じてほしい”。もう一人のGoogle社員は、“ここでできることは、どれも家でできる。あなたの家をミニゴルフのコースに置いたようなものだ”、と言ってる。

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当然ながら、仕掛けの中には、Google Homesがコース全体に配置されていて、障害物を避(よ)けるためにはそれらとお話しなければならない、というのがある。このコンペの“賞品”は、Googleの名入りソックスたくさんと、Home Mini数台だ。そしてもちろん、全体がファミリー向けだ。

ニューヨークのコースは、すでに企業向けにオープンしている。そのほかの都市も、すぐに続くだろう。ティータイムの予約は、ここでする。

ジョークを抜きにしても、Googleは明らかに現在の、Homeをめぐる上げ潮ニュースに乗りたいのだ。その中には、Google Homesの売上がAmazonのEchoデバイスを上回った、というのもある。先月のGoogle I/Oカンファレンスでデモした、ちょっと気味の悪いGoogle Assistant、Duplexについてはまだ一言もないが、なんだったらあなたご自身が、Google HomeのミニゴルフコースでGoogle Homeデバイスにたずねてみるとよい。

おまけ情報: ポートランドに住んでる人は、Twin Pines Country Clubへ行けばよい。市の施設だから、企業の宣伝臭なしでputt-puttを楽しめる。無料で。

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InstagramのアルゴリズムをInstagramのチームが詳しく説明

Instagramが2016年に逆時系列フィードのアルゴリズムを捨てるまでは、すべてのポストの70%、友だちのポストの50%が失われていた。順序の混乱に対する批判はあったが、今のInstagramは、関連性ソート(relevancy sorting)によって8億あまりのユーザーが友だちのポストの90%を見ており、このアプリ上で過ごす時間が増えている、と同社は主張する。

しかしInstagramはこれまで、そのアルゴリズムがどのようにしてユーザーに見せるものを選んでいるのか、説明したことはなかった。そして、オーナーがFacebookであるこの企業は今日(米国時間6/1)、サンフランシスコに建築中の新しいオフィスに記者たちを集め、Instagramのフィードのランク付けアルゴリズムの蓋を開けて見せた。

InstagramのプロダクトリードJulian Gutmanがアルゴリズムを説明している

Instagramのフィードのランク付けの基準

Instagramは、ユーザーの過去のビヘイビアに基づく機械学習により、誰にとってもユニークな(その人だけの)フィードを作っている。誰かと同じアカウントをフォローしていても、それらのアカウントとの対話の内容に基づいて個人化されたフィードが来る。

Instagramのフィードで何を見るかを決める、三つの主な要素は次のとおり:

  1. 関心: ユーザーが関心を持つ、あるいは気にする物事は、類似のコンテンツに対する過去のビヘイビアや、ポストのコンテンツに対するマシンビジョン(機械視覚)の分析で判断している。
  2. 新しさ: そのポストが共有されたのはどれぐらい最近だったか。何週間も前のものより、至近のポストが優先される。
  3. 関係: 共有したその人とどれだけ親(ちか)しかったか。ポストにコメントした、写真にタグをつけたなど、過去のInstagram上で多く対話した人ほど、ランクが高くなる。

以上の中心的な要素のほかに、以下もランク付けに影響する:

  • 頻度: どれぐらい頻繁にInstagramを開くか。最後の訪問以降のベストポストを、なるべく見せようとする。
  • フォロー: たくさんの人をフォローしている人ほど、広い範囲からコンテンツを拾う。
  • 使い方: 短時間、ベストポストだけを見たか、それともカタログをじっくり見て閲覧に多くの時間を割いたかで、見せるコンテンツが決まる。

Instagramの神話を退治する

Instagramのチームは、フィードに関する陰謀説などの疑問にも答えた。本誌TechCrunchは、その答の真偽を検証できない:

  • Instagramは現時点で古い逆時系列フィードをオプションとして検討していない。それは、複雑さをさらに増したくないからである。ユーザーは、今がどのフィードか忘れてしまうだろう。ただし、そのアルゴリズムが嫌いなユーザーには耳を傾けている。
  • Instagramはポストをフィード中へ隠していない。スクロールすれば、フォローしている人全員のすべてのポストを見ることができる。
  • フィードのランキングに写真やビデオのフォーマットは関係しない。ユーザーがエンゲージしているコンテンツに基づいて、フィードもチューニングされる。ビデオを見ることが少なければ、フィード中のビデオも少ないだろう。
  • InstagramのフィードはStoriesやLiveなど、特定の機能を好むユーザーを優遇しない。
  • Instagramは、あまりにも頻繁にポストする人や、特定のビヘイビアを繰り返す人のランクを下げないが、頻繁なポストの合間に別のコンテンツを入れることはある。
  • Instagramは個人アカウントや企業アカウントをフィードで優遇することはないから、アカウントを切り替えてもリーチに変わりはない。
  • シャドウバンは(shadowbanning)は実際にはない。Instagramは人びとのコンテンツを、ハッシュタグが多すぎるなど、特定のアクションを理由として隠すことはない。

〔shadowbanning, ポストが投稿した本人には見えるが、そのほかの人には見えない(見せない)こと。〕

今日のInstagramの、初めての記者たちとのホワイトボードセッションで、やっと誤解の多くが解けたと思われる。自分のポストが自分のお気に入りの人たちに届いているという、確信を持てるなら、広いオーディエンスを確実に構築できる。そして、いつもすばらしいコンテンツが見られるなら、Instagramのアプリをもっと頻繁に開くだろう。

しかし、地平線上には、Facebookのアルゴリズムが2015年に経験したものと同種の問題が、首をもたげている。それは、競争によるリーチの減少だ。Instagramの個人会員や企業会員が増えてポストが増え、しかし一ユーザーあたりの滞在時間が同じなら、多くのポストが水底で溺れ死に、そうでないポストもビューは少なくなる。人びとは必然的に、Instagramは広告が多すぎると不平を言うが、でもそれは、アルゴリズムでフィードを作っている人気サイトの宿命だ。

余剰コンテンツをStoriesに押し込めたり、フィードについてユーザーを教育してこの問題を和らげる努力をすれば、不平は減るだろう。Facebookはすでにクールでなくなったが、Instagramがユーザーの人気を失ってはいけない。

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Googleがタブレットから撤退

Googleがひそかにタブレット事業から手を引き、同社のAndroidページから“tablets”のタイトルが消えた。たぶん、金曜日なら誰も気が付かないし、月曜になれば古いニュースになっている、と踏んだのだろうが、でもAndroid Policeがいち早く気づいた。それは、昨日(米国時間6/1)はあったが今日はない(下図)。

本誌TechCrunchは2016年にライターのRomail Dilletがタブレットの死を宣告した。昨年は1億6000万台あまり売れたから、それはちょっと早すぎたが、いずれにしてもその余命は長くなかった。

とりわけGoogleは、タブレットの分野でAndroidをiOSと互角にするために苦戦した。そして同社の今回の決定は、Chrome OSへの選好を表しているのだろう。それはノートブックという疑問符つきのレガシーを継承しているけど、〔主に教育市場で〕儲かっているのだ。Googleはこれまで、そのOSのAndroid互換性の拡大に努めてきた。Androidタブレットの廃版も、意外ではない。


[‘TABLETS’がない]

タブレットは単純で使いやすいから売れたのであって、スペックに魅力があったからではない。しかしアップグレードする動機がどこにもないから、その後の売れ行きは伸び悩んだ*。ぼくの場合で言うと、第三世代のiPad(初代Retina機)をそのほぼ500年前のリリース以来使っているが、新しいのにアップグレード/アップデートしたい、という気になったことは一度もない。〔*: 下の‘関連記事’が日本語訳〕

(関連記事: 想定範囲内の新製品、遅い買い替えサイクル、値下げ―、タブレット市場で今何が起きているのか

Amazonの安いKindleタブレットはやや売れているが、それは自分のスマホを指紋だらけにされたくないママが子どもに買ってやったり、あるいは飛行機によく乗る人たちが超コンパクトなひまつぶし手段として買ってるからだ。

もちろんGoogleの市場脱退イコール、Androidタブレットの終わり、ではない。SamsungやAmazonなど数社がこれからも作り続けるし、その中にはすごくいいものもあるだろう。でもGoogleという強敵がいなくなると、機能のアップデートやサポートなどに、気合が入らないかもしれない。

タブレットは、スマートフォンのような機能マニアがあまりいないから、新しいGalaxy Tabなどを買って、そこにGoogle Assistantのクールな最新アプリがなくても、タブレットが必要な人なら買う。ゲームをしたり、Pocketの記事を保存したり、エコノミークラスでNetflixを見るためには、それで十分だ。そのための低価格機は、いつでもある。でもGoogleは、そんな市場すら捨てたのだ。

今Googleにコメントを求めているので、何か得られたらこの記事をアップデートしよう。

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蜜蜂の個体数を調べて群の健康状態をチェックするRaspberry Piのプロジェクト

蜜蜂を飼うと、そのお世話がたいへんである。そこでプログラマーのMat Kelseyは、彼の羽根のある蜂蜜メーカーたちが今どれだけ巣箱にいるかを知るためのカウンターを作った。彼のシステムはRaspberry Piと機械学習のアルゴリズムを使って、巣箱に入る蜂の個体数を調べ、その時系列を見ることによって群(むれ)の状態をモニタする。

“巣箱を置いたとき最初に考えたのは、‘出入りする蜂の数をどうやって数えるか?’だった”、とKelseyは書いている。“調べてみたら、蜂にとって無害な良い方法はまだないことが分かった。でも、個体数とその変化が分かれば、コロニーの健康状態もよく分かるはずなんだ”。

そのシステムは、巣箱のドアの写真を10秒おきに撮る。そしてその背景を外挿して、その間にフレームに入ったオブジェクト…すなわち蜂…の数を数える。蜂は絶えず動き回っているし、巣箱から出て行く蜂は数えないから、難しくておもしろい問題だ。

ソースはGithubでダウンロードできるし、詳しいブログ記事もある。今は、蜜蜂のコロニーの崩壊が世界的な問題になっているから、なおさら重要なツールだろう。しかも、Raspberry Piがこんな複雑なこともできるなんて、嬉しいよね。

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ASUSが暗号通貨マイニング専用のマザーボードを発表…自己診断機能を充実

マイニング用のハードウェアは、おかしなものだ。日用品のような安いハードウェアを使って複雑な計算を…効率悪く…やらせたり、あるいは特別設計の高価なボードにBitcoinを稼ぐ仕事しかやらせなかったり。そこで、マザーボードのメーカーとしても有名なASUSは、この両極端のギャップを埋めようとしている。

H370 Mining Masterは、20のグラフィクスカードをサポートするベーシックなマザーボードで、Ethereumなどのあまりリソース集約的でないスクリプトで使われる。カードはPCIe-over-USBで接続し、各ポートは、オンボードの診断機能により個別にコントロールされ管理される。それにより、個々のグラフィクスカードがどれも正しく動き、接続が完全であるようにする。

プレスリリースから引用しよう:

マシンのメンテナンスに割く時間が少なければ、それだけマイニングの時間が多くなる。そこでH370 Mining Masterには一連の自己診断機能があって、プラットホームの管理を容易にしている。中でも重要なのがGPU State Detectionで、ブート時にシステムをスキャンして各ライザーポートの状態を調べ、空か、機能するグラフィクスカードが接続されているか、あるいは問題が起きているかを点検する。State DetectionのアップデートされたGUIにより、各ポートの位置とステータスを英数字のコードで確認できる。オンボードの診断機能は、個別のデバッグ用LEDも利用する。それらは、CPUやメモリなど、特定のシステム部位に問題があれば点灯する。

ボード自身がさまざまな暗号通貨の機能を持ち、それらは、最初に電源を入れたときから完動する。

このボードの発売は2018年第三四半期で、価格は数百ドルだ。マイニング用のカスタムハードウェアに比べると、馬鹿安い。ただし、大量のグラフィクスカードがせっせと採掘を続けられるためには、それなりの電気料金を覚悟しなければならない。

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AWSのBIツールQuickSightがセッション課金制を導入して気軽な利用を促進

Amazon AWS上のビジネスインテリジェンスツールQuickSightは2015年にローンチしたが、しかし競争の激しいBI市場にこのサービスが与えたインパクトを量るのは難しい。でも同社にこのプロジェクトをギブアップする気配はなく、今日はQuickSightのダッシュボードのセッションあたりの課金という、新しい料金プランを導入した。それは明らかに、TableauやMicrosoftのPower BIが大きなマインドシェアを握っている市場に、食い込む努力の一環だ。

この新しい料金プランでも、ダッシュボードの作成と発行に関しては一人あたり月額18ドルのままだ。しかしダッシュボードの内容を読んで利用する者は、1セッションあたり30セントを払い、最大月額が一人あたり5ドルになる。1セッションの定義は、ログインしてから最初の30分のことだ。

それまでのQuickSightの料金プランは、一人あたり月額9ドルのスタンダードプランと、Active Directoryと保存時の暗号化がサポートされる24ドルのエンタープライズプランの二種類だった。

月額9ドルのプランは今後も残り、ダッシュボードを作る人と利用する人が同一人物であることの多い小企業にはこれで十分だろう。今回の新しい料金プランは、既存のエンタープライズプランと併存せず、それを置換する。

QuickSightはすでに、Tableauなどに比べるとかなり低料金だったが、しかしその機能の揃いぐあいについては、評価が低かった。今度のセッションあたりの料金制は、安売りをさらに強調するだけだ。

AWSでQuickSightを担当するVP Dorothy Nichollsは、今日のコメントでこう述べている:

“Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)が提供するスケーラビリティの優れたオブジェクトストレージや、従来のソリューションの1/10の費用で利用できるデータウェアハウジングサービスAmazon Redshift、そしてAmazon Athenaが提供するサーバーレスのアナリティクスにより、AWSは、かつてなかったほどのペースで、顧客がデータを保存し利用する場所になりつつある。そしてそれにより、知識労働者たちのほぼ全員が、それらのデータと、そこから得られるインサイトへの、容易なアクセスを求めるようになっている。それは、ほとんどの企業における近年の大きな変化だ。企業が全社にわたってそのような要求を満たすことは、かつては費用的に不可能だったが、Amazon QuickSightのこのたびのセッション課金制により、情報とアナリティクスへのアクセスが、新しい時代を迎えようとしている”。

QuickSightの現在のユーザーの中には、NFL, Siemens, Volvo, AutoTraderなどがいる。

画像クレジット: TechCrunch

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Microsoftのモバイル部門は子を持つ親にフォーカス、子どもの現在位置を知るアプリなどをアップデート

Microsoftが今日(米国時間5/31)、親が子どもの居場所を知るアプリAndroid Launcher(Microsoft Launcher for Android)をアップデートする。今日はほかにも、親子に関連するアプリや機能の発表が行われる。たとえばAndroid用のMicrosoft Edgeでサイトをブロックする機能や、子ども向けニュースサイトMSN Kidsのローンチだ。

これらの新しい機能の中核にあるものは、Microsoftのファミリーグループの設定で、これによりすでにWindows 10やXbox Oneの上では、子どもの活動を知ったり、画面を見る時間を制限したりできる。

今日の発表では、MicrosoftのMobile ExperiencesグループのゼネラルマネージャーShilpa Ranganathanがこう書いている: “私にも若くて好奇心旺盛な娘がいるから、家でも外でもテクノロジーの適切な使い方を支援するツールが必要だと痛感している。しかも私は、モバイルデバイスのユーザー体験を構築するチームのリーダーだから、この問題は人ごとではない。今日発表するこれらの新しいユーザー体験では、透明性をとくに重視したことを、申し上げておきたい”。

子どもの居場所を知る機能は、Microsoft Launcher for Androidの今日のアップデートに含まれ、子どもの最新の位置情報が個人化されたニューズフィードに現れる。

Edge for Androidでサイトのアクセスを制限する機能は、本当に役に立つか疑問だが、でもChromeなど、そのほかのブラウザーを使わせない(ダウンロードもさせない)ことに成功したら、役に立つかもしれない。

MSN Kidsに関しては、Microsoftは、信頼できるソースからの情報に限定している、と言っている。それらは、Time for Kids, Popular Science, Sports Illustrated for Kids, National Geographic, USA TODAYなどだ。スポンサー付きのコンテンツや、広告はない。

画像クレジット: Bloomberg

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オーストラリアの人たちは7月からAmazonのアメリカのサイトで買い物できなくなる

7月からは、オーストラリアの人はAmazonのアメリカのサイトで買い物ができなくなる。今日(米国時間5/30)の同社の発表によると、オーストラリアからの買い物客は自国のサイトAmazon.com.auへリダイレクトされ、同社の国際的なサイトであるAmazon.comはオーストラリアの住所に発送をしない。この変更は7月1日に施行される新しい税制への対応で、それによると年商75000AUD(オーストラリアドル)以上の企業から消費者が少額品目を輸入すると、それに対し10%のGoods and Services Tax(商品およびサービス税, GST)がかかる。

“Amazon税”と呼ばれるこの新しい施策は、Amazonなどの大きな海外eコマース企業が、すでにすべての販売品目でGSTを払っているオーストラリアの小売企業に与える、影響への懸念により導入された。これまでは、海外小売企業から買った品目が1000ドル以上だった場合に限りGSTが適用されていたが、それに対し地元企業は、それではAmazonやeBayなど海外の競合他社にとって不公平に有利だ、と主張していた。

Amazonのオーストラリアサイトは昨年12月に開設され、今では6000万品目を扱っているという。それはAmazonのアメリカサイトの推定5億品目の足元にも及ばない。その埋め合わせとしてオーストラリアの顧客は、Amazon.comが新たに設けたGlobal Storeで400万品目にアクセスできていた。

本誌TechCrunchに宛てたメールでAmazonのスポークスパーソンは次のように述べている:

“7月1日に施行されるオーストラリアのGST法の改正により、オーストラリアの顧客のための国際的ショッピングオプションが変わる。

これによって顧客にご不便が生ずるとしたらそれは残念だが、われわれは複数の国際的サイトのあるグローバル企業として、その税制への有効な対応策を検討せざるをえない。そしてその検討に基づき、われわれはオーストラリアの顧客を弊社の国際的サイトからamazon.com.auへリダイレクトし、今日からそこで、従来Amazon USのGlobal Storeで売られていた製品をお買い上げいただくことになる。これによってわれわれは、われわれの顧客に、国際的な特選製品へのアクセスを提供し続けることができ、そしてまた、Amazonのサイトで売られ海外から発送される製品に対してはGSTが課税されるという、新しい税制へのコンプライアンスを維持できる。”

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Nvidiaで生まれた怪獣HGX-2はHPCやAIのサーバーを単一アーキテクチャでまかなう

Nvidiaが昨日(米国時間5/29)発表したモンスターHGX-2は、ギークの夢の実現だ。それはクラウドサーバー専用機と称され、しかもハイパフォーマンスコンピューティングと人工知能の要件をひとつの強力なパッケージで満足させている。

まず、誰もが気になる仕様から。プロセッサーは16x NVIDIA Tesla V100 GPUsで、処理能力は低精度のAIで2ペタFLOPS、中精度なら250テラFLOPS、最高の精度では125テラFLOPSだ。標準メモリは1/2テラバイトで、12のNvidia NVSwitchesにより300GB/secのGPU間通信をサポートする。これらにより、総合性能は昨年リリースされたHGX-1のほぼ倍になる。

図提供: Nvidia

NvidiaのTeslaデータセンタープロダクトを担当するマーケティングマネージャーParesh Kharyaによると、これだけの通信スピードがあれば、複数のGPUを一つの巨大なGPUのように扱うことができる。“それによって得られるのは、膨大な処理能力だけでなく、1/2テラバイトのGPUメモリを単一のメモリブロックのようにアクセスできる能力だ”、と彼は説明する。

図提供: Nvidia

残念ながらこのボックスをエンドユーザーが直接買うことはできない。売り先はもっぱら、ハイパースケールなデータセンターやクラウド環境をエンドユーザーに提供する、インフラのプロバイダー、いわゆるリセラーたちだ。これによりリセラーは、ワンボックスでさまざまなレンジ(幅)の精度を実現/提供できる。

Kharyaはこう説明する: “プラットホームが統一されるので、企業やクラウドプロバイダーなどがインフラを構築するとき単一のアーキテクチャだけを相手にすればよく、しかもその単機がハイパフォーマンスワークロードの全レンジをサポートする。AIやハイパフォーマンスなシミュレーションなどで、各ワークロードが必要とするさまざまなレンジを単一のプラットホームで提供できる”。

彼によると、このことがとくに重要なのが大規模なデータセンターだ。“ハイパースケールな企業やクラウドプロバイダーでは、スケールメリットを確実に提供できることがきわめて重要だ。そのためにも、アーキテクチャがバラバラでないことが有利であり、アーキテクチャが統一されていればオペレーションの効率も最大化できる。HGXを使えば、そのような単一の統一的プラットホームへ標準化することが可能だ”、と彼は述べる。

そしてデベロッパーは、そういう低レベルの技術を有効利用するプログラムを書くことができ、必要とする高い精度を一つのボックスから得ることができる。

HGX-2が動くサーバーは、今年後半にLenovo, QCT, Supermicro, Wiwynnなどのリセラーパートナーから提供されるだろう。

画像クレジット: Nvidia

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook曰く、Cambridge Analyticaの不正に気付かなかったのは「古いタイプの脅威」に集中していたから

Cambridge Analyticaの2016年大統領選挙に関わる大規模なデータスキャンダルを見聞きした人々の多くは、どうしてそんなことが起きたのか不思議に思っている。実は、Facebookも、起きると思っていなかった。Facebook COOのSheryl Sandbergが今晩(米国時間5/30)のCodeカンファレンスで語った。

「2016年に戻って、人々が国や州や選挙機密について何を心配していたかを考えると、ほとんどがスパムやフィッシングによるハッキングだった」とSandbergは言った。「それがみんなの心配事だった」。

SandbergはSonyのメールハッキング事件を引き合いに出し、当時Facebookには、他の企業が抱えていた多くの問題はなかったと説明した。不幸なことに、Facebookはその分野で失敗はしなかったものの、「違う種類のもっと狡猾な脅威が来るとは思っていなかった」とSandbergは言った。

「われわれは新しい脅威がやってくることを予期していなかったことに気付いた。以前は古い脅威に集中していたが、今はこれがわれわれの抱えている問題であることを理解している」

今後に向けてSandbergは、今Facebookは問題を認識しており、将来の選挙に向けてこれらの脅威によりよい対応ができるようになったと語った。さらにSandbergは、Cambridge Analyticaの不正アクセスを発見したのが遅かっただけではなく、FacebookはいまだにCambridge Analyticaが何のデータをアクセスしたのかを正確にはわかっていないことも壇上で語った。Facebookは英国政府が独自の監査を行った際、まだ自社による監査の最中であったため、調査が一時中断した。

「われわれが当社のものであると識別できた可能性のあるデータを彼らは一切持っていなかった」とSandbergは言った。「今日にいたるまで、Cambridge Analyticaが何のデータを所有していたのか、まだわかっていない」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AWSのグラフデータベースNeptuneが一般公開、既存の主要なグラフAPIもサポート

AWSが昨年のre:Inventカンファレンスで紹介したグラフデータベースNeptuneが、今日(米国時間5/30)から一般公開された。それはあのとき発表された数十ものプロジェクトのひとつだから、思い出せない人がいても不思議ではない。

NeptuneはTinkerPop GremlinSPARQLのグラフAPIをサポートしているので、いろいろなアプリケーションと互換性がある。AWSによるとこのサービスはエラーから30秒以内に復旧し、99.99%の可利用性を約束する。

AWSでデータベースとアナリティクスと機械学習を担当しているVP Raju Gulabaniは次のように語る: “世界がますます接続された世界になるに伴い、互いに接続された大きなデータセットをナビゲートするアプリケーションが顧客にとってますます重要になる。そういう時期に、スタンダードなAPIを使って何十億もの関係性を数ミリ秒でクェリできる高性能なグラフデータベースサービスを提供できることは、たいへん喜ばしい。これにより多くのデベロッパーが、高度に接続されたデータセットを扱うアプリケーションを容易に作って動かせるようになるだろう”。

Neptuneに好適なアプリケーションといえば、ソーシャルネットワーク、リコメンデーションエンジン、不正行為検出ツール、エンタープライズのインフラストラクチャの複雑なトポロジーを表現しなければならないネットワーキングアプリケーションなどだ。

Neptuneにはすでに、有名企業のユーザーがいる。それらは、Samsung, AstraZeneca, Intuit, Siemens, Person, Thomson Reuters, そしてAmazon自身のAlexaチームなどだ。AlexaのディレクターDavid Hardcastleが、Neptuneの発表声明の中でこう述べている: “Amazon Neptuneは、Alexaの数千万の顧客のためにAlexaの知識グラフを継続的に拡張していくための欠かせないツールキットだ。今日はその正式スタートの日だが、これからもAWSのチームと協力してさらに良いユーザー体験を顧客に提供していきたい”。

今このサービスは、AWSのU.S. East(N. Virginia), U.S. East(Ohio), U.S. West(Oregon), EU(Ireland)の各リージョンで利用できる。そのほかのリージョンでも、今後随時提供されていく予定だ。

・関連記事: Amazon、re:inventカンファレンスでグラフDB、Neptune発表

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa